2021年1月14日更新

映画『あの頃。』あらすじ・キャスト解説!松坂桃李がアイドルオタク仲間と「恋愛研究会。」を結成!

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映画『あの頃。』松坂桃李ら実力派キャストが贈るアイドルオタクの青春物語

2021年2月19日に公開が予定されている、監督・今泉力哉、主演・松坂桃李の映画『あの頃。』。原作は劔樹人(つるぎみきと)の自伝的コミックエッセイ「あの頃。 男子かしまし物語」です。 「ハロー!プロジェクト」通称“ハロプロ”の「モーニング娘。」を筆頭に、アイドルブームが巻き起こった2000年代初頭が舞台。ハロプロに魅せられたアイドルオタク“ハロオタ”たちの、くだらなく痛々しくも愛おしく、ちょっぴり切ない青春を描いています。 松坂桃李率いる実力派俳優陣に加え、ミュージシャンや映画監督などの意外性の高い個性派キャストが多数出演している点も見どころです。あややの名曲「♡桃色片想い♡」のミュージックビデオを観て松坂桃李扮する主人公が涙を流す予告編のワンシーンは、既に大きな話題になっています! 今回はそんな期待の新作映画『あの頃。』のあらすじやキャスト、原作について紹介します。

くだらないけど笑って泣ける!ドルオタたちの遅すぎる青春物語『あの頃。』のあらすじ

『あの頃。』
© 2020 『あの頃。』製作委員会

大学受験に失敗し、彼女もおらず金もなく、バンド活動もうまくいかない……。バイトに明け暮れ、どん底の日々を送る主人公の劔(つるぎ)。 ある日友人から「これ見て元気出しや」と渡され出会ったのは、松浦亜弥が「♡桃色片想い♡」を歌って踊るDVDでした。思わず画面に釘付けになった劔は、すぐさまCDショップへ。一気にハロプロアイドルにハマり、イベントにも足を運ぶようになります。 そしてオタ活に勤しむ中で出会ったのが、個性豊かな「ハロプロあべの支部」の面々たち。ハロプロ愛に溢れる彼らと「恋愛研究会。」を結成し、推しについて語り合ったり、DVD鑑賞会をしたり、大学の学園祭でハロプロの啓蒙活動をしたりと、遅れてきた青春を謳歌するのです。 しかし時は流れ、彼らはいつしか別々の人生を歩みはじめて……。 何かに夢中になったことがある人なら心を掴まれること間違いなし。くだらないけど笑って泣ける、大人の青春映画です!

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アイドルにのめり込む主人公・劔(つるぎ)を演じるのは松坂桃李

『あの頃。』
© 2020 『あの頃。』製作委員会

松浦亜弥のDVDをきっかけにアイドルにのめり込む主人公・劔樹人を演じるのは、松坂桃李。 映画『ツナグ』(2012年)、『エイプリルフールズ』(2015年)、『娼年』(2018年)など様々な話題作で主演を務め、甘いルックスだけでなく、攻めた役柄への挑戦や演技力の高さでも評価される人気俳優です。 ラジオや自身のTwitterでは「遊戯王」や「ファイナルファンタジー」にハマっていることを明かしており、実際にオタク気質な人物であることでも知られています。テレビ番組『櫻井有吉アブナイ夜会』に出演した際には、有吉弘行から「イケメンの皮をかぶったオタク」と言われていました。 主人公・劔を演じるにあたり、原作者兼主人公である劔樹人の歩き方や姿勢などの特徴を観察し、演じる際にそれを生かしたのだとか。 映画『あの頃。』公式サイトでは、「誰しもが持っているであろう“あの頃 "。その時間にどんな思いがあって、どんな出来事があって今の自分が生きているのか。原作者の劔さんのお話を伺った時、自分も“あの頃"に触れた時、ふと感じ入るものがありました。」と語っています。 一足先に試写会で映画を鑑賞した人の間では、「松坂桃李のオタク演技が本物すぎる」「劔樹人さん本人に見えた」と話題になっていました。

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プライドが高いけど愛おしいコズミンを演じるのは仲野太賀(太賀)

