2018年10月11日更新

『SSSS.GRIDMAN』の見どころとは?【伝説の特撮ヒーロー「グリッドマン」がアニメで復活】

円谷の特撮ヒーローがアニメーションで復活!原作は「ウルトラシリーズ」とはまた違った面白さが魅力でしたが、アニメ版はどんな作品に生まれ変わったのでしょう。第1回の放送を見ながら、『SSSS.GRIDMAN』の見どころをチェックしてみました。

円谷プロダクションの新境地を切り開いた、あの特撮ヒーローが復活!

漫画やアニメが実写化されことはあっても、特撮番組がアニメ化されるケースは、案外珍しいかも。『SSSS.GRIDMAN』は、1993~1994年にテレビ放送された特撮番組『電光超人グリッドマン』を原案に、新しい登場人物たちの新たな冒険物語を描いています。 原作の舞台は、インターネットの一般化とともにさまざまな産業がコンピューターによって管理され始めた90年代初頭の日本。「コンピューターワールド」を破壊し人々生活を脅かす怪獣が出現、サイバー空間を駆けめくるハイパーエージェント「グリッドマン」が、人々の生活を守るために戦いを挑みます。 主人公は、中学2年生の少年少女仲良し3人組。グリッドマンと電脳世界で合体したり、窮地に陥ったときにサポートメカで助けたり……世界観はやや時代を先取りしすぎた感があったものの、絶対無敵なヒーロー物語ではなく、ごく普通の少年少女が大活躍する面白さは、ウルトラシリーズとはまた違う魅力が感じられました。 平成ウルトラマンシリーズの礎となったとも言われるなど、円谷プロダクションのヒーロー物として新たな境地を拓いた「グリッドマン」は、果たしてどんなアニメに生まれ変わったのでしょうか。

アニメをもっと楽しむために、知っておきたい「原作」のあらすじ

翔直人(小尾昌也)、馬場一平(須藤丈士)、井上ゆか(服部ジュン)は、いつも行動をともにしている中学二年生の仲良し三人組。中古のパーツを組んで作りだした自作パソコンを「ジャンク」と名付け、自宅裏の倉庫に集まってはパソコン三昧の日々を楽しんでいました。 ある日、ジャンクの中に保存されていたCGキャラクター「グリッドマン」に、異次元世界のエネルギー生命体がのりうつります。彼はコンピューターの中にある世界に逃げ込んだ異次元世界の悪魔カーンデジファー(cv:佐藤正治)を追ってきた、ハイパーエージェント。 コンピューターワールドを侵略してリアルワールドまで支配しようとするカーンデジファーを捕らえるために、少年たちは「電光超人」グリッドマン(cv:緑川光)とともに戦うことを決意します。  カーンデジファーは、直人たちの同級生で根暗なひねくれ者、藤堂武史(菅原剛)を使って、コンピューター管理されたシステムに次々に怪獣を送り込み、人々の生活を混乱させます。直人はグリッドマンと合体して怪獣と戦い、一平とゆかはそれをサポート。さまざまな危機を乗り越えて彼らはカーンデジファーを倒し、電脳世界と現実世界の平和を取り戻すことができたのでした。

そもそもグリッドマンとは何者?どんな超能力を持っている?

グリッドマンのイメージは、リアルだけでなくバーチャルでも活躍できるウルトラヒーローといったところでしょうか。強い正義感と使命感を持ち、電脳空間では空を飛ぶこともできます。必殺技は、グリッドビーム。「エージェント」ということで、一部「宇宙刑事」のテイストも盛り込まれているようです。 ユニークなのは、物凄く強い!というワケではないところ。怪獣との戦いではしばしば危地に陥り、ゆかの機転や一平発案のアシスト・ウエポンなどに助けられます。グリッドマンと仲良し三人組が力を合わせてはじめて、平和を守ることができるのです。 声を担当したのは、人気声優の緑川光。アニメーションでもグリッドマン役で登場するということで、ファンは拍手喝采!以前はひたすら爽やかで知的なヒーローという印象でしたが、新作のPVでの語り口は、より人間味がプラスされている印象があります。そんな新しいグリッドマンが、主人公たちとどのようなやり取りを見せてくれるのか、というところも、見どころのひとつです。

アニメ版の主役は高校生。記憶を失った美少年がグリッドマンと「合体」!?

『SSSS.GRIDMAN』でグリッドマンと行動をともにするのは、高校生3人組。中心となるのが、響 裕太(ひびき ゆうた)です。物語は、彼がある日突然、記憶を失ってしまうことからスタート。やがて彼は、旧式のパソコンに現れたハイパーエージェント、グリッドマンと出会います。 自宅の場所までわからなくなってしまった割には、緊迫感のないどこかのんびり屋。それでも正義感は人一倍強い様子。声を担当したのは、広瀬裕也。アーツビジョン所属の新人さんで、本作が初めての主役となるようです。 その友人として、メインキャラクターのひとりとなるのが、内海 将(うつみ しょう)。シニカルな一面はあるものの、友情に篤い少年です。第1話では今ひとつ事態を飲み込めないままで、裕也と合体したグリッドマンを応援。ずばり怪獣の弱点を見抜くなど、実写版で天才的なひらめきを駆使ししてグリッドマンを助けた馬場一平を思わせるキャラクターです。 声を担当する斉藤壮馬は、2018年のアニメージュ・アニメクランプリの声優部門でグランプリを獲得するなど、今、ノリにのっている男性声優てす。

