2021年2月19日更新

【ネタバレ】映画「ハン・ソロ」の評価が分かれたワケは?あらすじからトリビアまで徹底解説!

『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』チューバッカ、オールデン・エアエンライク
© Supplied by LMK/zetaimage

ハン・ソロの知られざる過去が明かされる、「スター・ウォーズ」シリーズのスピンオフ映画『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』。賛否両論を巻き起こした本作について、あらすじ・キャストから評価を分けた理由、トリビアまでまとめて解説します!

目次

なぜ賛否両論に?映画「ハン・ソロ」の気になる見どころを徹底解説!

映画『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』(2018年)は、「スター・ウォーズ」シリーズの人気キャラクターであるハン・ソロの若き日を描くスピンオフ作品です。 彼はいかにしてチューバッカやランド・カルリジアンと出会ったのか。どうして密輸業者になったのか。ミレニアム・ファルコンをどのようにして手に入れたのか。彼の過去が初めて明かされた本作は、これまでのシリーズとは違った魅力を持っています。 そこでこの記事では、映画「ハン・ソロ」のあらすじからキャスト、トリビアまでまとめて紹介。評価が分かれた理由についても解説していきます。これを読めば、本作をより楽しめること間違いなしです! ※本記事は映画「ハン・ソロ」に関するネタバレを含みますので、未鑑賞の方はご注意ください。

映画『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』のあらすじ

『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』
© Walt Disney Studios Motion Pictures

本作では『スター・ウォーズ エピソード4 新たなる希望』(1977年)から約10年前のハン・ソロ、つまり20代前半の彼が描かれます。 私たちがよく知るハン・ソロの人物像は、どのようにして形成されたのでしょうか?その答えが映画「ハン・ソロ」で明らかになります。

あらすじ【ネタバレ注意】

惑星コレリアでギャングに犯罪を強要されて暮らしていたハン。彼は恋人のキーラとともに故郷の星から脱出することを決意しますが、その途中でキーラは捕まってしまいました。ハンはいつか彼女を助け出すため、帝国軍にパイロットとして入隊を志願します。 それから3年後。帝国飛行学校を退校させられたハンは、惑星ミンバンで歩兵をさせられていました。そこで兵士のふりをしていたトバイアス・ベケット率いる犯罪者たちに出会い、仲間にするように彼らを恐喝します。 しかし逆に脱走兵であると告発され、拘束されることに。そこでウーキー族のチューバッカと出会った彼は、共謀して脱走することに成功します。 ベケットは2人を迎え入れ、貴重なハイパー燃料コアクシウムを盗む手伝いをさせます。しかし盗賊団のクラウド・ライダーズに襲われて仲間を失い、作戦も失敗に終わりました。 実はベケットは犯罪シンジケート「クリムゾン・ドーン」のボスであるドライデン・ヴォスの命令で、コアクシウムを盗もうとしていたのです。 ヴォスは3人を処刑しようとしますが、ハンが未精製のコアクシウムを盗み出すことを約束し、事なきを得ます。しかしそのミッションにお目付け役として同行することになったのは、なんとかつての恋人キーラでした。

一行はキーラの先導で密輸業者ランド・カルリジアンのもとへ。そこでハンは貨物船ミレニアム・ファルコンを賭けた勝負に負けてしまいますが、ランドは分け前と引き換えに作戦に参加することになります。 コアクシウムの鉱山がある惑星ケッセルにたどり着いた彼らは、変装して内部に潜入。しかしランドのパイロットドロイドL3-37は、鉱山で奴隷労働させられている者たちを率いて反乱を起こします。 混乱のなかで一行はコアクシウムを盗むことに成功しますが、L3は激しく損傷し、ランドも負傷。操縦を任されたハンとチューバッカは、抜群の技術で帝国の封鎖を切り抜けました。 コアクシウムを精製するため惑星サヴァリーンにたどり着いた彼らの前に、「クラウド・ライダーズ」が現れます。しかしリーダーのエンフィスは、自分たちは盗賊団ではなく、帝国と犯罪シンジケートに抵抗する反乱軍だと明かしました。 彼女たちに同調したハンは、コアクシウムを彼女たちに渡すためヴォスを騙そうとしますが、ベケットによってその計画は筒抜けに。しかしハンも彼の裏切りを予想しており、エンフィスたちはヴォスの部下に逆襲します。 ヴォスを裏切り、チューバッカを人質にしてコアクシウムを持ち去るベケット。キーラはヴォスを殺し、ハンはベケットを追います。そしてベケットを殺してコアクシウムを取り戻したのでした。一方キーラは上司のダース・モールに連絡をとり、ヴォスの後釜に座ります。 その後ランドを探し出したハンは、ミレニアム・ファルコンを賭けた勝負に勝利。惑星タトゥイーンの犯罪王のもとで仕事にありつこうと旅立つのでした。

映画「ハン・ソロ」が誕生するまで!監督降板劇で不安が募っていた?

