2020年10月30日更新

『罪の声』本日公開!実際の事件をモチーフにした映画5選【『冷たい熱帯魚』他】

『罪の声』小栗旬、星野源
(C)2020 映画「罪の声」製作委員会

実際の事件を様々な視点から描き、社会のあり方や命の重みなどを問う映画。2020年10月30日に公開となった『罪の声』の原作も、実話を題材にした作品です。今回は、そんな実話をモチーフにした映画のなかからおすすめの5作品を紹介しましょう。

目次

『罪の声』公開にあわせて観たい!実際の事件をモチーフにした映画5選

罪の声
©2020 映画「罪の声」製作委員会

2020年10月30日、実話を題材にした小説を原作とした『罪の声』がついに全国公開されました。 塩田武士の同名ベストセラーをベースに、小栗旬と星野源の初共演で映画化する本作。『いま、会いにゆきます』(2004年)などの土井裕泰監督、『MIU404』(2020年)の野木亜紀子による脚本で、日本を震かんさせた劇場型犯罪の真相に迫ります。 この記事では、実際の事件をモチーフにした映画から、編集部おすすめの5作品を紹介!『罪の声』とあわせて鑑賞して、社会問題に関する理解を深めましょう。

『冷たい熱帯魚』(2011年)

園子温監督がメガホンを取り、実在のシリアルキラーを題材にしたサイコスリラーです。本作のモチーフとなったのは、1993年に発生した「埼玉愛犬家連続殺人事件」。 ペットショップを営む元夫婦の男女がトラブルになった客らを次々と殺害し、恐るべき方法で死体を解体・遺棄していた衝撃の事件でした。映画では舞台を熱帯魚店に変更し、人が良さそうな同業者に騙され、猟奇殺人事件に巻き込まれる男の姿を描きます。 園監督ならではエログロ描写によって、人間の闇や欲望を生々しく表現した本作。R18+指定を受けた作品ですが、映画独自の結末やキャストの演技に評価が集まりました。犯人の二面性を演じたでんでんの怪演は凄まじく、第35回日本アカデミー賞で最優秀助演男優賞を受賞しています。

『MOTHER マザー』(2020年)

『日日是好日』(2018年)の大森立嗣監督が描く、いびつな絆で繋がる母と子の物語。長澤まさみが毒母役で新境地を拓き、息子役には演技未経験の新人、奥平大兼が抜擢されました。 男にだらしがなく、その場しのぎの生活を送ってきたシングルマザーの秋子。彼女は息子の周平に異様な執着を見せ、他に頼る大人がいない周平もまた、秋子に依存していくのでした。母子は次第に社会から孤立し、成長した周平がとある凄惨な事件を起こして……。 2014年当時17歳だった少年が、祖父母を刺殺して金品を奪い逃走し逮捕された「川口祖父母殺害事件」に着想を得た作品です。社会問題でもある「毒親」も題材になっており、秋子と周平の姿から家族のあり方を考えさせられるでしょう。

『空飛ぶタイヤ』(2018年)

空飛ぶタイヤ
(C)2018「空飛ぶタイヤ」製作委員会

池井戸潤の同名小説を原作に、TOKIOの長瀬智也主演で映画化した社会派ドラマです。『半沢直樹』をはじめ著作のドラマ化が相次ぐ池井戸にとって、初の映画化作品となりました。 ある日、突然発生したトラックの脱輪事故。近くを歩いていた主婦が亡くなり、疑いの矛先は運転手が勤める運送会社へと向けられました。社長の赤松徳郎は、製造元である大手自動車メーカーの"リコール隠し"を知り、自社の無実を証明しようとします。 原作は2000年代に発覚した「三菱リコール隠し事件」、そして2002年の「横浜母子死傷事故」に着想を得ており、映画でも事件をほぼ忠実に再現。主演の長瀬、ディーン・フジオカ、高橋一生ら主役級キャストが勢揃いし、骨太の人間ドラマに仕上がりました。

『凶悪』(2013年)

凶悪
(C)2013「凶悪」製作委員会

「新潮45」編集部によるノンフィクション『凶悪 ある死刑囚の告発』を、『日本で一番悪い奴ら』(2016年)などの白石和彌が映画化した『凶悪』。 スクープ雑誌「明潮24」の記者・藤井修一の視点から、とある死刑囚が告発した凶悪犯罪の首謀者を暴いていく過程を追う社会派サスペンスです。1999年から2000年に茨城県で発生した、「上申書殺人事件」と呼ばれる実際の事件がモチーフとなっています。 劇中で藤井が取材を進めるシーンの間に、事件当日の回想が差し込まれる演出が見どころ。使命感に駆られるあまり、事件の狂気に飲み込まれる記者を山田が見事に演じています。リリー・フランキーは「先生」と呼ばれる首謀者を演じ、悪役に初挑戦したことも話題を集めました。

『葛城事件』(2016年)

『その夜の侍』(2012年)の赤堀雅秋監督が、2013年に劇団「THE SHAMPOO HAT」で上演した同名舞台を自ら映画化。三浦友和が主演を務め、南果歩や舞台版に出演した新井浩文らが共演しました。 親の金物屋を継ぎ、美しい妻との間に2人の息子をもうけた葛城清。理想の人生だと思っていたのは清だけで、家族は高圧的な彼に支配されていました。次男の稔が起こした無差別殺人事件をきっかけに、歪だった葛城家は崩壊していきます。 本作のモチーフは、2001年に大阪府池田市で発生した小学生無差別殺傷事件「附属池田小事件」です。若葉竜也演じる稔のキャラクターは、「土浦連続殺傷事件」や「秋葉原通り魔事件」などの犯人像にもヒントを得て造られました。

実話をモチーフにした映画から、社会の本当の問題を考える

実際の事件に脚色を加えながら、様々な視点から観客に問いを投げかける実話モチーフの映画。改めて過去の事件と向き合い、現代の社会を見つめ直してみましょう。