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「中年の危機」って知ってる?暴走する中年が見れる映画6選

2018年5月10日更新

「こんなはずではなかった」と、中年世代がこれまでの人生を振り返る分岐点「中年の危機」。そんな、過去の歩みを後悔しすぎて思わず暴走してしまった主人公の映画を、シリアス、スリラー、コメディなどさまざまな観点からピックアップ。

こんなはずじゃなかった…「中年の危機」から来る喜怒哀楽を描いた映画

自分がたどってきた人生を振り返り、「はたしてこれで良かったのだろうか」と自問自答することはないでしょうか。こうした、いろいろなきっかけで歩んできた人生を振り返る分岐点を、「中年の危機(ミッドライフクライシス)」と呼びます。 心理学的に、主に40代~60代の中年世代が振り返るとされる「中年の危機」。時には、「こんなはずじゃなかった」と、これまでの人生を後悔するあまり衝動的な行動に出ることも……。 ここでは、そんな「中年の危機」から暴走する人間の喜怒哀楽を描いた映画をチョイス。同世代の方はもちろんのこと、これから中年世代に入る方も人生の教訓にしてはいかがでしょう。 ※注:選出した映画の主人公は、年齢不詳だったり、厳密には中年世代にくくれない人物も含んでいます。

ブチギレサラリーマンが街を大パニックに陥れる!【1993年】

ロサンゼルスで、朝の高速道路のラッシュアワーに巻き込まれた中年サラリーマンのDフェンスは、車が一向に進まないイライラと猛暑から、車を乗り捨てて歩き出します。そのままDフェンスは、別れて暮らす幼い娘に電話をしようとコンビニに入るも、応対した店員の態度についに怒りが爆発。常軌を逸した破壊行動に出るのでした。 マイケル・ダグラス扮する見た目は勤勉な男が、生活の上で生じる鬱憤から、街を大パニックに陥れるスリラー。主人公が次々と武器を替えて暴力に及ぶ様は、ブラックユーモアを誘います。 なお余談ですが、本作冒頭での交通渋滞シーンは、あの大ヒット作『ラ・ラ・ランド』のオープニングに影響を与えています。

家族に見放された中年オヤジが計る人生転換の行く末は?【2000年】

40代の広告マンのレスターは突如、リストラによりクビを宣告。妻キャロリンとの夫婦仲も、女子高生の娘ジェーンとの親子仲も完全に冷め切っていたこともあり、家庭内で存在感を無くしていました。ところがレスターは、ジェーンの同級生アンジェラに一目惚れしたことで、人生の転換を図ろうとします。 孤独や閉塞感にさいなまれた平凡な家庭の崩壊を、シニカルに描写した人間ドラマ。娘の同級生に好かれようと、筋トレに励むダメ中年男を演じたケヴィン・スペイシーのアカデミー主演男優賞をはじめ、作品賞、監督賞などを含む計5部門を獲得しました。

冴えない日常よさらば!宛てなきバイク旅に出た中年男4人の珍道中【2008年】

妻に逃げられ自己破産した実業家のウディは、うさ晴らしとして、ストレスを抱える歯科医のダグ、妻に頭が上がらない自称小説家のボビー、そして恋愛経験ゼロのダドリーという3人のバイク仲間を誘ってアメリカ横断の旅に出ます。しかしお約束通りに、行く先々でトラブルに巻き込まれることに……。 それぞれ何かしらの問題を抱えつつも、「俺たちはまだ終わっちゃいない」と奮闘する男たちのコメディロードムービー。冴えない日々どころか刺激的すぎる日々を送る羽目になる、ジョン・トラボルタやウィリアム・H・メイシーらによる“中年イージー・ライダー”が、おかしさを誘います。

高校時代の栄光にすがる中年バツイチ女の悲喜こもごも【2012年】

ミネアポリスでヤングアダルト小説のゴーストライターをしている37歳の女性メイビスは、故郷ミネソタに暮らす高校時代の元恋人から、赤ちゃん誕生祝いパーティーの招待メールを受けます。離婚直後の寂しさから、元恋人とヨリを戻そうとメイビスは久々に帰省しますが……。 年齢的には十分大人ながら、中身は大人になりきっていない女性の悲喜こもごもを描いたコメディ。シャーリーズ・セロン演じるメイビスが、高校時代の思い出を引きずりすぎてトラブルをまき散らす様子は、哀れにして共感を呼ぶこと必至です。

アラフォー独身女は最後のモテ期をつかめるか?【2016年】

TV局で働く女性ブリジットは、結婚することなく恋人と離別、死別を繰り返し、ついにアラフォーになっていました。そんなある日、ブリジットはハンサムなIT企業社長のジャックと出会う一方で、別の女性と結婚した元恋人のマークとも再会。人生最後のモテ期が到来したブリジットの、恋の行く末は? 30代の独身女性のあけすけな日常をユーモラスに描き、大ヒットした「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズ。その第3弾にして完結編となる本作では、40代になったブリジットが恋と仕事の両立で三度悩む一方で、妊娠という大きなイベントを迎えることとなります。シリーズ通して観ることで、彼女の不器用ながらも懸命な人生をたどることができます。

「ビンラディンを捕まえるのはこの俺だ!」中年フリーターの奇想天外な実話【2017年】

2001年9月に同時多発テロに見舞われたアメリカ。愛国心の強い中年フリーターのゲイリーは、テロ首謀者とされるオサマ・ビンラディンが捕まらないことに苛立っていました。それから数年後、突如ゲイリーは「ビンラディンを捕まえろ」という神の啓示を受けたとして、潜伏先とされるパキスタンに単身で乗り込むことを決意します。 2010年にビンラディン捕獲を企てようとしたアメリカ人、ゲイリー・フォークナーの奇想天外な実話を映画化。ゲイリー役のニコラス・ケイジが、本人そっくりな風貌となって日本刀を手に大暴れする様は戦慄にして痛快!打倒ビンラディンを人生の転機と考えた男の顛末が気になる方は、是非ともその目で確認を。

「中年の危機」は必ずしもネガティブな意味ではない

以上、「中年の危機」がもたらす喜怒哀楽を描いた映画を紹介してきました。挙げた映画の中には、救いようのない結末となる物も含んでいます。 しかし、ここで勘違いしないでほしいのは、「危機」という言葉からネガティブにとらえられがちですが、必ずしもそうではないということです。 心理学的上、「危機」という言葉には、回復もしくは悪化するかの転換期を指す意味があり、「中年の危機」も、心の発達や変容をさせる分岐点の一つなのだとか。皆さんも、「中年の危機」をポジティブにとらえ、今後の人生設計の指針としてみてはいかがでしょうか。