『高嶺の花』最終回ネタバレ・全話あらすじ!結末はハッピーエンド?
2018年夏ドラマの中で注目を浴びていた『高嶺の花』。石原さとみをはじめ、峯田和伸や千葉雄大、脚本家の野島伸司といった豪華メンバーによる本作は見逃せません。この記事では、ドラマ『高嶺の花』のあらすじをネタバレ付きで紹介してきます! ※本記事にはストーリーのネタバレが含まれているため、未視聴の人は注意してください。
第1話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
華道「月島流」家元・市松(小日向文世)を父に持つ長女のもも(石原さとみ)は、亡き母から受け継いだ美貌と豊かな才能を兼ね備えたパーフェクトな女性。市松の後妻ルリ子(戸田菜穂)とは距離を置きながも、異母姉妹のなな(芳根京子)を思いやる一面も持っています。 大好きな婚約者・吉池(三浦貴大)との結婚式当日、花嫁衣装に身を包んだももの前に現れた彼は、「別の女性を妊娠させてしまい、ももとは結婚できない」と頭を下げてきました。 吉池との結婚が破談となり精神的に不安定になったももは、彼の後を追うようになりストーカー扱いされてしまいます。そんな彼女を市松とななは心配していました。 一方、小さな商店街で自転車店営む風間直人(峯田和伸)は、寝たきりの母・節子(十朱幸代)の介護を長年続けた孝行息子。優しくて誠実な人柄の直人は、周囲の人々からぷーさんと呼ばれ親しまれています。しかし、冴えない風貌のせいもあり彼女いない歴=年齢を更新し続け、現在も独身のままでした。 ある日、店番をしている直人のもとに泥だらけになったももが訪れ、激しく破損した自転車の修理を依頼してきます。高飛車な口調で着替えを要求するももに、嫌な顔一つ見せず対応する直人。 一方、ももを呼び出した市松は「吉池のことを忘れるには新しい恋をすることだ。優しい人に自分の苦しみをバトンタッチしたあと、棄ててしまえばいい。」と語りました。 市松は、急激に勢力を伸ばしてきた華道の新興流派・宇都宮流水会に月島流の会員が流れてしまい、悩んでいました。なりふり構わず会員を獲得する宇都宮流水会代表・宇都宮龍一(千葉雄大)のやり方に対抗するには、美と才能を兼ね備えたももの力が必要だったのです。
ネタバレ
ある日、妹のななから月島流を継いで欲しいと頼まれたももは、吉池との破談が原因で自律神経が乱れた影響で味覚と嗅覚に障害が出ていることを告白。もものような才能と度胸が無いななは、黙り込んでしまうのでした。 数日後、修理済みの自転車を引き取りに来たももは、その場に居合わせた直人の友人・田村(袴田吉彦)らに誘われ商店街の一角にあるスナックへ。田村達から何故かキャバ嬢と勘違いされたももは、酒を酌み交わしているうちに胸の中に押し込めていた自分と吉池の破談話を始めました。 「浮気相手の女性のお腹にいる命は大事だから、破談は仕方ない。でも、半年以上も引きずっている自分が嫌だ」。そんなももに直人は「あなたは、相手を憎めば楽になることが分かっているのに、憎もうとしない。愛している人を憎めない、いい女なんです。」と強く優しく語りかけました。その言葉に涙が止まらないもも......。 翌朝、酔いつぶれたももが目を覚ますと直人が朝食の用意をしていました。食卓に座った瞬間ハッとした顔でみそ汁を食べ始めたももは、半年間感じなかった嗅覚と味覚が戻っていることに気がついたのでした。そして、足の小指を絡めてくるももに戸惑う直人の姿が描かれました。 一方、華道をビジネスの一環として捉える宇都宮龍一は、由緒ある家元「月島流」との提携を申し入れてきます。月島流の安泰と引き換えに家元になる娘との結婚が条件となっていました。月島流の将来を憂いていた市松は、娘たちに無断で話を進めようとしますが......。 そして華道のお披露目会にてななが登壇。会場には、宇都宮龍一も招待されていました。プレッシャーのあまり何も話せなくなってしまったななは一大ピンチを迎えますが、復活したももが舞台に現れるのでした。
