2021年6月4日更新

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』が傑作すぎる!原作と違う十字傷の秘密をネタバレ解説

『るろうに剣心 最終章 The Begining』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会
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目次

ついに完結!『るろうに剣心 最終章 The Beginning』をネタバレ解説

「るろうに剣心 最終章」
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

10年の歴史を誇る実写映画「るろうに剣心」シリーズに、終止符を打つ『るろうに剣心 最終章 The Beginning』が、2021年6月4日ついに公開されました。 そこで本記事では剣心の“人斬り抜刀斎”時代を描く本作の、あらすじや原作からの変更点をネタバレありで解説していきます。 また「るろうに剣心 最終章」前編である「The Final」についても紹介しているので、合わせてチェックして下さい! ※ 本記事には「最終章 The Beginning」のネタバレが含まれますので注意してください。

「るろ剣」シリーズ過去作のおさらいはこちら

「最終章 The Beginning」ネタバレあらすじ

メインキャラクター

緋村剣心
/抜刀斎
桂小五郎の下で暗殺任務を遂行する凄腕の剣客。
雪代巴剣心に助けられ行動を共にする謎多き美しい女性。
桂小五郎長州藩維新志士の代表的存在で剣心の上司。
斎藤一冷徹な新撰組の三番隊組長。
辰巳西の隠密部隊「闇乃武」の頭

【起】血も涙も無い“人斬り抜刀斎”

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

長州藩維新志士である桂小五郎の命によって暗躍する緋村剣心(通称“人斬り抜刀斎”)は、その日も幕府側の役人を暗殺する業務に当たっていました。いつもならすぐに終わる任務のはずが、1人の護衛役が「大切な人がいるから死ねない」と、生きることに執念深く何度も立ち上がって来ます。 男と剣心の実力差は歴然でしたが、決死の抵抗が剣心の頬に一筋の刀傷をつけました。剣心は入念に男にトドメを刺します。 以降剣心は人斬り業に葛藤を抱えるように。「その先に人々が平和に暮らせる新時代があるなら」となお人を殺め続ける剣心でしたが、そんなとき酒処で1人の女性と出会うのでした。

【承】出会いを経て徐々に変わっていく剣心

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

殺しの現場を出会った女性・雪代巴に見られた剣心は、やむなく彼女を宿場に連れて帰ります。翌朝から巴は宿場で働き始めました。 「面倒の元だから立ち去れ」と言い放つ剣心でしたが巴は「帰る場所もないから」と留まり、暗殺稼業を咎めたり剣心の身を案じたりする日々が続きます。 剣心は「時代を先に進めるためには、誰かが太刀を振らねばならない」と自分の仕事を正当化するも、心には巴の言葉が引っかかっていました。 その後謀反を嗅ぎつけた新撰組に急襲をかけられ、剣心は沖田総司らと交戦します。しかし維新志士はことごとく破れ、長州藩の維新志士は壊滅状態に陥ってしまいました。 劣勢を受けて桂小五郎は一時雲隠れし、剣心と巴は田舎で隠居生活を送ることに。しかしそこでの慎ましくも人間らしい暮らしは、剣心にほんの少しずつ笑顔をもたらしていきました。 「初めて幸せとは何かを知った」と語る剣心に、巴は攘夷運動の動乱の中で愛する人を失った過去を明かします。その夜2人は関係を深め、剣心は巴を必ず守ると誓いました。

【転】驚愕の巴の正体とは?仇を愛してしまった悲劇

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

しかし一晩明けると、家に巴の姿がありません。仲間の報告や巴の日記から、“婚約者の仇を討つため剣心に近付いた”という事実に混乱する剣心。 一方巴は剣心を討つため結託していた闇乃武のリーダー・辰巳のもとに向かっていました。しかし今では剣心を愛してしまった巴は、彼を助けようとしていました。 そんな悲しい愛も辰巳にとっては計算のうち。精神が不安定になった剣心に総攻撃を仕掛け、確実にダメージを負わせていきます。 そして遂に始まった辰巳と剣心の一騎討ち。剣心はすでに満身創痍で視界もぼやけていましたが、最後の力を振り絞り強烈な一太刀を浴びせようと動きます。しかしそのとき辰巳を殺そうとした巴が割って入り、剣心の一太刀を受けてしまうのでした。

