オーロラ姫とは
オーロラ姫が生まれた日、招待されなかった魔法使いがそれを恨み、オーロラ姫が16歳の誕生日に死ぬ呪いをかけてしまいます。この呪いをとくことはできませんが、他の魔法使いによって効力を弱められ、死ぬのではなく眠り、その後目を覚ますという呪いに変えられます。
こうして100年間森の奥で眠りについてしまうお姫様が、オーロラ姫なのです。
1.18行しか登場しないオーロラ姫
ヨーロッパに古くから伝わる民話だった『眠れる森の美女』。シャルル・ペロー童話集に収録されて、童話として世界中で親しまれています。この主人公のオーロラ姫。実は童話では彼女が登場するのはたったの18行ほどなんです。確かにほとんど眠ってしまっているので、しかたないですね。
2.アニメーションでの出番は18分
1959年1月29日に公開されたディズニー・アニメの『眠れる森の美女』でも、オーロラ姫の出番はあまり多くはありませんでした。登場分数はなんと18分。ディズニー・アニメ史上もっとも静かなディズニープリンセスとも言われています。
3.ウォルト・ディズニーが関わった最後の童話モノ
ディズニーが女『眠れる森の美女』のアニメーション作成を始めたのは1953年。この頃ウォルト・ディズニーは1955年のディズニーランドオープンを前にして、資金を集めるために1954年からテレビ番組「ディズニーランド」を放送していてこちらに忙しく、アニメーションは総監督のケン・ピーターソンがほとんどのことを取りまとめたそうです。
この『眠れる森の美女』が、童話原作のアニメとしてはウォルト・ディズニーが関わった最後の作品になりました。
4.ディズニー・アニメでは失敗作だった?
ディズニー・アニメ『眠れる森の美女』は6年かけて作られ、ディズニー・アニメの中では長編の76分の映画になりました。興行収入は530万ドルと少なく、制作費用は600万ドルかかっていたので赤字に終わりました。しかしながらその後の再公開で人気に火がつき、オーロラ姫も人気のプリンセスになりました。
5.オーロラ姫は実は主人公じゃなかった?
オーロラ姫の誕生のお祝いにかけつけた3人の妖精たちがいます。フローラ美しさを、フォーナは歌の才能を、そしてメリーウェザーは魔女マレフィセントの死の呪いを覆すための魔法をかけました。
更に3人は人のよう振る舞ってオーロラを匿って暮らし、呪いが発動してしまったあとにマレフィセントに捕まったフィリップ王子を助けるなど大活躍。真の主役は彼女たちだったという人までいるのです。
6.ブライア・ローズという名前
グリム童話集には、『茨姫』(いばらひめ)というお話が収録されています。眠り姫と内容は似ており、この茨姫は英語ではブライア・ローズ。これは実は、『眠れる森の美女』の中で3人の妖精たちに匿われながら育てられていたとき、オーロラ姫がつけられていた名前と同じなんです。
7.ドレスの色で揉めたのは実話だった
ディズニー・アニメ『眠れる森の美女』の中では、赤い服を着たフローラと青い服を着たメリーウェザーという2人の妖精がしょっちゅう喧嘩をします。この2人はオーロラ姫のドレスがピンクがいいか青がいいかというのでも揉めるのです。
これはアニメスタジオ内でどちらが良いか揉めたので、プロデューサーがアニメの中にも組み込むことにしたのだとか。
8.ディズニーランドではピンクのドレスが主流?
東京ディズニーランドで会えるオーロラ姫は、ピンクのドレスを着ています。実はこれ、以前は青いドレスの方が主流だったんです。ピンクのドレスを見かける方がレアで、ディズニー・プリンセス・デイズなどのイベントのときに時々見られる程度でした。
2010年頃を境に切り替わったようで、今はピンクのドレスのオーロラ姫にしか会えないようです。
9.すみれ色の瞳
オーロラ姫の瞳の色は、すみれ色。ディズニー・プリンセスの中では、すみれ色の瞳の持ち主は唯一彼女だけです。
10.『美女と野獣』との共通点?
『眠れる森の美女』でのフィリップ王子とオーロラ姫のダンスのシーンは、『美女と野獣』の王子様とベルのダンスシーンでも同じ動きが使われています。
11.オーロラ姫が恋のキューピッド?
『眠れる森の美女』でオーロラ姫が着ているドレスは、衣装デザイナーのアリス・エステス・デイビスがデザインしたものです。アリスは本作のデザイン仕事で初めてディズニーと関わり、のちにディズニー・プロダクションに所属するアニメーターのマーク・デイヴィスと結婚しています。
12.3年かけられたオーロラ姫探し
『眠れる森の美女』でオーロラ姫の声を担当する役者を探すために、ウォルト・ディズニーがかけた時間は3年。
友人の家で開かれたパーティで歌っていたメアリー・コスタの声を聞いていたディスニースタジオのウォルター・シューマンが「オーロラ姫にぴったりだ」とオーディションに誘ったのだそうです。コスタは見事合格しました。
13.オーロラ姫が目覚めた場所のモデル
シャルル・ペローが『眠れる森の美女』を書いたとき、オーロラ姫が目覚めたお城のモデルにしたのがユッセ城です。フランスのサントル=ヴァル・ド・ロワール地域にある古城で、お城を見てインスピレーションを受けたのだとか。ここからオーロラ姫は生まれたんですね。