第2話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
"月島流のお披露目会に現れたもも(石原さとみ)は舞台上で堂々と花を生け、その出来栄えの素晴らしさに会場からはどよめきとともに大きな拍手が沸き上がりました。 ところが、家元の父・市松(小日向文世)は渋い顔のまま......。市松はももの生け花には迷いがあり、吉池(三浦貴大)との破談から立ち直っていないことを見抜いていたのです。そこで、市松は、ももとの政略結婚を急ぐ宇都宮龍一(千葉雄大)に、延期を伝えるのでした。 一方、自分の娘・なな(芳根京子)を月島流の後継者(家元)にしたい後妻のルリ子(戸田菜穂)は、宇都宮に接近。月島流会派の会員名簿と引き換えにななと結婚を迫ります。 しかし、すでに名簿を手に入れている宇都宮は、「何か別のものを」と要求。自分たちの目的が同じだと気づいた2人は、同盟を築く保証として男女の関係を結びます。 ルリ子の情報からお嬢様育ちのななが運命や前世、生まれ変わりという言葉に憧れていることを知った宇都宮は、言葉巧みに彼女を誘います。そして、会話の途中で突然倒れた宇都宮を介抱したななは、彼に興味を持ち始めるのでした。 一方、お披露目会は成功したものの、市松から教わった生け花のテクニック・「後ろ生け」ができず悩むもも。そんなある日のこと、友人の田村(袴田吉彦)と原田(吉田ウーロン太)にそそのかされた直人(峯田和伸)は、ももに勤務先のキャバクラ店に遊びに行くという電話を入れます。 自分をキャバ嬢だと信じ込んでいる彼らのために、キャバクラ店の面接を受けるもも……。直人達以外は接客しないという彼女の条件に同意した店長は、美人のももを喜んで採用しました。
ネタバレ
さっそく来店した直人達はキャバ嬢・ももに大興奮。田村と原田から「付き合っちゃえよ」とはやし立てられ「付き合っちゃう?」と話しに乗るもも。しかし、「俺、好きっていいましたっけ?」と真面目に答える直人に周囲は静まり返ってしまうのでした。 キャバクラ店からの帰り道、吉池から久しぶりの電話を受けたももは、直人の友人・佳代子(苗木優子)のスナックで会うことにします。 「妻の真弓(西原亜希)を愛していない。だから、これからも会おう」と復縁を持ち出した吉池に、ももは「あなたはパパになるの。愛情より、責任のほうが重いの!」と切り捨てます。そして、ももは吉池から貰った指輪を返却しますが、彼が立ち去った後に泣き崩れるのでした。 その後、直人の自転車店に来たももは、その場にいた彼の恩師・三宅(城後光義)と原田の娘・秋保(高橋ひかる)の前で「直人と付き合うに決めた」と宣言。 驚いた直人が「僕には高嶺の花だから......。」と煮え切らない返事をしたため、イラついたももが彼をビンタし勢いよく店を出て行きます。そんなももを鼻血を流した直人が「元気になって良かった」と呟きます 数日後、夏祭りで太鼓をたたいていた直人のもとに、浴衣を着たももが現れます。直人から一緒に太鼓をたたくように誘われたももはやぐらの上へ。 ところが、楽しそうに太鼓をたたいていたももの目からはポロポロと涙が......。直人は、亡き母が言っていた「何もしていないのに女が泣くときは、忘れられない男がいる」という言葉を思い出していました。 太鼓をたたき終わった後、他愛ない会話を楽しむ2人。傷心の自分を見守ってくれる直人の誠実な人柄に触れたももは、「吉池を忘れさせることは簡単」という直人の言葉を信じようと思い始めていました。 一方、吉池は真弓の荷物の中から見つけたハガキで、妻が月島流の元師範代だったことを知ります。吉池は自分と真弓の結婚、ももとの破談が何者かに仕組まれたものではないかと疑うのでした。"
第3話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
