2018年4月3日更新

「ブリリア ショートショートシアター オンライン」の短編映画が面白い!

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マイケル・ファスベンダー
WENN.com

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あの映画館が帰ってきた!

2017年12月に閉館してしまったブリリア・ショートショートシアター。横浜みなとみらいで10年近く営業していた短編映画専門の劇場でした。シネマコンプレックスタイプの映画館が増えている昨今、独特の魅力で多くのファンを獲得してきた同館が2018年、オンラインに帰ってきました! その名も「ブリリア ショートショートシアターオンライン」。2週間に1本のペースで公開される世界の短編映画をなんと無料で視聴できるのです。短編映画だけでなく、映画をテーマで読み解くコラムや業界人のインタビューも公開。映画ファンたちがいま注目すべきサイトといえるでしょう。 この記事ではおすすめ短編映画5本を紹介します!

1. 『2人』

ベネディクト・カンバーバッチ
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2007年に制作されたイギリスの短編映画『二人』では、主演ベネディクト・カンバーバッチが双子を一人で演じ分けています。 ジョーとチャーリー、2人の顔は同じでも境遇は真逆。ジョーは愛する妻子と暮らし、チャーリーはだらしなく暮らしてジョーと疎遠になっています。ある日、医師による病の宣告がジョーの幸せに陰りを落とすのです。絶望の淵にあるジョーはチャーリーを見つけ出し、究極の選択を突きつけようとするのですが……。 いまや世界的な人気を誇るベネディクト・カンバーバッチですが、この作品が制作されたのはドラマ『SHERLOCK シャーロック』(2010〜)の主演で注目を集める前。この後大ブレイクが待ち受けているとはまだ知らぬ彼の、確かな実力で難役に挑む姿を見ることができます。

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2. 『着信履歴』

マーティン・フリーマン
Sthanlee Mirador/Sipa USA/Newscom/Zeta Image

『SHERLOCK シャーロック』(2010〜)でベネディクト・カンバーバッチと共演したマーティン・フリーマン。彼が主人公ケビンを演じている『着信履歴』は2004年に制作されたイギリスの短編映画です。 本作はタイトル通り、携帯電話の着信履歴から始まるストーリー。気になる女の子アマンダをデートに誘うため親友ジュリアンの携帯電話を借りたケビン。しかし、借りた携帯電話にはアマンダの番号が登録されていました。ケビンは2人の関係を疑います。 このときのマーティン・フリーマンは2003年に初公開された映画『ラブ・アクチュアリー』に出演し着実に知名度を上げていました。シンプルな状況設定の本作が上手くコメディ調にまとまっているのは、彼の技に助けられているところが大きいのかも。

3. 『合唱』

2015年のハンガリーの短編映画『合唱』は2016年のSSFF&ASIAでグランプリを獲得、さらには第89回アカデミー短編映画実写賞にも輝いた作品。 主人公はジョフィーという名の少女。彼女は転校したばかりの学校で合唱団に入ることに。友達もでき順風満帆な学校生活かと思いきや、合唱の先生にある残酷な要求を言い渡されます……。 ストーリーは監督のクリストフ・デアークが友人から聞いた実話を基にしているのだとか。可愛らしい少女たちの合唱という一見して愛らしいイメージから一転、本作の抱えているテーマは重く深刻なもの。原題『Mindenki』はハンガリー語で「みんな」という意味だそうですが、まさに個人と全員の存在意義を問う作品だと思います。

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4. 『暗闇の金庫』

マイケル・ファスベンダー
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『それでも夜は明ける』(2014) で冷酷な奴隷支配人を演じ、アカデミー助演男優賞にノミネート、その年の助演男優賞を次々獲得していったマイケル・ファスベンダー。2011年の『暗闇の金庫』ではプロの金庫破りを演じていました。 リーアムとマイケルという2人の金庫破りが、暗闇のなかでの犯行に挑む物語で白黒映画に仕上げられています。 即興劇を彷彿とさせるコンパクトな空間に最低限の小道具で進んでいく点は本作の魅力の1つと言えるかもしれません。白黒で映すことで豪華ではないセットに重厚感を与えるばかりでなく、物語のキーとなる「暗闇」を表現しています。マイケル・ファスベンダーの演技とともに映像表現にも注目したい作品です。

5. 『サインスピナー』

ティモシー・シャラメ (ゼータ)
©WENN.com

『サインスピナー』は2013年のアメリカの短編映画。タイトルのサインスピナーとはサインスピニングのパフォーマーのこと、サインスピニングとは看板のボードを華麗に回してみせる技のことです。 舞台はアメリカの田舎町。ハンドスピニングでチップを稼ぐジェイスとデレクは、自分たちを見下す人間たちにひと泡ふかせようと計画を練ります。ところが彼らの思うようにはいかず……。 本作でジェイスを演じているのがティモシー・シャラメ。2018年4月27日日本公開の『君の名前で僕を呼んで』でアーミー・ハマーと共演、第90回アカデミー主演男優賞ノミニーに名を連ねた注目の若手俳優です。まだわずかに幼さの残る彼が、周囲に満足できない少年の心を繊細に表現しています。

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ぜひ、サイトを訪れてみてください

およそ10分程度の長さの中に、役者の実力や映像のセンス、思いがけないテーマを込めた短編映画。短いがゆえに豊かで味わい深い世界が広がっています。 今回とりあげた5本はサイトで公開されている作品のほんの一部。ほかにもたくさんの魅力的な実写映画やアニメーションが配信されていますし、まだまだ新作が追加されていく予定です。 ぜひ『ブリリア ショートショートシアターオンライン』を訪れて、素晴らしい短編映画を堪能してみてはいかがでしょうか。