映画「HiGH&LOW THE WORST/ザ・ワースト」がアツすぎる！キャストの活躍や見どころを解説【ネタバレ】

2015年から、EXILE TRIBEを中心に展開している総合エンターテインメントプロジェクト「HiGH&LOW/ハイアンドロー」シリーズ。 そんな「ハイロー」シリーズからスピンオフとして生まれたのが、高橋ヒロシによる人気不良漫画『クローズ』『WORST』とクロスオーバーした「HiGH&LOW THE WORST/ザ・ワースト」シリーズです。鬼邪高校と鳳仙学園が対決が描かれます。。 この記事では、映画「HiGH&LOW THE WORST/ザ・ワースト」のあらすじやキャストと共に、シリーズファン必見の見どころを紹介していきます。

「HiGH&LOW/ハイアンドロー」シリーズの舞台であるSWORD地区と、「HiGH&LOW THE WORST/ザ・ワースト」シリーズの舞台である戸亜留市(とあるし)で展開される本作。 村山(山田裕貴)率いる鬼邪高校(おやこうこう)と、映画『クローズZERO』で滝谷源治(小栗旬) などが所属していた鈴蘭男子高校の対抗勢力となる鳳仙学園(ほうせんがくえん)が激突することとなります。 鬼邪高校は“漆黒の凶悪高校”の異名を持つほどの不良高校。定時制と全日制でそれぞれグループがあり、お互いが覇権を狙うなど、内部争いで力をつける人物も多くいます。対して鳳仙学園は、鈴蘭との戦いで死者を出したこともあるほど、喧嘩や勝負に対して強い執念がある不良高校。 二大不良高校の激突はどのような展開を迎えるのでしょうか？

鬼邪高校の内部対立は、戦国時代と呼ばれるほど荒れたものになっていました。1・2年をまとめた中中(ちゅんちゅん)一派、アナーキーな泰清(やすきよ)一派、一念発起した司一派、そして実力No.1の轟一派が乱立。 しかしそこへ花岡楓士雄が転入したことで、司一派と中中一派はひとつの巨大勢力になりました。その後も、全日制のアタマを決めるべく張り詰めたムードでしたが、定時制のアタマである村山が彼らに集合をかけます。 村山によれば校内で違法薬物「レッドラム」が流通しており、彼はそれを断固許さないことを伝えるのです。 一方で鳳仙学園のアタマ上田佐智雄は、妹の唯を連れ戻すべく、ある組織のアジトに立ち入ります。彼は組織の幹部を軒並み倒してゆき、唯を助けることに成功。しかし彼が倒した組織こそ、レッドラムを売りさばく「キドラ」というグループだったのです。 鬼邪高校と鳳仙の仕切る地区で商売がうまくいかなくなり、キドラは2つの高校をぶつけ合う作戦に出ます……。その作戦通りに、お互いの高校にケンカを売られたと考えた鬼邪高校と鳳仙は、報復へと乗り出すのです。

鬼邪高校と鳳仙の戦いと同時に描かれるのが、楓士雄と幼馴染たちとの関係です。「Episode.0」で描かれたように、楓士雄や司、泰志や清史たちは、もともと同じ「希望ヶ丘団地」の出身でした。 駄菓子屋の“サダばあ”の葬式をキッカケに、楓士雄は希望ヶ丘団地で育った幼馴染たちと再会。そこで耳にしたのは、葬式に現れなかったもうひとりの親友・新太についての悪い噂でした。 楓士雄は幼馴染たちと共に新太を探し、話を聞こうとするのですが、彼の闇は思った以上に深く……。新太と楓士雄との深い絆が、本作のもうひとつの見どころとなります。

今作『HiGH&LOW THE WORST』は、これまで鬼邪高校のメインキャラクターを務めた村山(山田裕貴)と、今回メインキャラクターとして主役級の活躍を見せた楓士雄(川村壱馬)との、世代交代とも言える作品になっています。 映画版の前日譚「Epsode.0」まででは、村山を中心とする定時制と、轟を中心とする全日制が明確に分断されたことが描かれました。そのため、全日制の中で派閥争いが激化することになったのです。 しかし当の轟(前田公輝)はといえば、村山に勝つこと、そして自分の強さだけに執着し、鬼邪高校のアタマになることにはあまり興味がない様子。そこへ楓士雄がやってくると、瞬く間に人望と強さを見せつけ、鬼邪高校の勢力を束ねていくのです。 一方の村山は、前作「THE MOVIE 3」から引き続き、鬼邪高校を辞めることをほのめかす様子がありました。コブラと戦って以来、自分が何をしたいのか、何を追い求めるべきかを悩んでいたのです。