夏祭りで距離が近づいた直人とももは、原田、田村が待つ佳代の店へ。そして、直人は亡き母・節子が夫に先立たれてショックを受けた時、幸せだった頃の思い出話を直人に繰り返し聞かせることで傷が癒され、立ち直ったと話しました。 その経験から元カレとの楽しい思い出話を自分が聞けば、破談で傷ついたももの心を癒せると直人は考えていたのです。しかし、裏を返せば好きな女の元カレ話を聞いて平気な男がいるはずがなく、直人にとって、ももは単なる友人だということになります。 さらに、人の話を聞くだけで自分の心をさらけ出さない直人にももは不満を感じていました。それは、人の庭の様子を見て水を撒くが自分の庭は決して見せないようなもの。 そして、自分の庭に花も咲かせられない直人に恋愛の何が分かるのかとももは思ったのです。これらの怒りが混ざり合い爆発したももは、コップの水を直人に引っ掛けて帰っていきました。
ネタバレ
一方、親しいマスコミ関係者に頼み込んで雑誌の取材をももに申し込んだ宇都宮は、歯の浮くような褒め言葉を彼女に並べたてます。さらに、「自分と家元とは協力し合うことになっている」と話したため、ももは連絡先を交換しました。 その夜、帰宅したももの前に吉池が現れ、月島流師範の免状が入った紙袋を渡して立ち去ります。その免状には吉池の妻・真由美の名が……。これを見たももは吉池との破談に自身の父親が絡んでいることに気づきます。 ももの予想通り、市松に命じられた月島家の運転手・高井(升毅)が弟子の中から真弓を選び、家元の命令を断れない彼女が吉池にハニートラップを仕掛けたのでした。 市松は、吉池との恋愛に夢中になったももの華道には迷いがあり、幼い頃から教えてきた「後ろ生け」もできなくなった娘の才能を危惧していたのです。「華道家に色恋は必要ない。本来の自分と後ろ生けをするもう一人の自分がいればいい」と語る市松に、家元にはならないと泣きながら反発するもも。 そして、自宅マンションに戻ったももが鏡を見るとそこには歪んだ自分の顔が……。怖くなったももがしゃがみ込むと直人がくれた植物園のチケットが目に入りました。ももを怒らせてしまったお詫びとして、直人が植物園に誘っていたのです。 植物園でももと再会した直人は中学の時に尊敬していた父を亡くし、強いショックを受けたことを号泣しながら話しました。 目標だった父のいない直人の庭には花も咲かせる必要がなくなったため、他人の庭に水をやることで自分の存在意義を確かめていたのです。直人の心情を初めて知ったももは彼にキスしてそっと抱きしめるのでした。 一方、「ももを好みのタイプだ」と言い、自分にそっけない態度で接する宇都宮に惹かれ始めたななは、彼が主催する華道ショーに出かけます。そして、「月島流の家元と結婚するのが自分の運命だ」と言う宇都宮に対し、「私が家元になったら、それが運命になるのね」と強い視線で彼を見つめていました。
第4話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
恩師・三宅(城後光義)から引きこもりの中学生・堀江宗太(舘秀々輝)を預かった風間直人(峯田和伸)。不貞腐れてろくに口も利かない宗太を見た直人は、ももの自転車で日本1周の旅に出るように勧めます。途中で投げ出したくなる宗太ですが、直人とのラインに励まされながら、旅を続けるのでした。 一方、もも(石原さとみ)は元婚約者・吉池(三浦大知)に妻・真弓(西原亜希)の免状を返却。真弓との結婚は誰かの差し金によるものと話す吉池ですが、ももは「いくら家元の命令でも、妊娠まではできない。」と断言。 「今は好きな人がいる。その人は、私の自転車を直してくれた。私のことも治してくれそうな気がする。」と言うももに未練がある吉池はショックを受けました。 ももと初キスを済ませた直人は、恋愛ハウツー本、モネの画集など数種類の本を借りてきます。そして、もも、田村(袴田吉彦)、原田(吉田ウーロン太)らと佳代子(苗木優子)の店へ。ももは、佳代子と田村が元夫婦で、離婚原因が浮気だったことを知ります。 「僕は自分がされて嫌なことは人にはしない。」直人の言葉を高井(升毅)が運転する車の中で呟くもも。ももの嬉しそうな表情に気づいた高井は、図書館に本を返却に来た直人に声をかけます。モネの画集を観た直人の感想がももの亡くなった母と似ていることに気づき驚く高井……。
