2021年4月9日更新

おすすめロードムービー・旅映画35選を紹介!【洋画編】

グリーンブック
© 2018 UNIVERSAL STUDIOS AND STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC. All Rights Reserved.
menu icon

目次

きっとあなたの胸に刺さるロードムービーが見つかるはず

感動的な人との出逢い、美しい景色、のんびりと流れる時間、世代を問わず人気が高いロードムービーは時代ごとに傑作が生まれてきました。 人種を超えた友情や犯罪カップルの逃避行、はたまた近未来の荒野を駆け抜ける一匹狼などなど、ジャンルも主人公も様々なロードムービー。世界各国の時代を超えた名作たちとともに旅をしてみませんか? 数ある作品の中から厳選のおすすめロードムービー35本を紹介します。

不朽の名作ロードムービーランキング

最初に取り上げるのは、ロードムービーならこれは押さえたい!テッパンの名作たち。こちらのランキングは、誰もが知る&レビュー評価が高いなどの「名作度」を主軸に、“現代にも通じる”ストーリーの味わいも加味して決定しました。

7位:『ファイブ・イージー・ピーセス』(1971年)

アカデミー賞にノミネートされたジャック・ニコルソン主演の傑作!

『ファイブ・イージー・ピーセス』
©Columbia/Photofest/Zeta Image

ラブ・ラフェルソン監督作『ファイブ・イージー・ピーセス』は、すでに紹介したアメリカニューシネマの傑作『イージー・ライダー』の翌年に全米公開された作品。ジャック・ニコルソンは本作で2年連続アカデミー賞にノミネートされました。 ジャック・ニコルソン演じる肉体労働者ボビーが、カレン・ブラック演じる恋人レイと故郷へ帰る旅に出ます。食堂でボビーがウェイトレスを怒鳴りちらす場面は、映画史に残る名場面です。

6位:『イージー・ライダー』(1969年)

アメリカンニューシネマ・ロードムービーの金字塔

イージー・ライダー
© Sony Pictures Entertainment (Japan) inc.

1969年公開のアメリカンニューシネマを代表する作品。当時のヒッピー文化を知るのには最良のロードムービーです。 ハーレーダビッドソンのチョッパーバイクにまたがって、自由を求めてアメリカを縦横無尽に駆け巡る主人公ワイアットとビリーの姿は、まさに当時のヒッピーを体現したもの。 キャプテン・アメリカことワイアットをピーター・フォンダ、相棒のビリーをデニス・ホッパー、途中で旅に加わる弁護士ハンセンをジャック・ニコルソンが演じました。 彼らに等身大のリアルを見出した当時の若者は熱狂して本作を迎えましたが、ヒッピー文化の終焉も予期したような衝撃的な結末には、アメリカの現実と深い闇をも思い知らされます。

5位:『地獄の逃避行』(日本劇場未公開)

70年代アメリカのロードムービーの傑作!

『地獄の逃避行』
©Warner Bros./Photofest/Zeta Image

テレンス・マリック監督『地獄の逃避行』(1973年全米公開)は、70年代の傑作ロードムービーと知られ、数々の名監督に多大な影響を与えた作品です。 シシー・スペイセク演じるティーンエージャーの少女ホリーは、マーティン・シーン演じる20代の青年キットと出逢い、恋に落ちました。しかし、その関係をよく思っていなかったホリーの父親をキットが殺してしまい、2人の逃避行が始まります。 本作のテーマ曲は、1993年公開のカップル逃避行ムービー『トゥルー・ロマンス』で再利用されました。

4位:『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(1986年)

事件の無い退屈な日常をそのまま描いた異色のロードムービー

『ストレンジャー・ザン・パラダイス』
©Samuel Goldwyn Company/Photofest/Zeta Image

『コーヒー&シガレッツ』(2005年)など、その独特な作風で熱狂的なファンを持つ監督、ジム・ジャームッシュの出世作です。 主人公のウィリー、エヴァ、エディの冴えない3人組が送る特に何もない日常を、モノクロで淡々と映した3部構成の作品。ハリウッドの華やかなイメージとは無縁な、地味なアメリカの姿が新鮮です。 ウィリー役に加え本作の音楽も担当したジョン・ルーリーをはじめ、個性的なキャストが出演。 ゆったりしたテンポと彼らのリラックスした演技が合わさって、普通の映画とは違った魅力が溢れています。

3位:『テルマ&ルイーズ』(1991年)

巨匠リドリー・スコットが撮ったロードムービーの傑作!

