2020年5月28日更新

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に関する20の事実と未来予測の実現度を徹底検証!

バック・トゥ・ザ・フューチャー
©T.C.D / VISUAL Press Agency

1985年にアメリカで公開されて以来、多くの人々に愛され続けているSF映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(BTTF)3部作。そんな不朽の名作に関する、意外な20の事実を紹介します。また、作中で予想されていた未来の実現度も検証!

目次

名作タイムトラベル映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」をより楽しめるトピックを紹介!

ロバート・ゼメキス監督、マイケル・J・フォックス主演の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズは、1985年に第一作が公開されて以来、名作SF映画として世界中のひとたちから愛され続けてきました。 2015年には、第1作目30周年記念イベントが開催されました。この記事では、そこで語られたシリーズのトリビアや裏話を紹介します。また、シリーズの未来予測の実現度も検証! 知れば、本シリーズをより楽しめること間違いなしです。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズの意外な事実

まずは、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズに隠された意外な事実を20個紹介しましょう。 あのタイムマシンの秘密から、役のモデル、キャスト、そして知られざる裏設定まで、興味深いものばかりです。

1. タイムマシーンは洗車機型の予定だった

東京コミコン2019「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 デロリアン
©ciatr

製作総指揮のスティーヴン・スピルバーグによると、当初タイムマシンは大型の動かない物にしようと考えていたのだとか。洗車機や冷蔵庫、または部屋のようなものを想定していたそうです。 しかしその後、監督のロバート・ゼメキスと脚本家のボブ・ゲイルがタイムマシンを車型にするというアイディアを思いつき、「それですべてが納得できるようになった」と語りました。 冷蔵庫に入るというアイディアは、後にスビルバーグが『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』で使っています。

2. ドクのペットはチンパンジーの予定だった

科学者ドクのペットといえば犬のアインシュタインですが、製作者は本当は犬ではなくチンパンジーを使いたかったそう。しかし、ゼメキスとゲイルは当時のユニバーサル・スタジオのトップからこんなことを言われたそうです。 「調査をしたら、チンパンジーが登場した映画にヒット作はない」。ゲイルは「「ダーティファイター」シリーズはどうなんだ?」と反論しましたが、「あれはオランウータンだ」と言われてしまったのだとか。

3. ビフのモデルはドナルド・トランプ!

ドナルド・トランプ
©︎CNP/US Government Publishing Office/Newscom/Zeta Image

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズに登場するビフ・タネンは、ヒルバレーに住むマーティの両親・ジョージやロレインの高校時代の同級生です。シリーズを通して悪役に回っている人物で、PART2では、高層カジノのオーナーをしている大富豪として登場しています。 この大富豪の姿の元ネタは、なんと第45代アメリカ大統領のドナルド・トランプだったのです。カジノの形はトランプ・プラザホテルにそっくりで、本作の共同脚本ボブ・ゲイルもその影響を認めています。

4. メジャーなスタジオから40回以上断られた

1作目の企画書を持って映画会社を回った製作者は、コロンビアピクチャーズやディズニーなどのメジャーなスタジオから、40回以上断られてしまったそうです。 特にディズニーの幹部は、脚本を読み「近親相姦的な映画だ」とカンカンに怒ったとか。どうやらタイムスリップしたマーティが若いころの母親とキスするシーンが、そう捉えられてしまったようです。

5. PART2と3は、2本でひとつの作品

バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2
©UNIVERSAL

製作側は最初、PART1のみで終わらせるつもりでした。 しかし、ビデオ版のラストに、「彼らの冒険はまだまだ続く」という意味で「To Be Continued(続く)」というテロップを入れたところ、続編の存在に関する問い合わせが殺到。結果的にシリーズ化されることが決まったのです。 そんな中で企画された続編は、1本だけ作られる予定でした。しかし、次々に浮かぶアイデアを1作にまとめると長過ぎることがわかり、2本に分割することになったのです。つまり、PART2と3は、2つで1本の作品になるのです。

6. 「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART4」は絶対に作られない

ロバート・ゼメキス
©️WENN.com

監督のロバート・ゼメキスは言い切ります。「3はドラマチックな数字で、この映画は3部構成であることに意味があるんです。4なんか作ったらありきたりで退屈でしょう」。 また、脚本のボブ・ゲイルは2015年のThe Hundredsのインタビューで、やはりさらなる続編は作らないと明言。彼はその理由の1つとして、マイケル・J・フォックスの出演の可能性が低いことを挙げています。 パーキンソン病を患ったフォックスは、1998年に病気を公表し、俳優業を一時休業。2010年以降、少しずつ俳優活動を再開しました。 ゲイルはそのことに触れ、「誰がマイケル・J・フォックスのいないBTTFを観たいでしょう?」と語っています。また、キャストを変えるという案にも「誰かを新たなマーティ役にしても、それを見たいとは誰も思わない」と否定的です。 やはり4作目は、少なくとも彼らの手によっては作られないのでしょう。

