2018年12月7日更新

映画『屍人荘の殺人』最新情報&ミステリ界をザワつかせた原作を解説 【ネタバレ注意】

デビュー作ながら、推理ジャンルの新人文学賞「鮎川哲也賞」を受賞した今村昌弘の『屍人荘(しじんそう)の殺人』の実写映画化が決定。本作の最新情報を原作の魅力とともに紹介します。

神木隆之介主演で『屍人荘(しじんそう)の殺人』が映画化決定

鮮烈な推理長編小説へ贈られる「鮎川哲也賞」を見事に受賞した、今村昌弘衝撃のデビュー作をご存知でしょうか? 2018年4月10日に大賞が発表される「本屋大賞」にもノミネートされた、話題の『屍人荘の殺人』。そんな大人気小説が、神木隆之介、浜辺美波といった豪華キャストを迎えて実写映画化されることが発表されました。 この記事では映画の最新情報、そしてミステリ小説ファンをザワつかせたこの原作小説のスゴさと魅力を紹介しています。 ※一部原作ネタバレもあるので、このミステリーを0から存分に楽しみたい方は、Uターンしてください!

原作小説のスゴさを徹底解説してみた

なんと史上初の3冠!絶対おもしろい『屍人荘の殺人』

小説小説は、宝島社の「このミステリーがすごい!2018」、文藝春秋の「週刊文春ミステリーベスト10」、そして原書房の「本格ミステリベスト・10」にランクイン。2017年の各ミステリランキングで1位となり、史上初の3冠を達成となりました。 あの有栖川有栖にも大絶賛されている『屍人荘の殺人』。いまだかつて、ここまで各出版社からプッシュされたミステリー小説があったでしょうか?おもしろくないわけがありません!

『屍人荘の殺人』の評価は?

読み始めると止まらず、一気に読み切ってしまった!という声が続出している『屍人荘の殺人』。TBSの「王様のブランチ」をはじめとしたテレビ番組でも取り上げられ、2017年10月の発売以来すでに21万部の売り上げを突破。 『鷺と雪』で知られる推理作家・北村薫が、「『屍人荘の殺人』は"奇想と本格ミステリの融合"が実に見事で、この頭の働きには素直に脱帽するしかありません」などと評価しています。

『屍人荘の殺人』のあらすじ

関西にある大学・神紅大学「ミステリ愛好会」に所属する葉村譲が主人公。ある日、葉村が映画研究部の夏合宿に参加すると、連続して起きる殺人事件に巻き込まれてしまいます。 舞台は閉ざされた洋館の「紫湛荘(しじんそう)」、あたりが暗くなってから起きる殺人事件。まるで、よくある推理小説かのような状況のなか、同じ大学の剣崎比留子とともに犯人を突き止めようとしますが……。

登場人物&キャスト紹介

ミステリー好きの大学生・主人公の葉村/神木隆之介

主人公の葉村譲(はむらゆずる)は、関西の私立大学・神紅(しんこう)大学経済学部の一回生です。 ある日"ミステリ愛好会"の会長を名乗る理学部三回生の明智恭介(あけちきょうすけ)に声をかけられ、ミステリー好きの葉村は思わず意気投合。その日から、メンバーふたりだけのミステリ同好会の活動を始めます。 主人公の葉村を演じるのは、神木隆之介です。2005年公開の映画『妖怪大戦争』に主演し、弱冠12歳で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。童顔の神木は大人になってからも映画『桐島、部活やめるってよ』、ドラマ『学校のカイダン』など多くの学生役を演じてきました。 そんな神木は本作に出演するにあたり以下のように意気込みを語っています。 「大ヒットミステリー原作の映画化ということで、プレッシャーはとても大きいですが、それよりも、どのように映像化していくのだろうという楽しみの方が大きいです。」

