2020年3月24日更新

【刃牙(バキ)】ビスケット・オリバは本当に噛ませ犬なのか検証!Mr.アンチェインの実力はいかに

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ビスケット・オリバは「刃牙(バキ)」シリーズ最高の自由人!【ネタバレ注意】

ビスケット・オリバは、アニメ『グラップラー刃牙(ばき)』シリーズにおける登場人物。「ミスター・アンチェイン(繋がれざる者)」の異名を持つキューバ系アメリカ人です。彼のモデルとなったのは、実在した伝説的ボディービルダー、セルジオ・オリバ。 オリバはれっきとした囚人ですが、刑務所を自由に出入りすることが可能。また、囚人の身でありながら犯罪者を捕まえるために働いたりと、特別な待遇が与えられています。刑務所内でぜいたくな生活を送っているオリバは、図書館並みの蔵書を保有。彼は見た目とは裏腹に博識であり、語学を始め、数々の専門的な知識に精通しています。 「地上最強の生物」、範馬勇次郎とは古くからの仲。一部を除き、考え方が真反対の両者ですが、不思議と仲は良好です。オリバは、彼の「地上最強」に対して「地上最自由」とも称されています。

オリバのファイトスタイルは我流!圧倒的なトレーニングで人間離れ

オリバには、格闘技の経験はありません。彼の唯一にして最大の武器は、常人とは思えないほどの怪力と、鋼の肉体。これらを活かし、力任せに殴ったり投げ飛ばすなどが、基本的な戦い方です。加えて、屈強な筋肉をまとっているため、防御の姿勢を取ることもありません。 自らの怪力と筋肉に絶対的な自信を持っているオリバですが、トレーニングは行っています。彼の力と肉体は、日々の鍛錬のたまものなのです。その他、肌に粗塩をすり込んで皮ふを切れにくくしたり、心臓のあたりに金属プレートを埋め込むといった工夫もこらしています。結果として、ショットガンを至近距離で撃たれてもわずかに血が出る程度に抑えるなど、常人離れした耐久性を手に入れました。 万一身体にダメージをもらった場合の回復方法は、大量の食事。10万キロカロリーを超えるステーキとワインを食べることで、わずかの間に完全回復します。

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オリバは噛ませ犬キャラ!?戦績をまとめて徹底検証

オリバもまた、人間離れした資質を備えた男の1人。しかし、ただでさえ規格外の存在が大勢いる本作において、彼はその大勢の1人にすぎません。また、作中における彼の戦いにおける活躍の印象はどうも今ひとつ。それゆえに、作中における彼の立ち位置は噛ませ犬だという評価が見られます。 たしかに、他の登場人物たちに比べて、オリバのエピソードはパンチが弱いのかもしれません。それでいて、強敵にあっさり負けてしまうという印象ばかりが強調されます。ですが、彼の噛ませ犬のイメージははたして、正しいオリバ像といえるのでしょうか。 オリバが強いか弱いかを知るためには、作中における彼の戦績を見るよりほかありません。勝ち星が負け星よりも多ければ、彼が弱いキャラと一概に言うことはできなくなるでしょう。 ここからは、オリバが闘ってきた強者たちとのエピソードを見ていくこととします。

vsシコルスキー

シコルスキーは、ロシアの刑務所から脱獄した「最凶死刑囚」の1人。「カーヴィング・ナックル」と呼ばれる、相手を切り裂くことのできるパンチが必殺技です。指先の力が異常に強く、引っ掛かりのない壁を指の力だけでよじ登り、脱獄しています。 オリバは各国警察の要請を受け、外に出て彼らを捕獲する任務に就いていました。彼とシコルスキーの接触は、彼が刃牙の彼女をさらったときのこと。その後、シコルスキーはブチギレた刃牙にボコボコにされ、ダウン。そこに再びオリバが現れ、彼を捕まえようとしますが、彼は必死に抵抗します。 シコルスキーは得意の「カーヴィング・ナックル」を繰り出しますが、これは対策済み。オリバは体の筋肉に粗塩をすり込んでいたのです。代わりにラリアットを一発お見舞いし、ビルから転落した後に再度ダウンします。オリバは、のびたシコルスキーを捕まえ、警察に引き渡しました。