7. スピルバーグはPART3がお気に入り

スティーブン・スピルバーグ
Brian To/WENN.com

ロバート・ゼメキス監督が一番気に入ってるのはPART2。自身の最高傑作と考えているそうです。 一方、製作総指揮を務めたスティーブン・スピルバーグの意見は、そうでもない様子。 彼はEmpire誌のインタビューで「2作目は『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』のように、通過点に過ぎない作品です。内容は暗いし、観客には1作目と同じものを期待しないでほしいと伝えたほうがいいかもしれないと思いました。3作目が一番好きです。西部劇の雰囲気が」と語っています。

8. 幻のアンハッピーエンドバージョンも考えられていた!?

製作者の二人、ロバート・ゼメキスとボブ・ゲイルは、当初エンディングとしてかなりヘビーなものを考えていたのだとか。 その中には「未来に絶望したマーティが自殺する」とか、「原子力で動くデロリアンをネバダ州の核実験施設に持っていき、爆発によって1985年に送る」という、かなりアンハッピーなものもあったとか。しかし脚本を書きすすめるうちに「どのキャラクターも殺したくない」という気持ちになり変更したそうです。

9. 暗すぎてクビになったマーティ役

エリック・ストルツ
©︎2006 Kathy Hutchins / Hutchins/Newscom/Zeta Image

製作者が最初にマイケル・J・フォックスに主人公マーティ役のオファーを出したときは、スケジュールの都合で断られてしまいました。かわりにマーティ役に選ばれたのが、現在はプロデューサーや監督としても活躍するエリック・ストルツ。ところが撮影開始から6週間が経ってからエリックは降板させられます。 理由は、彼の演技が暗すぎてコミカルなテンポのBTTFには合わないから。 そして再度マイケル・J・フォックスに頼み込み、なんとかスケジュールを調整して引き受けてもらったそうです。

10. ドク役候補に名前のあがったスターたち

マーティの親友で科学者のドク役には、さまざまな俳優の名前が候補として挙がっていたようです。 『愛と追憶の日々』で知られるジョン・リスゴー、『ミスター・アーサー』で知られるダドリー・ムーア、『ジュラシック・パーク』や『インデペンデンス・デイ』でも科学者を演じているジェフ・ゴールドブラムなど、錚々たる面々です。 結果的に当時『カッコーの巣の上で』で知られていたクリストファー・ロイドが演じましたが、ドク役は彼の当たり役となりました。

11. ティム・ロビンスがビフ役の候補に

ティム・ロビンス
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『ショーシャンクの空に』やクリント・イーストウッド監督の『ミスティック・リバー』で知られる、アカデミー賞受賞俳優ティム・ロビンス。彼は身長195cmという体格をかわれ、当初ビフ役の候補として名前が挙がってたそうです。 実際は、やはり長身のトーマス・F・ウィルソンが演じました。

12. マーティの父ジョージはマーロン・ブランド風?

マーロン・ブランド
©SWAN / VISUAL Press Agency

PART1でマーティの父ジョージ・マクフライを演じたのは、演技派でありながらもハリウッドきっての変人として知られるクリスピン・グローヴァー。当時の彼が心から尊敬し憧れていたのは、『ゴッドファーザー』『地獄の黙示録』などでおなじみの大物俳優マーロン・ブランドでした。 そんなクリスピン、ことあるごとにマーロン・ブランド風の演技を取り入れたがるので、周囲は頭を抱えていたそう。「君の演技は作品の雰囲気に馴染んでないからやめなさい」と注意されたクリスピンは「マーロンが馴染んでたことなんて一度もなかったよ!」と言ったという逸話が。

13. ビリー・ゼインの映画デビュー作

ビリー・ゼイン
©︎WENN

『タイタニック』でのイヤミな恋敵役で有名になったビリー・ゼインですが、実はBTTFが映画デビュー作です。彼はビフの手下の1人、マッチを演じていました。 他にも、「山猫は眠らない」シリーズや吸血鬼ホラー『ブラッドレイン』などに出演しています。

14. イライジャ・ウッドの映画デビュー作

イライジャ・ウッド
©Lionel Hahn/AbacaUsa/Newscom/Zeta Image

「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの主人公フロド・バギンズ役で有名なイライジャ・ウッドも、BTTFが映画デビュー作。2015年の世界が舞台となったPART2の中で、カフェで射撃ゲームをする子どものうちの一人です。ぜひ探してみてください。

15. レーガン元大統領はBTTFファン?