【結】巴の姿を胸に刀を置く剣心 ついに新時代の幕開け

剣心を守ろうと間に入り、剣心の刀で辰巳と共に斬り伏せられてしまった巴。彼女は最後剣心の顔に短刀をのばし、夫が付けた傷と交わるように刀を当てて、「ごめんなさい、あなた」と呟きこの世を去ります。 時は経ち、新撰組との最後の対決「鳥羽伏見の戦い」。敵を次々と斬る剣心に遂に勝利の報せが舞い込みました。「これで終わりだと思うなよ」と剣心に咆える斎藤一。しかし剣心は新しい時代の到来を察し、地面に剣を突き刺して去っていったのでした。

【見どころ①】これまでと全然違う!冷酷な“抜刀斎”モードの剣心

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

これまでの4作では不殺を心情とする心優しい「緋村剣心」を描いていました。しかし本作では剣心としてではなく「人斬り抜刀斎」としての彼を中心に描いています。 そのため剣心の飄々とした穏やかな様子は一切無く、序盤から暗くて張り詰めた雰囲気と、血も涙もない抜刀斎の殺人アクションが展開されました。 特に剣心の戦闘中に血しぶきが飛び散る演出は、逆刃刀を使っていたこれまでの作品ではありえなかったものです。しかし本作では暗くて彩度の低い映像によって血の赤が強調され、より抜刀斎のおぞましさが引き立っていました。

【見どころ②】密偵との切なすぎるラブストーリー

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

志々雄真実一派との船での合戦を描いた「京都大火編」など、華やかなアクション映画としての側面が大きかった過去4作。しかし本作は激動の時代が招いた、剣心と巴の悲劇のラブストーリーが中心です。 作中では剣心が巴の前でなら眠れるようになったり、巴に「一緒に暮らそう」と頼んだりと、距離が近くなっていく2人の姿が丁寧に描写されました。 しかしすでに「The Final」にて2人の結末は知らされているのです。それゆえ2人の姿が幸せそうであればあるほど、切なさが心に重くのしかかってくる構造になっていました。

【見どころ③】原作とは違う十字傷の秘密

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

原作では巴を切った際に、折れた刀が飛んできて頬をかすめることでできる十字傷。しかしOVAである「追憶編」と今回の実写版では、十字傷は巴の小刀で故意に付けられる描写に変更されていました。 原作では巴の想いを映し出すように、折れた刀が偶然当たって十字傷が出来ます。巴の意思が込められているという意味では原作と同じですが、暗に描写していたものを直接的な描写に変更することで、より強い想いが感じられるシーンになっていました。

巴の最後のひとこと「ごめんなさい、あなた」の意味

剣心の頬に傷を付け「ごめんなさい、あなた」と呟いて最期を迎えた巴。この言葉には2つの意味があると考察できます。 剣心と共に過ごす中で、巴は彼を愛してしまいました。しかし巴は婚約者であった清里明良のことを忘れたわけではありません。おそらく最後に付けた傷は、彼女が愛してしまった剣心にできる精一杯の仇討ちだったのでしょう。 そのためこの言葉には、日記で巴が“2人目のあなた”と語ったように2つの意味が込められているのではないでしょうか。1つ目は剣心に向けた「ずっと裏切っていてごめんなさい」という意味、そして2つ目は明良に向けた「剣心を愛してしまいごめんなさい」という意味です。

正義とはなんだったのか?ぶつかり合う尊攘志士と幕府

抜刀斎、長州藩の正義

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

天皇を中心に日本が一丸となり得体の知れない外国を排除する、それが尊王攘夷志士の正義です。 鎖国中にも関わらずペリー来航により開国を余儀なくされた日本。その中で抜刀斎や長州藩をはじめとする維新志士たちは、頼りない幕府に頼らず日本を守るため、自ら敵を排除すべく尊王攘夷運動を進めたのでした。 ちなみに原作では、剣心が奇兵隊に参加しようとするまでの過程も描かれていました。剣心はもともと師匠・比古清十郎のもとで飛天御剣流を学んでいましたが、非常事態にも山に籠ったままの師に反発心を感じて家出し、自分の剣術を世の平和のために使いたいと志したのです。