ロン・ハワード
©PictureGroup/Sipa USA/Newscom/Zeta Image

映画「ハン・ソロ」は、実は製作段階からさまざまな不安要素がありました。 当初本作の監督を務める予定だったのは、映画『くもりときどきミートボール』(2009年)や「LEGO(R)ムービー」シリーズなどのフィル・ロードとクリストファー・ミラー。しかし脚本家との意見の違いで、彼らは降板することになります。 その後、映画『ビューティフル・マインド』(2001年)でアカデミー賞作品賞および監督賞を獲得したロン・ハワードに白羽の矢が立ちました。彼が監督に就任し、無事撮影が開始されます。 しかしその後も編集担当が交代したり、主演のエアエンライクの演技に満足しなかったルーカスフィルムが彼専用の演技指導者を雇ったりと、トラブルが続発しました。 そんな逆風のに立ち向かいながら、キャスト・スタッフ一丸となって完成させたのが映画「ハン・ソロ」なのです。 

【考察】映画「ハン・ソロ」が低評価を受けてしまった3つの理由

ハン・ソロはハリソン・フォード以外ありえない?

「スター・ウォーズ」 ハン・ソロ(ハリソン・フォード)
©LUCASFILM/zetaimge

製作当初からもっとも注目されていたのは、ハン・ソロ役のキャスティングです。しかし大人気キャラクターだけに、「ハン・ソロはハリソン・フォード以外に考えられない」というファンの声も根強く、誰になっても批判が出ることは目に見えていました。 それでも製作陣は最善を尽くすため、3000人以上の俳優を対象にオーディションを実施。 数多くの若手俳優のなかから最終選考に残ったのは、映画『シング・ストリート 未来へのうた』(2016年)などのジャック・レイナー、「キングスマン」シリーズのタロン・エジャトン、そして見事主演の座を射止めたオールデン・エアエンライクだったそうです。 エアエンライクは本作への出演が決まったあと、ハリソン・フォードからハン・ソロを演じるにあたってアドバイスをもらったそう。彼がはじめて「スター・ウォーズ」の脚本を読んだときの感想や、ジョージ・ルーカス監督がこのキャラクターをどう扱ったのかについて語ったといいます。

ハン・ソロの過去を語りすぎてしまった?

いくら本作がハン・ソロのオリジンを描く映画だからといっても、さすがにすべてを説明しなくてもよかった、という意見もあります。 その最たる例は、彼の名前の由来です。帝国軍アカデミーに、パイロットとして入隊を希望するハン。苗字を名乗らず、家族はいないと言う彼に対し、受付をしていた男性は「じゃあハン……ソロ(独り)ね」と勝手に名付けます。 ファンにとっては「えっアカデミーのおじさんがそんなふうに付けた名前なの!?」と衝撃を受けたシーンでした。 そもそも「スター・ウォーズ」シリーズがこれまで人気を博したのは、“ファンが好きに想像する余地”があったからだと考えられます。 キャラクターには語られていないたくさんの秘密があり、それについて「こういう設定なのでは」「こういう過去があるのでは」と思い描いて語ることにこそ、楽しみがあったのです。そのため、自分の考えていた展開と違うと、残念に感じてしまうのかもしれません。 そういったファンの思想は、ドキュメンタリー 映画『ザ・ピープルvsジョージ・ルーカス』(2010年)でも垣間見ることができます。本作の大きな敗因は、“語りすぎた”ことだったのではないでしょうか。

