映画「テルマエ・ロマエ」全2作のネタバレあらすじと感想解説!3が出ると噂の最新作情報は?
ヤマザキマリの漫画を原作に2012年に『テルマエ・ロマエ』、2014年に『テルマエ・ロマエ2』が実写映画として劇場公開されました。 この記事では古代ローマ人×日本の銭湯という異色のコメディとして話題となった、「テルマエ・ロマエ」シリーズ2作品のあらすじやキャスト、ロケ地などを紹介します! ※ネタバレを含みますので、注意して読み進めてください。
映画『テルマエ・ロマエ』のあらすじ
舞台は古代ローマ。公衆浴場であるテルマエは賑わいを見せていました。しかし、そこで1人「なんと品がないのだ」と公衆浴場を利用する人々を見て渋い顔をする男がいました。彼こそ、浴場設計師のルシウスです。 思い悩み湯船の中に沈みながら考え込んでいると、浴槽の中にぽっかりと空いた穴を発見。不思議に思いながら近づいてみると、突然その穴に吸い込まれ、何故か現代日本へタイムスリップしてしまいました。そして、その先で初めてみる日本の銭湯の技術に驚きながらも柔軟に技術を吸収していくルシウス。 その後、なんとか古代ローマに戻ることができルシウスは日本で学んだ技術を生かし、ローマの浴場を立派なものに仕上げていきます。こうして浴場設計士のルシウスは、謎のタイムスリップで幾度も日本へやってきては技術を取り入れ、ローマの衛生事情に貢献していくのです。
「テルマエ・ロマエ」タイトルの意味は?
タイトルの「テルマエ」はラテン語で「浴場」の複数形、「ロマエ」は「ローマ」という意味なので、「テルマエ・ロマエ」はラテン語で「ローマの浴場」という意味です。
映画『テルマエ・ロマエ』結末までのネタバレあらすじ
【起】古代ローマからタイムスリップ
ローマの公衆浴場のあり方を嘆いていた浴場技師のルシウスは、ある日浴場に開いた穴に吸い込まれます。到着したのは2012年・日本の大浴場でした。日本式の浴場に感銘を受けた彼はローマへ帰還後に日本式を再現、大好評となりました。 さらに足腰の弱い老人も使えるテルマエのアイデアに悩んでいたところタイムスリップ。漫画家志望・山越真美が働く編集長宅にやってきたルシウスは、家の風呂に感動しローマで再現。再び大きな反響を呼んだのです。
【承】ハドリアヌスの命令
ルシウスの功績から皇帝ハドリアヌスは、専用の浴室建設を命じます。3度目のタイムスリップで見たバブル風呂や多機能トイレを再現し皇帝から気に入られました。 しかし皇帝は愛するアンティノーをナイル川で亡くし、意気消沈。皇帝のために新たな浴場建設を命じられます。4度目のタイムスリップで「バナナワニ園」へやってきたルシウスは、皇帝がエジプトで食べたバナナと露天風呂を目にし、そのアイデアを使って皇帝を元気づけました。
【転】ルシウスに恋する真美
今度は次期皇帝・ケイオニウスのためにテルマエの建設を命じられます。しかし皇帝向きではない男を認められず、依頼を拒否。ルシウスは皇帝の怒りを買ってしまいます。 一方、真美は何度も出会うルシウスに恋をします。そこにやってきたルシウスは、真美と彼女の父、父が営む温泉の常連客に出会いました。 ルシウスは傷を癒やす鉱泉や岩盤浴を見たのち、お酒に酔って湯にダイブした際にローマへ帰還。しかし助けようとした真美もタイムスリップしてしまいます。
【結末】入浴が繋いだタイムスリップのラスト
真美がローマへ来たことで歴史が改変。ケイオニウスがパンノニア属州へ派遣されるはずが、アントニヌスが派遣されることになります。 ルシウスは歴史の改変を阻止するためアントニヌスの提案として戦争中の兵士の傷を癒やす温泉を作ることを皇帝に提案し、採用されます。真美の父親たちまでもタイムスリップしてきて温泉を建設し、戦争勝利に大きく貢献しました。 歴史は元通りになり、真美とルシウスは「ローマの道は全てに通じる」と再会を約束して別れます。
映画『テルマエ・ロマエⅡ』のあらすじ
現代日本のアイデアを持ち込み、数々のテルマエ(大浴場)を建設したルシウス。本作でも皇帝から依頼が入り、新たなテルマエづくりを命じられます。 一方、漫画家を一度は諦めた山越真美は温泉ライターとして再スタートを切ります。そんな真美のもとへ再びルシウスがタイムスリップ。2人の心の距離もさらに縮まっていきます。 一方古代ローマではケイオニウスに病の影が……。古代ローマと日本を行き来するルシウスに命運が託されました。
映画「テルマエ・ロマエ2」結末までのネタバレあらすじ
【起】再び日本へタイムスリップ
平和を取り戻した古代ローマでは、コロッセオで血を流し戦うグラディエイターを見ることが民衆の娯楽となっていました。浴場技師として有名になったルシウスはコロッセオの地下に戦士たちの傷を癒やすテルマエ建設を命じられます。 温泉を引けないため困っていたところで、現代の日本へタイムスリップ。銭湯にいた力士たちから入浴剤や電動マッサージチェアを学んだルシウスは、戦士の傷を癒やすテルマエを完成させました。
【承】子供のテルマエを作れ
