名作『レ・ミゼラブル』の名言を大紹介!
『レ・ミゼラブル』はフランスの大作家ヴィクトル・ユーゴーによる作品です。小説が原作ながらもこれまでに舞台や映画化もされています。作中には多くの名言が登場します。今回は数ある名言の中から厳選した名言中の名言を大紹介!
ジャン・バルジャンの名言
誰かを愛することは神の顔を見ることだよ
愛についての名言です。愛の尊さを語っていますよね。逆に言えば、どんなに成功していようが、お金を手に入れていようが、愛することを知らなければ何も意味がないと言うことです。
悲しみと絶望を味わったジャン・バルジャンだからこそ言えるセリフですよね。
ヴィクトル・ユゴーの名言
愛しているか今まで愛したことがあるか、それだけで十分だ。他に尋ねることは何もない
こちらも同様に愛についての名言です。人を判断する時には見かけや、社会的地位、どんな仕事かで判断をしてはいけないのです。今までに人を愛したことがあるかどうかが大事。人を愛したことがある人はきっとあなたも愛してくれるでしょう。
なかなか深い名言ですね。家族や友人を愛することの大切さをも同時に説いています。
ヴィクトル・ユゴーの名言
人生最大の幸福とは愛されていると確信することだ
皆さんも納得の名言じゃないでしょうか?愛されることは素晴らしいこと。“生まれるとすぐに両親に愛され、そして成長するにつれ友人に愛され運命の人に愛され、最終的には自分の子供に愛される”これ以上の幸福はあるでしょうか。
愛す・愛されることは人生の幸せです。人間は孤独、愛なしでは生きていくことなど不可能です。
ヴィクトル・ユゴーの名言
問題を抱え込んで倒れ込んだ人間は過去を振り返ったりしない。そんな人々は不幸がいつもつきまとうことを知っている
人生にはいい面だけではなく悪い面もあるもの。そのことを知っておく必要があります。どうしても避けがちな話題ですが、知っておくだけでも随分と変わるかもしれません。
何かをする前、計画をする時にはわくわくしていい面ばかりを見がちですが、そんな時こそ悪い結果が起きるかもしれないと周到な準備をしておくべきです。
ジャン・バルジャンの名言
新たな一日が始まった。この新しい世界が何をしてくれるのか見てみよう
ジャン・バルジャンは1つのパンを盗んだ罪で19年間も投獄されてしまします。刑務所で法の奴隷として地獄のような生活を送ることに。しかしそんな生活も遂に終わりが来きます。
自由の身になったジャン・バルジャンが言ったセリフが「新たな一日が始まった。この新しい世界が何をしてくれるのか見てみよう」なのです。希望に満ち溢れたセリフですよね。しかし一方で運命に身をゆだねてどうなるか見てみようといった姿勢も感じられます。
ヴィクトル・ユゴーの名言
どんなに暗い夜でもいつかは終わる。そして太陽が昇るんだ
人生生きていると挫折を味わったり、何をしてもうまくいかない時期がきっとあります。そんな時にこの言葉を思い出すのがおすすめです。永遠に続く夜なんてない、永遠に続く暗い時期もありません。必ず終わりがきて、その暗い時期の経験が光り輝くことだってあるのです。
ジャン・バルジャンの名言
私が話せば、私は非難される。私が黙っていれば、私は地獄に落とされるのだ
ジャン・バルジャンはジャベールに追われます。しかしジャベールは間違って無実の男を逮捕するのです。ジャン・バルジャンは黙って安心した生活を送り続けることができましたが、男を救うために自らの素性を明かしました。
自分よりも他人のことを優先にしたジャン・バルジャンは再び逃亡生活を続けることに。しかし逃亡生活よりも無実の男を刑務所に送って、まるで生き地獄のような公開を味わうよりはいいと考えたのです。
マリウス・ポンメルシーの名言
君たちの犠牲は何だったのか聞かないでくれ、友よ!空のテーブル、空の椅子、もう友が歌うことはないのだ
マリウス・ポンメルシーはABCの友という革命を企てるメンバーの中心人物。しかし六月暴動が失敗に終わり、マリウス・ポンメルシー以外のメンバーはほとんど死んでしまうことに。
以前は酒場で未来や希望など語り合い、歌を歌う楽しい日々を過ごしていました。しかし“マリウス・ポンメルシーの友人たちは死んでしまった、彼等の犠牲は何にも繋がらなかった”、そんな悲しい思いをマリウス・ポンメルシーはぶちまけたのです。
ジャベールの名言
このバッジはお前が危険な人物だと人々に伝えるのさ。お前が死ぬまでな
ジャン・バルジャンはたった1本のパンを盗んだ罪で長い期間投獄されました。パンを盗んだ理由は妹の子供が死に直面していて、飢えに苦しんでいたからです。ようやく長い投獄期間が終わり自由の身になったと思った時にジャベールが言ったセリフが「このバッジはお前が危険な人物だと人々に伝えるのさ。お前が死ぬまでな」なのです。
今日でも一度罪を犯したら一生消えることなく我々に付きまといます。そして人々はどんな罪を犯していようと犯罪者としてみるのです。人々は何故犯罪を犯した理由なんてあまり気にかけません。この名言は世間の残酷さを端的に表しています。
マリウス・ポンメルシーの名言
赤は人々の怒り。黒は過去の暗かった時代。赤は世界の夜明け。黒、ついに夜が終わるぞ!
