UQモバイルの通信速度は遅い？実際に使って速度を検証・povoと比較してみた

格安SIMの中では通信速度が速いという評判が多いUQモバイル。そうは言っても格安SIM。大手キャリアと比べて通信が安定しているのかどうか、気になっている人は多いはず。 今回は、実際に計測して分かったUQモバイルの通信速度を紹介するとともに、ほかの格安SIMと徹底比較。UQモバイルの実際の通信速度を調べていきます。遅い時の対処法などについても解説していきますよ。

実際にUQモバイルの速度について解説する前に、基本のおさらいとしてUQモバイルの料金プランや速度の特徴を見ていきましょう。

UQモバイルはプランによって消費できるデータ容量が3種類に分けられています。 それぞれ3/15/25GBとなっており、これを超えてしまうと通信制限にかかります。

通信制限にかかると、くりこしプランSが300Kbps以下、くりこしプランMとLが1Mbps以下での通信となります。 1Mbpsの通信速度であればWebページや動画閲覧もある程度快適に行えるので、通信制限の状態でもくりこしプランMとLであればあまり困らないかもしれません。

UQモバイルには多くの格安SIMにはない「節約モード」が搭載されています。 節約モードとは、通信制限が行われるデータ容量に達していない場合でも通信制限後の速度でデータ通信が行われるモードのこと。 節約モードをオンにしている場合はいくらデータ通信を行ってもデータ容量が減らないので、月末にデータ容量を取っておきたい場合などにもデータ容量を長持ちできて非常に便利です。 さらにくりこしプランMとLでは節約モードでも約1Mbpsの速度で通信が行えるので、通信制限としてはかなり快適な速度であることも嬉しいポイントですね。

まずは、どれくらいの速度が出ていれば良いのか確認していきましょう。

快適に通信が行えるダウンロード速度の目安としては、LINEなどの文字情報のやり取りが主なSNSなどは1Mbpsほど、WebサイトやYoutubeの動画を見るためには5Mbpsほどが目安になります。 では実際にUQモバイルの通信速度はどれくらいなのか、見ていきましょう。

ciatr編集部でUQモバイルの速度を計測した結果、以下のようになりました。 (平日に東京都渋谷区で計測)

UQモバイルは一日中通信速度が安定しており、混雑する昼の時間帯も十分な通信速度を記録しています。記事後半で詳しく解説しますが、他社ブランドと比べても非常に速い通信速度です。

次に実際に使ってみるとどうなのか、検証していきます。

実際に昼時にUQモバイルを使ってみたところ、特に問題なくデータ通信を行うことができました。 一般的な格安SIMでは読み込みに時間がかかってしまうYoutubeも読み込み時間はなく、スムーズに再生できたほか、画像や動画の送受信も全く問題がありませんでした。 通信速度が不安という人はUQモバイルを選んでまず間違いないと言えます。

Twitterでも「UQモバイルは速い」という声が多く見られました。特に東京をはじめとする都市圏では速度が速いという評価が多いようでした。 一方で都市圏から離れた地域では遅いという声や、地下に入ると遅くなるという声も見られます。しかし、これらの速度低下はUQモバイル以外のSIMでも見られるため仕方がないと言えるでしょう。

ここからはpovoやワイモバイルなど、他のブランドとUQモバイルの速度を比べてみましょう。以下のリンクから気になる見出しをクリックしてください。

朝・昼の時間帯は、ダウンロード速度はpovoがUQモバイルを上回り、アップロード速度はUQモバイルの方が速く、夜の時間帯はダウンロード・アップロード速度ともにUQモバイルがpovoより速いという結果となりました。 特にダウンロード速度は数値では約2倍の差があるものの、40Mbpsを超えると普段の使用には全く問題がないため、実際に使ってみるとどの時間帯でも両者の使用感に差はほとんど感じられませんでした。 そのため、povoかUQモバイルで悩んでいる人は、基本的には自分の使い方や料金をもとに選ぶのが良いでしょう。

ワイモバイルとUQモバイルは全時間帯でダウンロード・アップロードともに同程度の速度を記録しており、通信速度に関して大きな差はありませんでした。 この2社の最大の違いは割引の有無。UQモバイルにはない家族割がワイモバイルは充実しており、家族で契約する人はワイモバイルを選んだ方が月額料金が安くなる可能性が高いです。

一方で、家族割が適用されない場合は以下の表のように、UQモバイルの方がお得になります。

楽天モバイルはUQモバイルに比べてアップロード速度に強みがあるのが特徴です。全時間帯でUQモバイルより高い数値を記録しており、今回調査した全13社の中でもトップの速度となりました。 一方で、ダウンロード速度は全時間帯でUQモバイルが速く、動画や音楽視聴を楽しみたい人はUQモバイルを選ぶのがおすすめです。

最後にその他の格安SIMとUQモバイルの通信速度を比較します。以下のグラフは今回調査した全13社の昼の時間帯の速度をまとめたものです。

UQモバイルは、ドコモ・auの新料金プランahamo・povoに続き、全体3位のダウンロード速度となっています。 このように格安SIMの中でも、UQモバイルは通信の速いSIMです。

通信速度が遅い原因で考えられることの一つは、データ容量を使い切って通信制限がかかっていたり節約モードがオンになっている場合です。 その月に自分がどれだけの通信を行ったかはスマホの設定から「データ使用量」にアクセスすると見ることができるので、月のデータ容量を超えていた場合は追加でデータ容量をチャージするか来月にデータ容量が戻るまでは速度制限状態でガマンしましょう。 また意図せずに節約モードがオンになっている場合も考えられます。節約モードの状態はUQmobileポータルアプリで確認できるので、高速通信を行いたいのに節約モードがオンになっている場合はアプリから節約モードをオフにしましょう。

UQモバイルは通信の速さや安定性には定評がありますが、それでも場所や時間帯によっては回線が混雑したり、そもそも電波が届きにくい場所にいることで通信が遅くなることもあります。 回線の混雑に関しては通信する時間帯や場所を大きく変えるなどの対策を取るしかありませんが、回線が混雑していなくても建物の奥や山の中などは電波が届きにくい環境なので、建物の外に出たり山を抜けることで急激に電波が改善することがあります。

通信速度が遅いと感じても、実際に通信速度に問題はなくスマホ自体が原因でWebページの読み込みが遅くなることも考えられます。 こうした状況はスマホの処理性能が追い付いていないことが原因なので、処理を軽くするために不要なアプリやタブを切ったり、スマホを再起動することで快適に通信できることがあります。 また、もしこれらの動作を行ってもスマホがカクカクして使いずらい、と感じた場合はスマホを新しい機種に買い替えるのも手です。 スマホは決して安い買い物ではないので頻繁に買い替えとはなかなかいきませんが、Webページの読み込みやアプリの動作に要求される処理性能は日々高くなっているのも事実なので2～3年をめどにスマホの買い替えがおすすめです。

今回はUQモバイルの速度は実際に速いのかについて解説しました。 UQモバイルは格安SIMというくくりではあるものの、auの公式サブブランドという位置づけのため大手キャリアのような快適な通信が行えるのが大きな魅力です。また節約モードも搭載されており、計画的にデータ容量が使える点も嬉しいですね。 ただしそれでも通信速度が遅いと感じたら、記事に挙げているような対処法を試してみてください。 皆さんも安くて速いUQモバイルで、快適なデータ通信を楽しんでくださいね。