『あの頃。』
© 2020 『あの頃。』製作委員会

アイドルグループ・モーニング娘。の元メンバー(6期)藤本美貴推しのアイドルオタクで、プライドが高くひねくれもののコズミンを演じるのは、俳優の仲野太賀です。 ドラマ『ゆとりですがなにか』(2016年)でゆとりモンスター・山岸ひろむを演じて一躍脚光を浴び、映画『南瓜とマヨネーズ』(2017年)、『来る』(2018年)、ドラマ『今日から俺は!!』(2018年)など様々な作品に出演。 2020年11月には主演映画『泣く子はいねぇが』が公開され、大ヒットを記録しました。 映画『あの頃。』公式サイトでは、「コズミンという役は、感じも悪く、陰口は叩くわ、調子に乗るわ、器も小さい。ただ、何故だか憎みきれない。(中略)その“少し愛おしい"部分に沢山の想いがつまった原作を読んだ時、とても感動しました。」とコメントしています。

「恋愛研究会。」リーダー格のロビは山中崇

モーニング娘。の元メンバー(4期)・石川梨華推しで、「恋愛研究会。」リーダー格のロビを演じたのは、俳優の山中崇。 映画『寄生獣』(2014年)、『転がるビー玉』(2020年)、『おらおらでひとりいぐも』(2020年)などに出演しているほか、テレビドラマ、CM、舞台などでも幅広く活躍する名バイプレイヤーです。 公式サイトでは、「結局みんなモテたかったんでしょうね。撮影中にそんなことを思いました。自分の過ごした「あの頃。」を思い出しながら。うん、自分もそうだった。こいつらアホだなあ、ダメだなあ、でもわかるわぁー。そんな瞬間をたくさん見つけてくれたら嬉しいです。」とコメント。 山中は大のカレー好きで、カレーマイスターの資格まで持っています。そのようなちょっぴりオタクな1面が、今作での演技にも生かされているかもしれませんね!

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オタグッズ製作のプロ・西野を演じるのは若葉竜也

モーニング娘。の元メンバー・後藤真希推しで、器用に痛車や自作の「オタグッズ」を製作する西野を演じたのは、俳優の若葉竜也。 映画『GANTZ』(2011年)、『台風家族』(2019年)、仲野太賀とのW主演作『生きちゃった』(2020年)などに出演しています。映画『葛城事件』(2016年)では、第8回TAMA映画賞・最優秀新進男優賞を受賞しました。 また映画『愛がなんだ』(2019年)や、2021年に公開を予定している主演映画『街の上で』では本作監督の今泉力哉監督とタッグを組んでいます。 公式サイトでは「みんなにある『あの頃。』。楽しかったね。辛かったね。そんな時間を少しでも映画に閉じ込められたら、と思いながら参加しました。お楽しみに。」とコメントしました。

劔と仲間を引き合わせるCDショップ店員ナカウチは芹澤興人

CDショップの店員で、劔がオタク仲間に出会うきっかけを作ったナカウチを演じるのは、俳優の芹澤興人(せりざわたてと)です。 2009年に今泉力哉監督作品『最低』に主演し、第10回TAMA NEW WAVEコンペティションベスト男優賞を受賞。映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』(2016年)、『いのちスケッチ』(2019年)などに出演しており、仲野太賀と若葉竜也とは『生きちゃった』(2020年)でも共演しています。 公式サイトでは「原作「あの頃。」に出てくるエピソードが嘘みたいな事ばかりで、こんな事ある?と思っていたのですが、恋愛研究会。の方々にお会いした時嬉々として話していて、この人たちもっとぶっ飛んでる!と思い直し畏怖と憧れを抱きました。」とコメントしました。

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ハロプロ全般オタクのイトウ役はコカドケンタロウ(ロッチ)

ハロプロ全般を押すオタクのイトウを演じたのは、お笑いコンビ「ロッチ」のコカドケンタロウ。アニメーション映画『夜は短し歩けよ乙女』(2017年)にて声優に挑戦した経験はあるものの、映画出演は本作が初となりました。 コカドの趣味はベース、ギター、自転車、ボードゲーム、古着収集など意外と多趣味。文化人としての1面を、オタクを演じる上で発揮してくれるのか楽しみです。 映画公式サイトでは「自分には一生縁がないと思っていた、コント以外の演技のお仕事。結果、やらせてもらって本当に良かったです。毎日の撮影が本当に楽しくて刺激的で夢みたいな日々でした。」と語っています。

