『パワーレンジャー』、アメリカの戦隊って日本と何が違うの?【日米徹底比較】

2017年7月6日更新

アメリカの『パワーレンジャー』は、日本のスーパー戦隊をもとにした大人気シリーズです。20年以上の歴史を持ち、2017年に映画も公開されるアメリカ版戦隊シリーズを、元祖である日本のスーパー戦隊と徹底比較してみましょう!

アメリカのスーパー戦隊『パワーレンジャー』をご紹介!

日本のスーパー戦隊シリーズをもとにしたアメリカの子供向け大人気番組『パワーレンジャー』シリーズをご存知ですか?1993年から放映が開始され、20年以上にわたって子供たちを魅了しつづけています。1作ごとに、日本のスーパー戦隊シリーズの各作品を原作としながらも、様々な面で違いが見られます。

2017年までに19作品が放送されている『パワーレンジャー』シリーズ。2017年7月には最新映画版が日本でも公開が予定されています。

アメリカの特撮は日本のスーパー戦隊とどう違うかのでしょうか。徹底比較してみました!

『パワーレンジャー』シリーズの歩み

【スーパー戦隊】元祖!日本の戦隊シリーズの歴史

『ゴレンジャー』

1975年、日本の初代スーパー戦隊『ゴレンジャー』の放送が始まりました。以降、2017年現在に至るまで途切れることなくシリーズが続いています。

1年間でひとつの物語が終わり、次作ではまた新しいスーパー戦隊が登場します。

また、放送時間は初代の『ゴレンジャー』から『高速戦隊ターボレンジャー』(1989)までは土曜日の夜でした。第14作目の『宇宙戦隊ファイブマン』(1996)から金曜の夕方に移動し、『電磁戦隊メガレンジャー』(1997)の途中から日曜の朝7時30分からの放送に変更されています。

【パワーレンジャー】1993年から現在まで人気のシリーズ

『パワーレンジャー』

日本のスーパー戦隊シリーズのアメリカローカライズとして、1993年から『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』の放送が開始され、瞬く間に子供たちの間で人気となりました。その後シリーズ化され、2017年現在まで20年間に渡って19作品が製作されています。

日本のスーパー戦隊と大きく違う点のひとつは、全作品の世界がつながっていることです。初期の登場人物は長年継続して出演していましたが、1998年の『パワーレンジャー・イン・スペース』からは1作ごとに主な登場人物が交代し、以前のメンバーがゲスト出演することもあります。

初代メンバーたちが引退『パワーレンジャー ターボ』(1997)

『パワーレンジャー ターボ』

上述の通り『パワーレンジャー』では、初代から同じ登場人物たちの物語でした。途中、何人かのメンバーの入れ替わりもあったものの、2年に渡り3シーズンが制作されています。

初代に、6人目のメンバーとして途中から加入したトミーがリーダーを務めていましたが、この第3シーズンで高校を卒業し引退。他のメンバーも卒業や留学などを理由に引退し、新たなパワーレンジャーが誕生しました。物語自体は、次シリーズ『パワーレンジャー・イン・スペース』に続きます。

『パワーレンジャー ターボ』は、日本のスーパー戦隊『激走戦隊カーレンジャー』(1996)を原作としています。

日本版に逆輸入!?『パワーレンジャー S.P.D.』(2005)

『パワーレンジャー S.P.D.』

”S.P.D.”は、"Space Patrol Delta"の略で、西暦2025年、地球人と宇宙人が共存する未来を舞台にしています。日本の『特捜戦隊デカレンジャー』をベースとしたシリーズ13作目です。

宇宙の警察S.P.D.のB-スクワッドというチームに所属する若い刑事たちが、それぞれの超能力を使って犯罪組織に挑む姿を描いています。B-スクワッドのメンバー達の成長の物語でもあります。