ネタバレ
その頃、宇都宮龍一(千葉雄大)に恋するななは家元・市松(小日向文世)に、「家元になるチャンスをください」と直訴します。 周囲から常に姉のももと比較されてきたななは、コンプレックスの塊でした。市松からももを罵るようにけしかけられたななは、今までの鬱憤を爆発。ななを心配するももは、市松に「ななを家元にして欲しい」と頭を下げますが、その願いは届きませんでした。 市松から「鏡の間」の使用を許可されたななは、代々の家元に受け継がれてきた「後ろ生け」の練習に励ます。 しかし、ももを罵れという市松の言葉が理解できず、満足な後ろ生けができないななは、龍一の自宅へ。ななから事情を聞いた龍一は、自分のネクタイで彼女に目隠しをして、後ろ生けのレッスンを開始します。 その頃、ななを家元にしたいルリ子(戸田菜穂)は、娘の心境の変化に大喜び。また、ルリ子は利害関係で結ばれているはずの龍一にどんどん引き込まれていくのを感じていました。そんなルリ子の浮気に気づいた市松は、「お前は美しいが、空っぽだ」と吐き捨てるのでした。 一方、雑誌に載った写真から、ももが月島家・令嬢であると知った直人。彼を自宅に呼び出したももは一夜を過ごしていました。 そして、月島家では直人ともものことを報告する高井に対し、市松が「苦しいか?辛いか?父親だと名乗れないことが......。」と問いかけていました。「いえ。私の罪ですから」と答える高井に、市松は「その通りだ」と冷たく言い放つのでした。
第5話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
一人旅中の中学生・堀江宗太(は、高い場所に咲いている白い百合の花を摘もうとして転落。気を失って倒れている宗太を助けたのは、近くの小屋に住む坂東(博多華丸)でした。 自分をイルカと名乗る坂東は、「崖っぷちに咲いている花は近寄ってはいけない。高嶺の花だから、人の手に摘まれたくないんだよ。」と宗太を諭します。 宗太からのラインでイルカさんのことを知った直人は、スマホのテレビ電話で坂東と対面。坂東の姿を一目見た直人は「この人は、大丈夫。」と頷きました。その傍らには、元美術教師の坂東から勧められた宗太が、風景を題材にした描写に熱中していました。 一方、ももの自宅では、直人やなな、宇都宮龍一らが顔を合わせていました。ななが龍一と交際していることを初めて知ったももは、「ななを泣かせたら、あんたも泣かす。家元をなめてはいけない。」と釘を刺すのでした。 数日後、直人を月島家に招いたももは、市松、義母・ルリ子、ななの前で、「自分は月島家を離れて風間家に嫁ぐので、ななを家元にして欲しい」。しかし、ももを後継者にしたい市松は「自分の意向に背くなら破門にする」と言い残し、その場を立ち去ってしまいます。 市松を追いかけたルリ子は「ななを家元にして欲しい。」と懇願。業務提携を申し出た宇都宮隆一とななが交際していると聞いて驚く市松は、「なんと愚かな女だ。」と嘆きの一言。怒りに燃えたルリ子は、ななを家元にするための裏工作を開始します。 その頃、直人を訪ねた運転手・高井は「もも様は君を本当に愛していない。別れたほうがいい。」と忠告。「分かっています。」と答えた直人は、何もかも分かってももを受け入れている様子でした。
ネタバレ