新撰組、闇乃武の正義

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

新撰組や闇乃武も、天皇を敬っている尊王思考であることには変わりありません。しかし彼らは「日本の繁栄は天皇から命を受けた幕府が政治を執り行ってこそ」と幕府の存在を重要視した尊王佐幕派でした。 よって同じように日本の平和な未来を望んだ若者たちにも関わらず、尊王攘夷から尊王倒幕派に変わっていく志士達と幕府側の新撰組や隠密部隊は対立してしまったのです。

どちらが正しかったのか?正義とは何か

同じく未来の日本の平和を願って、対立した両者。抜刀斎が先の時代の平和を願って人を斬り続けたことを正義と感じるかは人によって異なるでしょう。正義とは立場によって変化するもので、何が正しかったのかは一概には決められません。 剣心達が心と身体を犠牲にして、勝ち取った新時代は正しかったのか。その答えは本作の続きとなっている、これまでの「るろうに剣心」シリーズの中に描かれています。 多くの人が幸せになった明治の世ですが、矛盾や理不尽を解消し切れていないところも。その成り行きを見守りながら剣心は新しいやり方で、自分なりの正義(=明治の世)を守ろうと戦い続けていたんですね。

最終章2作で全然違う!演出のこだわりを徹底解説

カメラワークと色味で強調する2作のコントラスト

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

臨場感あふれるアクションシーンが多かった「The Final」と比べ、心情や世の情勢を丁寧に描いている本作は、背景も際立つ引きのカメラワークが目立ちました。 またこれまでの「るろうに剣心」シリーズは彩度をなるべく落とさない華やかな時代劇となっていましたが、今作では彩度を下げる手法が解禁されたそう。深い闇を落としながら悩む剣心や、剣心と巴とのシリアスな恋愛模様を表現するため、全体的に落ち着いた色味になっています。 作品全体のカメラワークや色味を見ても、「The Final」とのコントラストを楽しめる仕上がりになっていました。

鮮やかな新時代と暗澹たる幕末

前作の「The Final」は明治の新時代が部隊。国際色の強い縁が敵だったこともあり、戦闘シーンにまで華やかな舞台が作り込まれていました。 打って変わって暗澹たる幕末の時代を描いた異色の本作。殺伐とした時代の雰囲気や登場人物たちの切ない感情を表現するため、舞台美術の細部にまで多くの工夫が施されていました。 剣心が冒頭で暗殺に出向く立派な対馬藩邸には、腐敗した権力を象徴するようにカビが生えています。また巴が亡くなるシーンで切なさを表現するために、日本全国から雪を集めて本格的な雪景色のセットが作られたのだとか。 こういった画面の細かい部分までこだわり抜いた舞台演出が、幕末の世の暗い雰囲気をエモーショナルに描写していました。

「るろ剣」はワンオクなしには語れない!佐藤健とTakaの絆

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

本作の主題歌「Broken Heart of Gold」を歌っているONE OK ROCK。そんなワンオクのボーカルを務めるTakaと、本作の主演である佐藤健にはただならぬ絆があります。 10代の頃から面識があるという2人は、Takaは佐藤健を唯一無二の存在、そして佐藤健は好物にTakaの手料理を挙げるほどの親友なのです。 また今作の主題歌「Broken Heart of Gold」を、Takaは「剣心の人間性にフォーカスしながら、ONE OK ROCK自身にもリンクさせた曲」だと語っています。そのため作品の内容とも相まって、格別に響く仕上がりとなっていました。

前作「The Final」を振り返る

あらすじ

斎藤一は汽車内で上海マフィアの頭目・雪代縁(ゆきしろえにし)を探していました。「志々雄に鉄甲船を売ったのはお前か」と尋ねる斎藤一。縁はそれを認め「抜刀斎の頬にまだ十字傷はあるか」と問いかけます。そして縁は自ら両手を挙げ警察に捕まりました。 しかし領事裁判権によって清の領事館に引き渡される縁。その頃剣心、左之助(さのすけ)、薫(かおる)、弥彦(やひこ)の4人は、お馴染みの「赤べこ」で牛鍋を突いていました。腹が膨れ満足気に帰る一同の耳に入ったのは異常な爆発音。 先程まで剣心達がいた赤べこは炎の渦と化しており、それを見ながら縁は「復讐の狼煙だ」と呟くのでした。