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vs龍書文(ろんしょぶん)

龍書文(ろんしょぶん)は、台湾出身の格闘家。武術の達人に与えられる「海王」の称号は持っていませんが、実力は文句なし。台湾で行われる「大擂台賽(だいらいたいさい)」では、15歳のときから4年連続で優勝を果たしました。プロデビューしてからは25年間一度も負けなしで、オリバと同様、「ミスター・アンチェイン」の別名をもっています。 中国の「大擂大賽」に興味を持ったオリバは、海王でもあった死刑囚ドリアンのセコンドとして参加。その後、中国側が提案する5対5の団体戦で、日米連合チーム側に入ります。そして、先鋒だった彼の相手こそが、龍書文でした。 龍書文は、常に服のポケットに手を入れて闘う「抜拳術」の使い手。居合のようにとてつもない速さで、最小最速の拳を繰り出します。オリバはこの攻撃に苦戦しますが、勇次郎のアドバイスもあり、力を活かした顔面への頭突きを一発お見舞いして勝利しました。

vs渋川剛気

渋川剛気は、実戦合気柔術「渋川流柔術」の開祖である老人。「達人」や「武の体現者」といった異名を数多く持つ、格闘術界における伝説的存在の1人です。高齢で体格も小柄ながら、多くの修羅場をくぐり抜けてきた経験から、圧倒的な威圧感を放っています。 オリバと渋川は、彼が「最凶死刑囚」たちを捕らえに日本にやってきたときに出会いました。渋川は、彼が足を運ぶ警視庁で、警官に逮捕術や柔道の指導員を務めています。その光景を目にした彼は、渋川に「黒帯が欲しい」と言い出しました。ここから、両者の小さな手合わせが始まります。 オリバはいつも通り、力と肉体を活かした攻撃を展開しますが、渋川には無意味でした。「柔よく剛を制す」を体現する渋川は、彼が最も苦手とするタイプ。力任せの攻撃は簡単にいなされてしまいます。最後は手首の関節を外され、オリバの負けで決着がつきました。

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vsゲバル

J・ゲバルは、オリバと同じく「ブラック・ペンタゴン」に収監されている囚人。本名は純・ゲバルという名の日系三世で、「無隠流」という忍術を伝授されています。海賊として暴れた後は反米テロリストとなり、アメリカ大統領を脅迫し、自分たちの島の独立を勝ち取りました。 目的を果たしたゲバルは、自分より自由な「ミスター・アンチェイン」、オリバに興味を持つように。彼はオリバに会うためにわざと出頭し、刑務所内でオリバ並みの厚遇を受けるようになります。そして、アンチェインの座をかけ、ついにオリバに挑むこととなりました。 はじめは互いがハンカチの端を持ちながら殴り合う「ルーザールーズ」でスタート。オリバの勝利に終わりますが、それでもなお立ち上がるゲバル。ハンカチ無しの殴り合いで互角以上に渡り合いますが、オリバの愛がゲバルの技を上回ります。最後はゲバルに夢を見せるほどのカウンターを与え、勝利しました。

vs範馬刃牙(はんまばき)

範馬刃牙(はんまばき)は、本作の主人公である格闘家。高校生ながら、猛者が集まる地下闘技場のチャンピオンでもあります。ケタ違いの身体能力と格闘センスを有し、あらゆる武術を取り込んでは独自の格闘スタイルを編み上げていく、まさに総合格闘家です。 オリバは、ゲバルとの闘いを終えた後、次に控えていた刃牙と闘います。激しい打ち合いの仲、刃牙は背中の“鬼の貌(かお)”を解放。そして、脳が知覚してから意識するまでの間0.5秒の間に打ち込む刹那(せつな)の打撃で圧倒します。オリバも負けじと、全身を球体のように丸めて攻撃をはじき返し、刃牙を球の中に閉じ込めました。 追い詰めたオリバは刃牙に降参しろと言いますが、刃牙はへらず口を叩いて徹底的に闘いを望みます。こうして互いに技を出し尽くした両者は、最終的に拳一つの殴り合いに。闘いの結末は、そんな中で徐々に追い詰めていった刃牙の辛勝で終わりました。

