名作製造マシン、エレベーターの名シーン5選

2018年3月18日更新

エレベーターは、映画にとって大きな見どころとなっていることが多い空間だと言えるでしょう。ここではそれがユニークな名シーンとなっている映画を5作品紹介します。

エレベーターが登場する映画の名シーンとは言えば?

今や私たちの生活になくてはならないエレベーター。とはいえ、映画にとってエレベーターというのは単なる移動手段ではなく、極めて重要なシーンの舞台として選ばれることの多い空間です。 エレベーターそのものがサスペンスの現場となるフランス映画の古典『死刑台のエレベーター』(1958年)、エレベーターへの美し過ぎる狙撃シーンがセンセーションを巻き起こした『狼の挽歌』(1970年)など、映画好きなら真っ先に思い浮かべる名作の数々……。 しかしここではあえて、エレベーターにまつわる印象的なシーンのある作品の中から、比較的新しめのものを5作品選んでご紹介します!

1:エレベーターで繰り広げられる壮絶な死闘が見せ場!【1991年】

世界中で記録的大ヒットとなった1作目の続編として製作され、その後のシリーズあわせてもとりわけ絶大なる人気を誇る傑作が『ターミネーター2』です。サラとカイルの間に生まれ、未来の人類の指導者たり得るジョン・コナーを暗殺するため送り込まれたターミネーターとの死闘が描かれます。 最新型凶悪ターミネーターT-1000に対し、アーノルド・シュワルツェネッガー扮するT-800とジョン、サラは様々な場所で戦いを繰り広げますが、中でも印象的な見せ場となっているのがエレベーターです。 T-1000が液体金属へと変体してエレベーターの天井を突き抜けたり、またエレベーター内部に逃げ込んだジョンらに襲い掛かったりする様子が最先端SFXを駆使して描かれており、本作を代表する圧巻の名シーンとなっています。

2:エレベーターの中で始まった恋の行方は?【2010年】

数々の有名ミュージック・ビデオを手掛けてきたマーク・ウェブの監督デビュー作であり、一組の男女の500日の恋を抜群のセンスで描いて若者を中心に圧倒的支持を得ました。 運命の恋を信じるロマンチストの男子と現実的な女子が、不器用でほろ苦い恋を繰り広げます。グリーティングカードの会社で働くトムをジョセフ・ゴードン=レヴィット、そんなトムが一目惚れしてしまう新入りのサマーをゾーイ・デシャネルがフレッシュな魅力で演じました。 物語のカギとなるのが、初めての出会いから4日目、エレベーターの中で2人が偶然同乗するシーンです。ザ・スミスが好きだという音楽の話題で意気投合し、ここから2人の関係は一気に急接近することなるのです。

3:キャプテン・アメリカと10人の男たちが一つのエレベーターに同乗して……【2014年】

「キャプテン・アメリカ」シリーズの2作目であり、2012年の映画『アベンジャーズ』の2年後を舞台にしたマーベルのアクション大作です。主人公にはもちろんクリス・エヴァンスが扮し、スカーレット・ヨハンソン扮するブラック・ウィドウや新たに名優ロバート・レッドフォードも登場するなど、相変わらずの豪華キャストも話題になりました。 国際平和維持組織「シールド」の一員として任務にあたるキャプテン・アメリカと凶悪な暗殺者ウィンターソルジャーとの死闘を軸に物語が進みます。やがて、ウィンターソルジャーの正体が、70年前に死んだはずの親友であることが判明し……。 マーベルらしいド派手なアクションシーン満載の中、大きな見どころの一つとなっている格闘シーンがエレベーターの中です。10人もの屈強な男たちが次々と乗り込んでくる狭い密室の中、キャプテン・アメリカが格好良すぎる闘いと脱出劇を繰り広げます。

4:エレベーターに導かれる7と1/2階の秘密【2000年】

鬼才スパイク・ジョーンズ監督の長編デビュー作となった、ファンタジーと現実が入り混じる奇想天外な異色コメディです。 ジョン・キューザック扮する人形師のクレイグが見つけた新しい就職先は、ビルの7階と8階の間、つまり7と1/2階にある異常に天井の低い事務所。ある日、クレイグはそこで奇妙な穴を見つけ、それが俳優のジョン・マルコヴィッチの脳内に繋がっていることに気づいてしまいます。 エレベーターに乗り込んだクレイグが表示のない7と1/2階に行こうとすると、訳知りのおばさんが途中、扉を強引にこじ開けて同階に案内する冒頭のシーンで、観客も一気に風変りな異世界へと導かれるのです。

5:エレベーター内での甘いキスと壮絶な暴力シーンの落差が話題に!【2012年】

ニコラス・ウィンディング・レフン監督がカンヌ国際映画祭で監督賞に輝いた傑作クライム・サスペンスです。カースタントマンと犯罪の逃がし屋ドライバーという2つの顔をもつ主人公をライアン・ゴズリング、ヒロインをキャリー・マリガンが演じました。 2つの世界で孤独に生きていた天才的ドライバーですが、ある女性を愛してしまったために、裏社会に渦巻く抗争に巻き込まれていきます。緊迫感とスリルにあふれたバイオレンスが見どころですが、とりわけ大きな話題になったのがエレベーター内における終盤のシーンです。 主人公は、愛する女とロマンチックなキスをしたすぐ直後、乗り合わせた男にすさまじい暴力を加えます。主人公の生き様と人間性が見事に垣間見える壮絶な名シーンです。

エレベーターという動く密室空間は実にドラマチック!

『死刑台のエレベーター』のようにエレベーターそのものが物語の軸になっている定番ものではなく、そのシーンがひとつの大きな見せ場となっている映画を5作品紹介しました。 この他にも、『パニック・エレベーター』や『エレベーター』などスリラーやホラー系でもたびたび舞台となっていますし、双子姉妹同士の入れ替わりを描いた『ビッグビジネス』などコメディ映画でも重要な爆笑シーンの場所としてエレベーターが登場します。 ただ一つ言えるのは、密室・逃げられない・狭小・移動といったエレベーターならではの特徴は、映画的に見て実にドラマチックで魅力的な見せ場となり得る、ということかもしれません。