『テルマ&ルイーズ』スーザン・サランドン、ジーナ・デイヴィス
©︎MGM/Photofest/zetaimage

リドリー・スコット監督作『テルマ&ルイーズ』は、90年代に生まれたロードムービーの傑作として知られています。スーザン・サランドン演じるウェイトレスのルイーズと、ジーナ・デイヴィス演じる夫に嫌気がさした主婦テルマが旅に出るストーリーです。 バーでテルマを強姦しようとした男をルイーズが撃ち殺し、ふたりは警察から追われる存在に。 アメリカの荒野を走る、1966年製フォード・サンダーバード・コンバーティブルがとても印象的な作品です。

2位:『レインマン』(1989年)

アカデミー賞作品賞受賞作!サヴァン症候群の兄との旅が教えてくれたこと

『レインマン』
©MGM-UA/Photofest/zetaimage

サヴァン症候群の兄と自由奔放な弟がロサンゼルスへの旅で見出した兄弟愛を描くヒューマンドラマ。ダスティン・ホフマンが兄レイモンド、トム・クルーズが弟チャーリーを演じました。 ロサンゼルスで高級車ディーラーをしているチャーリーは、経営が思わしくなく、父の訃報が届いたことから遺産目当てに故郷へ帰ります。しかし遺産のほとんどが重いサヴァン症候群を持つ兄レイモンドの信託財産になっている事実を知り、強引に彼を施設から連れ出してしまいます。 ロサンゼルスへ向かう道中、レイモンドの驚異的な記憶力に驚く一方、幼い頃交わした兄との交流を思い出したチャーリー。本作はチャーリーが過去を省みて、人間的な成長を遂げるロードムービーでもあります。

1位:『スタンド・バイ・ミー』(1987年)

もはや語る必要なし!ベン・E・キングの名曲が彩る不朽の名作

スタンド・バイ・ミー
© Columbia Pictures

ホラー小説の帝王、スティーブン・キングの短編小説「死体」を映画化した作品。リバー・フェニックス、ウィル・ウィートンら当時の若手スターが出演しました。 オレゴン州の田舎町で暮らすゴーディとテディ、クリス、バーンは、町から30km離れた線路沿いに少年の轢死体があるとの噂を聞きます。死体探しの旅の道中で、家族との関係や自分の将来を見つめる彼らを通し、“大人になるということ”を鋭い視点で描き出しました。 アカデミー脚色賞やゴールデン・グローブ賞の作品賞、監督賞にノミネートされた本作。ベン・E・キングによる主題歌「スタンド・バイ・ミー」も多くのファンを獲得し、聴いたことがない人はいない、と言っても過言ではありません。

自分を見つめるロードムービーランキング

孤独かつ過酷な旅は、時に想像する以上の精神的成長をもたらすもの。そんな映画を厳選し、旅を通じて主人公自身やその人生にどれほど影響があったか、という点を基準に評価しました。

5位:『バニシング・ポイント』(1971年)

時速200マイルの世界に生きる一匹狼!音楽やカーアクションも魅力!

『バニシング・ポイント』
©20th Century Fox Film Corp./Photofest/Zeta Image

1971年製作のアメリカン・ニューシネマ。基本的には車を暴走させるだけの映画ですが、2021年3月現在に至るまでカルト的な人気を誇っています。 1970年型ダッジ・チャレンジャーの陸送を請け負った男コワルスキー(バリー・ニューマン)が、デンバーから15時間でサンフランシスコに到着する、という賭けに挑むストーリー。 やがてスピード違反で警察に追われ、警察を権威の象徴とみたラジオの聴衆から応援を受けるようになり、コワルスキーも黙々とひたすらチャレンジャーを走らせるのでした。 アメリカン・ニューシネマにおいて、これほど不思議な立ち位置のものはありません。明らかなB級映画なのに、その後も文化的な影響を及ぼし続けている稀有な作品です。