【ネタバレ注意】敵は義理の弟!姉のために剣心を罰したい雪代縁

剣心に奥さんが!?縁との因縁を解説

赤べこや前川道場、署長宅への襲撃を行った雪代縁。それらは全て剣心への復讐心からの行動です。 かつて剣心には雪代巴という愛する女性がいました。最初は夫を殺された仇討ちのため剣心に近付いた巴でしたが、いつしか彼女も剣心を愛すようになり2人は結婚します。 その結果彼女を利用しようとしていた組織に、裏切り者だと判断されてしまう巴。遂に剣心と組織が対峙したとき、巴は敵を殺すため小刀を携え敵の目の前へ。しかし剣心がそこに誤って切りかかります。 これにより不殺を心情とするようになる剣心ですが、一連の流れを草陰から見ている人間がいました。それが巴の弟・雪代縁です。縁は姉を殺された復讐心から、剣心に牙を剝いていたのでした。

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奥さんがいたなんて!?剣心はこんな苦しい過去を十字傷として背負って生きてきたんですね……

志々雄ともつながっていた!上海に渡ってマフィアのボスに

剣心への復讐を誓った縁は、上海にてマフィアのボスになるまで上り詰めます。そして武器商人となり、剣心を苦しめるため志々雄に鉄甲船を提供していたのです。 1人でマフィアとして裏社会をのし上がったこと、武器商人として活躍したこと、そして志々雄に協力したこと。全ては剣心への復讐のための行動でした。

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この志々雄とのつながりは、のちに登場する“サプライズゲスト”の伏線でもありましたね

徐々に拡大する人誅 追い詰められる剣心

罪滅ぼしをできているのか?揺らぐ"不殺の誓い"

『るろうに剣心』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final」製作委員会

自分以外の人間に自分のせいで被害が及ぶ状況を、剣心は重く受け止めています。幕末に何人もの人を殺めてきた剣心は、人を助けることで罪滅ぼしをしてきました。 しかし赤べこの妙や署長の家族などが傷付いている様子を見て、自分の行いが正しいのか分からなくなってしまう剣心。自分ではなく周りに刃を向けられる状況が、剣心には1番苦しいものだったのです。

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じわじわと大事な人に忍び寄ってくる恐怖が、剣心を消耗させていました

気球で襲来する雪代一派!町全体が焼き討ちに!?

死に場所を失った武士・鯨波兵庫との闘い

街を襲撃した雪代一派のうち、剣心の前に立ちはだかったのが鯨波兵庫(くじらなみひょうご)です。武器が接続してある彼の右腕を過去に斬り捨てたのは、幕末に生きた剣心でした。 すでに不殺の信念を抱いていた剣心がとどめをささなかったことで、鯨波は武士としての誇りを汚され恨んでいたのです。 そして遂に明治の世で剣心との再会を果たした鯨波。しかし勝負がついても、剣心は不殺の信念を曲げません。「今度こそ俺に死に場所を与えろ、止めを刺せ」と叫ぶ鯨波に剣心は「逆刃刀で人は殺さないと誓った」と静かに告げるのでした。

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原作でもかなり印象的だった、熱い思いを背負った武士の亡霊。いつの時代も変化についていけず苦しい思いをする人はいるものですね。

一方左之助は強すぎる雪代縁に歯もたたず……

雪代縁は単身で神谷道場を訪れます。剣心が最も信頼を置く左之助ですが、強い恨みの念でここまでのし上がってきた縁に全く歯が立ちません。何度も致命傷を負いながら、縁に向かっていく左之助。 しかし最後は気を失い、圧倒的な戦闘力の差に敗北を喫しました。

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打たれ強さが売りの左之助ですら立てなくなってしまいました。左之助の活躍が少なかったのは今作のちょっと残念ポイントですね

