2020年6月20日更新

スティーブン・キング原作のおすすめ映画&ドラマをピックアップ!

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名作ぞろい!スティーブン・キング原作のおすすめ映画&ドラマを紹介

スティーブン・キング
©Dennis Van Tine/Future Image/WENN.com

1974年に小説『キャリー』でデビューして以来、数々の名著を世に送り出してきたモダンホラーの巨匠スティーブン・キング。これまでに多くの映像化作品が公開されており、世界的に大ヒットした作品も少なくありません。映画ファンなら、その名を知らない人はいないはず! 彼が描くのは、現代社会の闇や人間の心の歪みがもたらす不条理、そして超常的で不思議な力です。あらすじを聞いただけで「おっ」と思わせる突飛な設定と、人間同士の繋がりの繊細な描写で、いつの時代も人々の心を掴んできました。 今回は、そんなスティーブン・キング原作のおすすめ映画とドラマを紹介します。

スティーブン・キング原作のおすすめ映画

まずは、スティーブン・キング原作のおすすめ映画を厳選して紹介していきます。身の毛もよだつホラー作品が多数映画化されているスティーブン・キング。 ホラーだけでなく、心を揺さぶるヒューマンドラマや、少年たちの冒険に焦点を合わせたハートフルな作品も映画化され、名作として愛されています。「これもステーブン・キング原作だったんだ!」という発見もあるかもしれません。

『キャリー』(1977年)

いじめを受けた少女が惨劇を招くオカルトホラー

『キャリー』
©︎UNITED ARTISTS/zetaimage

スティーブン・キング初の実写化作品となったオカルトホラー映画です。のちに『ミッション:インポッシブル』(1996年)を手がけることになるブライアン・デ・パルマが監督を務め、その名を広めた出世作としても知られています。 クラスメイトからいじめを受ける女子高生のキャリーは、テレキネシス(念動力)の持ち主。ある日学校で突然初潮を迎え、パニックに陥ります。それを見たクラスメイトによっていじめがエスカレート。さらに初潮を迎えたことで、狂信的な母からは「汚らわしい」と虐待されるように。 クラスではいじめられ、母親からも虐げられるキャリーの怒りと悲しみが爆発した時、恐ろしい惨劇が起こります。ショッキングないじめ描写と壮絶なラストは、ホラー映画史に残る衝撃的シーンです。 2013年には、映画『キック・アス』(2010年)のクロエ・グレース・モレッツ主演でリメイク版が公開されました。

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『シャイニング』(1980年)

閉鎖されたホテルで人間に忍び寄る狂気を描いた傑作ホラー

シャイニング、ジャック・ニコルソン
©Warner Bros. Pictures/zetaimage

スティーブン・キングの同タイトル小説を原作に、映画『時計じかけのオレンジ』(1972年)などで知られる巨匠スタンリー・キューブリック監督が映画化したホラー映画。『カッコーの巣の上で』(1976年)などで有名なジャック・ニコルソンが主演を務めました。 小説家志望の主人公ジャックは、冬の間閉鎖する山奥のホテルを住み込みで管理することになります。そのホテルはいわくつきだと忠告されたものの、彼は気にも留めず妻と息子を連れてホテルへ。やがてジャックは、ホテルに存在する「なにか」に囚われていきます。 原作を大きく変更して作られたため、スティーブン・キングはこの映画を気に入らない様子。しかし、映画は大ヒットし、ホラー映画を代表する名作となりました。芸術的な怖さを持つダークな世界観に引き込まれます。

『IT』(1991年)/「IT/イット」2作(2017年・2019年)

殺人ピエロ・ペニーワイズはリメイクでも怖すぎる!

『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』
©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

1991年の『IT』は、当時2回に分けてテレビ放送された映画作品です。2017年には前半の『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』、2019年には後半の『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』の2作に分けてリメイク作品が公開されました。 前半は登場人物たちの幼少時代。子供ばかりを狙う殺人ピエロ「ペニーワイズ」と、少年たちの対決が描かれます。後半で描かれるのは、大人になった彼らが再び幼少期を過ごした町に集い、殺人ピエロを永遠に封印するため奔走する姿です。 人の弱さと恐怖に付け込み、自由自在に幻を見せるペニーワイズがとにかく不気味!恐怖と闘う子供たちの友情や成長も心を揺さぶります。

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『ミザリー』(1991年)

熱狂的なファンに監禁された作家が恐怖を体験するサスペンススリラー

『ミザリー』キャシー・ベイツ、ジェームズ・カーン
© CASTLE ROCK ENTERTAINMENT/zetaimage

スティーブン・キング原作の映画『スタンド・バイ・ミー』(1987年)を手がけたロブ・ライナー監督による、同タイトル小説を原作としたサスペンススリラーです。 あるとき「ミザリー・シリーズ」の著者として有名な作家のポールは、事故で重傷を負います。ポールを救出したのは彼の熱狂的なファン、アニーでした。看病と言いつつポールを帰そうとしない彼女は、徐々にその狂気を露わにし始めます。 アニーを演じたのは、映画『タイタニック』(1997年)の出演でも知られるキャシー・ベイツ。彼女は背筋も凍る“狂演”で、アカデミー賞主演女優賞を受賞しました。 人気者への愛という、決して通じることのない想いをこじらせた女性。どこか共感もできる生々しい狂気にゾクゾクし、先の読めない展開にハラハラします。

