少女漫画の代表作!『アオハライド』
少女漫画雑誌「別冊マーガレット」で2011年から2015年まで連載された『アオハライド』。高校生の吉岡双葉と馬渕洸(まぶちこう)を主人公にしたこの物語は、誰もが通ってきた青春と初恋、友情を描いています。アニメ版は2014年にTOKYO MXで放送され、同年12月には実写映画版も公開されました。
タイトルの「アオハライド」は漫画の作者による造語で、アオハル=青春と、ライド=rideを組み合わせて、「青春に一生懸命乗っていく」という意味なんだそうです。青春真っ只中の10代のファンのみならず、甘酸っぱい記憶がまだ新しい社会人たちも原作、アニメのファンとなりました。映画化決定のニュースが流れた時には、その期待感から様々な憶測を呼び大変話題となりました。
アニメ『アオハライド』のあらすじ
高校一年生の吉岡双葉は、明るくがさつに振る舞っている女の子ですが、中学生のときに経験したことがきっかけで友達に本当の姿を見せるのが苦手です。そんな双葉には、中学のときに転校してしまった好きな人がいて、物語はその彼と突然再会することで急展開していきます。
田中洸から馬渕洸へと名前が変わった彼は、中学のときとは少し印象が変わっていました。双葉は洸に気持ちを告げるもタイミングが悪くフラれたり、親友が洸に想いを寄せていることに気づいて身を引いたり。恋愛でも友情でも悩む双葉の毎日は楽しかったり、落ち込んだりする日々です。洸ではない別の人から告白されて迷うこともありましたが、洸への想いを持ち続けた双葉は、高校二年のクリスマスについに洸と付き合うことになります。
好きな人がいて、障害もたくさんあるけど気持ちを諦められない女の子たちの共感を呼んだ『アオハライド』、この結末には背中を押された方もいるのではないでしょうか。
メイン2人の声優を務めるのは?
吉岡双葉/CV:内田真礼
本作の主人公の吉岡双葉は、高校生になって明るく振る舞うようになった女子高生です。内心では友人に気を遣い、本心をなかなか見せられない一面もありますが、高校生活を通して成長していく姿が描かれています。
1989年12月27日生まれの内田真礼(うちだまあや)は、東京都出身の女性声優・歌手で、弟の内田雄馬も声優です。
歌手としては、これまでにシングル4枚、アルバム1枚を発売し、女優としてテレビドラマに出演したこともあります。2012年に放送された『非公認戦隊アキバレンジャー』は、秋葉系要素満載の戦隊ものです。内田真礼は、そこでカフェ店長の葉加瀬博世役を演じました。
声優としては、『アオハライド』吉岡双葉役のほか、2015年に放送されたTOKYO MX『山田くんと7人の魔女』超常現象研究部部員の伊藤雅役や、同年TOKYO MXで放送された『アイドルマスター シンデレラガールズ』ではロリータファッションをしている神崎蘭子役などを担当しました。
馬渕洸/CV:梶裕貴
吉岡双葉が想いを寄せる馬渕洸は、母親を亡くし、高校生になって出身地に戻ってきた男子高校生です。母親の死をまだ受け止めきれておらず、最初のころは心を閉ざしたままでした。
梶裕貴は、1985年9月3日生まれ東京都出身の声優です。彼の代表作は、2013年にMBSなどで放送されたテレビアニメ『進撃の巨人』のエレン・イェーガー役。ちなみに、2017年にシーズン2が放送予定です。
梶裕貴が声を担当した主人公のエレン・イェーガーは、15歳の少年です。彼らが住む世界を覆う壁の外に興味を持っている、好奇心旺盛な少年です。壁の外を調査する調査兵団に入団し、人一倍の勇気と行動力をもとに仲間を率いるも、実はエレン自身が巨人化する能力を保有していることを知り、悩みます。
2004年に声優デビューした梶裕貴は、これまで多くのアニメ作品などで主要キャラクターを演じていましたが、『進撃の巨人』のエレン役を演じたことでさらにその名を知られるところとなりました。
その他キャラクター
双葉と洸を取り巻くクラスメイト達の声も、個性豊かなベテラン声優陣が担当しました。
槙田悠里/CV:茅野愛衣
槙田悠里は、双葉が高校2年になってできた友達です。途中、洸のことが好きになり、双葉と友達でありながら三角関係になってしまうこともありました。
双葉の親友・悠里を担当した茅野愛衣は、1987年9月13日生まれ東京都出身の声優で、2016年で28歳になります。声優仲間やファンの間では、かやのん、かやまろなどと呼ばれており、癒し系な雰囲気のある女性声優です。2011年デビュー1年目でアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』で主演に抜擢されます。
茅野愛衣は、ヒロイン・本間芽衣子(めんま)役を務めましたが、この作品はアニメとしては珍しく、アニメがヒットしたあと書籍、漫画化され、2015年にはフジテレビドラマ化もされました。
村尾修子/CV:小松未可子
村尾修子は、双葉と悠里の友達です。双葉と悠里とは、全く違うクールビューティなタイプです。一人でいることを好んでいましたが、担任の田中先生を好きになり、女の子らしい一面も見せました。
修子の声を担当した小松未可子は、1988年11月11日生まれ三重県出身の声優です。声優業に専念する前は、アイドルグループや女優として活動していた小松未可子。2010年テレビ東京で放送されたアニメ「HEROMAN」で声優デビューします。
『アオハライド』以外にも少女アニメ作品に出演したことがあり、2014年読売テレビで放送された『オオカミ少女と黒王子』では主人公エリカの友人、手塚愛姫役を担当しました。
小湊亜耶/CV:KENN
小湊亜耶は、双葉たちのクライスメイトで、フランス人とのクォーターです。洸ともつるんでおり、本音を語り合う仲でもあります。修子のことが好きですが、田中先生に想いを寄せていると知り、悩みます。
小湊亜耶役を担当したKENNは、本名を大橋賢一郎といいます。1982年3月24日生まれ、東京都出身の俳優・声優です。2004年に『ミュージカル・テニスの王子様』で俳優デビューしており、聖ルドルフ高校の不二裕太役を演じました。
声優としての代表作は、漫画原作の『宇宙兄弟』主人公の弟で宇宙飛行士の南波日々人役です。2012年に日本テレビで放送されたこの作品は、2012年には実写映画化、2014年には『宇宙兄弟#0』としてアニメ映画化もされました。
菊池冬馬/CV:松岡禎丞
双葉のことをとあるアクシデントから気になり、次第に好意を寄せていく男子生徒が菊池冬馬役です。冬馬は、一度は双葉と付き合うことができますが、洸のことが忘れられない双葉にフラれてしまう役どころでした。
演じる松岡禎丞は、1986年9月17日生まれ北海道出身の声優です。2016年TOKYO MXで放送された『虹色デイズ』では、主人公の羽柴夏樹に抜擢されました。少女漫画原作では珍しく、男子高校生4人組が主人公の作品です。
アニメ『アオハライド』の主題歌
「ブルー」/フジファブリック
アニメ『アオハライド』のエンディングテーマソング「ブルー」は、アーティストフジファブリックの曲です。ギターボーカルの山内総一郎が漫画を読んだ後作詞、作曲したそうで、漫画アニメの世界観にもマッチしています。
限定生産でアニメ盤シングルCDも発売されました。歌詞にはアニメの情景が思い浮かんでしまうようなフレーズが詰まっています。