【ここから映画独自の展開】薫が誘拐される!?口の中から果たし状が

鯨波との戦闘を終えた剣心が道場に入ると、そこに薫の姿はありません。剣心を苦しめたい縁がついに薫を拐っていったのです。 倒れている怪我人の口に紙が詰められているのを発見し、取り出す剣心。それは指定場所が記してある縁からの挑戦状でした。

【映画オリジナル展開】1人になろうとする剣心と1人にしない仲間たち

薫を連れ戻しに1人で敵のもとへ向かった剣心

薫を連れ去られた剣心は道場で1人、贖罪に生きた自分の半生と、仲間との思い出を振り返っています。 そして弥彦に左之助を任せ、1人で指定場所へ向かいます。剣心はこれ以上誰も巻き込まず決着をつけるため、1人で戦うことを選びました。

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1人で京都に旅立った「京都大火」を思い出してしまうシーンでした……

続々と現れる助太刀

単独で雪代縁のアジトへと乗り込んだ剣心は、大量の兵と1人で戦います。雪代一派の強敵も現れ、満身創痍の剣心。しかしそこに巻町操(まきまちみさお)率いる御庭番衆が助っ人として登場しました。 次いで斎藤一率いる警察、ボロボロだった左之助まで助太刀にやってきます。そして自分は1人ではなく頼れる仲間がいると気付いた剣心は、その場を皆に任せ先へと進むのでした。

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土屋太鳳演じる操の本格アクションがかっこよすぎでした……!

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お前は1人じゃない!と言ってくれる仲間の存在が剣心を強さを支えているんですね

まさかのスペシャルゲスト!?瀬田宗次郎あらわる

『るろうに剣心 最終章 The Final』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final」製作委員会

先へと進んだ剣心は、待ち構えていた縁の副官・呉黒星(ウー・ヘイシン)と銃を持った兵隊に囲まれます。そして奥から登場したのは、呉に雇われた元十本刀の瀬田宗次郎(せたそうじろう)でした。 絶対絶命かと思われた剣心ですが、宗次郎は縮地を用いて剣心の後ろにいる兵隊に斬りかかります。宗次郎もまた剣心と同じ流浪人となっており、ここに宗次郎と剣心の共闘が成立したのです。 大暴れする2人ですが、倒しても倒しても押し寄せる大量の兵隊。宗次郎は「久しぶりに楽しかった」と言って剣心を縁のもとに進ませ、1人残った敵を引き受けるのでした。

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神木隆之介との再共演はテンションあがりまくりでした!!息のあったアクションも瞬きできない!!

ついに正面衝突!剣心は縁の“間違い”を止められるか?

宗次郎に見送られ、最奥で遂に雪代縁と対峙する剣心。縁優勢のまま戦いは進み、剣心は背中に傷を負います。「姉と同じ傷は痛いか、だが姉はもっと痛かったはずだ」と、縁は想いを爆発させながら猛攻を続けました。 しかし「平和の世のためお前を止めねばならぬ」と覚悟を決めた剣心の力は強くなり、戦況は徐々に逆転していきます。そして最後に「姉への気持ちや自分への怨嗟は間違っていないが、その生き方だけは間違っている」と告げ、剣心は縁に渾身の一撃を放つのでした。

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大切な人を失う苦しみと、間違いに気づく葛藤を見事表現していた新田真剣佑の演技に心震えました……

死んだ者の本当の望みとは?生きた者が成すべきこと

薫を殺せなかった縁

剣心に大切な人を失う苦しみを味わせるため縁は薫を殺そうとしますが、いざ実行に移すと巴の顔がチラついて殺せずにいました。 そのまま迎えた最終決戦の場に現れる呉。呉は自身の邪魔をする薫を撃ち殺そうとしますが、そこに飛び入り身を呈して薫を守ったのは縁でした「薫を守ってくれてありがとう」と伝える剣心に、「俺が本当に守りたかったのは……」と呟く縁。縁の頭にはの姿が浮かんでいます。

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殺したいのに守ってしまう、縁の心優しい本性が見えるシーンでした

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巴に笑って欲しい一心で進み続けた縁でしたが、その間違いを止めたのもまた巴の面影だったんですね

巴は何より平和を望んでいた

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

巴のために復讐を決意した縁。しかし巴自身は未来のため命をかけてでも剣心を守る覚悟があり、復讐など望んでいなかったのです。 巴は剣心が生きながら人を助ける未来を、そして縁が平和で幸せに暮らす未来を望んでいたのでした。

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巴の日記を獄中で受け取り、姉の真意を理解した縁。罪を償ったら、これからは恨みの念に囚われず幸せに生きて欲しいです……

薫の葬式!?「The final」ではカットされた原作の展開

弥彦が大活躍!