4位:『運び屋』(2019年)

居場所を取り戻すために犯罪に手を染めた老齢の「運び屋」

クリント・イーストウッドが監督・製作・主演を務めた犯罪映画。原案は「ニューヨーク・タイムズ」に載った80代の麻薬の運び屋レオ・シャープの実話です。原題の『The Mule』は麻薬の運び屋を指す隠語で、頑固な人というダブルミーニングもあります。 園芸家のアール・ストーンは時代の流れに乗れずに廃業し、家庭を顧みなかったため家族とも疎遠に。経済的に困窮したアールは麻薬の運び屋となります。大金を稼いだ彼は自信を取り戻し、家族との絆を修復しようとしますが……。 高齢で運び屋となった実話にも驚きますが、同じく高齢のクリント・イーストウッドの健在ぶりにもビックリ!飄々として好きな曲を流しながらドライブする姿は、どこか監督の分身にも見えます。

3位:『LIFE!』(2014年)

空想癖がある男の壮大なドラマ!思いがけない旅が人生の転機に

ジェームズ・サーバーの短編小説『ウォルター・ミティの秘密の生活』を、「ナイト ミュージアム」シリーズのベン・スティラー監督、主演でリメイクしました。 「LIFE」誌の写真管理部に勤めるウォルターは、一風変わった妄想癖の持ち主。空想では何でもできますが、現実では冴えない中年男性です。彼はある日、最終号の表紙写真を撮影するカメラマンを捜すため、まさに波乱万丈の旅に出ることになり……。 様々な風景や人々と出会う中で、人生の“本当に大切なもの”を見つけるウォルター。カメラマンを見つける旅は、彼の自分の探しの旅にもなりました。心持ちひとつで日常は劇的に変化するのだと、迷っている人の背中を押してくれる作品です。

2位:『イントゥ・ザ・ワイルド』(2008年)

青年は何故全てを捨てて旅立ったのか?

『イントゥ・ザ・ワイルド』
©︎ PARAMOUNT/zetaimage

裕福な家庭の出身で、大学でも優秀な成績を収めた青年クリス・マッキャンドレス。しかし、彼は真の人生を求め、アラスカを目指して一人旅に出ます。 アメリカ中で話題となったあるニュースを取材したノンフィクション小説『荒野へ』が原作。安定した環境から飛び出し、名前を変えて放浪するクリスの旅の顛末が静かに語られます。 俳優として輝かしい経歴を持つショーン・ペンが、監督と脚本の両方を担当するほど映画化を熱望していた作品です。 クリスを演じたエミール・ハーシュは本作での演技が評判を呼び、キャリアの転換点となりました。

1位:『パリ、テキサス』(1985年)

パルム・ドール受賞の名匠が放つ家族再生の物語

パリ、テキサス
© 1984 REVERSE ANGLE LIBRARY GMBH, ARGOS FILMS S.A. and CHRIS SIEVERNICH, PRO-JECT FILMPRODUKTION IM FILMVERLAG DER AUTOREN GMBH & CO. KG

4年前に家族を捨てて失踪した兄のトラヴィスが発見されたと聞き、弟のウォルトは彼を保護します。 ウォルトが引き取って育てていた息子のハンターとも再会し、徐々に打ち解けていくトラヴィス。兄との絆を取り戻した彼は、妻のジェーンに会うために再び旅立ちます。 『さすらい』(1977年)などのロードムービーで知られるヴィム・ヴェンダース監督の代表作であり、カンヌ国際映画祭ではパルム・ドールを受賞した傑作です。 トラヴィスを演じるのは、名脇役として多くの作品に出演してきたハリー・ディーン・スタントン。彼の熟練した演技も見所です!

