2018年11月27日更新

フォトジェニックな観光スポット満載『ラ・ラ・ランド』の聖地・ロケ地を辿る

このページにはプロモーションが含まれています
ラ・ラ・ランド
© Summit Entertainment"

AD

『ラ・ラ・ランド』に登場するロサンゼルスのロケ地・観光スポットを大特集!

夢を追い求める人生の哀歓を、女優の卵とジャズピアニストの恋愛模様に織り交ぜて描くミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』 『ハーフネルソン』(2017年日本公開)でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたライアン・ゴズリングと、「アメイジング・スパイダーマン」シリーズでヒロインを務めたエマ・ストーンを主役に迎えた本作品は、第89回アカデミー賞で6部門を受賞し、第79回ゴールデン・グローブ賞では歴代最多となる7部門の受賞を果たしました。

ロサンゼルスの愛称でもあり、陶酔感という意味を持つ言葉「ラ・ラ・ランド」

本作品の舞台は、米国西海岸に位置するカリフォルニア州最大の都市ロサンゼルス。映画の都ハリウッドを擁するロサンゼルスは、エンターテイメント業界の中心地として世界的な知名度を誇り、映画や音楽といったショービジネスで成功を目指す人々がおのずから集まるという性質を帯びています。 ロサンゼルスが放つ開放的でスペキュタクラーな雰囲気には、夢を追う主人公たちの目前に広がる可能性を視聴者に燦然と感知させる力があり、もはや街も本作品の主役のひとりと言っても過言ではありません。 作品のタイトルでは掛詞として、言外に含められたキーワード「ロサンゼルス」。今回お届けする記事は、映画『ラ・ラ・ランド』の舞台となったロサンゼルスという街に焦点を絞り、劇中に登場する観光スポットをご紹介します。

AD

実は屋外セット。ミアが勤務する「Café sur le Lot」

『ラ・ラ・ランド』の主人公ミア・ドーラン(エマ・ストーン)は、ロサンゼルスで女優の夢を追う若者のひとり。バリスタとして働き生計を立てる彼女の勤務先として、映画スタジオ内のカフェ、Café sur le Lotが登場します。 このカフェの撮影を行った場所は、ロサンゼルス郡バーバンクに建つワーナー・ブラザース・スタジオ内のフレンチ・ストリートと呼ばれる巨大な屋外セットの一角。ここに実在するレンガ色の建物にライムグリーンの塗装を施し、『ラ・ラ・ランド』撮影用のカフェとして使用しました。その向かいには往年の名作『カサブランカ』(1942)の撮影に使用された建物が現存しています。

『ラ・ラ・ランド』のロケ地、ワーナー・ブラザース・スタジオをツアーでめぐる

『ラ・ラ・ランド』のCafé sur le Lotは見学できる?

バーバンクのワーナー・ブラザース・スタジオは、映画のセットや小道具の見学を楽しめるスタジオツアーを開催しています。 2018年3月現在、『ラ・ラ・ランド』のCafé sur le Lotは不定期での公開となっているものの、スタジオの撮影スケジュール次第では見学が可能。ワーナー・ブラザース・スタジオによると、週末は公開される可能性が高いのでガイドに要確認とのことです。

バットマンの歴代バットモービルも見学できる!家族みんなで楽しめるツアー

DCエクステンデッド・ユニバースやハリー・ポッターの展示会の観覧も叶うワーナー・ブラザースのスタジオツアーは、『ラ・ラ・ランド』のファンのみならず、アメコミ映画やキッズ映画、クラシック映画のファンなど幅広い層の観客に好評を呼んでいます。まさに家族旅行に適したツアー・アトラクションと言えるでしょう。

AD

映画序盤でセブがピアノを演奏していたレストラン「Lipton's」

ピアノの音色に導かれ、とあるレストランに足を踏み入れたミア。Lipton'sという看板を掲げたレストランの店内には、オーナーの選曲に反して自作の曲「Mia & Sebastian's Theme」を演奏するジャズ・ピアニスト、セバスチャン・ワイルダー(ライアン・ゴズリング)がいました。 この一連のシーンの撮影には、レストランの外観と室内で別々のロケーションが採用されています。まずはレストランLipton'sの外観として使用されたスポットをご紹介します。

Lipton'sの外観に使用された壁画《You Are the Star》

Lipton'sの外観に使用されたのは、星型プレートで有名なハリウッド・ウォーク・オブ・フェームから程近い距離にある、ウィルコックス通り1665に現存のウォール・アート《You Are the Star》(1983年制作)です。 チャールズ・チャップリンにマリリン・モンロー、エリザベス・テイラーやジェームズ・ディーンなど錚々たるハリウッドスターの面々が劇場の座席に陣取り、スクリーンを見つめるという構図のウォール・アート《You Are the Star》。パーティー帰りのミアはこの壁画を一瞥したのち、レストランの扉を開きます。

Lipton'sの室内シーンの撮影が行われた「スモーク・ハウス・レストラン」

室内シーンの撮影が行われたのは、スモーク・ハウス・レストランという創業70年を越す有名店。先述のワーナー・ブラザース・スタジオに隣接しており、ショウビズ界の人々も利用するレストランとして知られています。

