おすすめ寿司映画4選 職人を追った硬派なドキュメンタリーからとんでもSUSHIムービーまで
日本の寿司職人を収めた美しいドキュメンタリー映画からアメリカナイズされたとんでもSUSHIムービーまで
日本が誇る伝統料理、寿司。その魅力は海外にまで伝わっており、国内外を問わず、寿司を題材にした映画が存在しています。 本記事ではおすすめの寿司映画を紹介。さらに記事後半ではとんでもジャパニーズフードが登場する映画を厳選してみました。
1.『SUSHI GIRL』
まさかの女体盛り寿司が登場
ゾンビ映画の巨匠、ジョージ・A・ロメロ主催の短編ゾンビ映画コンテストで優秀賞を獲得した経歴を持つ、カーン・サクストンの監督作品。 強盗の罪で6年間服役していたフィッシュは、仲間について口を割ることなく出所を果たします。そんな彼を祝うべく、仲間たちが用意したご馳走が、寿司の女体盛りでした。 「ヤクザ式のディナー」として振る舞われますが、6年前に強奪したダイヤの在り処をフィッシュが知らないと答えると、状況は一変。事態は狂気の渦に飲み込まれていきます。 しなやかな女体に寿司が美しく盛り付けられている様は、一見の価値ありです。ちなみに寿司職人として、アクションスターの千葉真一が出演しています。
2.『デッド寿司』
寿司は寿司でも人食い寿司!
2019年の映画『惡の華』を手掛けた、井口昇が監督した作品です。アクション女優として知られる武田梨奈が主演しています。 主人公のケイコは伝説の寿司職人を父に持ち、自身も職人を目指していました。しかし修業の辛さから逃げ出し、田舎の旅館で働く日々。ある日、怪しげな男が旅館を訪れ、評判の寿司に薬を注入します。 そして生まれたのが、血に飢えた人食い寿司でした。トロカッターにイクラリアン、アブリサーモ―にエビゾーといった凶暴な殺人寿司たちに、ケイトが立ち向かいます。変貌した寿司たちを見れば、美味しい寿司のありがたさを再確認できるかも……?
3.『銀幕版 スシ王子! ~ニューヨークへ行く~』
ニューヨークでも「お前なんか、握ってやる!」
ドラマ版も放送された、Kinki Kidsの堂本光一主演作。「TRICK」や「SPEC」シリーズで知られる堤幸彦が監督を務めました。 通称「スシ王子」として知られる天才寿司職人の米寿司(まいず つかさ)は、シャリの達人・俵源五郎に弟子入りするため、ニューヨークを訪れます。しかし彼の構える店「八十八」は、土地の乗っ取りを企てるマフィア・ペペロンチーノ一味に狙われており、司もその抗争に巻き込まれることに――。 監督・主演が共に認めるバカバカしい設定で、思い切り笑える作品に仕上がっています。アメリカの寿司事情にも注目です。
4.『二郎は鮨の夢を見る』
完璧な寿司はもはや芸術
銀座の寿司屋「すきやばし次郎」の店主・小野次郎を追ったドキュメンタリー映画です。当時85歳にしてその道を究めようとする姿や、伝説的な父の背中に近づこうとする長男・禎一をカメラに収めています。 「すきやばし次郎」は世界のセレブが足を運ぶ名店で、2014年には日本を訪れたアメリカのバラク・オバマ大統領と安倍晋三首相が会食を行ったほど。監督のデビッド・ゲルブは彼の寿司に感銘を受け、3カ月間小野に密着しました。 本作では芸術品のような寿司を見ることができます。2020年現在、94歳の小野はミシュラン史上最高齢のシェフとなりました。
ciatr厳選!とんでも和食・ジャパニーズフードが登場する映画
ここからはどこで間違って伝わってしまったのか、どこかおかしな和食が登場する映画を登場します。
『ブレードランナー』
リドリー・スコットが監督した名作SF映画。惑星移住が可能となった未来で、「レプリカント」と呼ばれる人造人間と人間の物語です。 文化が入り乱れた独特な街が描かれ、中には日本語の看板も。ハリソン・フォード演じる主人公のデッカードは屋台を訪れ、不思議な日本語の主人に「4つくれ」と何やら注文をします。主人に「2つで十分ですよ!」と言われた後、別で頼んだうどん(のようなもの)をすするデッカード。 当時公開されたものでは編集の都合で何が4つ欲しかったのかがわからなくなっていましたが、その後に発売されたバージョンで、グロテスクな魚の丼ものだったと判明しました。その魚をいくつ乗せるかで、2人は揉めていたのでした。
『セックス・アンド・ザ・シティ』
ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」はニューヨークに住む女性たちの日常を描いて人気を博し、その後を描いた映画も製作されました。 サマンサは俳優のスミスと付き合っており、バレンタインにあるサプライズを計画します。ここでまたしても登場するのが、女体盛りです。自分の体にお手製の寿司を乗せてスミスの帰りを待つサマンサでしたが、結局彼は3時間遅れで帰宅。怒ったサマンサは彼にカリフォルニアロールを投げつけるのでした。 アメリカでは、女体盛りは一種の定番となっているのでしょうか?
『ゴースト・イン・ザ・シェル』
本作は士郎正宗による漫画『攻殻機動隊』を原作とした映画です。電脳技術が発達し、人々が身体をサイボーグ化するようになった近未来が舞台。 スカーレット・ヨハンソン演じる主人公のミラ・キリアン少佐ら公安9課は、ハンカ社のサイバー技術を破壊しようとするテロ事件を解決すべく、捜査に乗り出します。 そこで大統領やハンカ社のお歴々が会食を行っていたのが、日本料亭風の店でした。芸者のロボットがいたり、ホログラムの魚が泳いでいたりと、かなり近未来的で不気味な雰囲気。日本酒や和食と思しき料理が登場しました。
寿司映画には国境を越える魅力がある
この記事では、寿司をテーマにした映画を紹介しました。化け物になった寿司から一流の寿司まで、バリエーション豊かな寿司が登場しました。 たとえ日本人にはびっくりなSUSHIでも、寿司が日本の誇る食文化であることに変わりないでしょう。姿を変えて世界に広まっていることこそ、寿司が愛されている証拠ではないでしょうか。