2017年7月6日更新

『ライフ・イズ・ビューティフル』あらすじ・ネタバレ・感想【親子愛とは】

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ライフ・イズ・ビューティフル

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『ライフ・イズ・ビューティフル』心に残る名作!!

1999年公開のイタリア映画『ライフ・イズ・ビューティフル』は、第二次世界大戦中のナチス・ドイツによるユダヤ人への迫害を描いた物語です。 過酷な状況をユーモアを使って生き抜いた家族を描き、アカデミー賞で7部門にノミネート、主演男優賞ほか3部門を受賞しました。見る人の心に残るこの名作のあらすじやキャストをご紹介します。

映画『ライフ・イズ・ビューティフル』あらすじ

1930年代のイタリアで、陽気なユダヤ人の青年グイドは近くの町に住む愛らしい女性に猛アタックの末結婚し、かわいい息子も生まれて幸せな生活を築いていました。ところが第二次大戦が始まるとナチス・ドイツによるユダヤ人の迫害がイタリアでも行われるようになり、家族は強制収容所に送られてしまいます。 家族を生き残らせるため、そして息子を収容所の恐怖から守るため、グイドは過酷な収容所での生活はポイントをためて勝ち抜くと戦車がもらえるゲームだと息子に説明するのでした。

『ライフ・イズ・ビューティフル』キャスト

グイド/ロベルト・ベニーニ

ユーモアを使って息子を強制収容所の恐怖から守る主人公グイドを演じたのは、イタリアで俳優やコメディアン、脚本家、そして監督としても活躍するロベルト・ベニーニです。『ライフ・イズ・ビューティフル』では監督・脚本そして主演をつとめ、アカデミー賞では主演男優賞を受賞しました。 2013年ウディ・アレン監督のコメディ映画『ローマでアモーレ』にレオポルド役で出演しています。

ドーラ/ニコレッタ・ブラスキ

ユダヤ人ではないけれど、連れ去られた夫と息子とともに収容所に入る決断をしたグイドの妻ドーラを演じたのは、現実でもロベルト・ベニーニの妻であるイタリアの女優ニコレッタ・ブラスキです。 1980年にベニーニと出会い結婚した彼女は、1983年公開の映画『トゥ・ミ・タービ(原題)』以降、彼の監督するほとんどの映画に出演しています。

ジョズエ/ジョルジョ・カンタリーニ

グイドとドーラの4歳の息子ジョズエを演じるのは、イタリア生まれの子役ジョルジョ・カンタリーニです。この役で映画デビューし、全米映画俳優組合賞キャスト賞にノミネートされたほか、ヤングアーティストアワードを受賞しています。 リドリー・スコット監督による2000年公開の映画『グラディエーター』ではラッセル・クロウの息子役を演じました。

ドーラの母/マリサ・パレデス

ドーラの母親を演じたのは、スペインの人気女優マリサ・パレデスです。10代の頃からアイドルとして活躍している彼女は、近年ではアカデミー外国語映画賞を受賞した2000年公開の映画『オール・アバウト・マイ・マザー』で大女優のウマ・ロッホ役や2012年公開の映画『私が、生きる肌』にマリリヤ役で出演しています。

レッシング医師/ホルスト・ブッフホルツ

グイドがホテルの給仕として働いているときに出会い、後に強制収容所で再会するなぞなぞがすきなドイツ人の医師レッシングを演じたのは、ドイツの俳優ホルスト・ブッフホルツです。 黒澤明監督による『七人の侍』をリメイクした1961年公開の西部劇『荒野の七人』にチコ役で出演しているほか、フランス・イタリア・ユーゴスラヴィア・アフガニスタン合作の1966年公開の映画『マルコ・ポーロ 大冒険』で主演するなど、国際的に活躍しています。

『ライフ・イズ・ビューティフル』関連情報

ロベルト・ベニーニは収容所の生存者や、父親の経験をもとに映画を制作

ロベルト・ベニーニは、ヴィンチェンツォ・チェラーミと共に『ライフ・イズ・ビューティフル』の脚本を書きました。 イタリア系ユダヤ人で、第二次大戦中に多くのユダヤ人が殺害されたアウシュビッツ強制収容所に送られながらも生き残ったルビオ・ロメオ・サルモニによる、皮肉やブラックコメディをこめた回想録を参考にしたほか、ベニーニの父親がナチの労働収容所で2年間過ごした際、子供たちを怖がらせないために経験をユーモアを交えて語り、この事により父親自身も救われたというエピソードも基になっているそう。 国際的に高く評価された一方、あまりにも悲惨なホロコーストの実情を正確に描いたものではないという批判もありました。ベニーニは自身の方針についてこう語っています。
笑いも涙も、魂の同じ場所から来るのではありませんか。私は物語作家であり、大事なことは美しさや、詩情を作り出すことなのです。コメディか、悲劇かという区別は関係ありません。美しさに到達するならば、同じ事なのです。

『ライフ・イズ・ビューティフル』はアカデミー賞で3部門受賞!!