AD

ミアとセブがデュエットした夕暮れ時のグリフィス・パーク

サン・フェルナンド・バレーに沈む夕日を背景に、ミアとセブが「A Lovely Night」のパフォーマンスを行うシーンが撮影された場所は、グリフィス・パーク内のキャシーズ・コーナーと呼ばれるエリアです。 ニューヨークのセントラル・パークの約5倍と比喩される1,744ヘクタールもの広大な敷地面積を誇るグリフィス・パーク。 公園の歴史は、鉱業で財を成した英国出身の実業家グリフィス・J・グリフィスが、1882年に1,647ヘクタールに及ぶ公有地を買い上げ、1896年にその内の1,220ヘクタールを市民へのクリスマスプレゼントとして寄付をしたという出来事に遡ります。 現在のグリフィス・パークは、動物園や植物園、鉄道博物館に野外劇場といった多彩な施設を備え、利用者はゴルフやテニス、水泳などのスポーツも楽しめるほか、ハイキングやサイクリングで南カリフォルニアの自然を満喫することができます。

「ハリウッドサイン」のベストビューポイント?グリフィス天文台

サウス・パサデナのリアルト・シアターで、ジェームズ・ディーンの代表作『理由なき反抗』(1955)を鑑賞したミアとセブ。映画鑑賞後に彼らがドライブで向かった先は、グリフィス・パーク内の天文台でした。 1935年設立のグリフィス天文台は、ロサンゼルスの象徴とも称されるハリウッドサインのベストビューポイントとして人気の観光スポットです。 グリフィス天文台から望む市街地の夜景の評判も高く、1984年の映画『ターミネーター』では、アーノルド・シュワルツェネッガー演ずるターミネーターが、天文台からの夜景を見下ろしています。 グリフィス天文台が登場する映画は数知れず、『理由なき反抗』はもちろん『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』(2003)や『トランスフォーマー』(2007)でもその姿を確認することができます。

AD

アカデミー歌曲賞を獲得!セブが「City of Stars」を歌ったハモサビーチの桟橋

黄昏の太平洋へと迫り出す桟橋の上で、セブは「City of Stars」を歌います。 しめやかに流れるピアノの旋律に寄り添い、セブとミアが静かにデュエットする「City of Stars」はアカデミー賞歌曲賞をはじめ、ゴールデン・グローブ賞主題歌賞など、数々の映画賞で6賞を受賞しました。 このシーンに登場するハモサビーチの桟橋は、1904年より同地に存在していた木製の橋を参考に、全長を2倍に伸ばしたコンクリートの橋として1913年に再建したもの。 サンタ・モニカ湾に浮かぶ全長300メートルのこの桟橋からは、スペイン語で「美しい」という意味を持つハモサビーチの展望を総覧することができます。橋の入り口付近には、ピア・プラザというレストランやお店が立ち並ぶ施設もあります。

ミアとセブがデートで乗車。ケーブル鉄道「エンジェルス・フライト」

ミアとセブが夏のデートで乗車したレトロなケーブル鉄道は、ロサンゼルスのダウンタウンのバンカー・ヒル地区に現存するエンジェルス・フライトです。オリヴェ号とサイナイ号の2車両で構成されています。 合衆国政府が指定する歴史登録財に認定されているエンジェルス・フライトは、その前身とされる最初の鉄道が1901年に誕生。地区の再開発に伴い、1969年に運行停止となりましたが、1996年からは場所を変えて運行を再開し、度々の長期運休を挟みながら2013年まで営業を続けました。 2017年の8月31日より念願の運行再開が叶ったエンジェルス・フライト。総距離91メートル、傾斜33パーセントのアンティークなケーブル鉄道は、今日もロサンゼルスのダウンタウンを走っています。

AD

ジャズ・クラブ「Seb's」の撮影が行われた「ブラインド・ドンキー」

セブがオープンしたジャズ・クラブ、Seb's。物語のクライマックスでSeb'sが登場する一連のシーンの撮影は、おおよそ48キロメートル離れた2つのロケーションで行われました。 Seb'sの外観として使用されたのは、サンタ・モニカ・ブールバードと呼ばれるカリフォルニア州道2号線の6202番地付近。劇中では、州道2号線とノース・エル・セントロ・アヴェニューが交差する曲がり角に、ミアが主演する映画の広告が飾られています。 一方、Seb'sの室内シーンの撮影で使用されたのは、ロサンゼルス郡ロング・ビーチのリンデン・アヴェニュー149に実在するブラインド・ドンキーというバー。Seb's同様、地下に店を構えるこのバーは、ウイスキーなどのハードリカーをメインとするお店です。 劇中のSeb'sとは違い、ブラインド・ドンキーはジャズ・クラブではありませんが、黒やダークブラウンを基調としたクールな装いの店内では、ビリヤードやダーツ、アーケードゲームなどを楽しむことができます。

ロサンゼルスで『ラ・ラ・ランド』を実体験してみる?

なかなか思うようにいかずに燻っていた時代も、振り返れば輝く思い出。いつかそう思える未来が来るように、納得のいく生き方をしようーー。 そんな力強いメッセージをポップでレトロな映像と音楽で描き出す『ラ・ラ・ランド』。ネバダ州ボルダーシティからロサンゼルスに飛び込んだミアの足取りを今度の休暇に追体験できたら素敵な思い出になること必至です。