本作ではあまり活躍が描かれなかった明神弥彦(みょうじんやひこ)ですが、原作の「人誅編」では大活躍しています。 剣心への恨みで集まった「六人の同志」の1人である乙輪飄湖(おとわひょうこ)。原作では「人間暗器」と呼ばれる乙輪を、弥彦が見事打ち破っているのです! 他にも恋愛描写なども描かれ随所随所で存在感を発揮していた弥彦ですが、「るろうに剣心 最終章」ではその活躍はほとんど描かれませんでした。10年の年月を経てキャストが変更されたことも変更の理由のひとつかもしれません。

薫は1回死んだ!?

映画では薫は誘拐されて剣心がすぐに迎えに行きますが、原作では神谷道場に薫の死体が残されていました。剣心に大事な人を失う苦しみを味わせるために縁が企てた復讐です。 とはいっても縁は姉と似ている若い女性を殺せないので、死体は精巧な薫の人形でした。 しかし原作ではその精巧さにほとんどのキャラクターが騙され、葬式まで開かれています。

剣心は廃人に!?

最愛の女性である薫を失った剣心は、その絶望感から廃人化してしまいます。廃人化した剣心は社会から脱落した人間の集まる「落人群」にて、逆刃刀に鎖をかけ無気力に生きていました。 「もう疲れた」と口にし、誰が訪ねてきても心を取り戻さない剣心。薫の死体が生み出されなかったため、こちらのシーンも劇場版では描かれませんでした。

綾野剛が演じていた外印は本当は雪代縁と組んでいた

劇場版「るろうに剣心」では、1作目に登場した綾野剛演じる外印(げいん)。しかし原作では彼は「人誅編」にて雪代の仲間として描かれているキャラクターです。 外印は死体を加工した人形を操って戦います。そして上記した薫の死体人形を作った人物こそ、雪代と手を組んでいた外印だったのです。

「るろうに剣心 最終章」新&続投キャスト一覧

シリーズ
続投キャスト
緋村剣心役/佐藤健
神谷薫役/武井咲
相楽左之助役/青木崇高
高荷恵役/蒼井優
明神弥彦役/大西利空
四乃森蒼紫役/伊勢谷友介
巻町操役/土屋太鳳
斎藤一役/江口洋介
沢下条張役/三浦涼介
最終章
The Final
雪代縁役/新田真剣佑
呉黒星役/音尾琢真
浦村署長役/鶴見辰吾
鯨波兵庫役/阿部進之介
乙和瓢湖役/栁俊太郎
乾天門役/丞威
The Beginning雪代巴役/有村架純
桂小五郎役/高橋一生
沖田総司役/村上虹郎
高杉晋作役/安藤政信
辰巳役役/北村一輝

シリーズ続投キャスト

緋村剣心役/佐藤健

過去シリーズ作品に続き主演キャストは佐藤健です。佐藤健の緋村剣心役の特徴は、ビジュアル再現率の圧倒的な高さ! 原作で華奢だと表現される細さと、「おろ」と言っているときのボケっとした柔らかい雰囲気はギャグシーンで描かれる剣心そのもの。 一方で、戦わねばならぬ時には豹変します。一変する瞳の鋭さと「人斬り抜刀斎」の片鱗を感じさせる立ち回りはとにかくかっこよく、普段の様子とのギャップまで見事に表現しています。 この実写「るろ剣」シリーズには特別な思いがあると語る佐藤が、役者としてこの数年間で培ったものを詰め込むこの最終章。過去を凌ぐ大作になる予感がしますね。