人とのつながりに心打たれるロードムービーランキング

続いては主人公だけで完結しない、人との繋がりを主軸にした作品を紹介します! 家族や旅先で出会う人々、すれ違うだけの他人などとの交流にどれほど心を打たれるか、そして考えさせられるかを基準にランキングにしました。

14位:『オン・ザ・ロード』(2013年)

ケルアックの「路上」を映像化したアメリカ大陸横断物語

ジャック・ケルアックが1957年に発表した小説『路上』を原作とした映画。サム・ライリー、ギャレット・ヘドランド、クリステン・スチュワート、エイミー・アダムスと豪華なキャストが集結しました。 ケルアックの原作は、アメリカで1950年代にビート・ジェネレーションと呼ばれるムーブメントが起こった中で発表された、アメリカ現代文学の傑作のひとつ。 主人公サル・パラダイスが相棒ディーン・モリアーティとともに、即興で自由気ままにアメリカを横断する物語ですが、元はケルアックと彼の親友ニール・キャサディとの旅を綴った実録物です。 同じくビート作家のウィリアム・バロウズはオールド・ブル・リー、アレン・ギンズバーグはカーロ・マルクスとして登場しています。

13位:『マッドマックス2』(1981年)

「マッドマックス」シリーズ第2弾!インターセプターが荒野を駆ける

『マッドマックス2』
©Kennedy Miller Productions/Warner Brothers/Photofest/Zeta Image

1979年製作のジョージ・ミラー監督による『マッドマックス』の続編。前作の舞台は暴走族の犯罪が多発するオーストラリアの路上でしたが、今回はなんと世界大戦後の近未来!主人公は同じく、メル・ギブソン演じる元警察官マックスです。 大戦によって文明が崩壊し、暴走族が石油を奪い合う荒廃した砂漠の世界を、妻子を失い愛車インターセプターで走り続けていたマックス。彼は盗みを働いていたジャイロ・キャプテン(ブルース・スペンス)と出会い、暴走族との戦いに巻き込まれていきます。 砂漠を駆けるインターセプターや暴走族が乗る改造車が印象的な本作。ジャンルとしてもかなり異色なロードムービーといえるでしょう。カルト的な人気を得てシリーズ化し、3作目から27年ぶりに製作された『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015年)も大ヒットしました。

12位:『サムシング・ワイルド』(1988年)

巻き込まれ型映画の傑作!?

『サムシング・ワイルド』
©Orion/Photofest/Zeta Image

ジョナサン・デミ監督が製作した『サムシング・ワイルド』。ジェフ・ダニエルズ演じるニューヨークのエリート社員チャーリーが、メラニー・グリフィス演じる女性ルルに弱みを握られたことをきっかけとして、2人の旅が始まります。 ルルの夫として高校の同窓会に出席させられたり、ルルの狂暴な夫に脅されたりと、チャーリーは旅を通してルルに振り回されることになりました。本作は『或る夜の出来事』など、1930年代に制作されたスクリューボールコメディへのオマージュが捧げられていると言われています。

11位:『サイドウェイ』(2005年)

大人のためのロードムービーの傑作!?

『サイドウェイ』
©︎ FOX SEARCHLIGHT/zetaimage

アレクサンダー・ペイン監督作『サイドウェイ』は、大人のためのロードムービーの傑作として語り継がれてきました。 監督のペインは『アバウト・シュミット』(2003年)や『ファミリー・ツリー』(2012年)、この後紹介する『ネブラスカ ふたりの心をつなぐ旅』などで知られています。本作は数々の傑作ロードムービーを生みだした彼の作品の中でも、特にユーモアと哀愁のバランスが良い作品です。 中年男性の憂鬱、孤独を、時におかしく、時に痛々しく描いていることが『サイドウェイ』の重要なポイントと言えるでしょう。鑑賞後はワインテイスティ!

10位:『スターマン/愛・宇宙はるかに』(1985年)

ホラー映画の巨匠が撮った異色SFムービー!

『スターマン/愛・宇宙はるかに』
©Columbia Pictures/Photofest/Zeta Image

『スターマン/愛・宇宙はるかに』は「ハロウィン」シリーズなどで知られる、ジョン・カーペンターが撮った異色のSF作品です。 カレン・アレン演じる未亡人ジェニーが、ジェフ・ブリッジス演じる夫そっくりの宇宙人スターマンと出逢うことから、本作のストーリーは始まります。宇宙船合流地点を目指す旅を通して、2人は心を通わせていきました。 本作はジョン・カーペンター監督作ですが、恐怖やアクションに頼った作品ではありません。美しいラブストーリーとしても、評価の高い傑作ロードムービーです。

9位:『グッバイ、サマー』(2017年)

少年2人のひと夏の冒険を描いた青春ロードムービー!