次の依頼は、平和になり増えた子供たちのためのテルマエ。アイデアに悩んでいたルシウスは再びタイムスリップし、「湯ートピア」という温泉アミューズメント施設に到着します。 ウォータースライダーに挑戦し、楽しさを知ったルシウス。さらに温泉ライターとして来ていた山越真美と再会を果たしますが、子供たちの水鉄砲を受けたルシウスはローマへ帰還してしまいます。 ルシウスの作ったウォータースライダー付きのテルマエは大人気となりました。
【転】ケイオニウスの危機
ルシウスの次なる依頼はバイアエに派遣されているケイオニウスのために「ユートピア」となる温泉郷をつくること。ルシウスと草津温泉を巡ったあと、真美はまたしてもローマへとタイムスリップしてしまいます。 その頃ケイオニウスが結核にかかってしまいました。この混乱に乗じてケイオニウスの兄はケイオニウスになりすまして国民を動かしていきます。さらに未来から来た真美は魔女として捕らえられますが、これらはすべて皇帝を失脚させたい元老院の仕業と判明します。
【結】明かされるルシウスのラスト
元老院側に追われますがバイアエで皇帝とケイオニウスが待ち伏せし、兵士たちは騙されていたことにようやく気づきます。 そしてルシウスが進めていた「ユートピア」もついに完成。しかし真美はルシウスがのちのテルマエ建設で事故死することを伝えました。ルシウスはこの運命を受け止め2人は別れを告げたのです。 帰ってきた真実は「テルマエ・ロマエ」という漫画をヒットさせ、映画化も決定します。そしてセットの井戸から見覚えのある男が現れました。
【感想・評価】原作ファンにとってはひどい?
ルシウスのなんにでも感動している姿が面白い。毎回電動で動くものは全てうしろに奴隷が何人もいると考えている描写がたまらなく好きです。
基本はコメディだけど、特に続編は2人の絆の要素があってより好きな作品だった。ルシウスとの出会いを通じて真美が描いた漫画が最後にどうなるのかも必見。
実写映画「テルマエ・ロマエ」シリーズは、コメディ映画が好きな層からは大変な人気を博した名作です。しかし一方で原作漫画のファンからは、後半大胆にアレンジされたキャラ設定や脚本を「間延びしている」と低評価する声も上がっていました。 1作目は、どうやってタイムワープするのか、日本のアイデアを模倣して成功することへの葛藤などルシウスの視点がメインの物語でした。2作目では草津温泉のデートや終盤の重要なシーンなどルシウスと真美、2人に焦点が当たった作品になっています。 作品の系統でいえば『翔んで埼玉』(2019)や『地獄の花園』(2021)、『ブラックナイトパレード』(2022)など、ありえない設定を大真面目に演じる邦画コメディーが好きな方にはおすすめです。
続編はある?「テルマエ・ロマエ3」の噂の真偽
コミカルな作風で人気を博した「テルマエ・ロマエ」シリーズですが、実写映画に続編3作目が製作されるとの情報は出ていません。前2作が公開されたのが9年前と11年前であることを考えると、今から3作目が作られるとは考えづらいでしょう。 しかしネットフリックスに、最新のアニメシリーズ『テルマエ・ロマエ ノヴァエ』(2022)は配信されています。こちらは映画よりも原作漫画の作風を大事に全11エピソードが展開されているので、原作ファンはこちらの方がより楽しめるかもしれません!
映画に登場するロケ地・温泉地一覧
イタリア・チネチッタ
チネチッタとはイタリア・ローマ郊外にある映画撮影場所です。本格的なセットが組まれ、ローマを舞台にした映画などで使われることの多い場所。 『テルマエ・ロマエ』では、1000人のイタリア人をエキストラとして投入し、2週間をかけて撮影に挑みました。
銭湯・稲荷湯
ルシウスがタイムスリップした際に登場した東京都の銭湯です。 壁面には富士山が描かれ昔ながらの温泉という風情が漂っています。店の玄関の上には稲荷屋という看板があるのですが、実はこれ映画の撮影時にスタッフが撮影用に作ったものなのだそうです。
熱川バナナワニ園
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— 【公式】熱川バナナワニ園 (@bananawanien02) December 16, 2017
静岡県の東伊豆にある施設でワニと熱帯性植物を扱った動植物園です。ルシウスが真美をお姫様抱っこしたシーンで使われています。 ルシウスを演じた阿部によると「お姫様抱っこしていた時、周りでワニが口を開けて待っていたんですよ!」とのこと。バナナワニ園のスタッフはこの日のためにワニに1か月も餌を上げずに撮影に挑んだのだそうです。
那須温泉郷・北温泉
作中では上戸演じる真美の実家として使われた場所。古い建物は江戸時代から存在する歴史あるもので、栃木県に存在しています。 風情のある内装で、様々な種類の温泉が存在しており、中には温泉プールになっている巨大な温泉も。
伊香保温泉
群馬県渋川市伊香保町にある温泉で、群馬県を代表する温泉の1つとなっています。 温泉と共にその周辺の町と石段も有名で、作中ではルシウスが猿にバナナを取られて追いかけるシーンで使われていますね。
原作者ヤマザキマリとは?
