『君の名前で僕を呼んで』続編企画について、エリオの父役の俳優が語る
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マイケル・スタールバーグが『君の名前で僕を呼んで』続編について語る
『君の名前で僕を呼んで』で主人公エリオの父、パールマン教授を演じたマイケル・スタールバーグが、同作品の監督であるルカ・グァダニーノ、そして原作者のアンドレ・アシマンの両名が続編制作に乗り気だと語っている、とFar Out Magazineが報じました。 スタールバーグいわく、「監督は『君の名前で僕を呼んで』から数年後の出来事を扱おうと思っているようですね。あの忘れられない一夏が過ぎ去った後、エリオとオリヴァーが下した選択が彼らの身に、そして彼らの人生に何をもたらしたかを語ることになるのでしょう」とのこと。 どうやら、その後を描く正当な続編になるようです。
続編は毛色が違う?
よく知られているように、映画『君の名前で僕を呼んで』は原作小説のおよそ「半分」までしか描かれていません。時代設定を数年ずらし、数年後、そして15年後の二人が再会するシーンは割愛されているのです。 原作を読みつくしているスタールバーグは、「映画に使われていない原作小説の要素がまだまだあります」と話し、「私自身が続編について知りたくてしょうがなくて、どんな形であれ続編の一部になれることに感動しています。前作とは違った特徴を持つ作品になるかもしれませんが、ぜひまた作品に参加したいです」と、意気込みとともに隠しきれない喜びを滲ませました。
ジェームズ・アイヴォリーによる傑作『モーリス』をもう一度
『君の名前で僕を呼んで』は脚本を担当したジェームス・アイヴォリーが、史上最年長で脚色賞を受賞したことでも話題となりました。アイヴォリーは2009年以降、長らくメガホンを取ってきませんでしたが、『日の名残り』や『眺めのいい部屋』『ハワーズ・エンド』など数々の名作を生んだ伝説的な映画監督です。 中でも、第一次世界大戦直前のイギリスのパブリックスクールにおける「抑圧された性愛」を描いたE・M・フォースターによる同名の原作小説を映画化した『モーリス』は『君の名前で僕を呼んで』にも通ずる部分があり、ジェームズ・アイヴォリーの哲学が感じられる傑作。 『君の名前で僕を呼んで』続編を前に、ジェームズ・アイヴォリーの過去の作品を辿ってみるとより楽しめるのではないでしょうか?