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vs野見宿禰(のみのすくね)

野見宿禰(のみのすくね)は、相撲の創始者とされる野見宿禰の2代目とされています。現役の力士であり、脈々と受け継がれていた血の中で宿禰を体現する者。巨大な体をしていますが、力だけでなくフットワークも軽く、ロッククライミングでチャンピオンに勝ってしまうほどです。 そんな宿禰が作中ではじめてまともに闘ったのが、他でもないビスケット・オリバでした。はじめは相撲で決着をつけようとしますが、現役力士の前にあっさりと敗れます。同じパワータイプ同士の闘いでしたが、本職である宿禰との勝負、歯が立つこともありません。彼の力は、立ったままのオリバを簡単に抱きかかえるほどでした。 それからは相撲ルールを取り払って、殴る蹴るの闘いに移行。しかし、パンチを額で受け止めて逆にオリバの拳を粉砕するなど、差は歴然でした。最後は腰の部分の筋肉をまわし代わりに両手でつかみ、宿禰の勝利で終わります。

オリバは愛の戦士!?強さのわけは彼女・マリアの存在が関係していた

オリバには、その全てを捧げる恋人、マリアがいます。その存在は当初、都市伝説の一種として語られていましたが、実在の人物です。 オリバの恋人にふさわしく、マリアもまた規格外。彼女はたいへんな肥満でろくに歩くこともできず、ベッドもキングサイズのものを1人で使っています。もとは絶世の美女でしたが、病にかかり、治療薬の副作用で太ってしまったのです。 性格は非常に気難しく、わがまま。オリバにはいつも、罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びせたり物を投げつけたりします。ただ、これは愛情の裏返しの一種で、彼女はオリバにとっての絶対的な精神的支柱です。逆に言えば、彼女の言葉や行動でメンタルが左右されることから、彼の弱点ともいえます。 オリバはマリアへの愛に応えるため、その屈強な肉体を作り上げました。具体的には、彼女を“お姫様抱っこ”できるような男になりたかったのです。彼の力と身体は、愛で出来ています。

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愛と自由の戦士・オリバの名言を紹介!

「私以上の自由は許さない」

5人の最凶死刑囚が東京に集まり、オリバもやってきたときのこと。死刑囚たちの無法ぶりが気に入らなかったための、彼の一言です。「地上最自由」を自負する彼にとって、自分より自由でいてよい存在がいてはならないのです。

「愛以外に人を強くするものなどあるものか」

シコルスキーと闘う刃牙のところに来たオリバは、相手を一蹴。これを見た刃牙が、その強さの理由を聞いたときの彼のセリフです。マリアのおかげで強くなれたオリバの価値観を象徴する言葉。この考え方は、後の刃牙にも影響を与えます。

「この女性(ひと)をこうするためにこしらえたんだ」

刃牙との闘いの後、必死に歩いてオリバのもとへ駆け寄ってきたマリア。もう一歩も歩けないという彼女に対し、お姫様抱っこする彼の一言。彼の強さの源はあくまでもマリアへの愛。愛のためならば人はどこまでも強くなれるのでしょう。

「刃牙(バキ)」オリバは“噛ませ犬”じゃなかった!自由を求める地上最自由の愛の戦士

この世で最も自由を謳歌(おうか)する者の1人、ビスケット・オリバ。今回は、そんな彼の主な対戦成績を見ていきました。挙げてきた6つの激闘は、結果として3勝3敗とイーブン。こうしてみると、抱いていた“噛ませ犬”のイメージ以上に、善戦していることが分かります。 “噛ませ犬”とはもともと、若い闘犬に自信をつけるために闘わせる弱い犬のこと。上述の6戦を見ると、オリバの立ち位置が噛ませ犬だったのは、宿禰戦くらいでしょう。渋川戦は趣旨が違うとして、刃牙戦は確実に強敵として立ちはだかっています。五分の戦績であれば、オリバを噛ませ犬と決めつけるのは、いささか早計ではないでしょうか。 そんなオリバは、本作における愛の戦士。マリアとの愛に生きるからこそ、多くの強者と張り合える強さを勝ち取りました。強さに対する彼の考え方は、勇次郎と真逆のものである一方、刃牙に受け入れられるものです。