初心者もマニアも!競馬漫画おすすめ10選をランキング形式で紹介【2021年版】
今話題の競馬漫画を本格派とエンタメ派に分けてランク付け!
競馬漫画には熱い人間ドラマが沢山あります。世間一般のイメージとしては「ギャンブル」という否定的なイメージが先行しますが、実はとても奥の深い競技です。競争馬と人間の絆は決して他のスポーツ漫画と比べても見劣りしません。 そこで今回は、今話題の競馬漫画を競馬好きの本格派と、一般向けのエンタメ派の2つに分けてランキング形式で紹介します。
競馬界のリアルを描いた本格派TOP5
競馬を深く知っている方、競馬好きな方に向けて、ここでは競馬界を取り巻く複雑でリアルな物語を描いた漫画を5つ紹介します。エンタメ派の競馬漫画では物足りない方、もっと深みのある物語を好む方にオススメの競馬漫画がこちらのランキングです。
5位:風のシルフィードの続編『蒼き神話マルス』
5位にランクインしたのは後述する『風のシルフィード』の続編として描かれた『蒼き神話マルス』です。主人公の凪野馬守と相棒の馬・マルスが「白の一族」と呼ばれるシルフィールドの子孫と戦うことになります。 ダービーを制覇したマルスは血縁を残すために引退しますが、白の一族とは別の白馬・エアリアルと戦うことになるのです。本作は「マルスの物語」として、とても美しく綺麗にまとまっています。 名前からもわかるように、ローマ神話をモチーフとした本作は本格志向でありながら、とてもロマンティックな物語です。血統や前作の因縁がありながら、非常に前向きで爽やかな作風なので、読者に不快感を与えません。 最後の結末は涙なしでは見られない感動作です。
4位:馬商にフォーカスした変わり種『ウイニング・チケット』
4位にランクインしたのは『ウイニング・チケット』です。二階堂ファームの社長・二階堂駿を主人公に据えて、中央競馬と地方競馬の2つを中心に、2部構成の物語が展開されます。競馬界のスケジュールやドラマなどがとても現実的です。 本作独自の魅力は「経営者」の観点から競馬のリアルが描かれている点にあります。競馬漫画の場合、馬か騎手が主人公になることが多いのですが、本作では経営者の社長が主人公です。競馬界の裏側にスポットを当てたという点でも異色でしょう。 また、ドラマとしては駿の復讐も見どころであり、自分を追放した競馬界への復讐というピカレスクロマンとしても秀逸です。競馬漫画の中でも独自色が強いので、賛否両論ではあるものの、とても読み応えがあります。
3位:武豊原案で騎手の成長を描く『ダービージョッキー』
3位には『ダービージョッキー』がランクインしました。日本中央競馬会の名騎手・武豊氏の原案である本作は、主人公である上杉圭の騎手としての成長を描いた名作です。非常に細かい競馬の知識や内情が細かく描かれており、読み応えがあります。 学業もスポーツもパッとしない平凡な高校生が成長していく王道の物語は多くの読者の共感を呼びました。競馬界で厳しい指導の下、フラワーカンパニーと二人三脚で絆を育んでいく過程が丹念に描写されています。レースの心理描写やスピード感も見事です。 本格派の競馬漫画でありながら、圭とフラワーカンパニーの成長は若者向けの青春漫画としても見応えがあります。競馬好きな方にも、そして競馬を知らない初心者の方にもオススメの作品です。
2位:競走馬や騎手のリアルを追求『優駿の門』
2位にランクインしたのは『優駿の門』です。内容は『ダービージョッキー』と同じ騎手の成長物語ですが、大きく違うのは主人公が天才型であることです。光優馬は10年に1度の天才であり、性格も冷静沈着で無駄な戦いを好みません。 一見共感しにくい優馬ですが、それは5歳の時に原因不明の火事で両親を失い天涯孤独の身として生きてきたからでした。幼馴染の月山左京や野山捨造など数多くの仲間に支えられながら、一人前の天才騎手へと成長します。 王道の物語を天才型主人公で描くという捻った構造が、本作に他の競馬漫画とは異なる独自性をもたらしました。続編として『優駿の門GI』『優駿の門 -ピエタ-』などのシリーズも出ており、気になる方は本シリーズと併せてチェックしてみてください。
1位:日本中央競馬会取材の本格ストーリー『風のシルフィード』
栄えある第1位は5位に挙げた『蒼き神話マルス』の前日譚である『風のシルフィード』です。後述する『みどりのマキバオー』と並ぶ金字塔として、もはや競馬漫画の代名詞にさえなっているといっても過言ではありません。 サザンウィンドの子供として生まれながら、足に障害を抱えた「シルフィード」が主人公の駿と共に二人三脚で競馬界に名を馳せていきます。2人の絆が強まっていく様は多くの読者の共感と感動を生み、涙なしでは見られないでしょう。 また、熱血スポ根のようでいて、競馬界の細かい知識や内情などが描かれているなど、作品内部の整合性もしっかり取れています。競馬漫画の古典的名作として、今後も語り継がれていくでしょう。
ストーリー性も楽しみつつ!エンタメ派TOP5
本格派の競馬漫画とやや毛色が異なりますが、エンタメ性重視の競馬漫画も併せて紹介します。競馬に否定的なイメージを持つ方、あるいは競馬漫画を読んだことのない初心者にオススメの入門書がこちらのランキングです。
5位:めちゃ泣けるアニメが話題に『ウマ娘 シンデレラグレイ』
5位にランクインしたのは『ウマ娘 シンデレラグレイ』です。本作は大人気アニメ/ゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』の公式スピンオフ漫画。 本編でも活躍するオグリキャップに焦点を当てたストーリーになっており、舞台はカサマツのトレセン学園。アニメと同様、ウマ娘の頂点を目指す熱いストーリー展開となっています。 ちなみに本シリーズには他にも『STARTING GATE! ―ウマ娘プリティーダービー―』というスペシャルウィークが主人公のコミカライズもあるので、要チェックです!