映画「最後のジェダイ」が影響?まさかの「スター・ウォーズ」疲れ

スター・ウォーズ 最後のジェダイ レイ
©︎LMK

実は「ハン・ソロ」が公開されたタイミングも、興行収入が伸び悩んだ原因のひとつとして考えられます。 というのも、その半年前ほどにはメインシリーズの最新作「最後のジェダイ」が公開。この時、ライアン・ジョンソンが「スター・ウォーズ」シリーズに吹き込んだ新しい風に対し、これまた賛否両論が巻き起こりました。 もちろん肯定派もいましたが否定派の意見が目立ち、なんとなくこの時「スター・ウォーズ」全体の心象に悪影響を与えていたことが考えられます。 そして何よりこれまでにない、「スター・ウォーズ」疲れという現象を起こしたのも原因のひとつ。エピソード1から6までは公開間隔が3年おきになっていましたが、新章といえるエピソード7(2015年)以降、毎年のように「スター・ウォーズ」作品が公開されていたのです。 加えて「ハン・ソロ」は、「最後のジェダイ」からわずか半年後というスパンでの公開。これまでのように焦らされるワクワク感もないというのが、作品の出来以外で評価を下げてしまった理由と考えられます。

映画「ハン・ソロ」は、あくまでハン・ソロのスペースウエスタン!

『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』チューバッカ、オールデン・エアエンライク
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先述の通り、本作はハン・ソロがパイロットから密輸業者になった過程を描いた作品。つまりジェダイやフォースの話ではないのです。 そういった意味で、「スター・ウォーズ」らしさはほかの作品と比べて少ないかもしれません。しかしこれはあくまで、ハン・ソロという人間の過去に焦点が当てられたアドベンチャードラマ。 メインシリーズに登場してきたキャラクターや、その人物に関する小話の由来を描くという意味では、これもまた「スター・ウォーズ」の数ある要素のひとつであることも事実なのです。 銀河を舞台にした一大抒情詩の一部であり、ハン・ソロにとってのスペースウエスタンであると捉えれば、本作の評価も変わってくるのではないでしょうか。

それでも観たい!映画「ハン・ソロ」には揺るがない3つの魅力がある

「マッドマックス」のようにド派手な冒険劇

低評価を受けることも多い映画「ハン・ソロ」ですが、本作の魅力はなんといってもミレニアム・ファルコンをはじめとする宇宙船やスピーダーのチェイスシーンです。 映画冒頭、ハンは盗んだスピーダーにキーラを乗せて逃走しますが、このチェイスシーンには十分にわくわくさせられます。 ハンはここで初めて、のちにミレニアム・ファルコンでおなじみとなるあの走法を試しますが、失敗してしまうのもご愛嬌。今後の彼を知っている観客はニヤリとしてしまうシーンです。 物語が進むにつれてアクションシーンの迫力も増していき、まるでアトラクションに乗っているような娯楽性の高い作品に仕上がっていることは間違いありません。 まさに宇宙版「マッドマックス」といえそうな、ド迫力のシーンが次々と展開される冒険活劇となっています。

ケッセル・ランをミレニアム・ファルコンが駆け巡る!

ハン・ソロ スターウォーズ ストーリー、ミレニアム・ファルコン
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先述のとおり、チェイスシーンは本作の大きな魅力ですが、ファンにとって本作いちばんの見どころは、やはりケッセル・ランのシーンでしょう。 「新たなる希望」でハン・ソロがルークにしていた、「ミレニアム・ファルコンはケッセル・ランを12パーセクで飛んだ」という自慢話を実際に観ることができたのは嬉しい限りです。 またファンのあいだでたびたび話題にのぼる、「ブラスターどっちが先に撃った問題」についても1つの解が用意されていたり、「ファントム・メナス」で死んだと思われたダース・モールが登場したりとサプライズもありました。

映画「ハン・ソロ」はこれまでのシリーズに新解釈を与えた!

映画「ハン・ソロ」はエピソード4から6までの作品に、新しい解釈も与えました。彼がミレニアム・ファルコンを“彼女”と呼ぶのも、C-3POが船と交信した時に「訛りがある」発言したのも、L3-37が船内の一部になっていたからだというのが今ではわかります。 「帝国の逆襲」で再会したランドとハン・ソロの微妙な距離感のワケや、ハン・ソロが“誰も信じない”心情を掲げていたこともそうです。 本作を観てから改めて「スター・ウォーズ」シリーズを観ると、こうした背景や経緯を知っていることによって、作品をさらに深く理解することができるでしょう。

「スター・ウォーズ」の評価が二分化するのは、避けられないこと?

