トゥットゥルー♪悲劇のヒロイン、まゆしぃこと椎名まゆりの全て【シュタインズゲート】

まゆしぃは『シュタインズゲート』に登場するヒロインの1人です。本作は数多の世界線(無数にある可能性を線にたとえ、その内1つが現実となるという本作における平行世界の設定)を舞台にした本格SFアドベンチャーで、アニメ化された際にも好評を受けました。 本名は椎名まゆりで、年齢は16歳。御茶ノ水の高校に通いながら秋葉原のネコ耳メイド喫茶でマユシィ・ニャンニャンの名前でアルバイトをしています。 自分では着用しないもののコスプレ用の衣装を手作りし、アルバイトの給料でアニメグッズや同人誌を買い集めるディープオタクです。愛称であるまゆしぃは彼女の一人称でもあり、ゲーム中では「まゆしぃ☆」と、☆をつけて表記されていました。

いつもほんわかとしている彼女は一言で表すなら「不思議系」。ふいに空へと手を伸ばす癖があり、幼馴染の主人公・岡部倫太郎からは「星屑との握手(スターダストシェイクハンド)」の二つ名で呼ばれています。 口癖である「トゥットゥルー」は彼女独自の挨拶のようなもので、このセリフに特に意味は無いようです。少し間の抜けた話し方に反して世話焼きな一面も持ちます。 岡部の主催するラボ「未来ガジェット研究所」のメンバーで、ラボメンナンバーは002。誰とでも打ち解けられる性格をしていて、ラボ内のムードメーカー的存在です。

まゆりは幼いころに祖母を亡くし、精神的に不安定になってしまいました。空へと手を伸ばす仕草は祖母と星空を見ていた頃の癖です。 岡部はそんな彼女を見て、彼女が何処かへ言ってしまわないよう、自分の正体はマッドサイエンティスト・鳳凰院凶真であるとまゆりに宣言し、まゆりを人質として自身のずっとそばに置くと約束しました。岡部の中二病は、まゆりのために生まれたのです。 その後は岡部の中二病やラボの研究に付き合っていましたが、ラボが偶然過去へメールを送れる「電話レンジ」を開発してしまったことから彼女の運命は大きく狂います。始まりは「電話レンジ」が人の意識を過去へと飛ばす「タイムリープマシン」に改良された日のことでした。

ラボで完成祝賀会が開かれる中、まゆりの宝物で祖母の形見、懐中時計が止まってしまいます。まるでこれが警告であったように、ラボは時間移動技術の独占を企む研究機関・SERNの襲撃を受け、まゆりは射殺されてしまうのです。 岡部はタイムリープを行い、まゆりを救おうとます。しかし、世界は残酷な運命を岡部に突きつけました。 岡部が何度タイムリープを繰り返しても、世界はまゆりの命を奪い続けたのです。死因は様々で、ラボの襲撃から無理やり遠ざければライトバンに轢かれ、道路から遠ざければ鉄道事故に巻き込まれ、更には警戒中の警官に誤って射殺される自体まで発生しました。

そんなまゆりの死亡シーンの中でも特にユーザーにショックを与えたのが、通称「ゲルまゆしぃ」です。読んで字のごとく、まゆりがドロドロのゲル状になってしまった姿を指しています。 それは岡部がまゆりを救おうとタイムリープを繰り返していた、とある世界線でのことでした。岡部の一瞬のスキを突き、まゆりを連れ去ったSERN。SERNは見せしめとして彼女を不完全なタイムマシンの実験台に用いたのです。 不完全なタイムマシンは対象を回復不能なゲル状に変化させて死にいたらしめます。ゲームでは岡部とプレイヤーはゲル化したまゆりの写真を送りつけられ、まゆりは死んだと理解させられると共にトラウマを植え付けられることになったのです。

まゆりは『シュタインズゲート』の続編『シュタインズゲート ゼロ』にも登場します。同作の舞台は岡部が度重なるタイムリープの結果まゆりを救った世界です。 岡部はタイムリープの影響で心身に異常が発生しており、まゆりは彼を心配して通院を勧めます。タイムリープが可能なことや岡部がそれを行ったことは知っていますが、自身が岡部に救われたことは教えられていません。 同作では大人になったまゆりが登場する他、ラボメンの1人として岡部の力になりたいまゆりの姿が描かれます。製作中(2017年12月時点)のアニメ『シュタインズゲート ゼロ』でのまゆりの活躍に期待が集まります。

まゆりの声優は花澤香菜が勤めています。花澤香菜は1989年2月25日生まれの女性声優で、元子役です。 子役として活動中の2003年、『LAST EXILE』ホリー・マドセイン役で声優に初挑戦。2006年には『ゼーガペイン』カミナギ・リョーコ役で初のヒロイン役・レギュラー役を獲得します。 代表作は『化物語』千石撫子役、『PSYCHO-PASS サイコパス』常守朱役など。千石撫子名義で歌唱した『化物語』オープニング「恋愛サーキュレーション」は中毒性の高い楽曲としてアニメファンに絶大な人気を誇りました。