松坂慶子のプロフィール
松坂慶子は、1952年7月20日生まれ、東京都出身の女優です。1967年、「劇団ひまわり」に入団し、幼児向け番組『忍者ハットリくん+忍者怪獣ジッポウ』でテレビ初出演を果たします。その後、高校2年生を迎えた頃に「大映」からスカウトされ、本格的に女優として活動していくようになります。
1972年には「松竹」へ移籍。ドラマ、映画への出演が多くなると同時に、演技派女優としての評判を確かなものにしていきました。多くの名作映画やドラマに出演を続け、2016年現在も現役で活躍しています。
清純派から演技派女優へ!
1973年にNHK大河ドラマ『国盗り物語』で濃姫を演じた頃から、女優として知られるようになった松坂慶子。当時は、凛とした美人役や、可愛いおてんば娘など清純派の役柄が中心でした。
しかし、1978年の映画『事件』で、スナックを経営する女性・坂井ハツ子役を演じたことをきっかけに、清純派のイメージから脱皮します。体当たりな演技と、色っぽさすら湛えた雰囲気を醸し出し、演技派トップ女優・松坂慶子としての地位を確立しました。
ドラマ主題歌にもなった「愛の水中花」で歌手デビュー
1979年に放送されたドラマ『水中花』では、主演の松坂慶子が主題歌「愛の水中花」も担当。ドラマでは、バニーガールの衣装で同曲を歌うなど、妖艶さが際立った姿が話題にまりました。歌手として歌番組への出演も多々あり、曲も大ヒットを記録しました。
2016年までに通算15枚のシングルを発売。アルバムも6枚制作されるなど、歌手としての実績も残しています。
初の主演女優賞受賞を果たした映画『青春の門』【1981年】
映画化・ドラマ化された五木寛之原作の『青春の門』。映画だけでも、1975年・1977年・1981年・1982年版と4度に渡って公開されました。松坂慶子は、1981版に伊吹タエ役で出演し、母でもあり女でもあるという役柄を見事に演じきっています。
1981年の映画『青春の門』は、北九州・筑豊の炭鉱地帯を舞台としており、主人公・伊吹信介の生き様を描いた作品です。北九州で英雄と呼ばれた男・重蔵の息子・信介。重蔵と一緒になったことで信介の二度目の母親となったタエ。しばらくして重蔵が死に、タエは女一人で信介を育てます。信介の成長していく姿を中心に周囲の人間模様が描かれます。
つかこうへい代表作の『蒲田行進曲』で主演を演じる【1982年】
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これぞ映画。ラストシーンに映画というものの全てが凝縮されている気がした。悲しい男達の情熱的な物語。
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いま話題のNetflixで視聴。たまには昭和の名作でも観ようってことでコレ。さすが名作と言わんばかりの、出演者の熱。階段落ちの覚悟を決めたヤス(というか平田満)の鬼気迫る演技には圧倒された。そして、あの大団円とテーマソングに、「名作を観た!」という満足感でいっぱい。それにしても、この頃の松坂慶子、美しすぎる
1982年に公開された映画『蒲田行進曲』は、つかこうへいが作・演出を行った戯曲を基にした作品です。映画化に伴い、あらたにつかこうへいが脚本を書き直し、映画ならではの『蒲田行進曲』となりました。監督は『仁義なき戦いシリーズ』でも有名な深作欣二。監督自らが「映画の三要素'泣く・笑う・手に汗にぎる'の三拍子が揃った」と自負するほどの作品となり、大ヒットを記録。また、数多くの賞を受賞しました。
この映画で松坂慶子は、ヒロインの小夏を演じました。京都撮影所を舞台に、3人の役者の友情と恋が描かれており、小夏は2人の男の間で揺れ動く女優として物語を盛り立てています。共演は風間杜夫と平田満です。
映画『男はつらいよ』ではマドンナ役として2度の出演【1981年・1993年】
映画『男はつらいよ』シリーズは、フーテンの寅こと車寅次郎を主人公にした人情映画で、1969年から1995年まで全48作品が公開されました。この映画は、寅さんが旅先で会うマドンナとの恋も見所となっており、多くの女優がマドンナ役を務めました。
松坂慶子は、1981年公開『男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎』と、1993年公開『男はつらいよ 寅次郎の縁談』の2作品でマドンナに抜擢されました。前者では大阪の芸者・浜田ふみ、後者では瀬戸内海の島で暮らす坂出葉子と、作品それぞれで違う女性を演じています。
カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作『死の棘』に主演した松坂慶子【1990年】
1990年に公開された映画『死の棘』は、島尾敏雄の小説を原作としたシリアスなヒューマンドラマ。結婚10年目で発覚した夫の浮気をきっかけに、妻の精神が錯乱。この出来事から起こる、家族の崩壊や再生、夫婦の絆を描いた内容となっています。監督は小栗康平、夫を演じたのは岸部一徳です。
この映画で松坂慶子は、夫の浮気から精神的な発作を起こす妻のミホを演じました。病に冒され、異常をきたしていく壮絶な姿を見事に演じています。本作により、日本アカデミー賞で主演女優賞を受賞。作品は、カンヌ国際映画祭で審査員グランプリを受賞しました。