ABCの友の中心人物であるマリウス・ポンメルシーは貧乏民が奴隷のように扱われる平等とはかけ離れた時代にうんざりしていました。そんなマリウス・ポンメルシーとABCの友のメンバーで“腐りきった時代を終わらせ、時代を変える。”そんな強い思いを表現しているセリフですね。
映画では酒場でマリウスを含むABCの友のメンバーが力強く歌っています。意志の力強さを表す印象的な歌です。
ヴィクトル・ユゴーの名言
夢以上に未来を創り出すものはない
夢を持つことは非常に大切です。夢を持つことは未来を見ることでもあり、未来への計画を立てることでもありますね。自分のなりたい姿を想像する、夢に向かって生きることはどんな日にも私たちのモチベーションになるのです。
『レ・ミゼラブル』では多くのキャラクターが未来を夢見ています。革命の成功、そして新たな世界を夢見るマリウス・ポンメルシー、愛を求めるジャン・バルジャンなどなど。彼らは夢に向かって毎日一生懸命生きているのです。
ヴィクトル・ユゴーの名言
笑い声は太陽の光。人々の表情から冬を追い払ってくれる
とても明るい名言ですよね。どんなに辛い時でも笑顔を絶やさなければ辛い状況を忘れることができます。また「笑い声」がこの名言のポイントかもしれません。基本的に笑い声とは1人で出さず、誰かと楽しいひと時を過ごしたときに出るものです。辛い時こそ1人で過ごすのではなく、気心知れた人物と時間を過ごして笑いあうのが大切です。
ガブローシュの名言
この土地は俺が自由のために戦ったものだ、今俺たちはパンのために戦う…死んだとき、誰もが平等になるんだ
ガブローシュはパリの路上でたくましく生活する浮浪児。マリウスたちの革命軍に参加しますが、六月暴動で銃に撃たれて死んでしまいます。これは幼い子が言ったとは思えないようなセリフです。いつも陽気なガブローシュですが、実は親に捨てられ愛を知らずに生きてきました。そんな背景を持ったガブローシュだからこそ、人は平等ではないと言えるのです。
今日でも人々は平等な世界を目指していますよね。裏を返せば平等な世界は来たことがない、そしておそらく来ることもありません。そのことを端的についたこの名言は悲しくありながらも真理をついています。
ファンティーヌの名言
私には夢があったわ。私が今生きているこの人生は全然思い描いていた夢と違うのよ
コゼットの母親であるファンティーヌも夢を持っていました。しかし現実は彼女のに重くのしかかるのです。夫が故郷に帰り、コゼットを1人で育てなければいけなかったファンティーヌは金銭面で問題を抱えます。自慢の美しい髪と前歯を売り、そして売春も行うのです。現実は彼女が描いていた夢と全くかけ離れていました。
夢を持つことの大切さは述べました。しかし皆がその夢をかなえることはないということを知っておくのは大切です。
エポニーヌの名言
ここで待っているわ
この名言はマリウス・ポンメルシーのセリフの後に続いたものです。マリウスは「私の人生、私の心に触れるような人物がいるはずだ。その人物は待っているぞ、私の近くで」と言いました。そのセリフの直後にエポニーヌは「ここで待っているわ」と言うのです。
エポニーヌはマリウスに恋をする女性。何度も何度も好きだという表現をしますがマリウスには冗談と思われるばかり。一途に恋をするエポニーヌの何とも可愛らしい純情に満ちあふれたセリフです。
ジャン・バルジャンの名言
私があなたを責めることは何もない。あなたはただ自分の仕事をしているだけだ。
