『プラネタリウム』リリー・ローズ・デップとナタリー・ポートマンのおしゃれ映画が楽しみ!
1.『プラネタリウム』ではリリーとナタリーが姉妹!?いったいどんな作品なの?
ジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの娘、リリー・ローズ・デップとナタリー・ポートマンのダブル主演の『プラネタリウム』。 今年のフランス映画祭にも出展され、ひそかに話題となっています。主演の二人が美しいのはもちろんのこと、話し方からしぐさから洋服からとにかく全てがオシャレ‼ 思わず引き込まれてしまう華やかで不思議な作品の世界観が本作の魅力のようですよ!!どんな世界が広がっているのか、早速ご覧ください。
2.監督は"フランスのソフィア・コッポラ"!?
本作でメガホンを取ったのはフランスの脚本家でもあり映画監督のレベッカ・ズロトヴスキ、現在37歳。 2006年から約3年間、短編映画の脚本家として活動を続け、2010年に初の長編映画『美しき棘』で監督・脚本を手掛け、新人作品賞など2冠に輝きました。 続いて2013年の『グランド・セントラル』では、長編映画2作目にしてグランプリなど9つの賞にノミネートされ、さらに4冠に輝きました。 長編1作目では問題を抱える10代の少女たちが自分と向き合う姿を優しく鋭く描き、2作目では原子力発電所で働く作業員たちの恋模様やヒューマンドラマを切なくそして力強く描いたズロトヴスキ監督。 フランスの女性天才監督の次なる作品にも期待が高まります‼
3.舞台は1930年代の華やかなフランス!
1930年代というのは、ある人たちにとっては絢爛豪華な時代であり、またある人たちにとっては貧しい時代でもありました。 芸術に磨きをかける動きが盛んになる一方で、ファシズムや反ユダヤ主義が目立ち始めた頃でもあったからでしょう。映画の至る所でそういった時代背景を感じ取ることができます。 特に30年代のパリはワクワクやドキドキに満ち溢れた世界で、パリの街はシックでセクシー、かつ非常に上品なシャネルなどの服を着飾った美しい女性たちで賑わい、人々は華やかな芸術や音楽に酔いしれていました。 そんなゴージャスな時代、華やかな世界を舞台に奇才ズロトヴスキの独特な世界が繰り広げられます‼
4.衣装のこだわりは細部まで。おしゃれさん必見!
本作の注目ポイントの一つが衣装‼ 中でも主人公バーロウ姉妹を演じるナタリー・ポートマンとリリー・ローズ・デップの衣装が何ともおしゃれなんです‼ コートの色合いといい、形、襟など細部にまでこだわりが感じられ、マフラーやベレー帽、メガネなどの小物など一つ一つがオシャレでかわいく、時にクール。 「お、このコーディネート頂き‼」と思わず盗みたくなる技がたくさん見つかるはずです。 それもそのはず。今回衣装を担当したのはイヴ・サン・ローランの伝記映画『サンローラン』(2015)で衣装を担当し、最優秀衣装デザイン賞を獲得したアナイス・ロマンという方なのです。 この方、日本ではあまり知られていないかもしれませんが、他にもフランス映画で衣装デザインを担当し、最優秀衣装デザイン賞を獲得しています。 本作では、当時のオートクチュールドレスにそっくりなスキャパレリやランバン、ヴィオネ、マダム・グレなどの美しいドレスが使用されています。 普段は美術館に大切に保管されているオリジナルを、アナイス・ロマンが尽力して借りてきたというから、ファッション業界で彼女がどれほど偉大で、信頼されているかが伝わるのではないでしょうか? 一方、主人公二人の衣装は全てオーダーメイド。二人の雰囲気や印象から衣装を考えたそうです。 例えば、フランス南部のリヴィエラ地方のファッションによくある、パジャマのようなハイウェストのパンツやショートパンツ。また、麻のジャケットやパンツのシルエットも。 男性の衣装についてはフランスの俳優ジュールス・ベリーの映画を何度も何度も見て研究したのだそうです。 ファッションだけでなく、ヘアースタイルやメイクアップもこだわって仕上げているようなので、おしゃれさんもオシャレになりたい人も必見です‼
5.スピリチュアルなパワー、感じちゃいます?!
