2017年7月6日更新

映画『レインマン』に出演していたキャストの現在【アカデミー賞】

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レインマン

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アカデミー賞作品賞受賞映画『レインマン』に出演したキャストの現在

1989年に日本で公開された映画『レインマン』は、第61回アカデミー賞8部門にノミネートされ、作品賞・主演男優賞などの主要4部門を受賞しました。特にダスティン・ホフマンは、自ら志願してサヴァン症候群の兄レイモンド・バビットを演じて、主演男優賞を受賞しています。 弟役のトム・クルーズも、最初は兄を利用して父親の遺産を手に入れようとしていましたが、兄との交流を通じて親しみが芽生え、兄の面倒を本気でみようと思うまでの心の変化を見事に演じました。 少しの場面しか出ていない出演者の中には、とても偉大な映画プロデューサーや地元の元気なおじいちゃんがいたりと注目ポイントいっぱいです。 この記事を読んだら、もう一度映画を見直してくださいね。

レイモンド・バビット/ダスティン・ホフマン

バビット兄弟の兄であり、重いサヴァン症候群であるレイモンド・バビットを演じるのは、アメリカロサンゼルス出身、1937年8月8日生まれのダスティン・ホフマンです。 当初、ホフマンは弟の役でしたが、全盲でサヴァン症候群でもあるレスリー・レムケがピアノを演奏しているのを聴いて痛く感動し、兄の役を演じることに決めました。 彼はこの役で1979年の『クレイマー、クレイマー』以来、2度目のアカデミー主演男優賞を受賞しています。 この動物は何だと思いますか?これはダスティン・ホフマンが声で出演している大人気アニメ映画『カンフー・パンダ』のシーフー老師です。 ホフマンはこのシリーズ全3作に同じ役で出演していますが、3作目が公開された後に受けたインタビューで、
僕の演じている動物?何だろう……アライグマかな?
と答えたそうです。 何の動物か分からずシーフー老師を演じ、大ヒットを飛ばしていたなんて!やはりホフマンは大物ですね。 また、2012年には初めて自らメガホンを握り、『カルテット!人生のオペラハウス』を制作、第37回トロント国際映画祭で上映されました。 2013年に、がんの治療のため手術していたことを告白。具体的な内容は明かされていませんが、早く発見されたため、今は体調も良いそうです。 その後も年に数本ずつ映画出演し、2015年には『疑惑のチャンピオン』でボブ・ハーマンを演じています。2017年には80歳を迎えますが、今後もたくさんの素晴らしい作品を期待したいですね。

チャーリー・バビット/トム・クルーズ

バビット兄弟の弟であり、小さなカーディーラーを経営する青年チャーリー・バビットを演じるのは、アメリカニューヨーク州出身、1962年7月3日生まれのトム・クルーズです。映画『トップ・ガン』の大ヒットでブレイクし、この作品で演技力も認められるようになりました。 その後、巨匠オリバー・ストーンがメガホンをとった『7月4日に生まれて』(1989)ロン・コーヴィック役、キャメロン・クロウがメガホンをとった『ザ・エージェント』(1996)ジェリー・マグワイア役でアカデミー賞主演男優賞に、ポール・トーマス・アンダーソン監督作『マグノリア』(1999)でアカデミー賞助演男優賞にそれぞれノミネートされています。
2016年11月、『アウトロー』(2012)の続編『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』では引き続き主人公ジャック・リーチャーを演じています。かっこよさはもちろんのこと、前作を凌ぐハードボイルドなアクションで私たちを興奮させてくれました。 たくさんの作品の中でも一番の代表作といえば、世界的大ヒットシリーズ『ミッション:インポッシブル』。1996年の第1弾からずっと主役イーサン・ハント役のみならず、製作にもかかわっています。 2018年、待望のシリーズ第6弾が公開予定で、2017年春ごろにも撮影が開始される予定です。

スザンナ/ヴァレリア・ゴリノ

チャーリーの恋人ススザンナを演じるのは、イタリアナポリ出身、1966年10月22日生まれのヴァレリア・ゴリノです。彼女は英語・フランス語・イタリア語・ギリシャ語の4ヵ国語が話せます。 もともとはイタリアで活動していましたが、渡米し今作品への出演を機に国際的に知られるようになり、『ホット・ショット』『ホット・ショット2』ではコミカルな役もこなしました。 また2016年には第69回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門の審査員に選出されるなど、イタリアの大女優としての地位を確立しています。 プライベートでは4度の婚約経験があり、2011年には当時スカーレット・ヨハンソンとの熱愛疑惑が報じられた大物俳優ショーン・ペンとのキス現場を激写され話題になりました。2015年にはイタリア人俳優リッカルド・スカマルチョとの結婚も報じられましたが、事務所は否定しています。

ブルーナー医師/ジェリー・モーレン

父の管財人ブルーナー医師を演じるのは、アメリカモンタナ州出身、1935年1月6日生まれのジェリー・モーレン(ジェラルド・R・モーレン)です。 元来の肩書きは映画プロデューサーで、『シンドラーのリスト』、『ジュラシック・パーク』などスティーヴン・スピルバーグ監督作品に制作者として多く携わっています。特に1994年公開の『シンドラーのリスト』では、スピルバーグとともにアカデミー賞作品賞を受賞しました。 また、2012年には再選を目指すオバマ大統領に批判的な内容のドキュメンタリー映画『2016: Obama's America』を製作し、その年に公開されたドキュメンタリー映画部門で1位の全米興行収益を上げています。

うむっ!? く、くさい!!

映画『レインマン』でレイモンドとチャーリーが2人で電話ボックスに入って電話をしているシーン。チャーリーがレイモンドに「オナラしたの?」と聞いたあとドアを開け、電話で話し続けます。実はこのシーンではダスティン・ホフマンが本当にかましていました! このシーンはホフマンにとって、今までで一番大好きなシーンだそうです。

「ポニー・エクスプレス」のことならおまかせ!何があってもしゃべり続けます……。

バイロン・P・キャバーという俳優を聞いたことがありますか?上の写真、右端の男性です。 病院の待合室で「ポニー・エクスプレス」についてずーっと喋り続けていたあのおじいさん。御歳89才。実は、彼は撮影クルーが現地に着いた時から既にそこでおしゃべりをしていた地元の人だったのです。 監督のバリー・レヴィンソンは「彼のしゃべりが面白い!」と大興奮!そのままカメラを回し続けました。もちろん、すべてキャバーのアドリブ(持ちネタ?)です。 残念ながら、彼はあと1週間あまりで94才の誕生日を迎える1995年5月11日にオクラホマで亡くなりました。

『レインマン』のプロデューサーがアカデミー賞の人種問題を考えます

2016年のアカデミー賞授賞式ではノミネートされた人たちの人種に偏りがあると主張し、参加をボイコットする人が相次ぎました。 アカデミー賞作品賞受賞者であり、賞の投票権を持つジェラルド・R・モーレンはそう主張する人たちを「だだっ子」であると非難しました。モーレンは
ボイコットという発想がバカげている。みんな自分の主張やレッドカーペットに対するあこがれもあるだろうが、たくさんのすばらしいパフォーマンスがあり、それらをいくつかのカテゴリーに沿って「ベスト」を決めるのだから、自分の意見と違ってしまうのはやむを得ない。
とインタビューに答えています。 人種問題が未だに根強く残っているアメリカの現状を表している一件です。