2017年7月6日更新

ホラーアイコンになったキャラクターTOP10!あなたは全部観た?

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『チャイルド・プレイ』(2019)
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ホラー映画の有名キャラをランク付け!

ホラー映画に出没する恐怖の対象には、様々なパターンがあります。怨霊、悪魔、殺人鬼、超能力者……。はたまた、人形のような無機物も恐ろしいものに変貌するかもしれません。 また、邦画における怖いものというと、『四谷怪談』のお岩さんに代表されるような幽霊でしたが、近年はJホラーが海外でも持てはやされ、様変わりしています。 本稿では、70年代以降のホラー映画における「アイコン」的存在のアンチ・ヒーローたちにスポットを当てて、その特徴とともにランク付け。その恐ろしい外観の裏側に、悲しい来歴が潜んでいるかもしれません。

10位:呪いのアンティーク人形、アナベル

アナベルは『アナベル 死霊館の人形』(2015)に登場する人形です。この作品はシリーズ化もされた『死霊館』(2013)の前日譚で、本作のさらに前日譚である『アナベル2(原題)』も制作されています。 アナベルはもともと、娘を失った人形作家によって作られました。作者の思いがあまりにも強かったためか、呪いの人形と化してしまったのです。 その持ち主を死に追いやり、様々な惨状を呼び起こすのですアナベル。「この人形には死霊だけではなく、悪魔もアナベルに取り憑いている」と作中に登場する神父は語ります。最後は『死霊館』の主人公、ロレイン・ウォーレン夫妻の博物館に飾られています。

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9位:悲しい子供の幽霊、俊雄

佐伯俊雄は、『呪怨』(2000)シリーズに現れる子どもの亡霊です。特に何をするわけでもありません。単に立っているだけだったり、走り回ったりするだけですが、その姿を見たものは呪われてしまうのです。 俊雄には悲しい来歴があります。彼の父である佐伯剛雄が母伽倻子の浮気を妄信し、挙げ句の果てに俊雄が自分の息子ではないという誤った確信を持ってしまうのです。 剛雄は妻と息子に暴力を振るい、妻を惨殺するに至ります。その光景を見てしまった俊雄は恐怖のあまり、押し入れに隠れます。清水崇監督によると、その時、母親によって「向こう側の世界」に連れて行かれたということです。 全身真っ白で、ブリーフしか履いていない彼を見ると、ゾーッとしますが、こんなに悲しい過去があったのですね。 また彼は猫のように啼くのですが、これは可愛がっていた猫が父親によって惨殺されたことと関係があるそうです。

8位:生死を賭けたゲームを挑んでくる連続殺人鬼、ジグソウ

ジグソウは、『ソウ』(2004)シリーズにおける連続殺人犯に付けられたニックネーム。ジグソウことジョン・クレイマーは、機械工学、建築学、医学、文学などあらゆる分野の知識に精通し、実業家として成功を収めていました。 ところが、妻が不幸な事件に巻き込まれて、流産。自分も脳腫瘍により余命僅かであることが判明し、絶望のあまり自殺を図ります。奇跡的に一命をとりとめてから、人生観ががらりと変わります。他の人間に「生きる意味を見出させる」ために連続殺人に手を染めるのです。 その手口は、被害者に生死を賭けた「ゲーム」を行わせ、成功したら解放するというもので、実際に生還した者も存在します。決して殺人が目的ではないのです。

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7位:天才で食人鬼、レクター博士

ハンニバル・レクター博士は、『羊たちの沈黙』(1991)、『ハンニバル』(2001)、『レッド・ドラゴン』(2002)、『ハンニバル・ライジング』(2007)など、トマス・ハリス原作の作品に登場する、猟奇殺人犯です。 職業は精神科医で、他人の心理を読み、操ることが得意で、しばしば殺害した人間を食します。出自はヨーロッパの名門貴族のようで、英語、ドイツ語、リトアニア語、日本語、イタリア語など複数の言語に堪能です。 教養がある人物には紳士的に接し、特にスターリングFBI捜査官には自分の娘に対するような態度をとっています。逆に、取るに足らない人物は、侮蔑の意味を込めて調理して食事にするのです。

6位:恐怖の殺人人形、チャッキー

チャッキーは、『チャイルド・プレイ』(1989)シリーズに登場する殺人鬼人形。もともと、チャールズ・リー・レイという人間で殺人犯でした。逃亡中に、ブードゥー教の秘術によって魂を人形に移したのです。 しかし、このままでは人形のままだと知ったチャッキーは、自分を買ってくれたアンディ少年の体を乗っ取ろうとします。そのために残虐な殺人を重ねていき、唯一チャッキー人形の正体に気づいたアンディに殺人の容疑がかかってしまうのです。 本作は都合6作ありますが、毎回最後にチャッキーは焼かれたり、バラバラにされたりします。それでも何度も蘇り、4作目では結婚もするというなんとも数奇なキャラクターなのです。