一方、ももを呼び出した吉池の妻・真弓は「数日前から夫が帰っていない」と告白、結婚破断についても謝罪していました。その頃、月島家に侵入した吉池から暴行された市松は、その場に倒れこんでいました。 病室の市松から吉池の暴行を内密にするように指示が出され、怪我の原因は風呂場で転んだことになりました。病室に駆け付けたももに今回のことは婚約破談を仕組んだ自分の因果応報だと言う市松は、ももの知らない実母の話を始めます。 出産時の問題により母体とももの選択を迫られた実母は、月島の後を継ぐ子だから自分の命を引き換えにして産むと懇願。その願いがあったからももを家元にしたいのだと市松は語るのでした。 月島流の奥義・後ろ生けは清濁併せ吞む孤独な家元ができる技。この技を習得するには、素の自分と邪悪なもう一人の自分が必要になります。邪悪なももが誰かを裏切ることで得られる罪悪感や孤独が、華道家を成長させると市松は語っているのでした。 それを悟ったももが泣きながら自宅に帰ると吉池が待っていました。「自分を嵌めた妻と離婚する。僕を愛してほしい。」と泣き崩れる吉池を思わず抱きしめるもも……。 翌朝、直人の自宅に行ったももは、上機嫌で朝食を作っていました。その姿を見た直人は「朝に機嫌のいい女は、前夜亭主に抱かれている。普通にしていたらばれそうだから。嘘と裏切りを隠しているのよ」という母の言葉を思い出していました。 直人は、祖母から母に受け継がれてきた婚約指輪をももへ。自分の指で輝く指輪をももは泣きながら見つめていました。
第6話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
堀江宗太(舘秀々輝)の面倒を見ているイルカさんこと坂東(博多華丸)は、直人に「医師から脳腫瘍の手術を勧められたが、怖くて病院から逃げ出した」と告白。この話を直人から聞いた宗太は、必死の思いで手術を勧めるのでした。 一方、ももの自宅を訪ねたななは、元婚約者・吉池との破談の原因が父・市松で、ももが逃亡中の吉池を匿っていることを知り驚いていました。「何やってるの?お姉ちゃんはぷーさんと結婚......。」と責めるななに対し、「芸術家になる自分にかけているのは罪悪感、それが必要なの」と答えます。 ももの行動を理解できないななは恋人・宇都宮龍一に相談。龍一は「自分が今までされた一番酷いことを直人にもぶつけて罪悪感を味わい、後ろ生けに必要なもう一人の自分を引き出そうしている」とももの策略を見抜きました。 」 一番酷いこととは、結婚届を提出した吉池との式直前の破談だと気づいたななは、急いで直人の元へ。ななからももの策略を聞いた直人は、「芸術家になる彼女に必要なことなら受け入れる。二度と会えなくなっても、その罪悪感でスーパー芸術家に......」。直人はももの策略を全て分かっていて受け入れていたのです。 しかも、吉池との破談時と同じ状況を作るため、結婚届を用意したももは田村(袴田吉彦)と原田(吉田ウーロン太)に保証人を依頼、区役所の夜間受付で結婚届を出していました。しかし、ももの策略を見抜いていた直人は、再度区役所を訪れ提出済みの結婚届を回収。 ななに、回収済みの結婚届を差し出した直人は、「自分のためにももがバツ2にならなくて良かった」と語る直人に、ななはかける言葉が見つかりませんでした。
ネタバレ
一方、市松の後妻・ルリ子は、ななを支持する師範代のリストを龍一に手渡します。ところが、そのリストは龍一から市松へ。リストを見た市松は後継者選びの場を設けると宣言。 これまで市松は後継者にももを強く推していると考えられていました。しかし、本心は運転手・高井(升毅)と妻の不倫の子・ももではなく、実子であるななを家元にしたいと願っていました。しかも、月島流の人間達の目の前で、なながももに勝利する姿を見たかったのです。 「運転手風情の娘・ももは後継者に相応しくない、ななを家元にするための咬ませ犬だ」と吐き捨てる市松の姿を龍一は複雑な表情で見ていました。 その頃、ある教会では直人とももの結婚式が行われていました。そして、誓いのキスをしようとした時に吉池が乱入。「ごめんなさい」と言い残し吉池と逃げるももは、直人の悲しい顔を見ようと振り返ります。罪悪感を心に刻むために......。ところが、直人は優しい微笑みを浮かべてももを見送っていました。
第7話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