また、本作に登場した強化装備”バトライザー”が、日本のオリジナルビデオ作品『魔法戦隊マジレンジャーVSデカレンジャー』(2006)に逆輸入されました。

休止前最後の作品『パワーレンジャー RPM』(2009)

『パワーレンジャー RPM』

『炎神戦隊ゴーオンジャー』を原作としたRPMは、”Racing Performance Machine”の略です。

コンピューターウィルス、ヴェンジックスに支配された未来の地球。人類はロボット兵から攻撃を受け、ドーム型の要塞都市で暮らしていました。ある日ドームの外で発見された少年ディロンは、サイボーグの体を持っていましたが、戦闘能力の高さからパワーレンジャーにスカウトされます。

シリーズは、ニュージーランドで現地の俳優やスタッフを雇って撮影していましたが、この作品の後、新シリーズの製作を一旦停止し、再開するまでの1年間は第1作目を放送しました。

『パワーレンジャー サムライ』(2011)

『パワーレンジャー サムライ』

1年間の休止の後に製作されたシリーズ16作目は、日本の『侍戦隊シンケンジャー』を原作としています。

それぞれに火、水、空、木、土のエレメントを操るレンジャーたちは、「シバハウス」という道場で師匠から侍になるための修行を受けていました。300年前からあの世からやって来る妖怪たちと戦ってきたシバ一族と侍を先祖に持つメンバーたちは、新しい世代としてその戦いを任されるようになります。

原作ではリーダーであるレッドと他のメンバーの主従関係が大きなテーマとなっていましたが、本作では、チームメイトとして同等な関係を築くなど、アメリカの文化に合わせた変更がされました。

この作品から、1作を2年かけて2シーズンを製作する形に変わり、翌年には本作の続きである『パワーレンジャー スーパー・サムライ』が放送されました。

メンバー構成の違い

【スーパー戦隊】人数の変化

『ライブマン』

初代の『ゴーレンジャー』が始まったときから、スーパー戦隊のメンバーは基本的に5人です。2作目の『ジャッカー電撃隊』(1977)は、基本のメンバーは4人で途中から5人目が登場しました。

1981年の『太陽戦隊サンバルカン』は、最後まで男性3人のみ、1988年の『超獣戦隊ライブマン』と『獣懸拳戦隊ゲキレンジャー』(2007)では最初のメンバーは3人、中盤から2人追加されるという異色の設定でした。

その後、1996年の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』にシリーズ初の6人目のメンバー途中加入し、以降はどの作品にも1人〜3人の追加メンバーが登場するようになります。

2017年2月から放送が開始された最新作『宇宙戦隊キュウレンジャー』では、人間以外も含めて、最初から9人のメンバーが登場しています。

【スーパー戦隊】女性メンバーの変遷

『オーレンジャー』

スーパー戦隊シリーズでは、第1作目『ゴレンジャー』から5人のメンバーのうち、女性は1人だけでした。1984年の『超電子バイオマン』で初めて5人中が2人が女性になりますが、1988年から放映された『高速戦隊ターボレンジャー』では再び紅一点に戻ってしまいます。

1995年の『超力戦隊オーレンジャー』からは再び2人に増えましたが、その後は1988年の『超獣戦士ライブマン』、『高速戦隊ターボレンジャー』(1989)、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992)から『超力戦隊オーレンジャー』(1995)までの3作品と、『星獣戦隊ギンガマン』(1998)から『忍風戦隊ハリケンジャー』(2002)までの5作品など、12作品で女性メンバーは1人になっています。

【パワーレンジャー】メンバーの人数は?