鬼邪高校のアタマになることを決意した楓士雄、そしてこれまで数多くの困難に立ち向かい、仲間たちを導いてきた村山。「HiGH&LOW THE WORST/ザ・ワースト」は、彼らの世代交代とも言える物語となったのです。

今作は「ハイロー」シリーズの中でも、最も激しいアクションが繰り広げられています。カメラワークや殺陣(たて)、そしてバトルを盛り上げるBGMも、すべてがパワーアップしているのです。 バトルシーンの山場は、映画が始まって間もなく訪れます。それは、村山と轟のタイマン。「Episode.0」までたびたび再戦を断ってきた村山でしたが、ついに轟の挑戦に応えるのです。 2人の戦いは、息もつかせぬスピードで展開していきます。広い体育館に集まった見物客に囲まれながら激しい殴り合いをしたかと思えば、周囲の人々のまたぐらをスルスルとくぐり抜けて追いかけあいが始まり、所狭しと競り合う彼らを捉えるカメラワークもまた圧巻のもの。 序盤から最高の仕上がりを見せてくれます。この時点で観客は、今作がシリーズ最高作であることを確信するでしょう。

なんといっても今作最大の見せ場は、鬼邪高校VS鳳仙学園の乱闘シーンです！『クローズ』そして『 WORST』という不良マンガの金字塔とのコラボとあって、迫力満点の仕上がりになっています。 2組の高校が集まったのは、ある河川敷。お互いに仲間を傷つけられたことに怒り心頭で、両サイドが睨みをきかせます。緊張感漂う中、楓士雄の「いくぞ、てめぇら！」という掛け声を皮切りに、一斉にぶつかり合います。 実力者の轟をはじめとし、「Episode.0」から登場の泰志など、鬼邪高校のメンツはもちろんですが、鳳仙メンバーにも注目のシーンです。やはり佐智雄はアタマにふさわしい実力者で、次々と相手を沈めていきます。また、彼が従える四天王も相当の強さ。 日々、しのぎを削り強さを磨く鬼邪高校の面々ですが、苦戦を強いられることになります。鳳仙の統率がとれたチームワークは、バトルシーンをよりダイナミックに演出。ただの殴り合いではないため、多彩なバトルアクションが見どころの場面となっているのです。 果たして勝負の行方は……。

映画『HiGH&LOW THE WORST』の主役は鬼邪高校、そして敵対する鳳仙学園ですが、「ハイロー」シリーズでおなじみのあの2人が登場します！ 楓士雄とともに新太の行方を調べていたオロチ兄弟。彼らは違法薬物レッドラムのことを聞くために、ある人物のもとへ訪れるのです。 彼が話を聞きに行ったのは、山王連合会に所属するチハルのところでした。チハルとテッツが2人でパフェを注文しているところに、オロチ兄弟が訪れていたのです。 山王連合会は物語に深くかかわらないものの、シリーズファンには嬉しいシーンになっています。レッドラムも、かつてチハルがメインとなるエピソードで登場していたものなので、それを踏まえるとより本作を楽しむことができるのです。

今作は、高橋ヒロシ原作『クローズ』そして『WORST』とのクロスオーバー作品。鳳仙は、漫画に登場する高校です。 『HiGH&LOW THE WORST』には鳳仙以外にも、『クローズ』からパルコというキャラクターが登場しています。 パルコといえば、『クローズ』の主人公・坊屋春道たちとともにP.A.D(パルコ・アンド・デンジャラーズ)を組み、スネイクヘッズに戦いを挑んだ人物。少しダサいけれど、どこか憎めない人気キャラクターです。 そんなパルコが、村山のバイト先に登場(画像左)。劇中では焼き鳥屋を営む人物として描かれ、一見厳しく後輩に接するものの、心の内では優しいことから後輩たちに尊敬されていました。丸いサングラスと高くセットした髪型は健在です。 また物語の最後には鈴蘭高校(すずらん)も登場！鳳仙の佐智雄が勝てなかった相手ラオウと呼ばれる人物に会うため、楓士雄が校内を覗くというシーンです。