学校ではバカにされ、家で母親や兄に悩まされているダニエル。そんなある日、テオという少年がダニエルの学校に転校してきます。 目立ちたがりで変わった行動を取るテオと、クラスでも浮いているダニエルは意気投合。やがて2人は、スクラップで作った車で夏休みに旅に出ることを計画します。 多くの有名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛け、『エターナル・サンシャイン』(2005年)などの監督としても知られるミシェル・ゴンドリーが、現代版『スタンド・バイ・ミー』と言えるような瑞々しい青春を描きました。

8位:『俺たちに明日はない』(1968年)

米犯罪史に名を残すボニー&クライドの明日なき逃避行

『俺たちに明日はない』
©︎ WARNER BROS./zetaimage

1930年代のアメリカに実在した犯罪カップル、「ボニーとクライド」の破天荒な人生を描いたアメリカン・ニューシネマ初期の傑作。彼らの出会いと銀行強盗に至る経緯、そしてその死の瞬間までを克明に描いています。 刑務所帰りの車泥棒クライド・バロウ(ウォーレン・ベイティ)と出会ったウェイトレスのボニー・パーカー(フェイ・ダナウェイ)。車を盗んで町から町への銀行強盗を始めた2人は、やがて義賊的な「バロウズ・ギャング」として名を馳せ、指名手配犯となっていきます。 世界恐慌という時代がつくった英雄か、ただの凶悪犯か。フォードV8に乗って州をまたいで駆け抜けたカップルは、その車の中で絶命しました。当時から彼らの生き方に共鳴した若者が多かったのも、また事実です。

7位:『トゥルー・ロマンス』(1994年)

バイオレンスありロマンスありの逃避行!

『トゥルー・ロマンス』
©Warner Bros./Photofest/zetaimage

クエンティン・タランティーノが脚本を担当したロードムービーです。 手違いで手に入れた麻薬を持って逃げるカップルと、彼らを追うマフィア。そこに警察なども加わって、どんどんスケールが大きくなっていきます。果たして2人の危険な恋の行方は……。 クリスチャン・スレーターとパトリシア・アークエットが主演を務め、ブラッド・ピットやデニス・ホッパーなど、それ以外のキャストも非常に豪華です! 監督は『トップガン』(1986年)などで知られるトニー・スコットですが、タランティーノの趣味が強く出ており、お馴染みのバイオレンスや過激な描写もたっぷりと楽しめます。

6位:『モーターサイクル・ダイアリーズ』(2004年)

若き日の革命家を描いたロードムービーの傑作

『モーターサイクル・ダイアリーズ』
©FOCUS FEATURES/zetaimage

ウォーター・サレス監督作『モーターサイクル・ダイアリーズ』は、若き日のチェ・ゲバラが、親友と共に南アメリカ大陸をバイクで旅するロードムービーです。 映画の旅を通して、南米の様々な文化、気候に触れることが出来る本作は、究極のロードムービーの1本かもしれません。 原作はチェ・ゲバラ本人による南米旅行記『チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記』。この旅で南米社会の厳しい現実を知った彼が、後にフィデル・カストロとともに「キューバ革命」を成し遂げたことはあまりにも有名です。 また、若き日のチェ・ゲバラを演じたガエル・ガルシア・ベルナルは本作で注目され、ホルヘ・ドレクスレルによる映画主題歌「河を渡って木立の中へ」は、アカデミー賞歌曲賞を受賞しました。

5位:『道』(1957年)

