2018年7月12日更新

【この漫画、実写化するかも?】ゆうきまさみ原作『白暮のクロニクル』

白暮のクロニクル

ゆうきまさみのミステリー漫画『白暮のクロニクル』。2017年に物語が完結し大きな反響を呼び、実写化期待の声もちらほらと上がっています。本作品がどんな作品なのか、実写化を想定してご紹介していきます。

異色ミステリー『白暮のクロニクル』とは

ゆうきまさみによる漫画作品で「はくぼのくろにくる」と読みます。オキナガと呼ばれる吸血鬼のような存在がいる社会が舞台となっており、彼らは政府の保護のもと一般人と同じように暮らしています。 主人公は厚生労働省の新米職員、伏木あかりとオキナガの雪村魁の2人。真面目で仕事熱心ですが、少々天然の気のあるあかりと、見た目は18歳ですが中身は88歳という、物怖じしない自由人の雪村。あかりはいつも雪村に振り回されていますが、凸凹加減が良いコンビとなっています。 物語では主人公2人を中心に、羊殺しという連続殺人事件の犯人を追いかけます。

作者、ゆうきまさみに迫る!

ゆうきまさみは1957年12月19日、北海道札幌市出身です。1980年に『機動戦士ガンダム』のパロディ漫画『ざ・ライバル』という漫画でデビューしており、当初はサラリーマンをしながら雑誌で活動をしていたのだそうです。 暫くは本業と並行しての活動でしたが、徐々に漫画活動に精を出すようになり1982年に退職。その頃から彼の代表作となっている『機動警察パトレイバー』の企画を作り、1988年から連載しました。近未来を舞台としたSF作品『機動警察パトレイバー』は人気を博し、小説、アニメ、と発展。2018年現在も多くのファンから愛されています。 今回ご紹介の『白暮のクロニクル』は2013年より連載。探偵ものをやってみたい、という想いから出来上がった作品なのだそうです。

オキナガは現代の吸血鬼!?『白暮のクロニクル』の世界について

『白暮のクロニクル』にはオキナガという生物が存在します。オキナガは漢字では「息長」などと表現され、社会的には「長命者」と呼ばれて政府に保護されています。彼らは太陽が苦手で日中の活動がほとんどできないこと、実際に血を吸うこともあることから吸血鬼のような見方をされていますが厳密には違います。 彼らは一般人を眷属化させる際には、血を吸うのではなく己の血を与えます。そのため作中では「給血鬼」などと表現したことも。血を吸うのも生命維持には必要なく、十字架やニンニクが苦手といったことも全くありません。 この物語ではオキナが社会的に保護され、厚生労働省が彼らの世話を引き受けているというのが独特なところ。作品のメインは殺人事件を追うミステリーですが、オキナガと社会の関わりなどについても触れています。

天然捜査官に現代吸血鬼まで、個性的なキャラクターたち

主人公は厚生労働省の伏木あかりとオキナガの雪村魁の2人。伏木は元保健所の職員でしたが、厚生労働省に勤めるオキナガ竹之内の推薦で厚生労働省へ。背が高く祖母譲りの眉が特徴的で、仕事真面目でお人好しなところがあります。 もう一人の主人公雪村は竹之内の血分けによってオキナガとなった人物。戦争時代から生き延びているため、10代後半という見た目に反して考えが古いところも。物怖じしない性格のため、あかりとはよく衝突をします。電子機器の一切に疎く、服は黒の上下を着回すなど私生活には無頓着です。 以上、主人公の2人を筆頭にオキナガとして1600年の長きを生きる竹之内、雪村が住んでいる図書館を運営している按察使薫子、仕事が出来てユーモアもあるあかりの上司・久保園など。多数の魅力的なキャラが存在します。

物語のあらすじ

物語の舞台は2015年。伏木あかりは保健所での新人研修の最中にオキナガが殺されるという事件に遭遇します。その後、厚労省大臣参事・竹之内唯一の辞令により「夜間衛生管理課」に配属となり、オキナガの監督を行う仕事に就くことになります。 そして、上司の久保園に連れていかれた私設図書館でオキナガの雪村と出会うあかり。雪村は過去に自分の想い人が殺害された連続殺人事件を追いかけており、あかりもオキナガたちの生活に触れながら雪村と共に事件を追うことに。 果たして事件の犯人「羊殺し」は誰なのか、犯人は何故殺人を続けるのか、最初から最後まで目が離せません。

