井上喜久子、永遠の17歳が娘と同い年に?ベテラン声優の魅力に迫る!

2017年8月28日更新

「永遠の17歳」として知られる実力派声優・井上喜久子。1988年のデビュー以来、清純派のお姉さんから口の悪いスナイパーまで幅広くこなし、最近まで娘と同い年という衝撃の事態が! そんな彼女のデビューから現在に迫ります。

永遠の17歳、井上喜久子

井上喜久子は1964年9月25日、神奈川県横須賀市生まれの“永遠の17歳”。1988年にTVアニメ『ハーイあっこです』でデビューし、翌年に放送された『らんま1/2』ではヒロインの姉・天道かすみ役で一気に人気を集めます。 声優として清純派から悪女、老女まで幅広い役柄をこなす一方、実は「17歳教」の教祖でもある井上。「17歳教」とは、入信すると年齢がいつまでも17歳のままでいられる魅力的(?)な教団。現在は30歳以上のベテラン声優の入信が後を絶たない……のですが、基本的に「揺れ動く17歳」なので、飲酒や選挙の投票には問題ないそうです。 そんな教団の教祖様である(もちろん冗談ですが)彼女の自己紹介は、「井上喜久子17歳です」の後に「おいおい!」という突っ込みをいれるのがお約束。プライベートは一児の母ですが、その娘が成長して親子が同い年になるなど衝撃の事態も発生した彼女はどんな人物なのでしょうか?

将来の夢は教師だった

学生時代に三島由紀夫や太宰治を愛読する文学少女だった井上喜久子。短大進学後は教員を目指し、国語の教員免許と図書館司書教諭の二つを取得しました。 二つの免許を取得するほど勉学に励み、教員を夢見ていた井上。しかし、教育実習先で生徒になめられてばかり、という辛い経験をしたため、そのショックから「とても私は先生になれない」と挫折してしまいます。

『アタックNo.1』が井上喜久子を声優へ導いた

教員の夢が破れてしまった井上。友人たちが次々と就職が決まる中、彼女は一人悩んでいました。そんな時、あるひとつのTVアニメが彼女の将来を決定づけます。それは、井上が幼い頃見ていた『アタックNo.1』の再放送でした。 『アタックNo.1』は、浦野千賀子が1968年『週刊マーガレット』に連載していた人気漫画を原作に、1969年から2年間放送されたTVアニメ。主人公の鮎原こずえが中学のバレーボール部に入部し、仲間たちと共にバレーに青春をかける、いわゆる「スポ根」ものです。漫画・アニメと共に大ヒットし、一大ブームを巻き起こしました。 井上は、『アタックNo.1』の再放送を見た時の衝撃を次のように語っています。

そのときの放映回がものすごく感動するエピソードで、小さい頃にも何度も見て感動したものを、大人になってからまた見て感動できるってすごいことじゃないですか。それまではアニメは見ていたものの、お芝居にも興味はなかったのに、突然雷に撃たれたように「私もこういう子供達に夢を与えるような仕事がしてみたい!」と思ったんです。
引用:seigura.com/

彼女の決意はそのまま行動へと結びつき、15分後には声優養成所に資料請求の電話をしていたそうです。とても決断力と行動力に溢れたエピソードですが、井上自身はこんな素早い行動は後にも先にもこの時だけと述べていて、それがさらに運命的なものを感じさせます。 1998年にTVアニメ『ハーイあっこです』でデビューした後、翌年には野球を題材にしたTVアニメ『ミラクルジャイアンツ童夢くん』で初レギュラーを担当した井上。同じ1989年には高橋留美子原作のTVアニメ『らんま1/2』でヒロイン天道あかねの長姉かすみ役で注目を集めます。 母親に代わって天道家の家事一切を切り盛りする優しくてしっかりもののお姉さん・かすみ。初恋の東風先生がかすみを好きだったことから、あかねは彼女を意識して髪を伸ばすなど、憧れの女性でもあります。そんなかすみ役は井上喜久子の当たり役となり、彼女はその後しばらくは「清楚なお姉さん」キャラを多く演じます。

「優美なおさかな」で歌手デビュー!

声優業をこなす傍ら、井上喜久子は1994年2月にアルバム『優美なおさかな elegant fish』で歌手としてデビューします。同年6月にはシングル『おかえりなさい』を発売。NHKのTVアニメ『モンタナ・ジョーンズ』のイメージソングに使用され、オリコンでは最高54位となります。 1994年にはサードアルバムまで発表し、2010年にはベストアルバムを出した井上。 2016年現在までに、2枚のシングルに加えオリジナルアルバムは7枚、ベストが3枚と、合計13枚のアルバムを出しています。それ以外にキャラソンは実に300曲リリースしている井上。1996年からはトークCD『月刊お姉ちゃんといっしょ』を毎月リリースしています。

プライベートでは1996年に結婚、1児の母となる

声優としてキャリアを高めてきた井上は、プライベートで1996年5月に同級生と結婚し、1998年2月には長女ほの花を出産します。ラジオ番組で「ほっちゃん」の愛称で娘の話題を出すことが多かった井上喜久子。そのため、長女はファンの間でも「ほっちゃん」として長年親しまれてきました。

娘と17歳対談?