鬼邪高校の番長である村山。喧嘩のレベルがより高いと言われている定時制に通い、「1番」にこだわりを持つ人望の厚い人物です。

村山の右腕として活躍する古屋(画像右)。頭がよく、村山と番長争いをするまでは負けなしでした。番長争いで村山に負けてからは、彼の実力を認めサポートしています。

関(画像左)は、鬼邪高校の最年長25歳で、プロレスラーのような体格。力はありますが、喧嘩をするときは卑怯な手を使うことが多く、臆病な性格のようです。

不良に恫喝された過去から不良のことを激しく嫌っている轟。「不良狩り」と言って不良に喧嘩を仕掛け、成り上がるために鬼邪高校に転校してきました。

本作の新キャラクター/キャストである花岡楓士雄(はなおかふじお)。全日制の覇権を狙う転校生です。

『クローズ』『WORST』に登場する鳳仙学園は、鈴蘭高校の対抗勢力である不良高校。 通称「スキンヘッド軍団」と言われており、幹部以外は丸坊主の集団。鈴蘭とは違い、番長を筆頭に統率が取れた組織力が強さの理由の1つです。

幹部以外、全員がスキンヘッド頭なのが特徴の鳳仙学園のトップ。新世代たちを率いる歴代最強のリーダーであり、幹部の四天王とも強い絆で結ばれています。 演じるのは、『烈車戦隊トッキュウジャー』(2014)で一躍知名度を上げ、その後もドラマや映画、舞台で幅広く活躍中の志尊淳。中学生の頃に『クローズZERO』に憧れ、不良のリーダー役を演じるのが夢だったと言い、喜びのコメントを寄せました。

鳳仙四天王の一人である小田島。四天王はそれぞれの苗字(小田島、志田、仁川、沢村)の頭文字から、通称「小沢仁志」と呼ばれているようです。 高橋ヒロシ曰く“キレ者”の小田島を演じるのは、男性エンターテインメント集団 「男劇団 青山表参道X”」の副リーダー・塩野瑛久。LDH制作による「PRINCE OF LEGEND」シリーズでは、Team奏のメガネ王子こと、久遠誠一郎を演じています。

鳳仙四天王の一人。高橋ヒロシ曰く“狂犬”の志田を演じるのは、映画「リアル鬼ごっこ」シリーズ(3～5)などで知られる荒井敦史です。 武田鉄矢主演の「水戸黄門」シリーズでは、ファンお馴染みの格さんこと、渥美格之進役に抜擢されました。

鳳仙四天王の1人。高橋ヒロシ曰く“重戦車”の仁川を演じるのは、ONE OK ROCKの元ドラマーで、俳優、作家、脚本家として活躍する小柳心。 映画『クローズZERO』や「ZERO Ⅱ」には、「海老塚中トリオ」の1人・杉原誠(マコ)役で出演していました。

鳳仙四天王の1人。高橋ヒロシ曰く“戦士”の沢村を演じるのは、スポーツ雑誌「Tarzan」などでモデルを務め、俳優としても知名度を上げつつある葵揚。 2019年放送のドラマ『俺のスカート、どこ行った？』にて、彦根大輝役を演じていたのも記憶に新しいですね。

幹部の1人・サバカン役には、俳優やシンガーソングライター、ダンサーとして活躍し、自主制作映画も手掛ける坂口涼太郎。 主な出演作には、映画『書道ガールズ!! わたしたちの甲子園』(2011年)、「ちはやふる」シリーズなどがあります。

鬼邪高の隣町のマンモス団地「希望ヶ丘団地」で、花岡楓士雄とともに育った幼馴染み。とても仲間思いで、冷静かつ落ち着いた性格の人物です。 そんな桐原役には、2019年の活躍が目覚ましい人気俳優・白洲迅。ドラマ『僕はまだ君を愛さないことができる』では主演を務め、さらに注目を集めています。

希望ヶ丘団地で育ち、絶大なパワーを持つという「オロチ兄弟」の兄です。元ヤンキーであり、現在は弟・正也と建設会社「関組」で働いています。 真也を演じるのは、GENERATIONS from EXILE TRIBEのパフォーマー・中務裕太。「ハイロー」への出演を熱望していたそうで、本作が俳優＆銀幕デビュー作となります。

楓士雄や誠司、兄と共に希望ヶ丘団地で育った「オロチ兄弟」の弟・尾々地正也を演じるのは、GENERATIONS from EXILE TRIBEのパフォーマー・小森隼。 兄・真也を演じる中務と同じく、本作で俳優＆銀幕デビューを飾ることになりました。

楓士雄の幼馴染・石井マドカ役には、映画『ソロモンの偽証』(2015)の体重を15kg増量した役作りで話題を呼び、人気作への出演が続く女優・富田望生。 2019年はドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』、朝ドラ『なつぞら』にも出演しており、注目の若手です。

本作のキーマン。楓士雄は数年ぶりに訪れた団地で幼馴染みたちと再会するも、新太は行方不明になっており、鬼邪高校との戦いの裏で彼を探すことになります。 そんな新太を演じるのは、ドラマ「リーガル・ハイ」シリーズ、「GTO」シリーズなどで注目を集めた若手イケメン俳優・矢野聖人です。

