2017年11月7日更新

『山田孝之のカンヌ映画祭』は実話だった!『映画 山田孝之 3D』をカンヌに出品

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『山田孝之のカンヌ映画祭』

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『山田孝之のカンヌ映画祭』から生まれた『映画 山田孝之 3D』がついにカンヌへ!

2017年1月から3月までテレビ東京系列で放送された異色モキュメンタリードラマ『山田孝之のカンヌ映画祭』。番組から生み出された作品『映画 山田孝之 3D』が、実際、来る5月に開催される第70回カンヌ国際映画祭に正式出品されることが発表になりました。

言うまでもなく、ドラマも映画もすべての主役は俳優の山田孝之。監督をつとめたのは山下敦弘と松江哲明のコンビで、ドラマに登場した芦田愛菜が友情出演しています。山田孝之の頭の中へと入り込む「脳内スペクタクル3D映画」とのふれこみの本作。日本公開は6月16日に決定しました。 ここでは、その母体となった『山田孝之のカンヌ映画祭』について、その異色の内容に分け入ってみましょう。

モキュメンタリードラマ『山田孝之のカンヌ映画祭』とは?

『山田孝之のカンヌ映画祭』は、テレビ東京系列で2017年1月7日から最終回となった 3月25日まで金曜日深夜(土曜日未明)に全12話で放送されたモキュメンタリードラマです。 モキュメンタリーとは、フィクションを、関係者の証言やインタビューなどを交え、いかにもドキュメンタリー風に表現する手法であり、世界的に大ヒットした映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』などが有名です。 本作も、カンヌ国際映画祭に出品しグランプリを受賞するような映画を作りたいと思い立った山田孝之本人が、友人の映画監督である山下敦弘とともに、真剣に作品製作に取り組む姿を追いかけた内容になっています。

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『山田孝之のカンヌ映画祭』あらすじ

発端は2016年の夏。山田孝之が山下敦弘を呼び出し、世界三大映画祭の一つであるカンヌ国際映画祭で賞をとりたいという夢を語ることからすべてが始まりました。二人は後日、自主映画の製作に向けて本格的に動き始めます。 まず「合同会社カンヌ」を設立。プロデュースが山田で、監督を山下がつとめること、さらに主演は芦田愛菜に決定します。彼らは、日本映画大学に体験入学してノウハウを学び、作ったパイロットフィルムを携えて、実際にカンヌを訪れます。さらにカンヌでグランプリを受賞した河瀬直美監督の元で教えを乞うことに。 ところが、いよいよ準備した映画『穢の森』がクランクインという、まさにその当日でした。突然、山下監督と芦田が降板し、企画は頓挫。山田は、失意のうちに故郷の鹿児島へと戻るのでした。

すべての主役は、もちろん俳優・山田孝之

ドラマの主人公であり、カンヌに出品される作品が『映画 山田孝之 3D』と、堂々とそちらの主役にもなってしまう山田孝之。 山田孝之は1983年10月20日生まれ、鹿児島県薩摩川内市出身です。中学3年のとき家族と共に上京し、翌年の1999年にはドラマ『サイコメトラーEIJI2』でデビューします。このときもタカユキという本人名の役柄でした。 2003年には 『WATER BOYS』でテレビドラマ初主演、さらにオタク青年を演じた初主演映画『電車男』の大ヒットで一躍人気俳優の地位を不動のものに。その後は、映画『クローズZERO』シリーズの芹沢多摩雄役、『闇金ウシジマくん』シリーズの丑嶋馨役など、その活躍には群を抜いたものがあります。

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実は映画『十三人の刺客』でヴェネツィア国際映画祭には参加経験あり

実際、山田孝之は、カンヌと並ぶ世界三大映画祭の一つであるヴェネツィア国際映画祭には参加経験があります。 2010年、島田新六郎役で出演した映画『十三人の刺客』が、第67回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に正式出品。山田は、三池崇史監督や主演の役所広司らとともに、同地に赴きました。

