2018年6月18日更新

オゾン監督の新たな代表作?官能的なサスペンス『2重螺旋の恋人』とは?

(C)2017 - MANDARIN PRODUCTION - FOZ - MARS FILMS - FILMS DISTRIBUTION - FRANCE 2 CINEMA - SCOPE PICTURES / JEAN-CLAUDE MOIREAU

双子の精神科医との禁断の恋に溺れていく女性を描いた映画『2重螺旋の恋人』。アメリカ人作家による小説を『スイミング・プール』などで知られるフランソワ・オゾン監督が映画化した話題作です。今回は本作を徹底紹介していきます。

カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出された話題作

2017年に開催された第70回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出され、惜しくもパルム・ドールは逃したもののプレミア上映された話題作『2重螺旋の恋人』。アメリカ人女性作家ジョイス・キャロル・オーツの短編小説をフランス出身の奇才フランソワ・オゾン監督が映画化した作品です。 世界中で話題となった本作がついに日本でも2018年8月に公開されることが決定しました。今回は世界中が注目した官能的なドラマ映画『2重螺旋の恋人』を徹底紹介していきます。

双子の精神分析医との禁断の恋を官能的に描いたストーリー

原因不明の腹痛に悩まされる若い女性クロエ。痛みから解放されたい彼女は精神分析医のポールの元を訪れます。そして心優しいポールのカウンセリングの甲斐あり彼女は痛みから解放され、それと同時にポールと恋に落ち、そして二人は一緒に生活をすることにしました。 ところがある日クロエは街でポールにそっくりな男性を見かけます。そしてそのルイと名乗る男性がポールの双子の兄弟であり、ポールと同じく精神分析医であることを知ります。 双子の兄弟の存在をポールから全く聞かされていなかったクロエは真実を突き止めたくなり、ルイの診察にも通い始めるのです。 ポールは穏やかで優しい性格であるのに対し、ルイは挑発的で傲慢な性格。そしてクロエは次第にルイにも惹かれ始めてしまいます。 本作は双子の二人との禁断の恋に溺れていくクロエの姿を描いた官能的な大人の映画に仕上がっている作品です。

主演クロエを演じるのはトップモデル出身マリーヌ・ヴァクト

2重螺旋の恋人
(C)2017 - MANDARIN PRODUCTION - FOZ - MARS FILMS - FILMS DISTRIBUTION - FRANCE 2 CINEMA - SCOPE PICTURES / JEAN-CLAUDE MOIREAU

『2重螺旋の恋人』で双子の兄弟との禁断の愛に溺れていく女性クロエを演じるのはマリーヌ・ヴァクト。 15歳のときにモデルデビューを果たし、ルイ・ヴィトンやイヴ・サンローランなど高級ブランドの広告を多く飾った後、20歳のときに『フランス、幸せのメソッド』で映画デビューを果たします。 その後2013年公開の映画『17歳』で売春を重ねる女子高生を演じ、注目を集めそしてセザール賞の有望女優賞にもノミネートされました。 フランソワ・オゾン監督とは『17歳』でもタッグを組んでおり、本作でも彼女の魅力が監督によって存分に発揮されていることは間違いないでしょう。

双子の精神科分析医ポールとルイを演じるのはベルギー出身のジェレミー・レニエ

2重螺旋の恋人
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双子の精神科分析医ポールとルイを演じるのはベルギー出身の俳優ジェレミー・レニエです。 1996年に『イゴールの約束』で映画デビューを果たし、その後フランス映画を中心に活動し、カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した2005年公開の映画『ある子供』で主役を演じ、世界的な注目を集めるようになりました。 その後も『夏時間の庭』(2008)や『最後のマイウェイ』(2012)、『午後8時の訪問者』(2016)など話題作への出演を続けており、ハリウッド映画への出演経験はないもののヨーロッパでは注目の集まる俳優の一人です。

イギリス出身の名女優ジャクリーン・ビセットも登場

『2重螺旋の恋人』でポールとルイの過去に関わるキーパーソン、シェンカー役としてイギリス出身の女優ジャクリーン・ビセットが出演しています。 ジャクリーン・ビセットは1965年に『袋小路』で映画デビュー後、イギリス映画を中心にフランス映画やハリウッド映画にも出演し、またアメリカのテレビドラマにも登場しています。 イギリス人でありながらフランス語にも堪能で、本作でも彼女の流暢なフランス語を聞くことができます。

監督はフランス出身気鋭の監督フランソワ・オゾン

フランソワ・オゾン (ゼータ)
©Daniel Deme/WENN.com

『2重螺旋の恋人』でメガホンを取ったのはフランス出身の気鋭の監督フランソワ・オゾン。 大学や専門学校で映画を学んだ後、『サマードレス』(1997)を始めとする多くの短編映画を手掛け、「短編王」と呼ばれるほど高い評価を得ていました。 そして活躍の場を長編映画界に拡大させ、フランスの大女優カトリーヌ・ドヌーヴやフランスを代表する女優が出演した『8人の女たち』(2002)でメガホンを取り、8人の女優たちにベルリン国際映画祭の銀熊賞をもたらすという快挙を果たしました。 その後も上質の映画を撮り続けており、フランスを代表する映画監督の一人と数えられています。なお、ゲイであることをカミングアウトしており、多くの作品で同性愛を扱っているのも特徴です。

構想には4年もの月日がかけられた話題作

フランソワ・オゾン監督は本作で脚本も手がけています。監督は原作を読み、双子について興味を持ち始め、そして様々なリサーチを行っていく上で本作の映画化を思いついたと話しています。 しかし発想から映画化実現までは約4年の歳月がかかったと言われており、いかにフランソワ・オゾン監督が本作に思い入れが深かったかを知ることができるでしょう。 そして『2重螺旋の恋人』が監督の自信作の一つであることは間違いありません。

2018年フランス映画祭でも上映

2重螺旋の恋人
(C)2017 - MANDARIN PRODUCTION - FOZ - MARS FILMS - FILMS DISTRIBUTION - FRANCE 2 CINEMA - SCOPE PICTURES / JEAN-CLAUDE MOIREAU

フランスを始め、各国で高い評価を得ている『2重螺旋の恋人』。日本でもついに2018年8月4日にヒューマントラストシネマ有楽町のほか全国で公開されることが決定しました。 また全国公開に先立ち、横浜で開催されるフランス映画祭2018でも上映されることが決定しました。またフランス映画祭での上映に合わせてフランソワ・オゾン監督が来日することも決定しています。 カンヌ映画祭を沸かせた話題作『2重螺旋の恋人』。2018年必見の映画のひとつです。