旅芸人の男女の哀愁を描いたフェデリコ・フェリーニ監督初期の傑作

『道』(1954版)
©Trans Lux Inc./Photofest/Zeta Image

イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニ監督が、1954年に製作した古典的名作。旅芸人ザンパノと道化ジェルソミーナの哀しい愛と旅の記録です。粗野で乱暴者のザンパノをアンソニー・クイン、純粋なジェルソミーナをジュリエッタ・マシーナが演じました。 旅芸人のザンパノは助手としてジェルソミーナを買い取り、2人で芸の旅に出ます。道化として彼の芸を手伝うジェルソミーナでしたが、ザンパノの態度に嫌気がさして街へ逃げてしまいました。 あまりにも不器用なザンパノと、あまりにも純粋なジェルソミーナ。2人の想いのすれ違いが、この作品を哀愁で満たしています。彼と芸の旅をした頃のささやかな幸せが、ジェルソミーナのすべてだったのかもしれません。

4位:『LOGAN/ローガン』(2017年)

ウルヴァリンの生き様は必見!人気シリーズ最終章

『ローガン』 ヒュー・ジャックマン
© 2016 TWENTIETH CENTURY FOX

「X-メン」シリーズの人気キャラクター、ウルヴァリンを主人公に置いたスピンオフシリーズの完結編。 かつてはウルヴァリンとして知られ様々な活躍をしてきたローガンは、現在は友人のチャールズを介護しながら暗い生活を送っていました。そんな彼の元に、ミュータントの少女を「エデン」という場所まで連れて行って欲しいという依頼が舞い込みます。 ローラと名乗る少女を守るため、ローガンの旅が始まりますが……。 これまでとは異なる陰鬱な雰囲気がファンに衝撃を与えました。衰えながらも戦い抜くローガンの姿や、西部劇を彷彿とさせる荒野の風景など、哀愁漂う作品となっています。

3位:『ストレイト・ストーリー』(2000年)

実話を基にした心温まるロードムービー

『ストレイト・ストーリー』リチャード・ファーンズワース
©︎ ASYMMETRICAL PRODUCTIONS/zetaimage

『エレファント・マン』(1981年)などのオリジナリティー溢れる映画でカルト的な人気を誇る、デヴィッド・リンチ監督作品です。 長い間会っていなかった兄が倒れたという報せを受け取った老人、アルヴィン・ストレイト。時速8キロの芝刈り機に乗って、沢山の親切な人々に助けてもらいながら遠くの兄を訪ねに行きます。 癖の強い作品ばかりのリンチですが、本作は新聞に載った実話に基づいたもので、のんびりとした雰囲気が特徴です。 アルヴィンを演じたリチャード・ファーンズワースや、『キャリー』(1977年)のシシー・スぺイセクなど、ベテラン俳優が多く出演しています。

2位:『ペーパー・ムーン』(1974年)

詐欺師の男と天才少女の愉快な旅!色褪せないロードムービーの傑作!

『ペーパー・ムーン』
©Paramount Pictures/Photofest/Zeta Image

人を騙して聖書を売ることで金を稼ぐ詐欺師のモーゼは、かつての恋人が遺した娘のアディの面倒を見ることになりました。 モーゼはアディの詐欺の才能に気付き、彼女とペアになって旅を続けます。幾つかの場面を乗り越えていく内に、2人の間には信頼関係が生まれていき……。 後に『マスク』(1985年)の監督も務めるピーター・ボグダノヴィッチの代表作であり、ロードムービーの傑作です。 モーゼ役にライアン・オニール、アディ役にテータム・オニールという実の親子の共演作であり、息の合った演技を披露しています。本作で、テータムは10歳という若さでアカデミー助演女優賞を受賞しました。

1位:『グリーンブック』(2019年)

黒人差別残る南部へ!コンサートツアーが育んだ人種を超えた友情

グリーンブック
© 2018 UNIVERSAL STUDIOS AND STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC. All Rights Reserved.

実在の黒人ピアニストであるドン・シャーリーの伝記映画。彼の南部でのコンサートツアーで運転手を務めたトニー・ヴァレロンガとの友情を軸に、黒人差別が残る現地を軽快に風刺したヒューマンドラマです。 「ドクター」と呼ばれる知識も生活レベルも高いドン・シャーリーをマハーシャラ・アリ、イタリア系アメリカ人で粗野なタイプの警備員トニー・ヴァレロンガをヴィゴ・モーテンセンが演じました。 人種も環境も育ちも違う2人が南部ツアーで培った友情に感動し、人種差別の実態も知ることができるロードムービーです。

笑いありほっこりありのロードムービーランキング

こちらのランキングは、どれほど笑えるか×深いストーリーがあるかの2点を基準に決定。その映画を観た時に、単に笑えるだけでなく、深いストーリー性を感じることができるか、という点を重視して評価しました。

6位:『ジム・キャリーはMr.ダマー』(1995年)

おバカなギャグ連発でも実はロードムービーの名作!?

