2017年7月6日更新

【人間食べ食べカエル】安全に好きなだけゾンビ狩り!?『ゾンビ・サファリパーク』が開園!!

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人間食べ食べカエル

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「人間食べ食べコラム」始めました

人間食べ食べカエル

というわけで、私、人間食べ食べカエルのコラムがこの度始まります。主に人が食われたり、食われないけど酷い目に遭う映画を中心にレビューする予定です。 記念すべき第1回目は『ゾンビ・サファリパーク』。安全にゾンビ狩りを楽しめる夢のテーマパークが悪夢に変貌する、アクションホラーの魅力を語っていきます。

ゾンビ撃ち放題!夢のテーマパークここに誕生!

『ゾンビ・サファリパーク』のあらすじ

世界規模のゾンビ大戦が勃発。人類は勝利を手にしたが犠牲者は20億人にも上った。それから7年後、生き残ったゾンビたちを隔離した島でゾンビ狩りを楽しむアミューズメント施設が誕生。件の大戦で心に深い傷を負った女性は、「ゾンビ狩り療法は精神に良いんですよ」とアドバイスを受け、トラウマ克服のためゾンビ狩りパークへ向かう事に。 他のメンバーたちと平和なゾンビ狩りをキャッキャウフフと楽しんでいたら、案の定システムがシャットダウン!一斉に解き放たれたゾンビたちが客やスタッフを喰らい始め、楽園が地獄絵図と化した!!

誰しもが持つゾンビ射的欲求を刺激する

「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」、「ゾンビ」等でホラーアイコンとして定着したゾンビ。それは時を経るにつれ、次第に恐怖の対象から銃の的という印象へと変化してきた。今なら誰しも普通に生活していれば、「一度はゾンビで射的したい」という思いを抱いている事だろう。 多分10人に聞けば9人が撃ちたいと答えるんじゃないか。そんなゾンビを完全に的として扱い、安全な環境で好きなだけ銃で撃てる夢のテーマパークを舞台にしたホラーアクションが誕生した!!

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ゾンビ職人による熟練の技が冴え渡る!!

ゾンビ撃ち放題のテーマパークというイカした題材から、勢いだけで突き進んでいくタイプの作品なのかと思われるだろうが、実際はシリアス度高めでしっかり作り込まれている。 それもそのはず。本作を監督したのは「ゾンビソルジャー」「アウトポスト BLACK SUN」の漢気系ゾンビ職人スティーヴ・バーカー。本作含め、長編のフィルモグラフィは全てゾンビ映画という豪の者である。硬派かつ丁寧な作りが特色で、本作にもそれは十分活かされている。 ザクザク編集したニュース画面を矢継ぎ早に繰り出し、冒頭3分ほどでゾンビアポカリプス後の世界背景とパークの概要をスピーディに説明。その後は、メイン登場人物たちの会話の端々などから世界観を積み上げていく。この流れるような展開が見事だ。 肝心のテーマパークに行く理由が、ゾンビ大戦で心に傷を負った主人公が治療の一環としてゾンビを撃ちまくって克服しようと考えてのものというのは、「正直それはどうよ」と思うが、総じて丁寧な話運びである。

ゾンビ界永遠のテーマに終止符を打つ。

今度のゾンビは速さが変わる!

そして肝心のゾンビだが、本作のそれは何と速度が変化する!体が新鮮なうちは足が速いが、腐っていくにつれ足が遅くなるという世にも珍しい速度可変式タイプだ。これはかなり画期的なアイデアなのではないだろうか。 これまで人々は、ゾンビと言えばダッシュ派かスロー派かという終わりなきテーマで争い続けてきた。だが本作は、「体の腐り加減で速さが変わる」という、両者とも完全に納得できる答えを遂に提示した。これならスローゾンビもダッシュゾンビも両立できる! 両派閥が手をつなぎ、世界がまた一歩平和に近づいた。ありがとう、ゾンビ・サファリパーク…。 そして、この秀逸な設定は作中でも十分に活かされている。パークで管理されているゾンビは基本お腐りになられており機動力も低いため序盤は安心して狩りが出来ていたのだが、ゾンビが脱走して客やスタッフが次々と感染し新鮮なゾンビに変貌すると状況は一変。その数が増えていくにつれゾンビのスピードがドンドン上がっていくのだ。 メチャクチャ恐ろしすぎる!

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衝撃の爆速ゾンビ包囲網

終盤に近づいてくるとゾンビの群れがヤケクソ限界ダッシュをブチかましてくるので、死ぬ気で走らないと生き残れない。 パニックに陥った後半はひたすら走って走って走りまくる。生き残りたちの体力は消耗するばかりなのにゾンビはスピードがグングン上がり続ける絶望感が素晴らしい。 特にクライマックスの、舞台となる島に対して明らかに人口過多な超大量のゾンビが一斉になだれ込んでくる映像はかなり衝撃的で、個人的には「28週後…」の冒頭に匹敵する名シーンだと思っている。爆速ゾンビ包囲網としか言いようのない地獄すぎる衝撃の映像は、見た後しばらく脳裏から離れない。

極めよ漢気ゾンビ道!!

本作は速度が変わるゾンビという見事なアイデアを手堅く纏めた1本。力の入ったゴア描写や銃撃シーン、人類の強欲さをテーマに取り入れたストーリーとあらゆる方面で手抜かりがないのも評価したい。 監督スティーヴ・バーカー。長編3作目にしてこの安定感。果たしてこのまま漢気ゾンビ道を突き進むのか、次は違う路線を開拓するのか、今後の動向が気になるところ。 個人的には是非ともゾンビ道を極めて欲しい。

パークがあなたを待っている!!

ゾンビ映画の有名どころはあらかた観たけどまだ足りない。そんな餓えた人たちにうってつけの作品が本作である。 「ほんとにほんとにほんとにゾンビ狩り!」という三徹明けに考えたみたいな惹句がデカデカと記載されたジャケットで躊躇してはいけない。勇気を出して手に取ることで、夢のパークがあなたを迎えてくれる。

人間食べ食べカエル

・人間食べ食べカエル 人が食われたり酷い目に遭う映画を観ては、 主にTwitterで感想を垂れ流しています。

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