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5位:おどけた悪夢殺人者、フレディ

フレディ・クルーガーは『エルム街の悪夢』(1986)シリーズにおける、殺人鬼です。顔に酷い火傷を負っており、ソフト帽を被り、赤と緑のボーダーのセーターを着ています。また、右手に鉤爪をはめていて、それで犠牲者を引き裂くのです。 フレディの殺人の手口は恐るべきものです。犠牲者が睡眠中に夢の中で襲い、その人が目覚めると夢の中と同じ傷を負っていて死に至ります。また、シリーズを重ねるごとに、フレディが人を殺すときに、ゲラゲラ笑いながらジョークを連発する傾向が出てきました。 人間のときのフレディは連続児童殺人犯で、彼が無罪になったことに怒った遺族たちに焼き殺されました。死後、悪魔の力により復活し、夢の中で殺人を繰り返します。

4位:ホッケーマスクの連続殺人鬼、ジェイソン

本名ジェイソン・ヴォーヒーズで、『13日の金曜日』(1980)シリーズの超人的殺人鬼。大柄で、生まれつき顔が崩れているため、ホッケーマスクを着けて(第3作以前は布袋で)顔を隠しています。 シリーズ初期には、どんなに傷つけられても生きていましたが、人間ではありました。ところが、パート6辺りから超自然的存在になります。 13日の金曜日にクリスタルレイクのキャンプ場で、観光客などを殺していたことから、シリーズ名が付けられたました。ジェイソン、という名前はよく知られていますが、シリーズ第一作で殺人を実行していたのは、母親のパメラだったのです。つまり、母親の妄念がジェイソンを実在させてしまったととらえることもできます。

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3位:天井裏から這いずってくる怨霊、伽椰子

佐伯伽椰子は『呪怨』(2000)シリーズに現れる怨霊です。学生時代に小林俊介(柳ユーレイ)に想いを寄せ、ストーカーとなります。その後、小林俊介が息子・俊雄の小学校の担任になっていることが判明し、想いがますます高じ、日記を付け始めるのです。 この日記を夫である剛雄が見てしまい、小林に激しい嫉妬を抱き、逆上のあまり伽椰子をカッターナイフで拷問して殺害してしまいます。剛雄は伽椰子の死体をゴミ袋に入れて、天井裏に放置します。このため、怨霊となってからもこの無惨な姿で、天井裏から階段を這いながら下りてくるのです。 伽椰子の独特の声「あ”、あ”、あ”、あ”、あ”……」はカッターナイフで首を切られたためなのです。

2位:家畜のように人間を殺す、レザーフェイス

本名ババ・ソーヤー、通称レザーフェイスは『悪魔のいけにえ』(1975)シリーズに登場する殺人鬼。レザーフェイスはテキサスの田舎の一軒家に家族とともに暮らしています。 レザーフェイスは人間の顔の皮を被り、チェーンソーを持っている大男です。墓場から死体を盗んだり、通りすがりの若者たちをチェーンソーで家畜のように切り刻んで、人肉を売りさばいたり、遺体を家具に加工します。 家族は「グランパ(祖父さん)」と呼ばれる137歳の父親、人肉を売っている兄、自分の体を傷つける癖のある兄など、強烈なメンバーです。南部のホワイト・トラッシュ(貧困層の白人)の一家として、誇張されて描かれています。

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1位:井戸から、テレビから出てくる貞子

山村貞子は『リング』(1998)シリーズに現れる超能力者、およびその亡霊です。貞子の母親は透視能力や予知能力を持つ、山村志津子でした。父親は心理学者の伊熊平八で、伊熊博士には別に妻子がいたのです。 原作での貞子は、「半陰陽者」すなわち両性具有であるとされています。母親譲りの特殊能力を発揮するので、周囲の人間から「化け物」、「怪物」と畏怖されていました。 映画では、貞子の能力を恐れた父の伊熊博士によって井戸に突き落とされ死亡するのです。その死の瞬間に抱いた強い怨念が念写されたものが「呪いのビデオ」となります。そのビデオを観た人間は、1週間以内にそれを他人に見せなければ、呪い殺されるのです。 その呪いは、貞子が井戸から這い出してきて、さらにテレビ画面からも這い出して面前に出現するという、有名なシーンとして表現されました。

本当に怖いのは人間?

いかがでしたか? 日本勢もがんばっていましたね。 ある恐怖が都市伝説化する上では、名前を付けるということ自体が重要な意味を持っています。例えば「貞子」、「ジェイソン」という名前は、映画を知っている人であれば、それだけで恐怖を想起するインパクトがあるのです。 具体的な名前だけで怖いというところが、ホラーアイコンに共通する点でしょう。 また、「悪魔」などの抽象的な存在ではなく、「フレディ・クルーガー」、「佐伯伽椰子」といった、もともとは普通の人間であったことも共通しています。 つまり、本当に怖いのは人間であるということなのかもしれません。