劔がハロプロにハマるきっかけ“松浦亜弥役”には山﨑夢羽

劔がハロプロにのめり込むきっかけを作った国民的アイドル・松浦亜弥役に抜擢されたのは、現役ハロプロアイドルグループ「BEYOOOOONDS」のメンバー・山﨑夢羽。 これまでファンの間でも「松浦亜弥に容姿が似ている」と度々話題になっており、納得のキャスティングとなりました。 原作者の劔氏は「松浦亜弥さん役だけは、後輩のハロメンが演じないと話にならない」と自身のTwitterで並並ならぬ想いを語っており、映画化にあたり、制作サイドに口を出さないようにしつつも、「似てる人がいる」とさりげなく彼女を紹介したのだとか。 山﨑夢羽は公式サイトで、「松浦亜弥さんは、歌もダンスもトークもひとりですべて完璧な方という印象で、“本物のアイドル”だなと思います。今回、松浦さんを演じることになり、こんなに嬉しいなということはないです。(中略)精一杯出来たと思います!」とコメントしました。

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個性豊かで賑やかに脇をかためるキャスト陣

そんなメインキャストの脇をかためるのは、個性豊かすぎるキャストたち。映画のオタク熱をさらに盛り上げる、激しめで話題性の高い脇役キャストたちを紹介します。

ぱいぱいでか美

「言うほどでかくないがそこそこでかいFカップのおっぱい」というキャッチフレーズと、1度聞いたら忘れられない強烈な芸名で、バラエティータレント、アイドル、歌手などと幅広く活躍するぱいぱいでか美が出演。 彼女は実際にBerryz工房・元メンバーの嗣永桃子との出会いをきっかけにハロプロにハマり、ハロオタを公言していることでも知られています。しかし本作では意外にもハロオタではない役どころで登場するそうですよ。

増子直純

ロックバンド「怒髪天」のボーカル、増子直純も登場が決定。 ももいろクローバーZやベイビーレイズJAPANなど、アイドルへの楽曲提供も積極的に行っており、元ハロプロのアイドルグループ「メロン記念日」のDJイベントにゲスト出演した経験などからハロプロファンの間でも名の知れた人物です。 テレビドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(2019年)や『38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた結果日記』(2020年)など、映像・舞台作品にも出演経験があります。

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MONO NO AWARE

4人組ロックバンド「MONO NO AWARE(モノノアワレ)」は、映画初登場。メンバー全員揃っての出演となるそうです。 サイケ・ポップなサウンドとユニークな言葉選びで次々とファンを獲得し、「FUJI ROCK FESTIVAL 19」などの音楽フェスに多数出演。音楽番組「バズリズム」や「Love Music」などにも出演し注目を集める次世代ロックバンドです。 2019年には映画『沈没家族 劇場版』の主題歌として書き下ろされた配信限定シングル「A.I.A.O.U」をリリースしています。

ニーネ

1998年に結成し、現在は大塚久生(Vo,G)と定行祥一(Dr)に、元メンバーの平野博行(B)をサポートとして加えたスリーピースで活動するロックバンド「ニーネ」も出演。ニーネは2014年公開の映画『放課後ロスト』にて、劇中歌の担当に加えて本人役での出演も経験しています。 実はボーカルの大塚久生も当時松浦亜弥が好きだったそうで、自身のTwitterで「撮影の日、劔さんに「ちっちゃくオーイエー!」とやったら。「I Knowじゃないすか!」と言ってもらいました。 公式サイトでは、「『あの頃。』、最高の青春映画です。ニーネで参加出来てうれしいです。是非見てください!」とコメントしています。 ニーネやMONO NO AWAREなどのロックバンドがどのように登場するのかは明かされていませんが、本作のハロプロだけじゃない、音楽的な魅力要素を盛り上げているのだとか。続報を待ちましょう!

