ルカ・グァダニーノ監督が『君の名前で僕を呼んで』で世界中から注目の的に!
2018年度のアカデミー賞で作品賞、主演男優賞、脚色賞、歌曲賞の4部門にノミネートされ見事脚色賞を受賞した『君の名前で僕を呼んで』。 本作を監督したのはイタリア出身の新進気鋭の監督ルカ・グァダニーノです。日本での知名度はまださほど高くありませんが、ヴェネツィア映画祭やボルダー映画祭での受賞経験を持つ、実力派監督です。 今回はイタリアが生んだ新進気鋭の監督ルカ・グァダニーノを徹底的に紹介していきます。
ルカ・グァダニーノ監督の気になる経歴
ルカ・グァダニーノ監督は1971年イタリアのパレルモに生まれ、幼少期はアフリカのエチオピアで過ごしました。大学で歴史と映画評論を学んだ後、1997年に短編映画『Qui (原題)』で映画監督デビューを果たしました。 その後1999年公開の『ザ・プロタゴニスツ (原題)』で長編映画デビューを果たし、当初はドキュメンタリー映画を中心にメガホンを取り続けていました。しかし2009年公開の『ミラノ、愛に生きる』で恋愛映画に挑戦し、本作で注目を集めるようになります。 『ミラノ、愛に生きる』は英国アカデミー賞をはじめ、多くの映画祭で外国語映画賞にノミネートまたは受賞するなど、映画評論家からも高く評価されました。 その後2015年公開の映画『胸騒ぎのシチリア』がヴェネチア映画祭でプレミア上映されるなど、ルカ・グァダニーノ監督は着実に実力派監督の道を歩み始めています。
監督のルーツは短編映画にあり
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— Call Me By Your Name (@CMBYNFilm) February 5, 2018
先の項目で紹介した通り、ルカ・グァダニーノ監督は短編映画『Qui』でデビューを果たしました。 その後、続けて『L’uomo risacca (原題)』や『Sconvolto (原題)』などの短編作品を手がけています。また『ミラノ、愛に生きる』や『シチリアの胸騒ぎ』に出演し、監督作品の常連とも言えるイギリス人女優ティルダ・スウィントンのドキュメンタリー短編映画を手掛けたことも。 ちなみに短編映画には監督としてではなく、本人として出演も果たしています。
新作『サスペリア』で監督を務めることが決定!
世界から注目を集めるルカ・グァダニーノ監督の新作はホラー映画『サスペリア』です。 『サスペリア』は1977年に公開された同名の映画のリメイク版であり、2018年11月の全米公開が予定されています。 本作の主人公はアメリカ人バレエダンサー。バレエを学ぶためベルリンの有名なバレエ学校に入学するも、その学校で次から次へと生徒が行方不明となります。そして彼女は魔術と残酷な死が絡んだ暗黒のその学校の歴史を突き止めるのです。 本作にはグァダニーノ監督作品には欠かせない存在であるティルダ・ウィンストン、『胸騒ぎのシチリア』に出演したダコタ・ジョンソンなどがキャストに名を連ねており、ルカ・グァダニーノ監督らしい世界観が観られることは間違いないでしょう。
ファッション業界とも深いつながりがある
ルカ・グァダニーノ監督はファッション業界ともつながりが深く、イタリアを代表する高級ブランドであるジョルジョ・アルマーニやフェラガモなどの広告映像も手がけています。 さらにはミラノで開催されたファッション・フィルム・フェスティバル・ミラノの審査員として参加。またルイ・ヴィトンが主催する若手監督を支援する国際的な審査会にも、審査員として参加しています。 ファッション業界のみならず高級ホテルチェーンの広告映像も手がけていることから、彼の映像技術は多方面から評価されているようです。
鬼才タランティーノ監督からも愛されるルカ・グァダニーノ
世界中から注目を集める監督ルカ・グァダニーノ。観客、映画評論家からのみならず、映画監督からもその実力を高く評価されています。 ハリウッドを代表する鬼才クエンティン・タランティーノ監督。『パルプ・フィクション』や『キル・ビル』など独特の世界観で観客を魅了している彼ですが、グァダニーノ監督はそのタランティーノ監督からも高評価を得ています。タランティーノのお気に入りの映画に『ミラノ、愛に生きる』が選ばれているのです。 世界中からその才能に注目が集まり、同業者の監督からも高く評価されるルカ・グァダニーノ監督。新作の公開も控えており、今後の活躍に注目が集まる新進気鋭の監督の一人であることは間違いありません。