風呂とギャグを組み合わせたなんとも風変わりな漫画を描いたヤマザキマリ。1967年4月20日生まれの彼女はローマ在中のマンガ家で、文筆家としても活躍する人物です。1996年にデビューして以来、イタリアでの暮らしや、結婚後の家族のことをネタにした漫画などを発表。『テルマエ・ロマエ』では、2010年にマンガ大賞を受賞するという快挙をなしとげています。 映画の実写化の際には「日本人に付けっ鼻とかだったらどうしよう!」と不安があったようですが、ローマでのロケを見た際には全く違和感なし、と感じたのだそうです。濃い顔キャストは原作者から見ても、違和感なく馴染んでいたようです。
映画「テルマエ・ロマエ」シリーズのキャスト一覧
ルシウス役/阿部寛
ルシウスは古代ローマ帝国の浴場設計技師で、非常に生真面目な性格ながら、その真直ぐ過ぎる性格ゆえに天然なところも併せ持つキャラクターです。 阿部はこの役について「ルシウスに大切なのは情熱と必死さ」とコメントしており、真面目に一生懸命にやるからこそ、この役は面白いと語っています。ロケ地となったイタリアでは阿部は現地に溶け込み、イタリアの女性からもモテモテだったのだとか。
山越真実役/上戸彩
山越真実は漫画家志望の日本人の女性です。古代ローマに強い興味をいだいており、タイムスリップしてきたルシウスに偶然出会い、徐々にルシウスに惹かれるようになっていきます。 主役を演じた阿部とはとても気が合うようで、上戸自身「ルシウス役が阿部さんじゃなかったら、参加していなかった」と言うほど、阿部に対して強い信頼を寄せていました。
ハドリアヌス役/市川正親
ハドリアヌスは古代ローマ帝国の第14代ローマ皇帝です。皇帝でありながら、すぐれた建築家という顔も持ち合わせた人物で、ルシウスの噂を聞きつけ、仕事を与えるようになります。 『テルマエ・ロマエ』に関しては、ロケ地がイタリアだったこともあり、リアルなローマを感じたそうです。映画での皇帝役は初めてということもあり、日本人がローマ皇帝をやるなんて、と驚きを隠せない様子でした。
ケイオニウス役/北村一輝
ケイオニウスはハドリアヌスの養子となった、次期皇帝候補の青年です。最初はルシウスを認めていませんでしたが、徐々にその腕を認めるように。 『テルマエ・ロマエ』の初日舞台あいさつの際、日本一顔の濃い芸能人は誰か、というのを観客の拍手によって決定。「そんなに濃くないんですよ!」と悔しがりながらも晴れやかな笑顔を見せていました。
アントニヌス役/宍戸開
アントニヌスはケイオニウスと同じく次期皇帝候補で、ハドリアヌスの側近として仕える人物です。 宍戸はイタリア・チネチッタでの撮影の際、町の雰囲気に圧倒され「まるで本当にタイムスリップみたいだ」とコメント。とても演じやすかったとも言っており、他の俳優と共に現地にすっかりなじんでしまっていたようです。
山越修造役/笹野高史
山越修造はヒロイン真美の父親。のんびり屋さんのお父さんで、漫画家を目指す真美のことを応援しています。 笹野といえば有名な名俳優でありますが、今回は脇役として登場。日本旅館を経営する純和風な日本人ということで、どこかの田舎いそうなお父さんな雰囲気を醸し出しています。
銭湯にいる老人役/いか八朗
いか八郎演じる老人は、ルシウスがタイムスリップしてきた銭湯にいたおじいちゃんです。 赤ら顔で銭湯に浸かっているだけ、という端役で登場のいか八郎。いかにも銭湯にいそう!という雰囲気と笑顔で癒されたという視聴者もいたようです。喋り方にも特徴があり、見た人の印象に強く残ったのだとか。
平井卓三役/菅登未男
平井卓三は真美の師匠の漫画家、平井道子の義父にあたる人物です。 いか八郎と共に今回の出演で「かわいいおじいちゃん」として注目を浴びた菅。完成披露試写会の際には「平たい顔族」というタスキをつけ、シャンプーハットをかぶるというお茶目な姿で登場しました。
映画「テルマエ・ロマエ」シリーズをネタバレあらすじでおさらい
映画「テルマエ・ロマエ」はルシウスの心の成長や真美との関係など2作品通してみるとより面白みが増すシリーズとなっています! ストーリーはもちろん、豪華キャストやイタリアの美しいセットなど魅力盛りだくさんの本シリーズを鑑賞してみてはいかがでしょうか。