『山田孝之の東京都北区赤羽』で知り合った山下敦弘

ドラマのもう一人の主役とも言える映画監督の山下敦弘とは『山田孝之の東京都北区赤羽』でも一緒に仕事をしています。 学生時代の自主映画製作を経て、やがて2005年の『リンダ リンダ リンダ』、2007年の『天然コケッコー』などが高く評価され、メジャー作品でもよく知られるところとなった山下敦弘。 2015年のドラマ『山田孝之の東京都北区赤羽』も、人気漫画をもとに、山田孝之がその舞台でひと夏を過ごす姿を追いかけた、まさにモキュメンタリー。『映画 山田孝之 3D』のもう一人の監督である松江哲明とともに、本作で、東京ドラマアウォード2015演出賞を受賞しました。

主人公を演じる(はずだった)芦田愛菜

山田孝之がプロデュースし、カンヌに出品される予定だった『穢の森(けがれのもり)』で主人公となる猟奇殺人犯エド・ケンパーを演じるはずだった芦田愛菜。残念ながらクランクイン当日に降板するのですが、『映画 山田孝之 3D』に友情出演するとのこと。 名子役として数々のドラマや映画で名演技をみせてきた芦田愛菜は、2004年6月23日生まれ、兵庫県西宮市出身。2010年のテレビドラマ『Mother』で演じた道木怜南役で、数々の賞を受賞するなど一躍人気子役になりました。 2011年の大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』で茶々の幼少時代、同年、鈴木福と共演した『マルモのおきて』も大きな話題をよびました。2013年にはハリウッドの大作映画『パシフィック・リム』にマコ役で出演するなど、本格的な女優へと脱皮しつつあります。

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河瀬直美監督にダメ出しされた!

劇中、教えとアドバイスを乞うため、山田らが奈良に訪ねたのが、2007年に『殯の森(もがりのもり)』で見事第60回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞し、同映画祭の審査員を務めたこともある河瀬直美監督でした。 ところが、誰が出資する?俳優なのになぜプロデュース?タイトルに『森』とつければ賞がとれると思うのは安易、など容赦ないダメ出しと叱責を食らいます。結局、河瀬監督作品に俳優として出演し、映画作りの胆を学ぶことになるのです。 脚本が存在せず、絵コンテだけで進められる河瀬監督の撮影方法に、山田孝之は大胆な着想を思いつくのでした。

ナレーションは長澤まさみ

長澤まさみは、『山田孝之のカンヌ映画祭』のナレーションを務めたばかりか、映画『穢の森』における芦田愛菜の母親・さちこ役を、山田から打診されます。 長澤まさみが登場するのはドラマの9話と10話。実際、合同会社カンヌの事務所で、長澤と芦田愛菜のリハーサルが行われることになります。ところが、山田から濡れ場でのヌードを提案され、結局、それを理由に降板に至ってしまいます。10話には「長澤まさみ 悩む」というタイトルがつけられていました。

『山田孝之のカンヌ映画祭』には他にも毎回豪華な出演者たちが!

ムロツヨシ

第1話に登場したのがムロツヨシです。 山田と山下が打ち合わせをしているところに、突然姿を見せたのが同局のドラマ『勇者ヨシヒコと導かれし七人』を撮影中だったムロツヨシ。企画に興味津々で、どうやら一枚噛みたい様子でしたが、あっさり二人に無視されてしまう、という展開でした。 言うまでもなく、2011年の放送開始以来、絶大なる人気を誇る連続ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズで主人公のヨシヒコを演じているのも山田孝之です。

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村上淳

8話と9話には村上淳が登場しました。 芦田愛菜の父親役に抜擢され、役作りとして首つりの練習をしていた村上淳ですが、山田から、キャスティングが難航していた「木」の役を打診されてしまいます。そのアイデアに山下監督も賛成。ところが歌が下手というよくわからない理由で、村上は結局降板することになってしまいました。

『映画 山田孝之 3D』が出品されるカンヌ国際映画祭について

ベルリン、ヴェネツィアと並ぶ世界三大映画祭の一つ、カンヌ国際映画祭。毎年5月に南仏のリゾート地カンヌで開催され、世界中から映画関係者が集まります。「グランプリ」に相当するのは「パルムドール」。日本からはこれまで、1954年に衣笠貞之助監督の『地獄門』、今村昌平監督は『楢山節考』と『うなぎ』で2度受賞しています。 2017年5月17日から28日まで開催される今年は、第70回を迎える記念すべき回。審査委員長には、スペインの巨匠ペドロ・アルモドバルが決定しています。 さて、『映画 山田孝之 3D』はどのような結果を残すことになるのでしょうか・・・?