探偵美少女の剣崎比留子/浜辺美波

葉村と同じ大学に通う、剣崎比留子(けんざきひるこ)。過去に数々の事件を解決してきた、美人探偵として知られている大学二回生です。 映画研究部の夏合宿に参加することになっていた彼女の友人のもとへ脅迫文が届いたことから、剣崎もその合宿に参加。そして葉村と知り合うこととなります。 剣崎を演じるのは浜辺美波です。2011年オーディションをきっかけに芸能界入りを果たした浜辺は、2017年佐野よる小説を実写映画化した『君の膵臓を食べたい』出演をきっかけに大ブレイクを果たしました。 そんな浜辺は、本作に出演するにあたり以下のコメントを残しています。 「出演のお話を頂く前から原作を読んでいて、大好きな作品だったので、まさか自分が出演することになるとはと、とてもご縁を感じ、その世界に入れることへの喜びで今から胸がワクワクしています!」

神紅のホームズこと明智恭介/中村倫也

神紅大学のミステリ愛好会で会長を務め、「神紅のホームズ」の異名を持つ明智京介。 明智を演じるのは中村倫也です。高校生のときのスカウトをきっかけに芸能界入りをした中村は、2018年春の朝ドラ『半分、青い。』朝井正人役で知名度を上げ、押しも押されもせぬ人気俳優の仲間入りを果たしました。 中村は、以下のように意気込みを語っています。 「小学生時代から「完全犯罪は成立するのか?」などと1人で妄想にふけっていた僕にとって、明智恭介という男はどこか親近感のある、魅力的な人物です。自分の「枝分かれした別の未来」なつもりで、しっかりと軽やかに演じられればと思います。」

著者・今村昌弘について知りたい!

『屍人荘の殺人』の著者である今村昌弘は、 1985年長崎県生まれ。小さい時から本を読むのが好きでジャンルを問わず色々な作品を読んで育ったようです。 岡山大医学部に入学し4年生になった頃、国家試験の勉強が嫌になって小説を書くようになったそう。そして大学を卒業した後、放射線を用いた検査などを行う「放射線技師」として兵庫県のクリニックで就職しました。

仕事と並行して短編小説を書く日々を過ごすなか、新人賞に応募した際"今村昌弘の作品はキャラが立っている"といった好評価を受けるようになりました。それがきっかけで、もっと良い作品を書きたいという思いを抱きはじめたそうです。 そして自分が書く小説の完成度を高めることに集中するため、29歳で仕事を辞めることを決意。その後は執筆にエネルギーを注ぎ、見事長編デビュー作となる『屍人荘の殺人』で第27回鮎川哲也賞を受賞したのでした。

※タイトルに隠されたネタバレ

ゾンビ

本作のタイトルは『屍人荘(しじんそう)の殺人』。死体を連想させる「死人」をあえて使わず、「屍人」としています。屍人、つまり「生ける屍」……。 想像力がある方はすぐにピンときたはず。「生きている屍(しかばね=死体)」そう、ゾンビを意味しているのです!殺人犯などを推理するはずのミステリ小説に、まさかのゾンビが絡むという業界に衝撃を与えた作品なのです。

『屍人荘の殺人』は映画化で正解?【ネタバレ注意】

『屍人荘の殺人』は、ドラマシリーズではなく映画での実写化が適しているでしょう。ゾンビが現れるところから登場人物たちが一気にパニックに呑まれていくため、その緊張感やドライブ感を上手く描写できるかが見どころと予想します。 それに原作小説は300ページほどのボリュームのため映画の120分ほどの長さで実写化すれば、テンポよくおさめることができそうです。

映画『屍人荘の殺人』の公開日は?

映画『屍人荘の殺人』は、2019年公開予定。ミステリ界がザワついた今村昌弘の小説を実写化する本作は果たしてどのようにアレンジされるのでしょうか。 普段あまりミステリ小説は読まないという人も、新しいタイプの作品で非常に読みやすくなっているので実写化が決まったこのタイミングで手にとってみるものよいかもしれませんね。