『ミスト』(2008年)

霧の中に何かがいる……。衝撃のラストが待ちうける「鬱映画」

映画『ミスト』
© The Weinstein Company

スティーヴン・キングの小説『霧』を原作としたSFホラー映画。『ショーシャンクの空に』(1994年)や、『グリーンマイル』(1999年)を手がけたフランク・ダラボンが監督を務めました。 嵐の翌日、デヴィッドは息子ビリーらと共にスーパーマーケットに買い出しに来ていました。そこへ突然、1人の男性が鼻血を流しながら店内に駆け込んで来ます。店の外が真っ白な霧で覆われる中、男性は「霧の中に何かがいる」と口にして……。 真っ白な霧で外は見えませんが、何かがいることだけは確か。そんな不安に苛まれ、スーパーマーケットの中の秩序が乱れていきます。「鬱映画」と呼ばれる理由である衝撃のラストシーンは、覚悟してご覧ください。

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『ペット・セメタリー』(1989年)

タブーを破った男の悲しい運命を描いた問題作

ペット・セメタリー
©PARAMOUNT PICTURES

完成から長い期間発表せず、「あまりの怖さに発表を見合わせている」と噂された小説を原作に、スティーブン・キング自身が脚本を書き上げたホラー映画です。2019年にはリメイク版が公開されました。 妻と子どもたちと共にアメリカ・メイン州に越して来た医師ルイス。可愛がっていた猫が車に轢かれてしまい、裏山にあるペットの墓に埋めます。翌日、死んだはずの猫が帰ってきて驚きますが、その凶暴な様子はまるで別の何かのようでした。釈然としない中、息子ゲージが事故で亡くなってしまいます。 超えてはいけない一線を超えてしまう主人公。人間の愛の愚かさを感じる、恐ろしくて切ないホラー映画です。後味の悪さも度を超えています。

『グリーンマイル』(2000年)

癒しの力を持つ死刑囚と看守の運命に涙するファンタジー・ドラマ

スティーブン・キングの同タイトル小説を原作としたファンタジー・ドラマです。物語は、60年前とある刑務所の死刑囚舎房・看守主任だったポールが、当時の出来事を回想する形で始まります。 1935年の大恐慌時代。ポールが看守主任を務める死刑囚舎房は、死刑台にむかう通路(マイル)の色が緑色に塗られていたため、「グリーンマイル」と呼ばれていました。ある日ジョン・コーフィという黒人の男が投獄されて来ます。凶悪犯と言われていた彼は、なんと触れただけでポールの尿管感染症を治してしまいました。 ポールを演じたのは、映画『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1995年)などで知られる名優トム・ハンクス。神の手と純粋な心を持つジョンと、彼を死刑に処さなければならない立場のポール。彼らの運命に心が揺さぶられ、思わず涙が溢れます。

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『ショーシャンクの空に』(1995年)

希望を持つことの大切さを教えてくれる不朽の名作

ショーシャンクの空に
©COLUMBIA

スティーブン・キングの中編小説『刑務所のリタ・ヘイワース』を原作に、『グリーンマイル』『ミスト』を手がけたフランク・ダラボン監督が映画化。 冤罪で終身刑になり、ショーシャンク刑務所に投獄された優秀な銀行員のアンディ。長年服役している「調達屋」ことレッドは、孤立しているアンディと交友を深めていきます。やがてアンディは経理の能力を駆使して、囚人や看守、所長から一目置かれるようになりますが……。 アンディを演じたのは、映画『ミスティック・リバー』(2004年)のティム・ロビンス。レッドを『セブン』(1996年)のモーガン・フリーマンが演じました。 ひどい暴力が横行し未来の見えない絶望的な刑務所の中で、希望を忘れないアンディの姿に強く胸を打たれます。一度観ると忘れることのできない名作です。

『スタンド・バイ・ミー』(1987年)

死体を探して冒険に出る少年たちのロード・ムービー

スタンド・バイ・ミー
© Columbia Pictures

スティーブン・キングの短編小説『THE BODY(死体)』を原作とする青春映画。後に『ミザリー』を手がけることになるロブ・ライナー監督によって映画化された作品です。 舞台は1959年のアメリカ、オレゴン州キャッスルロック。12歳のゴーディ、クリス、テディ、バーンの少年4人組はいつも一緒に遊んでいました。ある日バーンは、不良グループが「30キロ先の森に列車に轢かれた死体がある」という話をしているのを盗み聞きし、4人は死体探しの旅に出ます。 好奇心だけを握りしめて、無茶な冒険を繰り広げる少年たちの姿に心が温まります。登場人物それぞれのキャラクターも魅力的。子どもの頃のワクワクを思い出させてくれて、映画を見ている時のこの感情をいつまでも胸にしまっておきたい、と感じる素敵な作品です。