ロナルド・レーガン
© World History Archive/Photoshot

1955年にタイムスリップしたマーティがドクに未来の大統領を尋ねられ、その当時は俳優だったレーガン大統領の名を答えるやりとりは印象的ですが、レーガン元大統領本人はこのシーンで大爆笑したのだとか。 また彼は、1986年の一般教書演説のなかで、1作目の最後のセリフを引用しています。

16. 時計ぶら下がりシーンには元ネタがあった

PART1冒頭部分に登場する、針に人がつかまっている時計。まさかラストでドクがあの時計と同じ状態になってしまうとは、想像もつきませんでしたよね。 あの有名なシーンは、1923年のハロルド・ロイド主演『ロイドの要心無用』という無声映画からインスピレーションを得て作られたそうです。

17. 試写会で大ブーイングが

1985年にPART1が公開される以前に行われた試写会では、会場が観客の悲鳴と大ブーイングで包まれたシーンが1か所ありました。 それは、ドクがタイムマシーンのテスト走行として、愛犬アインシュタインを1分先の未来に送るシーン。映画を初めてみた人々は、ドクが愛犬を殺してしまったと勘違いしたそうです。

18. タイムマシーンはマスタングになっていたかも

BTTFを見たことがあれば、自動車に詳しくない人でもデロリアンという車種はご存知ですよね。製品が映画に使われるということは、それほどの影響力を持つのです。 撮影中の製作者のもとに、フォード社から一通の手紙が届きました。 それは「タイムマシーンをデロリアンからフォード社製マスタングに変更してもらえたら7万5千ドル(現在の約17万ドル)を払う」という内容だったそう。それに対するゲイル答えは「ドクは(高級車の)マスタングには乗らない!」だったとか。

19. デロリアンが選ばれた理由

実はデロリアン社は、PART1が公開されるより前の1982年に倒産しています。なぜ既に製造終了している車種が、タイムマシーンのベースカーに選ばれたのでしょうか。 その理由は、ガルウィングドアの個性的な見た目はもちろん、設計者ジョン・デロリアンの波乱万丈な人生にもあったようです。 コカインの取引で2億4000万ドルを失い、会社を倒産させた彼は、のちにゼメキスとゲイルに、映画にこの車を使ってくれたことに対する感謝の手紙を送りました。

20. マーティとドクの友情の秘密

BTTFを見た人誰もが気にかかるのは、マーティとドクの友情についてではないでしょうか。まったく接点の無さそうな二人は、一体いつ何をきっかけに知り合ったのでしょう?そんな疑問に対して、ボブ・ゲイルはきちんと答えを用意していました。 実はマーティは13〜14歳のときに、ドクの実験室に忍び込んだのだとか。彼はそこにあるクールな品々とドクの人柄に惹かれ、ドクもマーティが自分の科学の才能を認めてくれたことによろこび、それ以来友達になったそうです。 マーティは、週に何度かドクの実験室で犬の世話をしていたようです。 こんな裏設定があったとは驚きですね。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の未来は2015年!2020年現在いくつ実現している?

1. 音声で指示を認識するコンピューター

これはすでに、AppleのSiriやGoogleの音声検索、Amazonのエコーはじめとするスマートスピーカーなどで、現代の生活にも浸透していますね。

2. テレビ電話での会議

今ではSkypeをはじめとするさまざまなツールでビデオ・カンファレンスが行えるようになり、非常に一般的となりました。 海外にいる人ともミーティングができる、というのは今となっては当たり前ですが、当時はとても画期的なことでした。

3. 指紋認証・顔認識システム

映画に出てきたのは顔認識できる双眼鏡ですが、現代では携帯電話のカメラに顔認識システムがあったり、セキュリティのために指紋認証・顔認識のシステムが使われるなど、かなり一般的な技術になりました。

4. 3D映画(空中投影ディスプレイ)

これもまた、すでに実現した技術のひとつです。 3D映画はもちろん、3DテレビやARなど、娯楽はどんどん立体的になっていっています。スクリーンから飛び出す映像も実現されていますね!