神谷薫(かみや かおる)役/武井咲

シリーズ通してのヒロイン・神谷薫も、もちろん武井咲が演じます。武井は2017年のドラマ『今からあなたを脅迫します』以降、ドラマや映画に出演していなかったため、久々に映像作品でその姿を見ることができます。 本作で薫は剣心の過去を知ることとなり、薫もまた成長を見せます。剣心の帰る場所として、彼女はどんな答えを出すのでしょうか。

相楽左之助(さがら さのすけ)役/青木崇高

剣心の頼れる仲間である相楽左之助を、前作に引き続き青木崇高が演じます。2019年にはドラマ『サギデカ』に出演しました。 原作の「人誅編」では、剣心の友として彼を力強く勇気づけます。さらに雪代縁率いる六人の同志のひとり、戌亥番神と交戦していますが、映画ではすでに1作目で須藤元気演じる同名のキャラクターが登場しました。 そのため最終章の見せ場がどうなるのかは不明ですが、左之助が暴れる姿にも期待したいですね。

高荷恵(たかに めぐみ)役/蒼井優

同じく続投となったのが、高荷恵役の蒼井優。2020年1月には『ロマンスドール』に出演しました。 原作での恵は、剣心の肉体の変化にいち早く気づいており、剣心と薫の絆の強さからその身を引くものの、仲間のひとりとして彼を支えます。

明神弥彦(みょうじん やひこ)役/大西利空

メインキャストで唯一、初の参加となったのが、弥彦役の大西利空です。キャスティングは難航していたそうですが、大友啓史の作品には「3月のライオン」ですでに出演経験があった大西が選ばれました。 大西は映画『キングダム』や「3月のライオン」で主人公の少年時代を演じており、演技力の高さを評価されています。 原作での弥彦は、剣心の背中を追って大きな成長を見せるため、最終章でどのように描かれるのか、期待が高まります。

四乃森蒼紫(しのもり あおし)役/伊勢谷友介

映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」四乃森蒼紫(伊勢谷友介)
©和月伸宏/集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会

御庭番衆最後の御頭で、剣心と死闘を繰り広げた四乃森蒼紫を伊勢谷友介が再び演じます。彼は2019年の『翔んで埼玉』など、漫画原作の作品に数多く出演してきました。 原作では、ある出来事をきっかけに失意の淵に沈んだ剣心を復活させるキーパーソンとなった蒼紫。映画最終章で同様の活躍は見られるのでしょうか。

巻町操(まきまち みさお)役/土屋太鳳

映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」巻町操(土屋太鳳)
©和月伸宏/集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会

御庭番衆先代御頭の孫娘で、蒼紫に恋する巻町操。映画『累 -かさね-』や『春待つ僕ら』など、漫画原作の出演経験豊富な土屋太鳳が操役を続投します。 原作では主に情報収集役を務め、剣心たち仲間の一助となりました。明るい性格のため、ムードメーカーとしても重要な人物と言えるでしょう。

斎藤一(さいとう はじめ)役/江口洋介

剣心のライバル・斎藤一役を演じるのは、もちろん江口洋介です。2020年には映画『コンフィデンスマンJP -プリンセス編-』や『一度も撃ってません』へ出演しました。2021年にはドラマ『ネメシス』にレギュラー出演しています。 剣心と戦うことを望みながらも、時にそのために手助けすることも。最終章では、代名詞とも言える「牙突」を見ることはできるのでしょうか。

沢下条張(さわげじょう ちょう)役/三浦涼介

ミュージカル『エリザベート』など舞台を中心に活躍している、三浦涼介が元・十本刀の張を続投。 張は志々雄一派壊滅後、斎藤の元で密偵として働くようになります。張のインパクト抜群のビジュアルを、最終章でもまた見られそうですね。

「The Final」新キャスト

雪代縁役/新田真剣佑

るろうに剣心 雪代縁 新田真剣佑
©和月伸宏/集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会

映画最終章で描かれる「人誅編」において、最も重要なキャラクターとなる雪代縁。この役を新田真剣佑が演じることが2020年2月に発表されました。 大友啓史監督は新田について「初めて対面した時、その真直ぐな眼差しの強さに惹かれ、すぐに彼以外考えられないとプロデューサーに話したことを鮮烈に覚えています」とコメント。 鋭い目つきと筋肉質な肉体、抜群の運動神経をもちながら、どこかあどけなさも残る、ピッタリの配役でした。