『スター・ウォーズ/ファントム・メナス』ダース・モール(レイ・パーク)、クワイ=ガン・ジン(リーアム・ニーソン)、オビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)
©Lucasfilm Ltd./20th Century Fox/Photofest/zetaimage

本作を監督したロン・ハワードは、数々のヒット作を手がけただけに留まらずオスカー像を手にした手腕の持ち主。そんな実力を持った彼が監督を務めても、本作はこき下されてしまいました。 では誰が監督すれば酷評を避けられたのか?その答えは、“誰も避けられなかった”なのではないでしょうか。 シリーズの生みの親であるジョージ・ルーカスでさえ、「ファントム・メナス」を公開した当初は旧三部作ファンから低評価を受けています。どんな作品でも根強いファンがいればいるほど、評価が二分化されるのは避けられないのかもしれません。

映画「ハン・ソロ」に登場したメインキャストをまとめて解説!

映画「ハン・ソロ」の主演を決めるにあたって、製作陣は3000人規模のオーディションを行いました。この候補者数からも想像できるようにハン・ソロ役のオーディションは、アメリカ映画史上もっとも時間がかかったオーディションのひとつだといわれています。 そんな大規模なオーディションを経て、見事に大役をゲットしたキャストを紹介しましょう。

若きハン・ソロ/オールデン・エアエンライク

『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』
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ハン・ソロといえばハリソン・フォード、という強いイメージがあるなかで、ほかの俳優がソロを演じるとなるとプレッシャーは想像もつきません。そんな重責を担ったのが、ハリウッド期待の若手俳優オールデン・エアエンライクです。 彼の映画初出演は、オーディションで勝ち取った巨匠フランシス・フォード=コッポラ監督の『テトロ 過去を殺した男』(2009年)のベニー役。彼が16歳の時でした。 その後、2016年に公開されたコーエン兄弟の『ヘイル、シーザー!』に出演。滑舌の悪いカウボーイ役で、個性の強い登場人物たちのなかでも見事な存在感を放っています。 ハン・ソロ役を射止めた際には、インタビューでその喜びを語っていました。

ランド・カルリジアン/ドナルド・グローヴァー

『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』ランド・カルリジアン/ドナルド・グローヴァー
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ミレニアム・ファルコンのもとの所有者であり、10年以上もソロの悪友であり続けるランドを演じるのは、ドナルド・グローヴァー。 ラッパー、コメディアン、脚本家、DJと多彩な顔を持つ彼は、俳優としては映画『マジック・マイクXXL』(2015年)や『オデッセイ』(2015年)などで知られています。 グローヴァーは幼い頃から「スター・ウォーズ」のファンで、子供の頃にお気に入りだったおもちゃはランドとダース・ベイダーのフィギュアだったそう。 そのため役を手に入れた時は興奮を隠せなかった一方で、ビリー・ディー・ウィリアムスが作り上げたこの印象的な役を受け継ぐことに対しては、緊張もあったようです。

キーラ/エミリア・クラーク

『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』
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この映画で重要な役割を担うキーラを演じるのは、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズのデナーリス・ターガリエン役で有名なエミリア・クラークです。 彼女はドラマのみならず舞台や映画でも精力的に活動しており、2015年には『ターミネーター: 新起動/ジェニシス』ではサラ・コナー役を務めました。 彼女が演じるキーラは、ハン・ソロにとって特別な存在。幼なじみだった2人はあるとき離ればなれになってしまい、その後再会するも、彼女はハンが知っているキーラとは違っていました。 監督もキーラがハン・ソロに及ぼす影響はとても大きいと断言しており、クラークはその大役を見事演じ切っています。

トバイアス・ベケット/ウディ・ハレルソン

『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』トバイアス・ベケット(ウッディ・ハレルソン)
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犯罪者集団を率いるトバイアス・ベケットを演じるのは、個性派俳優のウディ・ハレルソン。 1961年にテキサス州で生まれたハレルソンは、1994年の『ナチュラル・ボーン・キラーズ』で注目を集め始めました。1996年には『ラリー・フリント』で主演を務め、数々の賞にノミネート。 2017年には『スリー・ビルボード』での名演が絶賛され、『ラリー・フリント』や『メッセンジャー』(2009年)に続いて3度目のアカデミー賞助演男優賞ノミネートを果たしました。