『パワーレンジャー ミスティック・フォース』

1993年から放送された初代『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』も最初は5人でしたが、1人追加され、その後1人引退し最終的にまた5人になりました。以降、基本的に5人編成がつづきましたが、日本のシリーズと同様に6人目のメンバーが加わることが多くなります。

最終的にレギュラーメンバーが7人以上になっているのは、『パワーレンジャー S.P.D.』と『パワーレンジャー ミスティック・フォース』(2006)の8人、『パワーレンジャー RPM』(2009)の7人、『パワーレンジャー スーパー・ダイノ・チャージ』(2016)の10人です。

また先輩レンジャーの再登場や、指導者的立場のレンジャーが登場することもあります。

【パワーレンジャー】女性メンバーと多様な人種

『パワーレンジャー』シリーズでは、性別・人種をできるだけ均等にするために、基本的に女性メンバーは2人います。しかし、『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』のシーズン2から4作目である『マイティ・モーフィン エイリアンレンジャー』(1996)、『パワーレンジャー ダイノ・チャージ』(2016)など10作品で女性メンバーは1人となっています。

また、アメリカ版では多様な人種のメンバー構成になっており、初代から白人、アフリカ系、アジア系が出演していました。『パワーレンジャー ターボ』からは、ヒスパニックのメンバーも加わっています。

変身後のコスチュームの違いは?

【スーパー戦隊】『ゴレンジャー』から続く伝統のスーツ

『ジュウオウジャー』

日本のスーパー戦隊の変身後の衣装は、初代から基本的に変わっていません。

メンバーカラーに合わせた顔全体を覆うヘルメットと、ぴったりとした全身をカバーするスーツ。女性メンバーはスカート付きのスーツを着用しています。防具などは基本的に装着していません。

【パワーレンジャー】日本版のスーツをアレンジ

『マイティ・モーフィン パワーレンジャー シーズン3』

『パワーレンジャー』シリーズでも、日本版と似たようなぴったりしたコスチュームを着ています。

異色だったのは『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』のシーズン3で、忍者風のゆったりした衣装に頭巾を被っていました。

2003年の『パワーレンジャー ニンジャ・ストーム』では多少変化があり、全員に小手とメンバーによって肩に防具がつけられました。『パワーレンジャー ミスティック・フォース』ではマントを着用。また、『パワーレンジャー スーパー・サムライ』(2012)と『パワーレンジャー ダイノ・スーパーチャージ』(2016)で、全員が胸から肩を覆う防具をつけています。

どんな武器を持ってるの?

スーパー戦隊は2017年現在までに41作が制作されていますので、ここでは第1作目『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』シーズン1と2017年版映画と、その原作となっている『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992)に登場した武器、必殺技、乗り物、巨大ロボットを比較してみましょう。

【恐竜戦隊ジュウレンジャー】

『ジュウレンジャー』

ジュウレンジャー全員が基本装備として持っているのは、変身用アイテムのダイノ・バックラー、銃や刀に変形するレンジャースティック、パチンコ型のレーザー銃サンダー・スリンガー、他のシリーズの巨大ロボットに相当する守護獣を変形合体させるためのダイノクリスタルの4つです。これらの基本装備は、メンバーごとにさらに「伝説の武器」に進化します。

基本装備や個人武器を変化させ、「伝説の武器」にすることができます。ティラノレンジャー(レッド)の龍撃剣、マンモスレンジャー(ブラック)のモスブレイカーとそれをさらに変化させたモスキャノン、トリケラレンジャーはトリケランス、タイガーレンジャー(イエロー)サーベルダガー、プテラレンジャー(ピンク)という武器を使っています。

また、5人の「伝説の武器」を合体させてエネルギー光線を発射するハウリングキャノンを使うこともできます。

【パワーレンジャー】

『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』

第1作目では、原作の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』とほぼ同じ武器が登場します。

『ジュウレンジャー』と同様に変身アイテムであるパワーモーファーを含む基本装備のほかに、オリジナルの装備であるリストコミュニケーターを使用しています。これは、通信やテレポートに使うものです。

また、「伝説の武器」に相当するパワーソード、パワーアックス、パワーランス、パワーダガー、パワーボウをメンバーそれぞれが使用し、5人の武器を合体させたパワーブラスターも使用しています。

必殺技はあるの?