『ライフ・イズ・ビューティフル』は、アカデミー賞では作品賞を含め7部門にノミネートされ、外国語映画賞、主演男優賞、作曲賞を受賞しています。 外国語映画賞の受賞が発表された際、ベニーニは椅子の背に飛び乗って喜びを表しました。主演男優賞で再びステージに上がったときには、次のように語っています。
大きな失敗をしてしまいました。(外国語映画賞の受賞のスピーチで)使える英語を全て使ってしまいました。
ロベルト・ベニーニは外国語映画でアカデミー主演男優賞を受賞した最初の俳優となり、1949年公開の映画『ハムレット』で監督と主演をつとめたローレンス・オリヴィエに次いで、自身の監督した映画で主演男優賞を受賞した2人目の俳優となりました。

『ライフ・イズ・ビューティフル』のCiatrユーザーの感想・評価を紹介!【ネタバレ注意】

ユーモアと残酷さのコントラスト

Yuka_Ono 『ライフ・イズ・ビューティフル』鑑賞。小さい時に観て良さがあまりわからなかったけど、今見たら泣きそうになるほど感動した。明るさ、ユーモアと残酷さのコントラストがこの作品をより引き立たせてる。
Waon 「ボンジョ~ルノ~」という言葉が印象的な軽いタッチの前半部と、重たい後半部。主人公だけは全体的に明るくコメディを続ける。何度みてもやられてしまう映画。

父親の愛情に胸が熱くなる

B50371952 イタリアの陽気な男のお調子者感にニッコリしっぱなし、お姫さまことドーラがかわいい、ジョズエのかわいらしさにニッコリな前半、一言も不穏なことを言わないまま物語は暗雲へ突入する。いついかなる時も愛息ジョズエを不安にさせないグイドの男気に胸が熱くなった。こういう親に、いや大人になりたいものである。映画の魔法に鮮やかにかかる素敵な1本。
hole_ana0 イメージと大分違い、もしや間違って別の作品を借りてきたのかしらと思いましたがその誤解も溶け最後にはお父さんが大好きになりました 底抜けの明るさと素敵な嘘に涙 ラストシーンは忘れられません

ユダヤ人迫害について考えさせられる映画

edinburghttt 心に渋みがものすごく残る名作。陽気な主人公は家族で楽しい日常を送っていた。けれどユダヤ系というだけで迫害されてしまう。妻はユダヤ系ではないのに、収容所に乗り込んでしまう。結果はバッドエンドともハッピーエンドとも言えるのだろうか。主人公が殺されるまでは長々と、殺される瞬間はかなりあっさりとしていて、そのテンポ感に驚かされる。気軽に何度も見られる映画ではないが、何度でも見たい映画。
Taiga_Murakami かなり前に観た映画。大好きな作品のひとつ。 これを観てナチス関連の話に興味を持った思い出。 二度とあってはならない、残虐な迫害を描いた話だが、息子にコミカルに話す父親に何とも言えない暖かさを感じた。 自分が父親になったら子供に見せたい映画。
haru3 自分がどんな状況に置かれていても息子や妻のために行動する父の姿に感動しました。『夜と霧』を読んだことがあったので、3人が収容所に連れていかれた時点で最悪の事態を想像してた…。あれを読む限り、実際はもっと悲惨だったんだろうなぁ。事実の悲惨さを伝えるというよりは、こういう出来事を通した家族の愛のお話。

辛すぎて見ていられない

mo_yu 辛すぎて見てられない 私にはキャパオーバーなお話でした いい映画だけどもう観たくない

戦争の哀しみと家族愛の感動

Mako__Hotta 温かい家族、生活がナチスによって壊されそうになる様が辛かったです。が、コメディで楽しく描かれていて、楽しみつつもどうか、どうか皆が無事でと願いながら見ていました。戦争の哀しみと家族愛の感動と、すごく複雑な気持ちになりました。