2018年7月1日更新

映画「ハン・ソロ」のヴァルは「スター・ウォーズ」の記念碑的キャラクター?

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『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』

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『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』のヴァルとは?

『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』に登場したヴァル。真面目で時に怒りっぽい彼女は、帝国時代を果敢に生きた人物です。身長は157cm、アフロヘアと首に巻いた白いファーが特徴的で、グラップル・ガンを装備しています。彼女の銃は、もともと狩猟用の投網銃だったものを改造したものだそう。鋭い眼差しが印象的なカッコイイ女性ですね。 映画では、若きハンソロの師となるトビアス・ベケットの相棒として登場していました。

ハン・ソロと出会う前のヴァルとトビアス・ベケット

危険な盗みをはたらくトビアス・ベケットと行動を共にしているヴァルは、彼にとって唯一無二のパートナーでもあります。ただ、彼女たちの過去はあまり明かされていません。 わかっているのは、軍人時代も共に過ごしてきたということ。ヴァルは軍人だったときから、卓越した戦闘力や機転を備えていたのでしょう。 とりわけ気になるのは、2人の「任務外」の関係です。どうやらロマンチックな間柄だったようですが、どうやって距離を詰めていったかは……今のところ、ファンの想像に委ねられています。

名前は楽器に由来している

「ヴァル」のラストネームは不明です。ただし、ミュージシャンだった父親が楽器の名前にちなんで名付けたということがわかっています。 その楽器とはヴァラコードと呼ばれるもので、キーボードのような楽器です。『スター・ウォーズ フォースの覚醒』(2015)に登場したレジスタンスの1人テミン・ウェクスリーは、ヴァラコードの旋律をキーにして、惑星アキヴァの首都ミラへの道が開く仕掛けをつくっていました。 「ヴァラコード(Valachord)」の最初の3文字を取った「ヴァル(Val)」なのですね。

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モデルはアンジェラ・デイヴィス

ヴァルのモデルになっているのは、南ベトナム解放民族戦線のメンバーや、60年代から70年代にかけて黒人民主主義や黒人解放を訴えた政治組織ブラックパンサー党の党員たち。そして、アンジェラ・デイヴィス。 アンジェラ・デイヴィスは、ブラック・パンサー党に関与したことで逮捕されるも、無罪を勝ち取った女性の活動家です。彼女のトレードマークは、ボリューミーなアフロヘア。ヴァルのヘアスタイルは、アンジェラ・デイビスから着想を得ているのです。

演じているのはタンディ・ニュートン

ヴァルを演じているのはジンバブエ人の母を持つイギリス人女優タンディ・ニュートンです。 『ミッション:インポッシブル2』(2000)のヒロイン役に抜擢された彼女は、第78回アカデミー賞作品賞を獲得した映画『クラッシュ』(2006)で英国アカデミー賞助演女優賞などを受賞しています。とくに、人気テレビシリーズ『ウエストワールド』(2016〜)で演じたメイブ役では、「自我に疑いをもつアンドロイド」という難しいキャラクターを演じきります。身体を張った演技が評価され、再び知名度を高めました。 精神的にも肉体的にもタフな女性がハマり役なタンディ・ニュートン、ヴァル役は適任だったのでしょう。

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ヴァルはシリーズで初めて非白人女性が演じるメインキャラクター

ヴァルはシリーズ初となる非白人女性のメインキャラクター、だから記念碑的な人物なのです。歴史のあるシリーズだけに、これが初めてだというのは意外ですね。 タンディ・ニュートンは、そんなこの役に抜擢されたことを大変な光栄だと語っています。しかし同時に、非白人女性が注目されるまで長い年月を必要としたことへのショックも露わにしました。 また作品にとって重要人物であるわりに、彼女の物語は充分に明かされませんでした。今後の作品に何らかの形でヴァルが登場し、ヴァルというキャラクターが掘り下げられることを期待しましょう。