結婚式場から吉池と一緒に逃げ出した月島ももは、自宅マンションへ。そこには、吉池の失踪以来、ももとずっと連絡を取り合っていた妻・真由美が待っていました。ももと復縁できると思い込んでいた吉池は驚きますが、臨月を迎えた真弓と今後について話し合うことになりました。 ももは、自分の裏切りで悲しい顔を見せるはずの直人が、去り際に微笑んでいた理由が分からず悩んでいました。ももは、ななに「もう誰とも結婚や恋愛はしない」と告白。ななは、直人がももの裏切りを分かっていて結婚式に臨んでいたことを話し、彼が回収した婚姻届を姉に返却しました。 一方、月島家の運転手・高井は、佳代子の店に集まった商店街の人々に、ももの行為を土下座して謝罪。ももを責める気持ちが全く無い直人は、高井の謝罪を受け入れるのでした。 その後、秋保から微笑んだ理由を聞かれた直人は、「悲しい顔ができなかった。微笑むことでももの心に種を捲いてしまった。」と反省していました。 数日後、京都華道界の名門・神宮流の次期家元候補・神宮兵馬が月島家を訪問し、市松、ルリ子、ももは会食の席を設けます。その席で兵馬は、ももが後ろ生けに必要な「もう一人の自分」が見えず、苦悩していることを見抜きます。 以前から宇都宮龍一が京都の華道と関りがあると気づいていたももは、兵馬に彼のことを尋ねると新宮家の婚外子の1人だと答えました。かつて2人は、腕前を競う俎上の場で争ったことがあり、他流派の支持票を集められたなかった龍一は兵馬に大敗していたのです。
ネタバレ
一方、図書館にでかけた直人は、ふとしたことから看護師・新庄千秋と親しくなります。ある日、図書館にいた直人に、宗太から坂東が倒れ意識がないという連絡が入ります。 急いで宗太のもとに向かおうとする直人に声をかけた千秋は、彼を車に乗せて現地に向かいました。その頃、宗太は走行中のトラックの前に飛び出し、助けを求めていました。そのおかげで坂東は入院し、一命をとりとめました。病院に駆けつけた直人と千秋に見送られた宗太は、再び旅に出るのでした。 一方、龍一の部屋を訪れたななは彼と密会する母を発見し、外に飛び出します。兵馬に勝ちたい龍一は月島流の支持票を求めて市松に近づき、交換条件としてルリ子を誘惑しななを傷つけたのです。 純粋な心のななに「もう一人の自分」を作らせ、「たゆたう光と影」の意味を教えようとした市松の策略に乗った龍一。しかし、龍一は傷ついた彼女を想い胸の痛みを覚えていました。 その頃、月島家の蔵で自分自身を傷つけ血だらけになっていたななは、ももに救出されます。市松から「私は、お前の味方だ。家元に憎しみは必要なもの」と言われたななは、「絶対に許さない」と呟くのでした。 一方、ももから直人のことを聞いた兵馬は「心の種を捲かれたね。恋愛感情のない人と関係を持てば、種を燃やせる」。これを聞いて複雑な表情のもも......。 そして、ももは直人から貰った指輪を返すため佳代子の店へ。直人は「あなたは高嶺の花、どこかできれいに咲いてくれるだけで、生きててくれるだけでいいんです。」とももに話し、指輪を受け取ります。 去り際に微笑んだ直人の気持ちをやっと理解したももは、車の中で号泣。その頃、直人も同じようにももを思って涙していました。
第8話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
直人との恋で華道家に必要な「もう1人の自分」を見失ったもも。それを見抜いた神宮兵馬は彼女の前で後ろ生けを披露し、かつての技量を取り戻すには「誰もいない場所で、たった1人で咲く覚悟が必要。」とアドバイスしました。 一方、市松は師範達の前でももとななを競わせる「俎上」を行い、次期家元を決めると宣言。そして、ルリ子がリストアップした師範の中から6人を選んだ市松は、「製作中の2人の姿を見せずに、出来上がった作品だけで判断する」と言いました。 「俎上」が開始され、ももは直人から受けた深い愛、ななは自分を裏切った宇都宮龍一への憎しみが頭をよぎる中、それぞれの作品を完成させます。