2019年8月23日更新

実写映画『AKIRA』の最新製作状況&キャスト予想!金田や鉄雄を演じるのは一体誰に?

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『AKIRA』(1988)
© Streamline Pictures/zetaimage

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実写映画『AKIRA』は本当に公開されるのか!?

『AKIRA』(1988)
© Streamline Pictures/zetaimage

ジブリ作品と並んで海外で高い評価を受け、80年代に日本のアニメーションの評価を高めた映画『AKIRA』。 長らくハリウッドでの実写映画化が企画されてきた本作ですが、その製作はなかなか進まず、企画開始から10年以上が経った2019年、ようやく実現への道筋が見えてきたようです。 今回は『AKIRA』実写映画化への紆余曲折をふり返りながら、2019年8月現在までに判明していることをまとめていきます。また、まだ未定となっている気になるキャストを予想していきましょう。

影響を与えた作品は数知れず。『AKIRA』のスゴさとは

『AKIRA』は、1982年から1990年にかけて「週刊ヤングマガジン」に連載された大友克洋によるSF漫画です。 荒廃した近未来の大都市ネオ東京を舞台に、暴走族や軍隊、超能力者による戦闘の恐怖を描いています。 本作は1984年に講談社漫画賞一般部門を受賞。2002年には漫画のアカデミー賞といわれるアイズナー賞も受賞しました。 『AKIRA』は、その緻密でリアルな描写や革新的なコマ割りなどが注目を集め、マンガのみならず、映画を含むさまざまのジャンルのクリエイターに、多大な影響を与えたといわれています。 また1988年には劇場版アニメ映画が制作され、こちらも大成功をおさめました。こちらも、公開から20年以上が経ったいまでも、世界中で絶大な人気を誇っています。

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『AKIRA』から影響を受けた作品

『ストレンジャー・シングス』シーズン1(イレブン/ミリー・ボビー・ブラウン)
© Netflix/zetaimage

スチームパンク的な町並みを背景にしたディストピアSFである『AKIRA』は、テクノロジーや核の恐怖、思春期特有の反抗、過去のトラウマといったテーマを中心に展開されます。本作に登場する「第三次世界大戦から復興中の大都市」や、「超能力を持つ少年少女」、といったモチーフは数多くの映像作品に影響を与えてきました。 1995年に放映されたアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」は、緻密な背景描写から思春期の葛藤や反抗、そして彼らだけが持つエヴァとの共感能力など、『AKIRA』と共通する点が多く見られます。 また、クリストファー・ノーラン監督の『インセプション』(2010)や『クロニクル』(2012)なども本作からの影響が指摘されています。 Nefflixの人気オリジナルシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』(2016〜)の製作者ダファー兄弟は、同作が『AKIRA』から影響を受けていると2019年7月に行われた「Nefflixオリジナル作品祭」のビデオメッセージで明かしています。

『AKIRA』実写化までの紆余曲折

そもそも実写化が難航している理由は?

原作となるアニメ映画『AKIRA』は海外でも人気の高い作品だけに、多くのクリエイターが実写化に興味を示しました。しかし、その人気ゆえにかえってハリウッド版の方向性がなかなか決まらなかったという背景があるようです。 また、近未来SFというジャンルは一般的に膨大な予算が必要になるもの。うまくいけば大ヒット間違いなしの人気タイトルですが、それだけに「失敗できない」というプレッシャーも大きいのではないでしょうか。

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レオナルド・ディカプリオがプロデューサーを務める

レオナルド・ディカプリオ
WENN.com

2002年に米ワーナー・ブラザーズが映画化権を取得したことで、『AKIRA』実写化の噂が立ち始めました。 2008年からは具体的な監督名や公開時期が発表されましたが、スタッフの選出が難航し、報道は二転三転。 当初からワーナーブラザーズとレオナルド・ディカプリオの製作会社アッピアン・ウェイがタッグを組むことが決定しており、ディカプリオもプロデューサーに加わるとのことです。 2015年時点では、実写ドラマ版『デアデビル』のマルコ・ラミレスが脚本を担当すると報じられていましたが、監督が交代するたびにビジョンが変わり、2019年現在は脚本についても不透明な状態になっているようです。