これはジャン・バルジャンがジャベールに言ったセリフです。このセリフの前にジャン・バルジャンは「あなたは間違っている、ずっと間違っているんだ。」と言います。法に縛られ続け、道徳とは人道とは何かを忘れているジャベールを間違っていると言っているのです。しかしジャン・バルジャンはジャベールがただ自分の仕事を遂行しようとしているだけというのも理解していました。
ジャバールのように仕事をする時は個人の感情を挟まないようにするのがいいかもしれません。仕事は仕事と割り切るのが成功の秘訣です。
ジャン・バルジャンの名言
俺には数字が与えられた。ジャン・バルジャンは殺されたんだ
ジャン・バルジャンは投獄されたときに24601という番号を与えられました。看守たちは囚人を数字で呼びますが、その瞬間にジャン・バルジャンという男は殺されて、新たに24601という囚人が誕生しました。
インパクトがある言葉ですよね。囚人としての生活でジャン・バルジャンは人間を信じることができない、人間には絶望しか見れない人物となってしまいます。
ヴィクトル・ユゴーの名言
もし革命を理解したいなら"前進"と呼びなさい。前進とは何なのかを理解したいなら"明日"と呼びなさい
革命とは明日なのです。何か大きな出来事だけを革命と呼ぶのではありません。毎日が革命なのです。人間として生まれたからには、今日よりも明日を良くする、今よりも前進することが必要です。
私たちの人生には毎日革命が起きている、革命を起こしてより良い日々を送る。そう心掛けるだけで毎日がより有意義なものになるはずです。
アンジョルラスの名言
ならば自由のための権利を掴む戦いに参加せよ
『レ・ミゼラブル』の舞台背景は19世紀。まだ自由の権利がしっかりと保証されていなかった時代でした。このセリフはマリウスが所属するグループABCの友のリーダーアンジョルラスのセリフです。作品内では人々は自由のために命を懸けて戦わなければいけませんでした。
幸いにも今日を生きる我々には自由が保障されています。自由の権利のために戦う必要はないのです。自由が保障されているからこそ、何か他のことに情熱を打ち込むことが大切です。
ヴィクトル・ユゴーの名言
未来にはいくつかの名前がある。意志薄弱な者はそれを不可能と呼び、臆病者は未知と呼ぶ。しかし勇敢な者はそれを理想と呼ぶ
未来の形は人それぞれです。同じ未来を迎えるとしても、どのような気持ちを持つかで未来は良いものにも悪いものにも変わります。どうせ同じ未来を迎えるなら不可能でも未知のものでもなく、理想がいいですよね。未来についての非常に深い名言です。
ミリエル司教の名言
あなたはこの高価な銀を正しい人になるために使わなければいけない。殉教者によって、情熱と血によって、神はあなたを暗闇から抜け出させる。私はあなたの魂を神のために買ったのだよ
自由の身になったばかりのジャン・バルジャンですが、19年間の監獄生活は彼を人間社会に対する憎悪の塊にしてしまったのです。監獄生活に終わりを告げたジャン・バルジャンでしたがお金もなく行く当てもありません。そんな時にミリエル司教の家を発見し、泊めてくれと頼むのです。そしてジャン・バルジャンは銀の食器を盗んで逃亡するのでしたが、再び警察に捕まってしまいます。
ミリエル司教の元にジャン・バルジャンは連れてこられます。しかしミリエル司教はジャン・バルジャンを友人と言い庇うのです。その後に言ったセリフが上記の名言。彼はジャン・バルジャンを許し、さらに銀の食器を与えたのです。ジャン・バルジャンが正しい人間になることを願いながら。
ミリエル司教はジャン・バルジャンにとって生涯心の支えになります。どんなに嫌なことが起きても、疑心暗鬼になっても、正しい人間を心がければきっといいことが起きます。そのことはジャン・バルジャンが証明しています。