その1つは穏やかで落ち着いたもの、もう1つは激しい情熱を感じさせるもので、全く対照的な作品でした。 6人の師範達はそれぞれの作品に3票ずつ投票し、最終的な判断は市松に委ねられました。激しい情熱を感じさせたななの作品を選び彼女の成長を認め褒め称えた市松は、彼女を次期家元に決定します。 そして、ももの作品には衰退の影が見えたと酷評し、「もう一度チャンスを!」と泣きすがる彼女を無視して立ち去りました。亡き妻と運転手・高井の娘・ももを傷つけ、実娘・ななを家元にしたかった市松の策略が成功したのです。 市松の狙いを見抜いていた兵馬は、「俎上」会場に置かれた2人の作品を見て「月島は終わったな」と呟いていました。
ネタバレ
一方、直人から千秋を紹介された佳代子や商店街の人々は、気さくで明るい彼女が新しい恋人になることを期待します。しかし、直人と千秋はあくまでも仲の良い友人関係というスタンスでした。 そして、直人は、自転車一人旅を続ける宗太と連絡を取り合い、少しずつ成長する彼を見守っています。そして、生け花に関するあらゆる本を図書館で借りた直人は、ももが見失った「もう1人の自分」が何なのか理解しようと悪戦苦闘します。 一方、ななに敗れたももは母の墓前の前で泣き崩れ、自暴自棄の毎日を過ごしていました。そして、ななと高井の阻止を振り切ったももは、「直人が捲いた心の種を燃やせる」と言う兵馬のマンションへ向かいます。慌てたななは佳代子の店へ……。 ななから事情を聞いた直人は千秋の車で兵馬のマンションへ行き、ベッドで眠るももを抱きかかえました。そして、直人は兵馬に「もう1人の自分とは、子供の頃の自分じゃないですか?だとしたら、一度消えたら二度と現れない」。さらに、「ぬいぐるみに名前をつけて友達にしていた幼い子供が、成長していくと必要じゃなくなる過程に似ている。」と語りました。 今まで人を愛したことがなく精神的に成熟していない兵馬や市松には「もう1人の自分」が見えており、人を愛した経験があるももには見えなくなってしまったのでした。 そして、「心の種を燃やせは、もう1人のが見える」という兵馬の話は、ももを弄ぶだけのウソだったのです。 兵馬のマンションを出た直人は外で待っていた高井の車にももを乗せ、彼女と笑顔で別れるのでした。
第9話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
才能の優劣を決める「俎上」の場でももに勝ち、月島流次期家元に決まったなな。しかし、自分がももより優れているとは思えない彼女は、父・市松に自分を選んだ理由を尋ねました。すると市松は「ももが実子ではない」と告白したため、ななとルリ子は愕然とします。 数日後、京都神宮流次期家元を決定する「俎上」の場が設けられ、兵馬と龍一が争うことになります。入念な裏工作をしてきた龍一は余裕の表情で俎上に臨みますが、彼に投票したのは市松の代理で出席したももだけ。圧倒的な差で兵馬に負け肩を落とす龍一に「かわいそう」と声をかけたななは、同情票を1つ入れました。 兵馬に負けて撤退を決めた龍一のもとに訪れたももは、彼から自分が市松の実子ではなく、月島流の「俎上」も、ななを家元にするための出来レースだったと聞かされます。ショックのあまり、龍一にビンタするもも……。 その後、市松に育てて貰ったお礼を述べたももは、以前勤務していたキャバクラへ。直人(峯田和伸)は再びキャバ嬢になったももを連れ出そうとしますが、彼女からストーカー扱いされてしまいます。 その場にいた客達に暴行されている直人を助けた高井は彼に、「ももさんの父親は高井さんではないか」と指摘されますが、苦渋の表情で否定。
ネタバレ