「永遠の17歳」である井上喜久子ですが、なんと「ほっちゃん」が母と同じ17歳になったことが判明!「親子で17歳」という衝撃の事態になり、彼女達親子の17歳対談が実現したのでした。数ある親子対談の中でも異例中の異例ですね。 井上ほの花は2015年に「Honoka」名義で人気ゲーム『太鼓の達人』から歌手デビューし、この対談は2016年1月に行われ、2月生まれの「ほっちゃん」が17歳であるうちに企画されたもの。対談の中で、プライベートとファンの知る井上にあまりギャップはないことや、それでも悪女の演技には驚いた、などの娘ならではのコメントが多く見られます。 この対談はファンから「時空を超えた」と大きな話題になりましたが、その後「ほっちゃん」は2月に18歳になり、無事(?)母の年齢を追い抜きました。

井上喜久子が演じた主なキャラクター

『名探偵コナン』キャンティ

1996年からTVアニメが放送されている『名探偵コナン』。ご存知の通り、高校生探偵工藤新一が薬を飲まされて幼児化し、「江戸川コナン」として様々な事件を解き明かしながら彼を幼児化させた「黒の組織」を追う国民的人気アニメです。 井上の役は新一が追う謎の組織「黒の組織」の凄腕スナイパーであるキャンティ。この組織のメンバーはすべてお酒の名前をコードネームにしていますが、キャンティはイタリアのワインの名前から取っています。 左目の周りに入れているタトゥーはアゲハ蝶をあしらったもので、スナイパーの腕前は優秀なキャンティ。 しかし、短気な性格なので一般市民から狙撃がバレかけたりするなど、スナイパーとしての緊張感のなさも見られます。その反面仲間意識はとても強いなど、多面性のあるキャラクターです。

『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』アイナ・サハリン

井上は『機動戦士ガンダム』シリーズでは様々な役を演じています。その有名な役のひとつがOVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』ヒロイン、アイナ・サハリン役。ジオン公国の名家の娘で軍隊に所属しながらも、地球連邦軍に所属する青年シロー(本編の主人公)と禁断の恋に落ちてしまう複雑な役を演じました。

『SDガンダム Gジェネレーションシリーズ』エターナ・フレイル

もう一つのガンダムキャラは、ゲームとして販売された『SDガンダム Gジェネレーションシリーズ』のキャラクター、エターナ・フレイル。長くて美しい銀髪の神秘的なキャラクターデザインは、ガンダムの中でも珍しいと言われています。 声を担当する井上の雰囲気を反映したのか、基本は"優しいお姉さん"キャラですが、怒らせると凄まじい攻撃を仕掛ける設定になっているようです。

『ああっ女神さまっ』ベルダンディー

漫画家・藤島康介原作の『ああっ女神さまっ』。先日コスプレイヤーの御伽ねこむとの結婚を発表した彼の代表作で大ヒット作品です。 井上の役は才色兼備のヒロイン、ベルダンディー。主人公の森里螢一(声:菊池正美)に「一緒にいて欲しい」と望まれ、彼と生活を共にする女神さまです。 外伝的な位置づけの『ああっ女神さまっ 小っちゃいって事は便利だねっ』制作時は産休で13話まで岡村明美が代役をしていましたが、それ以外はすべて井上が声を担当しています。

『あまんちゅ!』小日向きの

『ARIA』で知られる漫画家、天野こずえのヒット作『あまんちゅ!』。高校のダイビング部に所属する少女たちの日常を描いた内容で、アニメ版は2016年7月からTOKYO MX他でスタートしました。 井上の役は主人公・小日向光(声:鈴木絵理)の祖母・小日向きの役。元は海女をしていましたがダイバーに転向した過去があるきの。 手作りのトン汁の味が素晴らしく、光が「トン汁にそのものになりたい」と願うほどの絶品なんだとか。現在はダイバーズショップと海の家を同時に経営しています。

『アイカツ!』天羽あすか

ゲームをアニメ化した人気番組『アイカツ!』。2012年から2016年までの4年間放送され、同年4月からは『アイカツスターズ!』に移行されて放送しています。 井上の役は作中の人気ブランド「「Angely Sugar(エンジェリーシュガー)」のトップデザイナー天羽あすか。天羽まどかは彼女の孫にあたります。優しく温厚な女性で人望も厚い天羽あすかは井上にぴったりの役柄です。