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スティーブン・キング原作のおすすめドラマ

スティーブン・キングの小説は、1979年の『呪われた町』以降、数々の作品がドラマ化されてきました。ドラマ版『シャイニング』(1997年)など、彼自らが監修したものもあります。 今回はそのなかから、特におすすめの作品をピックアップ。話題となったあのドラマから、2020年現在シリーズ続行中の人気作まで紹介しましょう。

『キャッスルロック』(2018年〜)

ファン必見!「スティーブン・キング・ユニバース」を描くホラー

スティーブン・キング作品に度々登場する架空の町「キャッスルロック」で起こる怪事件を描いたホラードラマ。映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』などで有名なヒットメイカー、J・J・エイブラムスがスティーブン・キングと共に製作総指揮を務めています。 メイン州キャッスルロックにあるショーシャンク刑務所。長年使われていない棟で、檻の中に幽閉された謎の青年が発見されます。彼が口にしたのは、昔キャッスルロックで一時行方不明になり、今は弁護士として暮らしている男の名前でした。 青年はなぜ閉じ込められていたのか?なぜその名を口にするのか?そして、彼の正体は?ダークな世界観の中、様々な謎が渦巻きます。スティーブン・キングの作品世界はつながっていることで知られていますが、その要素をたっぷり詰め込んだ、ファンにはたまらない作品です!

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『アンダー・ザ・ドーム』(2013年〜2015年)

突如巨大なドームで覆われた町を描くSFミステリー

スティーブン・キングの同タイトル小説を原作としたSFミステリードラマ。映画『ジョーズ』(1975年)などで知られるSF映画界の巨匠スティーヴン・スピルバーグが、スティーブン・キングと共に製作総指揮を務めました。 平凡な田舎町チェスターズ・ミル。この町はある日突然、巨大で透明なドームに覆われてしまいます。通信障害により電話もできず、外界との接触は不可能。町は混乱していき、争いや事件が頻発するように。ドームの外では、ついに軍がミサイルを放つ準備を始めます。 突然現れたドームに、町ごと閉じ込められるという奇想天外な発想が、さすがスティーブン・キング原作作品!SF要素だけでなく、不安に直面した人々の行動やドラマを丁寧に描いています。

『ザ・スタンド』(1994年)

致死率99.99%の殺人ウイルスが流出!生き残った人類の運命は?

同タイトル小説を原作とするミニシリーズです。原作は、ファンの間でも人気ランキング上位に入る、壮大なスケールの作品。脚本・製作総指揮もスティーブン・キングが務めています。 映画『グリーンマイル』にも出演したゲイリー・シニーズ、ドラマ「LAW & ORDER: 犯罪心理捜査班」シリーズのジェイミー・シェリダンなど、豪華キャストが出演しました。 ある研究所で事故が起き、実験中の殺人ウイルスが流出。研究所の封鎖命令を無視した門番の男が、外の世界へウイルスを持ち出してしまいます。致死率99.99%のウイルスは、彼からほかの人々に次々と感染していき……。 人類滅亡の危機の中、生き残りを目指す者たち。果たして、彼らが向かっているのは、どんな世界なのでしょうか。見応えバッチリのSFホラーです。

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『11.22.63』(2016年)

ケネディ暗殺を阻止しろ!異色のタイムトラベルサスペンス

スティーブン・キングの同タイトル小説を原作としたサスペンススリラー。J・J・エイブラムスと初めてタッグを組んだ作品です。タイトルの数字“11.22.63”は、ジョン・F・ケネディが暗殺された日、1963年11月22日を指しています。 平凡な高校教師ジェイクは、行きつけのダイナーの奥にある扉から1960年にタイムスリップできるという信じがたい秘密を知ります。そのダイナーの主人から、1963年11月22日に起きるケネディの暗殺を阻止してほしいと言われ、60年代に行くことに。 主人公ジェイクを演じたのは映画『127時間』(2011年)のジェームズ・フランコ。映画『はじまりへの旅』(2016年)のジョージ・マッケイなど豪華キャストと共演しています。ハラハラする謎と悲しい愛が 驚きの結末を迎える、スティーブン・キングらしい壮大なサスペンスです。

スティーブン・キング作品の魅力を映画・ドラマで楽しもう!

ホラーやサスペンスだけでなく、ヒューマン・ドラマや青春ものまで、幅広い作品群を誇るスティーブン・キング。映画化された作品はあの話題のホラーも、あの感動の名作も、彼の原作だったとは、と驚いた人もいるのではないでしょうか。 日常に潜む闇や不思議な出来事を、これほどまでの壮大なスケールで生み出し、観客をあっと驚かせる作家は彼以外にいないでしょう。あなたもぜひスティーブン・キングの世界を、映画・ドラマで楽しんでください!