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監督は邦画界で今最も話題の今泉力哉!『愛がなんだ』など話題作多数

監督を務めたのは、福島県出身の映画監督・今泉力哉。2010年『たまの映画』で長編映画監督デビューし、『こっぴどい猫』(2013年)ではトランシルヴァニア国際映画祭で最優秀監督賞を受賞しました。 近年も映画『愛がなんだ』(2019年)、『アイネクライネナハトムジーク』(2019年)、『mellow』(2020年)、『his』(2020年)など、監督作品が次々と話題になっています。 2016年には『退屈な日々にさようならを』が第29回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門に出品され、『愛がなんだ』『アイネクライネナハトムジーク』は第41回ヨコハマ映画祭監督賞を受賞するなど、その実力は高く評価され、映画界から熱い視線を集めているんです。 実は大学を卒業後、シナリオを書きたいと考えて大阪NSCに26期生として1年間通った経験があり、和牛、かまいたち、藤崎マーケットなどと同期。 公式サイトでは「原作の「あの頃。」は他愛ない時間の蓄積から生まれた変化球的な出会いと別れの物語です。(中略)くだらなくも愛おしい仲間たちとの時間。(中略)原作よりもくだらなくてだらしない日常を生み出せたらなと思っています。」とコメントしています。

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原作は劔樹人のコミックエッセイ『あの頃。 男子かしまし物語』

『あの頃。 男子かしまし物語』

映画『あの頃。』の原作は、2014年に発表された劔樹人の自伝的コミックエッセイ『あの頃。 男子かしまし物語』。ここからは、原作の魅力と原作者・劔樹人のすごすぎる経歴を解説していきます。

ハロプロ好きから共感の嵐!遅すぎる青春の日々「中学10年生」を描く

大学受験に失敗し、バンド活動にも先が見えず、古いアパートの部屋で電気を消して過ごしていた毎日が、松浦亜弥に出会って一変。中学10年生のような、はたから見たら痛々しいけれど、くだらなくて楽しく、はしゃぐ青春の日々が始まる……。 本作は劔樹人が2000年代初頭から東京に出てくるまでの数年間、大阪市阿倍野区での日々を綴ったコミックエッセイです。「ハロー!プロジェクト」のアイドルたちがJ-POP界の中心にいた2000年代初頭をリアルに描写しています。 登場人物たちの熱と心の揺れには、ハロプロファンから共感の嵐。映画化が発表され、アイドルファン界隈は騒然としています。

俳優で音楽家で漫画家!?原作者・劔樹人の経歴がすごい

原作者の劔樹人は、ベーシスト、漫画家、元マネージャー、俳優などと、様々な肩書きを持つ人物。 1979年に新潟で生まれ、大学時代に大阪でベーシストとして音楽活動を開始し、上京後2008年よりダブバンド「あらかじめ決められた恋人たちへ」に参加。2009年からはロックバンド「神聖かまってちゃん」や「撃鉄」のマネージャーを担当しました。 2014年エッセイストの犬山紙子と結婚。同年『あの頃。男子かしまし物語』と『高校生のブルース』の2冊で漫画家デビュー。 兼業主夫生活を描いたコミックエッセイ『今日も妻のくつ下は、片方ない。妻のほうが稼ぐので僕が主夫になりました』(2017年)が話題となり、「主夫の友アワード2018」を受賞しました。 俳優としては、映画『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(2012年)や『チョコレート・デリンジャー』(2017年)などに出演。 公式サイトでは「この作品は(中略)苦し紛れに描き始めたweb連載のマンガエッセイでした。それがまさか、こんな豪華な映画になるとは未だに信じられない(中略)私のアイドルオタク人生に思い残すことはありません。」とコメントしています。

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個性派キャストの青春劇を見逃すな!映画『あの頃。』は2021年2月公開

『あの頃。』
© 2020 『あの頃。』製作委員会

実力派俳優たちが演じる「ガチのオタク感」、個性派キャスト登場の意外性、誰もが思わず共感してしまう痛々しく愛おしい「あの頃」の青春……。いろんな「愛」がぎっしり詰まった、見どころ満載の映画『あの頃。』は2021年2月公開予定です。 もちろんアイドル好きやオタクでなくても楽しめる本作。俳優やミュージシャン、アニメのキャラクターなど、誰かを夢中で推したことのある人、そして推しをきっかけに仲間ができたことのある人なら誰もが共感できるはずです。 「推し」とは愛であり、人生に彩りをくれる存在。原動力です。あなたの「あの頃」の物語も思い出させてくれて、背中を押してくれるかもしれません。くだらなくも愛おしい「遅すぎる青春劇」をお見逃しなく!