名だたる監督たちが候補に挙がっては消え……

クリストファー・ノーラン
©︎Lia Toby/WENN.com

これまで『AKIRA』の監督候補として名前が挙がったのは、「マッド・マックス」シリーズのジョージ・ミラー、「ダークナイト」三部作や『インセプション』などのクリストファー・ノーラン、テレビシリーズ『スター・トレック Beyond』のジャスティン・リン、『ゲット・アウト』のジョーダン・ピールなど錚々たる顔ぶれ。 しかし、この誰もがスケジュールの都合やクリエイティブ面での相違で降板してしまいました。

監督はタイカ・ワイティティに決定!しかし……

タイカ・ワイティティ
©WENN.com

2019年5月、ワーナー・ブラザースは本作の監督は『マイティ・ソー バトルロイヤル』で大成功を収めたタイカ・ワイティティに決定したと発表しました。さらに2019年7月から製作を開始、2021年に公開予定という具体的なスケジュールもあきらかに。 しかし同年7月、米HollywoodReporterなど複数のメディアが報じたところによれば、ワイティティは2021年11月に公開されるMCU『ソー:ラブ&サンダー(原題)』の製作を優先すると発表。またしても『AKIRA』の製作は無期限保留になってしまったのです。 ただしワイティティは監督を降板したわけではないので、今後の動向を辛抱強く待つしかなさそうですね。

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金田や鉄雄を演じるのは誰?キャストを予想!

昨今のハリウッドの傾向から考えると、日本のマンガを原作とする実写版『AKIRA』のキャストには、アジア系の俳優を迎える可能性が高そうです。 またIGNによると、監督就任前にタイカ・ワイティティも「自分ならまだ名前の知られていないアジア人のティーンをキャスティングする」と発言していました。

金田役には森崎ウィンや新田真剣佑が候補に?

森崎ウィン ゼータ
©JRP/WENN

ScreenRantは『レディ・プレイヤー1』(2018)でダイトウを演じた森崎ウィンや、『パシフィック・リム:アップライジング』(2018)にリョウイチ役で出演した新田真剣佑などが金田役の有力候補と報じています。 また、『ベイマックス』(2014)の主人公ヒロを演じたライアン・ポッターや『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)のブーブー・スチュワートなども候補と見られています。

鉄雄を演じるのは一体誰?

『AKIRA』(1988)
© Streamline Pictures/zetaimage

これまで噂も含めて、鉄雄役の候補としてはエズラ・ミラー(『ジャスティス・リーグ』)やマイケル・ピット(『ゴースト・イン・ザ・シェル』)、ポール・ダノ(『スイス・アーミー・マン』)、さらにリチャード・マッデン(『シンデレラ』)やラミ・マレック(『ボヘミアン・ラプソディ』)らの名前が挙がってきました。 しかしこちらも、今後アジア系俳優をキャスティングする可能性があります。鉄雄のあの特徴的な額や、超能力の発現によってそれまでの鬱屈を爆発させる心理を表現できる俳優は現れるのでしょうか。

まだ本格的に製作が開始されていない実写版『AKIRA』では、金田役にしろ鉄雄役にしろ日本国内で活躍している俳優がハリウッドデビューとなる可能性もありそうですね。

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実写版『AKIRA』公開までの道のりはまだまだ長そう

『AKIRA』(1988)
© Streamline Pictures/zetaimage

7月にロサンゼルスで開催されたAnime Expo 2019では、原作者・大友克洋が監督を務める新たなテレビアニメシリーズの製作も発表され、その人気がいまだ衰えていないことを証明した『AKIRA』。 ハリウッド実写版の製作は10年以上前から待ち望まれ、一進一退を繰り返してはいますが、今度こそタイカ・ワイティティ監督の手で実現することはできるのでしょうか。 現状を見るに、今後の道のりもまだまだ長そうです。気長に待つしかありませんね。