ヴァル/タンディ・ニュートン

『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』ヴァル(タンディ・ニュートン)
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ベケット率いる犯罪者集団の1人であるヴァル。彼女は途中から加入したハン・ソロに良い印象を持っていませんでした。 演じるのは、イギリスの女優タンディ・ニュートン。1995年にジェームズ・アイヴォリー監督の映画『ジェファソン・イン・パリ』で注目され、1998年にはベルナルド・ベルトルッチ監督の『シャンドライの恋』でシャンドライを演じました。 そのほか『ミッション:インポッシブル』(2000年)や英国アカデミー賞助演女優賞を受賞した『クラッシュ』(2004年)、ライス国防長官を演じた『ブッシュ』(2008年)などに出演しています。

ドライデン・ヴォス/ポール・ベタニー

『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』ドライデン・ヴォス(ポール・ベタニー)
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クリムゾン・ドーンのトップであるドライデン・ヴォスを演じるのは、ポール・ベタニーです。 当初舞台で活躍していた彼は、1997年に映画デビュー。『マスター・アンド・コマンダー』(2003年)やラース・フォン・トリアー監督の『ドッグヴィル』(2003年)で重要な役を演じ、注目を集めます。 2008年の『アイアンマン』以降の「アベンジャーズ」シリーズでは、アイアンマンことトニー・スタークが生み出したAIのJ.A.R.V.I.S.の声と、人造人間ヴィジョンを演じていることでも知られています。 ちなみにロン・ハワード監督とは『ビューティフル・マインド』(2001年)と『ダ・ヴィンチ・コード』(2006年)に続き、3回目のタッグとなりました。

チューバッカ/ヨーナス・スオタモ

『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』チューバッカ(ヨーナス・スオタモ)
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ハン・ソロの物語を語るうえで、チューバッカを外すことは絶対にできません!もちろん映画「ハン・ソロ」でもチューバッカが登場します。 長年チューバッカを演じてきたイギリスの俳優・ピーター・メイヒューはすでに70歳を超えており、「最後のジェダイ」からは、フィンランドのバスケットボール選手ヨーナス・スオタモと交代。本作でもヨーナス・スオタモがチューイを演じました。

映画「ハン・ソロ」にまつわる20のトリビア 意外な作品との関連性も!

1.ジョージ・ルーカスがワンシーンだけ演出を担当していた

ジョージ・ルーカス
©︎Joseph Marzullo/WENN.com

「スター・ウォーズ」シリーズの製作総指揮といえば、ジョージ・ルーカスを思い浮かべる人も少なくはないでしょう。 残念ながら彼は映画「ハン・ソロ」の製作に携わっていないものの、実はワンシーンの演出のみを担当しています。これはもともと設定されたものではありませんでした。 たまたまミレニアム・ファルコンでの撮影に挨拶のために訪れたジョージ・ルーカスがそのままセットで数時間を過ごしているうちに、たまたま演出にアドバイスすることになったのです。 そのシーンとは、窃盗仲間だっただけでなく恋仲でもあったキーラと3年ぶりに再会したソロが、彼女を口説くシーン。このときルーカスは、実際にソロになりきってシーンを演出したようです。そのときのことを、ロン・ハワードは米サイトSlashfilm.comにて以下のように語りました。 「その時のジョージ・ルーカスは、身体の動作から雰囲気まで、一瞬完全にハン・ソロになっていたんです。彼の実践的なアドバイスは、そのシーンにアクセントを加えただけでなく、改めて彼がこのソロというキャラクターの生みの親であることを僕に再認識させましたね。」 また「彼は自分の意見を押し付けるような感じもなかったですし、実際そのアドバイスがかなり的確だったので、楽しんでシーンに盛り込むことができました。」ともコメントしています。

2.オーディションでトップバッターだったオールデン・エアエンライク

オールデン・エアエンライク
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映画「ハン・ソロ」で若き日のハン・ソロ役に大抜擢されたオールデン・エアエンライク。 彼は本作のオーディションでトップバッターだったそうです。制作総指揮のフィル・ロードとクリストファー・ミラーは、ほかの候補の演技を見ていくたびに「最初の彼が適任だ」という気持ちが募っていったのだといいます。 さらにオールデンは、まさに子どもの頃から「スター・ウォーズ」シリーズを観て育った世代。ハン・ソロのフィギア集めが彼の趣味のひとつだったそうです。