呉黒星(ウー・ヘイシン)役/音尾琢真

連続テレビ小説『なつぞら』にも出演した、TEAM NACSの一員でもある音尾琢真が本作から参戦します。 雪代縁率いる武器を商売する商談の副官である上海マフィア・呉黒星を演じます。本人は武術には精通していないので、4人のボディガードで身を固めています。 商団の利益を自分のものにしたい野望が、思わぬ展開を招くことになりました。

「The beginning」新キャスト

雪代巴役/有村架純

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

雪代縁の姉・巴(ともえ)を演じるのは、有村架純。連続テレビ小説『ひよっこ』で穏やかながらも力強いヒロインを演じたように、有村の演技は静かながらも意志の強さを感じさせます。 儚げな美しさを持ちながらその内に強い思いを秘めた巴。静かながら内側に秘めた意志を感じさせる有村の演技は巴そのものでした。

桂小五郎役/高橋一生

『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』
©和月伸宏/集英社 ©2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会

のちに木戸孝允として明治新政府を牽引する存在になる桂小五郎を演じるのは、高橋一生です。 高橋一生は子役時代から活躍を続ける、日本を代表する実力派俳優。2021年1月から放送していたドラマ『天国と地獄』では、高クオリティな入れ替わりの演技が話題になりました。 桂小五郎を演じるにあたって、「桂を演じるうえで、剣心の心の動きを観察するよう心がけていましたが、佐藤さんは、常に“剣心”としてそこにいらっしゃるので、安心してお芝居ができました」と語っています。

沖田総司役/村上虹郎

るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning
©和月伸宏/集英社 ©2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会

新撰組の沖田総司を演じるのは村上虹郎です。村上虹郎は2021年、本作含め4本の映画公開が決まっている、人気急上昇の若手俳優。 本作に対して、「沖田総司という人物を演じられることは、この上なく幸せだなと思います。(中略)今回の「剣心」は今までと違って「人斬り抜刀斎」なので、剣心としてまとう空気や、健くんが目の中に宿して見つめるものが違い、印象的でした」とコメントを寄せています。

高杉晋作役/安藤政信

『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』
©和月伸宏/集英社 ©2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会

尊王攘夷運動を先頭に立って率いた高杉晋作を演じるのは安藤政信です。安藤はドラマ『あなたの番です』(2019年)や『テセウスの船』(2020年)、大河ドラマ『麒麟がくる』(2020年)など、話題作にコンスタントに出演を続ける名バイプレイヤー。 今回の起用に際して「大友監督には、個性的で勢いのあるエネルギッシュなイメージを持っていました。そんな方と一度sessionしてみたかったので、オファーがきて素直に嬉しかったです。」と語っています。

監督は大友啓史!過去シリーズスタッフが再集結

最終章のメガホンを取るのは、過去シリーズと同じく大友啓史監督。監督だけでなく、過去シリーズを手がけたスタッフが多数再集結しているとのこと。 大友監督は、原作にある物語の核はそのままに、アクションエンターテインメントとしてこのシリーズを仕上げてきました。原作エピソードからの取捨選択がうまく、原作ファンに愛される内容にまとめてきたという印象です。 それに加え、原作を知らない観客も置いていかない内容だったことも、大ヒットの一因なのでしょう。文字通り「るろ剣」のクライマックスとなる最後の2作品。常に前作を越え続けてきた本シリーズは、日本映画史に残る最高傑作で幕を閉じました。

「るろ剣」シリーズ最終章は最高傑作で完結!剣心たちが築いた未来を見返そう

『るろうに剣心 最終章 The Final』
© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final」製作委員会

漫画原作の実写映画として見事な成功例となった「るろうに剣心」シリーズ。その最終章をネタバレありでとことん解説してきました。 日本だけでなく世界でも高い評価を受けた本シリーズも『るろうに剣心 最終章 The beginning』にてとうとう完結。 誰もが気になる剣心の過去や十字傷の謎をエモーショナルに描き、有終の美を飾っていました。依然苦しい状態は続いていますが、ぜひ感染対策を万全にして映画館へ足を運んでみて下さい!