【恐竜戦隊ジュウレンジャー】

ジュウレンジャーは、それぞれに「伝説の武器」を使用し必殺技を繰り出します。

ティラノレンジャーの龍撃剣を使った必殺技は、すれ違いざまに敵を切り裂くティラノスラッシュ。マンモスレンジャーはマンモスブレイクで敵を真っ二つにします。トリケランスを使ったトリケラスラストで空中から敵を突き刺し、タイガーレンジャーはタイガーダガーを投げて使用します。プテラレンジャーは、連続発射の後の一撃プテラシュートで敵を仕留めます。

【パワーレンジャー】

『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』では、個人の必殺技は特にありません。

その代わり、レッドレンジャーのパワーソードでビームを放つことができたり、ピンクレンジャーのパワーボウが破壊音波を放つハープとしても使えたりと、原作にはないオリジナルの機能が追加されています。

それぞれの乗り物をご紹介!

【恐竜戦隊ジュウレンジャー】

ジュウレンジャーは、超古代の技術で動く3台のバイクを使用しています。これらは変身前でもよく乗っています。

レッドレンジャーは専用バイク、ロードザウラー1に1人で乗っています。ロードザウラー1には、3連バルカン砲を装備。

マンモスレンジャーとタイガーレンジャーの専用のロードザウラー2は、左側にサイドカーがついています。運転は主にマンモスレンジャーが行い、大型キャノン砲を装備していました。

トリケラレンジャーとプテラレンジャーは、右側にサイドカーのついたロードザウラー3に乗ります。マシンガンを装備しており、運転は主にトリケラレンジャーが担当。

【パワーレンジャー】

武器の項目で触れたとおり、『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』では基本装備にリストコミュニケーターがあり、その装置ででテレポートすることができるため乗り物は必要ありませんでした。各人にバトルバイクと呼ばれるものが一応はあるものの、本編では一度も乗っていません。

ただし、のちにリーダーとなるトミーが、敵に洗脳されてリストコミュニケーターを破壊したエピソードでは、ラッドバグという車で移動しました。また、科学が得意なビリー・クランストン(ブルーレンジャー)が発明した空飛ぶ車が登場するエピソードもあります。

巨大ロボットもシリーズの魅力のひとつ

【恐竜戦隊ジュウレンジャー】

巨大ロボット『ジュウレンジャー』

ジュウレンジャーでは、他作品のメカに当たる存在が恐竜を守る「神」である守護獣として登場します。守護獣には意志があり、レンジャー達に使われる存在ではなく、時に戦いを拒否したりもすることが特徴です。

守護獣はそれぞれ名前に準じた恐竜の形で、5体が合体するとダイノタンカーという戦車に変形し、それがさらに大獣神という巨大ロボットに変身します。

レッドレンジャーの守護獣ティラノザウルスは、口からティラノソニックという衝撃波を発します。マンモスレンジャーの守護獣銃マンモスは、鼻から冷凍光線モスブリザードを発射。トリケラレンジャーの守護獣トリケラトプスはビルを破壊するほどの威力を持つトリケラカノン、タイガーレンジャーの守護獣サーベルタイガーはサーベルガン、プテラレンジャーの守護獣プテラノドンは両翼からビームを発射します。

【パワーレンジャー】

メガゾード『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』

パワーレンジャーは善の支配者ゾードンから、それぞれダイノゾードというメカを与えられています。原作の守護獣に相当するものですが「神」ではなく、意志を持たない戦闘メカです。ソーラーパワーで動きますが、寒冷地では動けなくなる弱点もあります。

名前はティラノサウルスダイノゾード、マンモスダイノゾード、トリケラトプスダイノゾード、セイバートゥースタイガーダイノゾード、プテロダクティルダイノゾードとなっており、機能は原作とほぼ同じです。

原作同様に5体合体して戦車型のメガゾード・タンクモードに変形し、さらに人型のメガゾード・バトルモードに変形します。