3.すっかりチューバッカになじんだヨーナス・スオタモ

ヨーナス・スオタモ、チューバッカ
©WENN/zetaimage

ハン・ソロの相棒であるチューイことチューバッカ。長年チューバッカを演じていたピーター・メイヒューに代わって抜擢されたのが、元バスケットボール選手のヨーナス・スオタモです。 「フォースの覚醒」からダブルキャストとして参加した彼が、1人でチューバッカを演じきるのは「最後のジェダイ」に続いて本作が2作目になります。 ハン・ソロ主役の映画なだけに、チューバッカの登場シーンも多い本作。コスチュームを着たままの撮影は相当体力を使うそうですが、長い時で4時間ほど一切着ぐるみを脱がずに過ごしたのだとか。 監督のロン・ハワードは、撮影現場でヨーナス・スオタモ扮するチューバッカにハグされたことを思い出として語っており、彼が舞台裏をうまく和ませていたのかもしれません。

4.初めてウーキー語が字幕になった

ハン・ソロはチューバッカとウーキー語で会話することができます。2人がコミュニケーションをとる姿はこれまでも何度も描かれており、珍しいシーンではありません。 しかし映画「ハン・ソロ」の会話シーンは、2つの点で「スター・ウォーズ」シリーズで初めてのことが起こっていました。 まずウーキー族ではない人物がウーキー語を話しているように見えるシーンがあるのは、本作が初めて。またウーキー語が翻訳され、字幕になったということ。シリーズおなじみのチューバッカですが、本作まではセリフが字幕化されたことがなかったのです。

5.所有者にあわせたミレニアム・ファルコンのデザイン

『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』ミレニアム・ファルコン
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「銀河最速のガラクタ」の異名をもつミレニアム・ファルコン。映画「ハン・ソロ」ではついに、ハン・ソロがランドとの賭けに勝ってミレニアム・ファルコンを手に入れる経緯が描かれました。 ミレニアム・ファルコンは、持ち主によってデザインが変えられています。これまで描かれてきたのは、先端部分が外されていて装甲もところどころ外されたボロボロの姿。 しかし本作で公開されたのはさまざまなパーツが外される前のもので、シリーズ初期のコンセプトアートに近いデザインのようです。 ではなぜミレニアム・ファルコンはパーツを外されたのでしょうか。これは密輸に携わっていたハン・ソロの工夫。あえてガラクタに見せることで仕事をしやすくしたのでした。

6.ミレニアム・ファルコンのキッチンにはチューバッカ用の設備が?

ランド・カルリジアンがミレニアム・ファルコンの内部を案内するビデオは、ファン心をくすぐるものでした。 ビデオのなかでは、音響システム付きでプラネット・レザー張りのベンチや、狭いベッドのあるリビングルームが紹介されます。好きなものを飲み食いできるキッチンも彼のお気に入り。キッチンにはカクテルバーや全自動シェフなどもあるそうです。 よく見てみると目を引くのは、カウンターの上にある「ウーキー・クッキー・ジャー」。スタイリッシュな白い入れ物を開けると、中にはクッキーのようなものが見えました。 「ウーキー」と付くように、チューバッカのおやつなのでしょうか。ローストポーグを食べるのでは?と話題になったチューイですが、甘いお菓子も好きなんですね。

7.ランド・カルリジアンのセクシュアリティ

ミレニアム・ファルコンの元持ち主でシリーズの人気キャラクターでもあるランド・カルリジアン。 劇中では、彼がパンセクシュアル、つまり相手の性別を意識せずにどんな人も愛せる人間であることが明かされます。これは制作側も、型にはまらないランドというキャラクターに相応しいセクシュアリティだと認めています。 「スター・ウォーズ」シリーズはこれまでLGBTQのキャラクターを登場させてこなかっただけに、画期的な描写だといえます。しかし必ずしも賞賛されているわけではないようです。 なぜなら、型にはまらない悪い意味での「奔放さ」がパンセクシュアルだというわけではないから。本作の描写をどう捉えるかは、鑑賞者に委ねられているのです。

8.ハリソン・フォードゆかりの品が登場している

『レイダース 失われたアーク《聖櫃》』ハリソン・フォード
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シリーズを通してハン・ソロを演じてきた、ハリウッドの大御所ハリソン・フォード。映画「ハン・ソロ」には、彼にちなんだアイテムが隠されていました。 それは「インディ・ジョーンズ」シリーズの1作目「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」(1981年)に出てきた黄金の偶像。ハリソン・フォード演じるインディ・ジョーンズが、トラップを作動させないように像を奪うシーンはあまりにも有名です。 ポール・ベタニー演じるドライデン・ヴォスの部屋をよく見てみると、あの偶像が見つかります。