ピーター・ファレリー監督による『ジム・キャリーはMr.ダマー』。おバカなギャグ満載のため、ロードムービーであることが忘れられがちですが、素晴らしいロードムービーです。 ジム・キャリー演じるロイドが親友ハリーとともに、一目惚れした女性のスーツケースを届ける旅に出ます。2人ははじめワゴン車に乗っていましたが、ワゴンをスクーター、ランボルギーニと、交換していくなど、わらしべ長者的要素も含んだ作品です。

5位:『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』(2014年)

1通のインチキメールから始まる旅!?

100万ドルが当選したというインチキ通知を信じ込み、お金を受け取るためにネブラスカを目指す父親ウディと、父への同情から同行することになった息子のデヴィッドの旅を描いたロードムービーです。 旅を進めていく内にウディの思いを知っていくデヴィッドや家族。彼らが取った行動とは……? 家族をテーマにした作品が多いアレクサンダー・ペイン監督がメガホンを取り、ウディをブルース・ダーンが演じています。 長いキャリアで培ってきた演技力を発揮したブルースは、カンヌ国際映画祭で男優賞を獲得しました。

4位:『大災難P.T.A.』(1988年)

笑えて泣けるコメディロードムービー!

ジョン・ヒューズ監督による『大災難P.T.A.』は、80代に生まれたコメディロードムービーの傑作として知られています。 スティーブ・マーティン演じるニールとジョン・キャンディ演じるデルが、サンクスギビングを家族と祝うため、ニューヨークからシカゴへと向かうロードムービーです。 スティーブとキャンディの相性が抜群な本作は、ニールとデルが互いに苛立つ場面がいつもおかしく、大きな見どころになっています。また、映画全体のトーンとは相反して、エンディングには感動的な展開が待ち受けているのも観逃せません。

3位:『プリシラ』(1995年)

3人のドラァグクイーンが織りなす珍道中?

『プリシラ』
©Gramercy Pictures/Photofest/Zeta Image

ミッチとバーナデッドとフェリシア、様々な背景を持つ3人のドラァグクイーンが、ホテルのショーに出演するためにバスで長い旅に出発します。 様々な人と出会い、時には差別を受けながらも明るく旅を続ける3人を描いた、コメディ要素のあるロードムービーの名作です。 名優テレンス・スタンプやガイ・ピアース、ヒューゴ・ウィーヴィングが、ド派手な衣装に身を包んだ3人の主人公を熱演。演技だけでなく衣装も高く評価されました。 彼らの掛け合いなどの笑えるシーンが多いですが、ゲイへの偏見などの問題をキッチリと盛り込んでいるのも特徴です。

2位:『はじまりへの旅』(2017年)

超世間知らずな一家が繰り広げるコメディードラマ!

『はじまりへの旅』
(C)2016 CAPTAIN FANTASTIC PRODUCTIONS, LLC ALL RIGHTS RESERVED.

ベンと彼の6人の子供たちは、社会から離れた森で生活する一家。子供らはベンの英才教育を受け、体力も学力も非常にハイレベルですが、外の世界のことはほとんど知りません。 そんなある日、入院していたベンの妻であるレスリーが亡くなったのをきっかけに、一家は森を出て街に出ることに。世間知らずの彼らは、道中でどんなドタバタを巻き起こすのでしょうか? 俳優として多くのテレビドラマや映画で活躍してきたマット・ロスが監督を務め、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズで高い評価を得たヴィゴ・モーテンセンがベンを演じています。

1位:『リトル・ミス・サンシャイン』(2006年)