鬼邪高校のその他キャストは、狂った戦い方で泰・清一派を率いる泰志役に2.5次元ミュージカルで活躍する佐藤流司、清志役に「劇団4ドル50セント」所属の個性派・うえきやサトシ。 中・中一派の中越役にドラマ『監獄のお姫さま』などの神尾楓珠(かみお・ふうじゅ)、中岡をハーフモデル、俳優、タレントとマルチに活躍する中島健が演じます。吉野北人演じる高城司の手下・ジャム男役の福山康平、轟一派に属する芝マン役の龍、辻役の鈴木昂秀のほか、定時制の「三中トリオ」こと中林役の清原翔、中茎役の青木健、中園役の陳内将も名を連ねました。 上田佐智雄の妹・上田唯役には、「Seventeen」専属モデルとしてデビューし、『チア☆ダン』(2018)などの話題作にも出演する若手女優・箭内夢菜(やない・ゆめな)。役名は不明ですが、市川和宏、落合モトキ、佐藤大樹、佐藤寛太も出演。 さらに『クローズ』の人気キャラ、「県南の5人組」からパルコこと春山孝一役の塚本高史、関虎太郎の父親で関組の社長・関雅虎役の小沢仁志も出演しています。

映画「THE WORST」に書き下ろされた劇中歌全10曲のうち、4曲が映画の前日譚を描く新作ドラマで解禁され、大きな話題を呼びました。 新たに発表されたのは、EXILE THE SECONDによる轟のテーマ曲「Ain't Afraid To Die」をはじめ、SWAYによる中・中一派のテーマ曲「ON FIRE」、DOBERMAN INFINITYによる泰・清一派のテーマ曲「まだ足りねぇ」、バトルシーンで使用されるTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEの「FIRED UP」の4曲です。 それに加え、GENERATIONS from EXILE TRIBEのボーカル・数原龍友の初ソロ楽曲「Nostalgie」も起用。数原初のバラード曲であり、普段のダンスミュージックとは一味違う、優しく心に響く曲に仕上がりました。

2019年には日本テレビ系列にて前日譚ドラマ『HiGH&LOW THE WORST EPISODE.0』が放送されました。本作はHuluでも配信され、花岡楓士雄と高城司を中心とした男たちの友情と熱い戦い、映画本編へ繋がる序章が描かれています。 オープニングテーマには、映画の特報映像で使用されたTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEの楽曲「SWAG&PRIDE」が起用されました。 ドラマの新キャストには楓士雄の祖父・哲二役の泉谷しげる、母親・ミキ役の藤田朋子の出演が決定し、ベテランが脇を固めることに。 鬼邪高校の新メンバーとして、男性アイドルグループ「MAG!C☆PRINCE」の阿部周平演じる益田、7人組ダンス＆ボーカルユニット「ONE N' ONLY」の草川直弥演じる下田を含む9名が参戦します。

映画「HiGH&LOW THE WORST」の後日談となるスピンオフドラマ『6 from HiGH&LOW THE WORST』が2020年11月19日から日本テレビ系列で放送開始。Huluでも地上波放送後に配信をスタートします。 本作では、映画に登場した希望ヶ丘団地の幼馴染6人の友情物語が描かれるとのこと。バトル満載の映画から打って変わって、しんみりとノスタルジーに浸れるドラマになりそうです。 不穏な事件や自殺が相次ぎ、「絶望団地」とも揶揄される希望ヶ丘団地。そこで暮らす小学生だった花岡楓士雄たち6人はあるとき、近所の神社でタイムカプセルを埋め、10年後に再び集まろうと約束を交わします。 それから10年が経ち、鳳仙学園との騒乱を終えた楓士雄。親友の司から「全員が約束を覚えていたら奇跡」と冷やかされながらも、タイムカプセルが埋まっている神社に向かいます。 新キャストとして、幼馴染の「オロチ兄弟」を育てたシングルマザーを美保純が演じるほか、森崎ウィン、見上愛といった若手注目株も脇を固めます。

この記事では、人気シリーズ「HiGH&LOW/ハイアンドロー」シリーズの映画「THE WORST/ザ・ワースト」について、アツすぎるアクションシーンやストーリーのカギを握る見どころ、そして各キャストを紹介してきました。 これまでとは一線を画すアクション大作に進化していた今作。2022年には続編『HiGH&LOW THE WORST X』の公開も決定しました！最新作「クロス」の公開を前に「ザ・ワースト」を見返してみるのも良いかもしれませんね！ ※高橋ヒロシの「高」は、正式には「はしごだか」