9.ハン・ソロの「予感」

スターウォーズ 新たなる希望
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「嫌な予感がする」はシリーズを代表する名ゼリフであり、ハン・ソロというキャラクターを表す言葉でもあります。やがてハリソン・フォードとも結び付けられるようになったこの台詞は、「インディ・ジョーンズ」シリーズでも使用されていました。 しかし本作のハン・ソロは「いい予感がする」と言うのです。若さゆえの勢いを感じさせる言葉であるとともに、その後さまざまな経験を積んで「いい予感」が「嫌な予感」になっていったことが想像できますね。

10.ダース・モールの生存はそこまで衝撃的ではなかった

ダース・モール スター・ウォーズ ファントム・メナス
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「ファントム・メナス」でオビ・ワン・ケノービに敗れ、真っ二つになって奈落の底へ落ちていったダース・モール。彼は「スター・ウォーズ」シリーズファンから愛されている悪役です。 本作のクライマックスでは、キーラの真のボスとして登場していました。しかし彼の復活が大きな衝撃だったかといえば、そうでもないという方が多いのではないでしょうか。 というのも、オビ・ワン・ケノービとの戦いのあと生存が確認されたのは今回が初めてではないからです。2008年から放送されたアニメーション『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』では、下半身にドローンや蜘蛛のような脚を取り付けた姿が描かれていました。

11.ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズとのつながり

『ゲーム・オブ・スローンズ』
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HBO制作の超大作テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズ。映画「ハン・ソロ」と本シリーズの繋がりといったら、真っ先に思い浮かぶのはエミリア・クラークでしょう。 本作で妖艶な美女キーラ役に抜擢された彼女は、「ゲーム・オブ・スローンズ」の主要人物デナーリス・ターガリエン役で世界的な知名度を獲得しました。 しかし本作に出演している「ゲーム・オブ・スローンズ」のキャストは。彼女だけではありません。なんとダイアウルフのナイメイアを演じていた犬のサクソンも、映画冒頭でカメオ出演しています。 本作では宇宙の生き物に見せるためのスーツを着なければいけなかったのですが、サクソンにとっては初めての経験。特別な衣装に身をつつんだ彼は、見事「スター・ウォーズ」デビューを果たしました。 さらにはケイシャ・キャッスル=ヒューズ、グゥエンドリン・クリスティ、ジェシカ・ヘンウィック、ニーナ・ゴールドなど、10人ものキャストが「ゲーム・オブ・スローンズ」と「スター・ウォーズ」シリーズの両方に出演しています。

12.ロン・ハワード監督の妻と弟が出演している

ロン・ハワード監督は父をはじめ、家族全員が俳優という俳優一家出身。そして弟であるクリント・ハワードを、自らが監督する映画に登場させるのが常となっています。 さらに2018年のIMDbによるインタビューで、「幸運のおまもり」として彼の妻をシェリル・ハワードをカメオ出演させたと明かしました。しかし撮影はしたものの、残念ながら編集でカットされてしまったそう。 彼が特殊効果の制作者に妻のシーンが削除された悔しさを語ると、それを聞いたスタッフが後からCGで彼女の姿を追加したといいます。監督の「幸運のおまもり」を、簡単に欠かすわけにはいかなかったようです。

13.うっかり!ルークがあのサプライズキャラを漏らしていた

スターウォーズ R2D2 C3PO
©LUCASFILM

ルーク役でおなじみのマーク・ハミルがワシントン・ポストのPodcastの番組「ケープ・アップ」に出演し、大失敗をしてしまいました。映画「ハン・ソロ」に登場するサプライズキャラの名前をうっかり漏らしてしまったのです。 ハミルがつい漏らしてしまったのは、C-3PO役のアンソニー・ダニエルズ。ただし本作ではC-3PO役ではなく、カメオ出演となっています。 ハミルによれば彼は「ローグ・ワン」などのスピンオフも含め、シリーズの全作品に出演しているということで、本作への出演は大喜びだったとのこと。ただしこれをうっかり漏らしてしまったハミルは、とにかく動揺していた模様です。