変わり者一家の旅をユーモラスに描いた傑作

夢だった美少女コンテストに出場できることになった少女オリーブとその家族が、おんぼろバスでコンテストの会場を目指す物語です。 薬物中毒の祖父や自殺未遂を起こしたゲイの叔父、夢を叶えるまで口を利かないと決めている兄など、オリーブの家族は風変わりな人間ばかり。 そんなお互いがバラバラの方向を向いていた一家が、コンテストへと向かう道中で段々と結びついていきます。 コミカルなキャラクターとストーリー、その裏に隠された深いテーマや台詞が評価され、低予算映画ながら高い人気を獲得し、大ヒットを記録しました。

旅する日本人に自分を重ねるロードムービーランキング

最後に洋画だけでなく、邦画のロードムービーからもピックアップしました! 観客自身が旅をする主人公に自分を重ね、同じ日本人としてどれくらい共感できるか、という点を基準にランキング付けしています。

3位:『菊次郎の夏』(1999年)

孤独な少年と中年男性の擬似親子が体験したひと夏の思い出

北野武監督の第8作目『菊次郎の夏』は、過去作の特徴であったバイオレンス描写を無くし、温かなヒューマンドラマに仕上げられました。 祖母と暮らす孤独な少年・正男と、その子守を押し付けられた近所の中年男性・菊次郎が、夏休みを利用して少年の産みの母を捜す旅に出ます。計画性も何もない旅の中で、同じような境遇の2人が喜びも悲しみも共有する姿に、目頭が熱くなること間違いなし! ご近所付き合いの希薄化が叫ばれる現代で、このような出来事は起こり得ないかもしれません。 それでも、自分と自分の父親との関係を重ねて観た、という人も……。「菊次郎」が監督の父の名前だと知って観ると、さらに身近に感じられるでしょう。

2位:『旅のおわり世界のはじまり』(2019年)

異国の風景とともに心の移ろいを追うロードムービー

旅のおわり世界のはじまり
©2019「旅のおわり世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO

名匠・黒沢清監督がメガホンを取り、『イニシエーション・ラブ』(2015年)との前田敦子とのタッグで贈る、異郷を旅するロードムービー。 日本から約6000km離れた、中央アジアのウズベキスタン。舞台で歌うことを夢見る葉子は、バラエティ番組の撮影のためにこの地を訪れます。クルーたちの狙いは泉に生息する「幻の怪魚」ですが、遠い異国での撮影は思い通りには進みませんでした。 時に目に涙を浮かべながらも沈黙し、カメラの前では笑顔を浮かべる葉子。その姿に重なるのは、元アイドル・前田敦子の素の表情かもしれません。夢と現実の間で、心の居場所を失った主人公の成長を描く、黒沢監督の集大成的な作品です。

1位:『百万円と苦虫女』(2008年)

前科持ちとなった女性の一人旅を描くほろ苦系青春ロードムービー

『花とアリス』(2004年)などの蒼井優が主演を務め、相手役の森山未來、笹野高史ら豪華キャスト陣が共演した青春ロードムービーです。 ひょんなことから前科持ちになり、逃げるように実家を飛び出したフリーターの鈴子。彼女は100万円貯まるごとに各地を転々とし、一期一会を積み重ねています。良い出会いもそうでない出会いも経験し、その中で成長する過程に心打たれるでしょう。 弟のいじめ問題も並行して描かれ、10歳ほども離れた彼から人生を学ぶ鈴子の姿にも、考えさせられるものがあるかもしれません。これまで通り過ぎてきた日々、一瞬だけ交わった人たちの姿が思い起こされ、少しセンチメンタルな気分になります。

人生いろいろ!多様な価値観に触れることができるロードムービーの魅力

「人生とは旅である」とはよくいったものですが、まさにロードムービーには多様な主人公たちの人生そのものが色濃く反映されています。例えば南米を旅したチェ・ゲバラや「路上」を執筆したジャック・ケルアックなど、旅がその後の人生を大きく変えてしまうことも。 そのテーマは、フィクションでもノンフィクションでも同じ。『イージーライダー』や『レインマン』など観た者の価値観を変えてしまうような強烈な傑作もあります。あなたも人生や価値観を一変するようなロードムービーに出会えますように!