主人公をサポートする「オペレーター」はクール系美少女

メインヒロインの宝多 六花(たからだ りっか)は、裕太や将の同級生。ちょっとクールな印象ですが、面倒見のいい姉御気質を持ちつつ一部天然ボケ要素もあり。圧倒的なキーボードの打ち込みスピードを生かして、やはり実写版の井上ゆかに代わる優秀なオペレーターとしての活躍が期待できそうです。 これからが楽しみなヒロインを演じるのは、女優としても活躍している、宮本侑芽。アニメ版『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』(2017年)ではヒロインのひとり、ルミア・ティンジェル役で注目されました。 もうひとりのヒロインが、新条 アカネ(しんじょう アカネ)。第1話を見る限り、立花とは対照的なわかりやすい癒し系。将曰く「才色兼備、才貌両全の最強女子」で「奇跡」みたいな存在だとか。 声は、2011年のデビュー以来さまざまな作品で活躍、数多くの主要キャラクターを演じてきた実力派声優、上田麗奈。心になにやら秘めたものがある様子のもうひとりのヒロインが、果たしてどんな形でこれからの物語に関わってくるのか、興味津々です。

雨宮哲監督のユニークな演出に注目!脚本は特撮ヒーロー物の「神様」だ

監督は、ガイナックスでさまざまな作品に関わってきた雨宮 哲。これまで『天元突破グレンラガン』『キルラキル』『スペース☆ダンディ シーズン2』など、とびきりユニークなことで知られる作品にも数多く関わってきました。個性的な作画・演出テクニックは、ファンの間でも定評があります。 もともとこの企画は、ウルトラシリーズのアニメ化を、雨宮自らが円谷プロに打診したところからスタートしたのだそうです。制作も、雨宮が現在所属するTRIGGER(トリガー)が担当しました。 脚本を担当したのはアニメーション作品を手がけるかたわら、平成ウルトラシリーズのメインライターとして活躍してきた長谷川圭一。『仮面ライダーW』以来、仮面ライダーシリーズも数多く執筆しているなど、特撮ヒーローファンにとっては神様的存在と言えるでしょう。

OxTと内田真礼が、ヒーローの世界観をエネルギッシュに歌い上げる

オープニング主題歌「UNION」を歌うのは、OxT(オクト)。シンガーソングライターのオーイシマサヨシと作曲家、編曲家としても知られるTom-H@ckのコラボで誕生したユニットです。「オーバーロード」シリーズでインパクトあふれるテーマソングを手がけたことで、アニメファンからの注目度が一気に高まりました。 エンディングは、声優としても大人気の内田真礼(うちだまあや)が「youthful beautiful」を熱唱。オープニングとともにポップで若々しいテーマが、特撮ヒーローならではの元気な物語を盛り上げてくれそうです。

アニメ版第1話から気になる、実写版とのシンクロ率

新旧作品の時間的な連動性を強く感じさせるのは、グリッドマンが姿を表すパソコン。原作でも「ジャンク」と呼ばれていた中古パーツを寄せ集めたマシンですが、アニメでもそっくりそのままのボロさで登場しています。しかもなにげで原作ままの「ジャンクに食われちまった」発言が飛び出すなど、シンクロ率の高さを強く感じさせるエピソードも。 演出的には、怪獣を人間がデザインしそれをPC内の怪人が実体化させるプロセスが、原作同様。その造形や動きがどこか着ぐるみっぽいあたりは、特撮マニアにササる見せ場でしょう。グリッドマンが実体化、地上に降りる瞬間に土砂が激しく巻き上がるシーンも、まさに「円谷」! 公開されているPVでは、ツインドリラーといったアシストウエポンの存在も確認済み。ゴッド・ゼノンなどの「合体技」も展開されることになりそうです。 ちょっと違うのは、戦いの舞台がオリジナルの電脳空間ではなく、怪獣が初めから現実世界に実体化してしまうことでしょうか。原作のカーンデジファーは、怪獣をリアルワールドに出現させようと苦心惨憺していましたが。もっとも、破壊されたハズの学校が翌朝、無傷のまま出現。謎めいた展開が、緊張感を煽ります。

「ちょっと大人」なアニメ版だけに、一筋縄ではいかない展開に期待!

第1話だけではまだ世界観の一端も見えていない状態。しかも、どこか「腹に一物あり」な新城アカネや裕太の前に姿を表す謎の男など、さりげなく不穏当な展開を予感させる布石が散りばめられています。少年少女向けの特撮ヒーロー物とは一線を画する部分かもしれません。 実はもうひとり、気になるキャラクターが、立花の母親。ジャンクショップを経営していますが、役名はなんと「立花ママ」。果たして彼女は単なる「ママ」なのか、それとも実はグリッドマンと関係しているのか……。味のある曲者声優、新谷真弓が声を担当しているだけに、変なところでも期待してしまいます。 『SSSS.GRIDMAN』は、TOKYO MX、MBS、BS11、WOWOWで毎週土曜日の深夜に放送中。Dアニメストアなどでも、翌日曜日の深夜から配信されています。原作もAmazon Primeなどで見放題配信されていますから、見比べながら楽しむのもオススメです。