主人公はスピリチュアルな能力を持つアメリカ人姉妹ローラ・バーロウ(ナタリー・ポートマン)とケイト・バーロウ(リリー・ローズ・デップ)。 ローラが監督役を、ケイトが死者と交信する霊媒師役を担い、姉妹は自分たちの特殊能力を活かしてステージを回ってはショーを行っていました。 そして1930年の終わり、二人がヨーロッパを回っていた時に、敏腕映画プロデューサー、アンドレ・コーベン(エマニュエル・サリンジャー)の目に留まったのです。 彼女たちに出会ってコーベンはどんどん二人に取りつかれたかのようにはまっていきました。コーベンはローラを映画スターにし、霊との交信を映画にしたいと考えるのですが・・・ 不思議な能力を持つ美しい姉妹がショービズ業界に入り込んでいく様子が、怪しくスタイリッシュに描かれ、観ているあなたも二人のパワーに吸い込まれたかのような気分になってしまう?
6.本当にいた!?スピリチュアルなフォックス姉妹
本作でズロトヴスキ監督は実在した人物の人生からヒントを得ていますが、バーロウ姉妹もそのうちの二人です。 バーロウ姉妹は19世紀後半に霊媒師として世間をにぎわせたフォックス3姉妹がもとになっています。 3姉妹のうち下の2人マギーとケイトは14歳と11歳の頃、寝室の壁や家具からコツコツと物音がすることに気づきました。 そしてその音がこの世のものではないと二人は感じ、"交信"を始めたのです。交信といっても二人が伝えた数字と同数の音が返ってくるというような単純なものでした。 二人が母親や近所の人たちの前でそのことを披露したことがきっかけで大きな話題となったのです。 その出来事は19世紀の偉大な宗教活動となり、後にモルモン教やセブンスデイなど、様々な宗教に影響を及ぼすきっかけとなったとも言われています。 当時二人の住んでいたニューヨーク、ハイズビルにちなんで“ハイズビル事件”と呼ばれたりしています。 現在二人の住んでいた家は"霊との交信発祥の地"と呼ばれてメモリアルパークとして存在しているようです。 そんなフォックス姉妹ですが、二人の特殊能力を借りて亡くなった妻と話がしたいと思っていた裕福な銀行の頭取に一時期雇われていたことがありました。 その部分も映画で参考にされています。ただし、この頭取は全く別の登場人物にアレンジされていますので、次でご紹介します。
7.モデルとなったのはプロデューサー、ベルナール・ナタン
ズロトヴスキ監督は、姉妹を雇った裕福な頭取を本作では映画プロデューサー、アンドレ・コーベン(エマニュエル・サリンジャー)として描いています。 実はこの人物もベルナール・ナタンという実在していた人物です。ナタンはルーマニアの映画会社経営者でありながら、監督兼俳優でもあるというマルチな才能の持ち主でした。 1920年代から30年代にかけて最も活躍し、当時いち早くポルノ映画の監督や主役を行ったのではないかと思われていましたが、最近ではそうではないとの見方が強まっています。 実際、ナタンは若いころから主流映画に携わっており、撮影技術の腕を磨いていき、撮影カメラマンやプロデューサーへと徐々に出世していったのです。 またナタンはフランスの映画産業の礎を築いた人物とも言われています。 ズロトヴスキ監督は、世の中にもっとナタンを知って欲しいという思いから、ナタンを選んだのだそうです。
8.『プラネタリウム』の気になる公開日はいつ?
そんな実在の人物をモデルに主人公にして、30年代のオシャレなパリを舞台に繰り広げられるスピリチュアルな不思議な世界を描いた『プラネタリウム』。 映像の美しさだけでなく、音楽とさらに英語とフランス語の入り混じる会話もまたオシャレな雰囲気を醸し出す大事な要素になっているようです。 ナタリー・ポートマンとリリー・ローズ・デップのフランス語にもうっとりしてしまいます。 公開はもう少し先の9月23日。 映画を観たらきっと内面も外見ももっともっとオシャレを楽しみたくなるはずです!