14.トバイアス・ベケットがオーラ・シングを殺していた

映画「ハン・ソロ」の劇中では、トバイアス・ベケットがオーラ・シングを殺したと語る場面があります。 オーラ・シングとは「ファントム・メナス」に登場していた女性の賞金稼ぎ。幾多の危機を乗り越えてきたはずの賞金稼ぎも、トバイアス・ベケットの前には敗れてしまったのですね。 彼女の生涯で何が起こったかは、テレビアニメ『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』で描かれています。 父親を亡くしたボバ・フェットを訓練したり、ジェダイ・パダワンだったアソーカ・タノと対立したり、キャド・ベインと組んでズィロ・ザ・ハットの脱獄を手助けしたりといった活躍をみせていました。

15.クリスチャン・ベールから役を勝ち取ったウディ・ハレルソン

ウディ・ハレルソン
©FayesVision/WENN.com

ハン・ソロを自身の犯罪チームに迎え入れるベケット役を演じたのは、個性派俳優ウディ・ハレルソン。しかし実は、イギリス出身のアカデミー俳優クリスチャン・ベールも候補に挙がっていたそうです。 クリスチャン・ベールも、ウディ・ハレルソン同様に役によってさまざまな顔を見せる演技派。製作側がこの役を重要視していたと読み取ることができますね。

18.ジョン・ファヴローが出演していた

ジョン・ファヴロー
©Hahn Lionel/Sipa USA USA/Newscom/Zeta Image

トバイアス・ベケットとともに危険なミッションを乗り越えてきた4本腕のリオ・ドゥラント。 実はこの声優をつとめていたのは、映画『アイアンマン』(2008年)の監督およびスターク専属運転手ハッピーの役で知られるジョン・ファヴローでした。 彼はアニメ『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』でも、マンダロリアンの戦士を率いた男プレ・ヴィズラに声を担当しています。 のちにディズニープラスで配信されることになる「スター・ウォーズ」初のドラマシリーズ『マンダロリアン』では、ファヴローが製作総指揮から脚本、エピソード監督までを務めました。

17.マイノックって食べられたの!?

マイノックとは「帝国の逆襲」で初登場した生き物。不気味な口をもつコウモリのような姿で、宇宙船に寄生して船のエネルギーを奪ってしまいます。また、かつてハン・ソロが洞窟と間違えてしまった宇宙ナメクジの体内に寄生することもできるようです。 リオ・ドゥラントによると、「マイノックのロースト」は美味しく食べられるといいます。なかなかグロテスクな見た目ですが、ローストして食用にすることもできたのですね。

18.無頭人が登場している

頭部の大半を切り取られ、奴隷として主人の命令に服従するよう改造された無頭人。 「ローグ・ワン」のヴィジュアルガイドブックによると、「新たなる希望」に登場していた外科医コーネリウス・エヴァザンが恐ろしい人体実験の末に生み出し、製造・販売していたことが分かっています。 本作では、ドライデン・ヴォスが給仕係の無頭人を1体所有していました。ドライデン・ヴォスの残酷さを表す隠れキャラクターともいえます。

19.市川海老蔵が吹き替え声優でカメオ出演していた

実は映画「ハン・ソロ」には、吹き替え声優として市川海老蔵がカメオ出演していました。ロン・ハワード監督の来日会見で、ソロとチューバッカが初めて出会う場にいるストーム・トルーパー役であることが明らかに。 市川海老蔵は「子どものころから、好きだった作品に出演できて光栄」と喜びのコメントを寄せました。

20. 次回作に登場するドロイドは「M4」?

ローグ・ワン
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R2-D2やC-3POなど映画史に残るドロイドを生み出してきた「スター・ウォーズ」シリーズ。 映画「ハン・ソロ」には、L3-37というドロイドが登場しました。女性型の彼女は、自力で自分を改良していく賢さをもち、ランド・カルリジアンとは親友のような関係でした。 スピンオフの前作「ローグワン」では、細身のシルエットが印象的なK-2SO が登場しましたね。これを受けて、ドロイドの名前には法則があるのではないかといわれています。 というのもアルファベットと数字の組み合わせに注目すると、「L3」は「K2」の後に続くもの。この法則に則れば、次回作では「M4」を含む名前のドロイドが登場するかもしれません。

映画『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』は見どころ満載!

映画『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』は、賛否両論を巻き起こした作品ですが、エンターテインメントとして見どころ満載の作品に仕上がっています。また本作を観れば、「スター・ウォーズ」メインシリーズの背景や経緯を理解して、より楽しむことができるでしょう。 ほかの作品とは毛色が違うようでありながら、実はしっかり「スター・ウォーズ」らしさも含まれている本作。ぜひ1度は観てみてくださいね。