直人から「ももは出自が分からなくて混乱している。彼女の痛みを自分と高井さんと分配しませんか。」と言われた高井はももに「自分が父親だ。」と告白します。しかし、ももは高井を拒否し「出て行って」と泣き叫ぶのでした。 一方、引っ越しの準備を済ませた龍一のもとを訪れたななは、「月島流の家元にならない。一緒に行く」と伝えます。ななの純粋な愛に涙する龍一を彼女は優しく抱きしめるのでした。 一方、親友のももから頼まれて直人にハニートラップをしかけた千秋は、彼の温かい人柄に惹かれ始めていました。最初は、ももからトラップに引っかかった直人を見れば諦めがつくと相談されて彼に近づいた千秋でしたが、次第に興味を持つようになったのです。 ケガを心配して直人の自宅を訪れた千秋は、「私ならプーさんの気持ち分かってあげられる。傷つけたり、寂しい思いをさせたりしない」。そんな千秋に直人は……。
最終回のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
千秋(香里奈)から誘惑された直人は、「俺の頭にはももさんの顔が浮かんでいる。ももさんのことを大切にする。」ときっぱり断ります。千秋と直人の会話を密かに聞いていたももは、「ありがとう。」と言って泣き崩れるのでした。 一方、龍一と生きる覚悟を決めたななは、月島家の財産を相続放棄。さらに次期家元を辞退したいと市松に申し出ます。母・ルリ子は猛反対しますが、市松はななの申し出をあっさり認め、その場で破門を言い渡しました。 そして、龍一を呼び出した市松は「ももなら兵馬(大貫勇輔)がひれ伏すほどの才能を持っている。」と話し、ももとの縁談を持ち掛けます。「兵馬がひれ伏す」という言葉に反応したらしい龍一は、猛スピードで車を走らせながら大笑いします。その後、龍一はななやルリ子の前から姿を消してしまいました。 一方、市松から月島流次期家元として正式に認められたももは、直人に感謝の伝えるとともに「華道の自信を取り戻して、一人で立てるようになりたい。」と言って別れを告げました。 それでも諦めきれない直人は、佳代子(苗木優子)らに「宗太(舘秀々輝)が摘もうとして失敗した、崖に咲いたユリの花を取りに行く」。「その花をももさんに渡せば彼女の気持ちを変えられる。」と言い出しました。 タクシー運転手・田村の車に乗った直人、原田(吉田ウーロン太)、恩師・三宅(城後光義)らは、宗太のユリが咲く山梨へ。現地に到着した直人は崖を必死によじ登り、ユリを手にしますが、転落してしまい入院......。
ネタバレ
一方、ももは世話係の金(庄司照枝)と銀(庄司花江)から、亡き母・千恵子は家元が嫉妬する才能を持っていたが、月島流の華道ではないと辞めさせられた。」と聞かされます。そして、生前の千恵子が自分の華道を「私はお花」だと言っていたと聞き、考え込むのでした。 その夜、エントランスに置かれた直人のユリの花を見つけたももは、千恵子の言う「私はお花」の意味に気づき、6人の協会理事と市松を集めた「俎上」を開くことにします。 俎上当日、会場へ向かうももは高井に「あなたの......お父さんの人生を肯定してあげる。」と語りかけます。それを聞いた高井は驚きながらも目を潤ませるのでした。 協会理事達と市松を前にしたももは「月島流を離れて新しい流派を興す」と宣言し、花を生け始めました。「太陽に一番綺麗な顔を見せる花は喜びに満ちている。ならば私も花になり、太陽のようなあの方に顔をむけましょう」。「私はお花。邪気のない花。この愛が叶わなくても、あの方は唯一無二の光」と語り、直人への素直な気持ちを表現した生け花が完成します。 千恵子の生け花を受け継いだももに市松は「見事であった」と褒め称え、理事達とともに彼女の新流派立ち上げを認めました。そして、ルリ子が月島流の復活を願い奮闘していると知った市松は、お互いのわだかまりを解消し和やかに会話していました。 一方、ななはある牧場で馬の世話をする龍一のもとへ行き、笑顔で「これが私の運命」と伝えます。そんなななを龍一は抱きしめるのでした。 その頃、自転車旅行を終えて商店街に戻った宗太は、出迎えた母親・商店街の人々・同級生・イルカさんらに感謝の言葉を述べます。 それから数日後、直人と結婚し商店街で生け花教室を開いたももは、受講生達に「楽しんでお花を生けて!一番大切な人を思い浮かべて。」と明るい笑顔で呼びかけていました。