5. 持ち運び可能なタブレット式コンピューター

iPadと同じような物ですね。これが登場しているのは、ヒル・バレーの歴史物保存協会がマーティに時計台の保護のための署名をお願いしているシーン。 約20年前にこの技術をを予測していた(?)ゼメキス監督には驚きです。

6. 食べ物が出力可能な3Dプリンターも登場!

食べ物を出力して作り出す3Dプリンターが描写されていましたが、それに近い製品さえも登場し始めています。3Dプリンターメーカーの3D Systemsが食べ物の出力が可能な3Dプリンターを公開しました。 これらのプリンターには水・砂糖・フレーバー・着色料を投入することで形・色・風味を調整し、キャンディや砂糖菓子を作ることができます。

7. お手伝いロボットも活躍中

『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』では犬の散歩をしてくれたり、買い物をしてきてくれるお手伝いロボットがありましたが、そんな雑用をしてくれるロボットがすでに開発されています。 実際にネット通販サイトAmazonでは、ロボットを多数導入して配送の手伝いに使用しているとか。

8. 自動でヒモが締まるシューズ

「自動でヒモが締まるナイキ製シューズ」が作品内で登場していましたが、こちらも実現しました。 自動で締められる靴ひも (Power lace)は「THE 2016 NIKE MAG」という商品名で2016年に限定発売。こちらは、映画の公開年(1989年)にちなんで、89足限定、購入者は抽選で決定されました。このシューズを手がけたのは、「エア・ジョーダン」シリーズなどで知られているナイキのデザイナー、ティンカー・ハットフィールドです。

7. メガネ型のコンピューター

手で操作しなくても使えるメガネのようなコンピューター。まだ日常生活には浸透していませんが、Googleが開発したGoogle Glassは装着者の音声でインターネットを操作することができます。 また装着者の目線で映像を録画することも可能。まさに映画で描かれていた“未来”の技術が実現しようとしていますね。

8. ホバーボード(宙に浮くスケートボード)

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』に登場する、空中に浮かぶスケートボード(ホバーボード)は米HENDO HOVER社が開発し、「HENDOホバーボード」という名で販売予定。価格は100万円を超えるそうです。 「HENDOホバーボード」はボードに組み込まれている4つのホバリングシステムエンジンが磁場を作り、浮力を作り空中を走行できる仕組みとなっています。

また、日本のトヨタ自動車の高級ブランド・レクサスも、2015年時点でホバーボードを開発したことを発表しました。

9. 生ごみで走る車

映画に出てくるクルマ型のタイムマシン「デロリアン」は生ごみを燃料にして動きます。2020年現在、生ごみを利用した発電は、バイオマス発電・バイオガスなどと呼ばれすでに実現。エコなエネルギーとして注目を浴びています。 2019年には、カナダ最大の都市トロントでゴミ収集車が生ゴミから天然ガスを生成し、自給自足で走行する試みが始まりました。写真右側がそのゴミ収集車です。 生ゴミを燃料にして走る車が実現すれば、地球環境にも大きな貢献が期待できますね。

10. 空飛ぶ車

1990年に創業したスロバキアのエアロモービル社は、空飛ぶ自動車「エアロモービル」の開発をつづけてきました。 そして2017年、モナコのモーターショーにて最新プロトモデル「エアモービル4.0」を出展し、先行予約を開始。市販モデルの価格は、日本円で約1億4000万円から約1億7500万円だとか。 この「エアロモービル4.0」はガソリンを使って車として走行し、そのエンジン動力で飛行用の電力を発電するハイブリッド仕様となっています。

11. 自動乾燥機能付ジャケットに近いものがある!?

作品内では自動乾燥機能付ジャケットがありました。こちらはなんと、スイスの科学者によってそれに近い製品が開発されています。 作品ではジャケットを自動的に乾燥させますが、実際に科学者たちが見つけたのは絶対に水に濡れない繊維。大々的に製品化はされていませんが、今後水着などに最適な繊維になること間違いなしです。

まだ実現していないものは?

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズに登場した印象的な未来の技術やガジェットの中で、まだ実現されていない物は、小さいピザが大きくなるレンジや、フルーツが上から降りてくる仕掛けなどがあります。 むしろ、それ以外はほとんど実現していると考えると本シリーズの未来予測や、実際の技術の進歩には驚いてしまいますね!

知っていると「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズがより一層楽しめる!

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」3部作のトリビアや裏話、そして2020年現在実現している作中のテクノロジーについて紹介しました。 これらを知ったあとにシリーズをもう一度観てみるのも、面白いのではないでしょうか。