うさ耳の勇者が巨人に挑む!『バーバラと心の巨人』の見どころとは?
弱虫のまま生きたくない!『バーバラと心の巨人』
うさ耳とハンマーで武装した12歳のメガネっ子、バーバラ。学校や家庭で浮いた存在であるという厳しい境遇にも屈さず、凄まじいまでの独立心を発揮する彼女には、倒すべき敵がいた......。 アメリカのグラフィックノベル『I Kill Giants(原題)』を実写化した『バーバラと心の巨人』が、2018年10月より日本全国の劇場で公開を迎えることが決定しました。 このたびの記事では、映画のあらすじや原作の漫画作品、出演者、スタッフについての先取り情報を大特集。劇場情報も併せてお届けいたします。
あらすじ
主人公のバーバラ・ソーソンは『ダンジョンズ&ドラゴンズ』や20世紀初頭の野球選手ハリー・コヴレスキーにのめり込み、自分だけの仮想世界を創造する12歳の女の子。いつの日か恐ろしい巨人が出現し、世の中の全てを蹂躙すると信じる彼女は、巨人迎撃のための準備に心血を注いでいました。 スクールカウンセラーの介入や意地悪な同級生の横槍をはね退け、ひたすら巨人の撃破を目指す孤高なバーバラでしたが、次第にイギリスからの転校生ソフィアと交流を持つようになります。 やがてソフィアは、バーバラの家庭が困難を抱えていることを察知。巨人の存在は幻想ではないかと語りかけますが、聞く耳を持たないバーバラは、秘蔵の武器「コヴレスキー」を手に巨人との最終決戦へ突き進みます。嵐のなか、ついに牙を剥いた巨人の姿に彼女は何を見るのでしょうか。
原作はアメリカの人気グラフィックノベル『I Kill Giants』
日本の外務省が主催の国際漫画賞で最優秀賞を受賞
映画の原作は、ジョー・ケリーとケン・ニイムラによるグラフィックノベル『I Kill Giants(原題)』です。2008年7月から2009年1月にかけて計7巻に渡り展開されたこの漫画作品は、2012年には日本の外務省が主催する国際漫画賞で最優秀賞に輝くなど、かねてより高評価を獲得していました。 原作者のジョー・ケリーは、マーベル・コミックとDCコミックスの両社で漫画の制作に携わるという経歴を誇り、これまでに「デアデビル」、「X-MEN」、「デッドプール」、「スパイダーマン」、「スーパーマン」といった人気シリーズを手がけてきた人物です。『バーバラと心の巨人』では、脚本家として映画の制作陣に名を連ねています。 一方、スペイン・マドリード出身の日系人イラストレーターのケン・ニイムラは、2001年に『Underground Love(原題)』で作家デビューを果たしたのち、スペイン、フランス、アメリカの各国で活躍。2014年には単独名義の単行本『ヘンシン』を日本の出版社より発表しました。
主要キャストにはマディソン・ウルフほか米英の若手注目株を起用
2002年生まれ、アメリカ・ルイジアナ州出身のマディソン・ウルフ
主人公のバーバラ役に起用されたマディソン・ウルフは、2012年の『オン・ザ・ロード』でスクリーンデビュー。映画やドラマで着実に経験を重ね、2016年の『死霊館 エンフィールド事件』で物語のキーパーソンとなる重要な役どころを射止めました。『バーバラと心の巨人』では、思春期の少女ならではの向こう見ずな強さと脆さを巧みに表現しています。
ソフィア役にはシドニー・ウェイド、バーバラの姉カレン役はイモージェン・プーツ
2002年、イギリス・リーズ出身のシドニー・ウェイドは、2007年ごろから主に母国のテレビ界でキャリアを積み、2015年には短編映画『Offside(原題)』に出演。女子であるがゆえに所属するサッカーチームを追われてしまう主人公を演じ、高い評価を獲得しました。 なお、バーバラの姉カレン・ソーソン役は『マイ・ファニー・レディ』(2014)への出演や、ハイファッションブランドChloéやMiu Miuのモデルとしての活躍で知られるイギリスの女優イモージェン・プーツが担当しています。
脇を固めるはマーベル女優ゾーイ・サルダナ
学校や家庭で孤立するバーバラと対話を試みるスクールカウンセラーのモル先生役には、ゾーイ・サルダナが起用されました。 1978年、アメリカ・ニュージャージー州出身のサルダナは、2009年の映画『アバター』のヒロイン役で脚光を浴びたのち「スター・トレック」シリーズ(2009、2013、2016)や、マーベル作品の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズ(2014、2017)、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)といった人気作品に出演しました。 『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003)では、ジョニー・デップ演ずるジャック・スパロウに強烈なビンタをお見舞いしたことも......!
監督はアンダース・ウォルター
『ヘリウム』でアカデミー賞短編賞を受賞
1978年、デンマーク・オーフス出身のアンダース・ウォルターは、短編映画『9 meter(原題)』(2012)でベルリン国際短編映画祭ほか各国の映画祭にノミネートされ、『ヘリウム』(2013)でアカデミー賞短編賞を獲得。このたびの『バーバラと心の巨人』で待望の長編映画デビューを果たします。
製作はハリウッドを代表するヒットメーカー、クリス・コロンバス
1958年、アメリカ・ペンシルヴェニア州出身のクリス・コロンバスは『グレムリン』(1984)や『グーニーズ』(1985)の脚本家として頭角を現したのち、「ホーム・アローン」シリーズ(1990、1992)や『ミセス・ダウト』(1993)、初期の「ハリー・ポッター」シリーズ(2001、2002)の監督を務めました。世界的大ヒット作を演出する立役者としてハリウッドに君臨し続ける大物映画人です。
劇場情報
さて、アメリカでは2018年の5月より既に公開されていた『バーバラと心の巨人』。海外の評論家からは、スパイク・ジョーンズ監督の『かいじゅうたちのいるところ』(2009)やフアン・アントニオ・バヨナ監督の『怪物はささやく』(2016)を連想させるという感想も上がっており、日本での封切りに向けてますます期待が膨らみます。 映画公式サイトによると、2018年10月より東京のTOHOシネマズ シャンテを皮切りに全国各地の劇場で順次公開されることが確定しているとのこと。詳しい日程と上映劇場の一覧は、近日中に発表される予定です。引き続き映画公式サイトの最新情報にご注目ください。