2017年7月6日更新

映画『インビジブル』が面白くなる10の事実を紹介

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映画『インビジブル』透明人間になった天才科学者が繰り広げる殺人劇

透明人間になる実験に成功した天才科学者セバスチャンが、次第に犯罪に手を染めて行くというのSF映画『インビジブル』。 2000年に公開されたこの作品は、人間が透明になっていく様子を鮮明に描いたCG技術などが話題になりました。そんな映画『インビジブル』をより楽しむ為の意外と知らない事実10選をご紹介します。

1.透明人間の正体は全身タイツ

映画の主役であり、透明人間になった天才科学者セバスチャンを演じたケヴィン・ベーコンは、状況に応じて様々な色の全身タイツのような服を着なければなりませんでした。 それは編集で加えられる効果によって、緑、青、グレー、黒といった色があり、共演者達は時に演技中に笑ってしまいそうになるのをこらえなければいけなかったそうです。

2.毛細血管まで細かく再現したCGモデル

透明になった一人の人間を解剖学的にも正しく表現するため、ベーコンの体に基づいた精巧なCGモデルが制作されました。そのモデルは、ベーコンの毛細血管にわたるまで細かく再現していたそうです。 映画の撮影終了後、3Dモデルは研究者達に寄付され、研究に活用されているそうです。

3.撮影に使われた鉄製の骨格モデル

劇中では、半透明になったセバスチャンを他の研究員達が運ぶシーンが登場します。 この撮影の為に、製作陣は鉄製の骨格モデルを作ったそうです。鉄製の骨格モデルは実際の人と同じくらいの重さがあったため、役者達は本当に半透明の人を運んでいる感覚を持って演技する事ができました。

4.映画の原題に関するトリビア

『インビジブル』の原題は、"うつろな男"を意味する『Hollow Man』です。 アメリカ出身のホラー、SF作家であるダン・シモンズもまた、1992年に『The Hollow Man』というタイトルの小説を執筆しており、映画のプロデューサーはシモンズから映画にタイトルを使用できるように権利を買い取ったそうです。 実際シモンズの小説は、人の心を読める能力を持った男性の話で、透明人間とは関係のないものでした。

5.レイプシーンが必ずカットされる女優

透明になったセバスチャンは、隣人の女性をレイプしてしまいます。激しいレイプシーンが撮影されましたが、最終的に本編からはカットされています。 このレイプされる女性を演じたのは女優のローナ・ミトラですが、彼女は1998年に『ベオウルフ』という作品に出演した際も同じ事を経験しています。『ベオウルフ』では、モンスターと化した腹違いの兄弟にレイプされるキーラという女性を演じていましたが、このシーンも本編からはカットされてしまったそうです。

6.エリザベス・シューの怪我で撮影が遅れた

セバスチャンの元恋人で、研究医のリンダを演じたエリザベス・シューは、映画を撮影している間に事故でアキレス腱を切ってしまい、そのせいで撮影スケジュールにも7週間の遅れが生じました。 しかし、事故は撮影中に起こったものではなく、シューがジムでトレーニングをしている間に傷つけてしまったそうです。

7.背景だけを撮影する理由

撮影効果を駆使して透明人間を表現した『インビジブル』は、あるシーンを撮影する為に何回か分けて同じシーンを撮っていました。その回数は最大で7回ほどにも分けられたそうです。 そのうちの一つは、ただ背景だけを移した空のショットで、そこに特殊効果によって透明になったセバスチャンが合成されていきました。

8.スピーカーが駆使して行われた撮影

透明になったセバスチャンに対する俳優のリアクションをリアルにするため、監督のポール・バーホーベンはスピーカーを使いました。スピーカーを使って、あらぬ方向からセバスチャンの声が聞こえてくるようにし、動き回っている透明人間に対するリアクションを撮影したそうです。 ちなみに透明になったゴリラが登場するシーンでは、監督自身がゴリラの鳴き声をまねてスピーカーから流していたそうです。

9.映画の設定に矛盾している宣伝写真

『インビジブル』の設定では、人は透明になる時に表面から一段階ずつだんだんと透明になっていきます。 しかし、宣伝用に公開されていた写真には、この設定に矛盾しているものがありました。中でも、セバスチャンの胸から下だけ透明になっていてその他は見えているという写真がありますが、設定上では体の部分毎に透明になる事はできないのです。

10.映画『インビジブル』監督のポール・バーホーベンはこの作品が好きではなかった

実はバーホーベンは『インビジブル』の依頼をビジネスとして割り切って受けたようで、内容にあまり満足していないそうです。2013年に、ハリウッド・レポーター誌のインタビューでもこう語っています。
"『インビジブル』は自分の作品の中で初めて、撮らない方が良かったと思った作品だった。ヒットはしたものの、自分でなくても良かったという想いが否めない。他の誰にでも撮れる作品だ。『ロボコップ』や『スターシップ・トゥルーパーズ』は自分でしか撮れなかったと思う。しかし、『インビジブル』はハリウッドに他に20人ぐらい撮影できる監督がいる。2002からずっとそう思ってきたよ。"