物語の設定、展開、人物など魅力がたくさん

物語の魅力はいくつかありますが、まずは世界観。オキナガという存在が社会の中に溶け込んでいて、普段は意識されずに見過ごされていますが、ひとたび事件が起きると世間の注目を浴びるという現代社会の背景が上手く描かれています。 そして雪村が追う殺人事件。これが物語のメインですが、そこに様々な人、事件が絡み合っていて「犯人はこの人か?」「怪しいのはこの事件か?」と追っていく内に引き込まれていきます。 物語を追うキャラですがメインの2人は勿論、脇を固めるキャラたちも個性的かつ魅力的。それぞれキャラが立っているのに、濃厚すぎず物語の中できちんと役割を果たしていて非常に自然です。 生粋のミステリーというよりは人間模様などを描いた作品というテイストが強いですが、一気に読みたくなる魅力的な作品です。

もし実写化するなら映画?ドラマ?どちらに向いているのか

2017年に連載終了し、大きな反響を呼んだ本作品。もし実写化したらなかなか面白い作品になるのではないでしょうか。オキナガは人と見た目も変わりませんから特殊な演出もなく行けそうですし、固定的なキャラが魅力なので俳優陣も個性的なメンバーを集めたら、と構想が広がりますね。 では、実写化するなら映画なのかドラマなのか。本作品は戦闘シーンなどがある作品ではありませんし、派手な演出もなく、じっくりと読み解いていく作品なのでドラマが向いていそうです。原作と同じく序盤で「オキナガ」という存在を印象付け、徐々にその謎が解けて過去に向かっていくスタイルを崩さなければ、非常にワクワクするドラマが仕上がるのではないでしょうか。

実写化するならキャストはどんな人がいい?

実写化するなら?という話題を出してみましたが、そうなると当然キャストにも期待しますよね。まず、あかりですが高身長ということで170センチ近い新垣結衣や榮倉奈々など、元気のありそうな役が似合う女優などが挙がりそうです。実際のあかりはもっと大柄で力もありそうですけどね。 雪村は見た目が若いのでクールな若手イケメンが配役に良さそうです。ミステリアスな雰囲気のある神木隆之介なんかは嵌りそうですね。年齢が10代後半というので難しいですが、二宮和也や山崎賢人なども挙がりそうです。実力派俳優として注目の高い菅田将暉も良さそうですね。 そのほかはクールで渋い竹之内には同じく渋くてイケメンな豊川悦治、色っぽい按察使薫子はセクシーショットが話題になった仲里依紗など似合いそうです。あかりの上司久保園には、小日向文世や志賀廣太郎など「出来るおじさん」のイメージのある俳優がしっくりきそうですね。

実写化の監督や脚本はこの人にやって欲しい!

実写化となれば監督や脚本家も非常に重要です。この人がやったら面白いのでは?と思うのはまず押井守。アニメ作品の監督で有名な彼ですが、実は『パトレイバー』実写化の際に監督と脚本を担当しているなど、実写作品も多数手がけているのです。 そして、もう1人が『踊る大捜査線』で有名な本広克行。実は『踊る大捜査線』はパトレイバーの影響を受けているのだそう。また、本広自身が押井をオマージュしており、監督・本広克行、脚本・押井守でコンビを組んだらとても面白そうです。 他の候補として監督は『アヒルと鴨のコインロッカー』や『ゴールデンスランバー』など、伊坂幸太郎のミステリー作品や『チーム・バチスタの栄光』を手掛けた中村義洋などもいい作品にしてくれそうです。脚本ではアニメ版『パトレイバー』の脚本を担当した伊藤和典も一押ししたいところですね。

まとめ

『白暮のクロニクル』いかがだったでしょうか。オキナガという存在が社会に関わっていく群像劇としての一面、連続殺人鬼「羊殺し」を追うミステリー作品としての一面、どちらも物語のポイントで、魅力となっている本作品。 記事ではあまり触れませんでしたが、あかりのオキナガへの関わり方や変化していく雪村との関係なども、ヤキモキしたり微笑ましかったり、と読みたくなるポイントの1つです。2018年現在、既に物語は完結しておりますが、全11巻と程よい量で読もうと思えば一気に読めてしまいそうな量です。 眠れない夜のお供などにいかがでしょうか。