4位:競馬に賭ける人を描いた作品『ウイナーズサークルへようこそ』
4位にランクインしたのは『ウイナーズサークルへようこそ』です。他の競馬漫画と違い、「競馬予想をする人たち=お客様」の側を描くことに軸足を置いています。この設定だけを取っても、まるで毛色の異なる異色作です。 主人公の七緒は漫画家志望ながらも夢を挫折してしまい、インチキ占い師によって「競馬予想集団・ウイナーズサークル」に出くわします。そこで彼は経験もないのに、メンバーから競馬予想の天才と勘違いされてしまい、酷い目に遭うのです。 騎手でも馬でも、ましてや経営者でもないという視点が逆に斬新な本作は9巻と短いものの、面白さがその中に凝縮されています。競馬予想について知りたい初心者の方は、是非1度読んでみることをお勧めします。単なるギャンブルではないとわかるはずです。
3位:みどりのマキバオーの続編『たいようのマキバオー』
3位は後述する『みどりのマキバオー』の続編である『たいようのマキバオー』の10年後を描いた作品です。主人公が前作のミドリマキバオーの息子ではなく甥っ子、という一風変わった設定になっています。物語も前作に比べて非常にハードな作風です。 身体能力が高かった叔父に比べて脚力の弱い主人公ですが、相棒である山本菅助や多くの仲間に支えられながら成長していくドラマが見事です。また、前作のキャラクターもたくさん登場するので、後日談として旧来のファンも楽しめます。 舞台が地方競馬やダート競走ということもあり、競馬好きの方にとっても知識欲や興味をそそるネタが満載です。単独で読むよりは前作とセットで読む方が理解も深まり、相乗効果で楽しく読めるのではないでしょうか。
2位:青春x競馬漫画と言えばこれ『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』
2位は『機動警察パトレイバー』で有名なゆうきまさみによる競馬漫画『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』です。青春ドラマと競馬漫画の組み合わせが秀逸であり、特に原作で描かれる「血統」という要素は大事に描かれています。 爽やかな熱血主人公の久世駿平と、論理的でクールな渡会ひびきの掛け合いや恋愛という人間ドラマが見どころです。また、ストライクイーグルを中心とした様々な競走馬の活躍も描かれており、競馬漫画の王道もしっかり押さえられています。 そして何より、同じゆうきまさみ作品でのセルフパロディや多数の漫画でのオマージュなど横の繋がりが広いのが特徴です。ストーリーそのものよりも、脇にあるネタの方が充実していて面白い作品ではないでしょうか。
1位:ジャンプの誇る動物漫画の名作『みどりのマキバオー』
堂々の第1位は競馬漫画としてだけではなく、ジャンプ漫画の中でも上位に位置する傑作『みどりのマキバオー』です。競馬漫画といえば、誰もがこの作品を思い浮かべるのではないでしょうか。原作を読んだことがない人でも、名前は広く知られています。 主人公のミドリマキバオーはとても優秀な血統書付きの馬でありながら、とても見た目が馬とは思えません。そのため「うんこたれ蔵」とまで揶揄されるのですが、持ち前の前向きな明るさとガッツで乗り越え、大きく成長していきます。 競馬の知識だけではなく、連載当時に問題となっていたいじめや安楽死など、深刻な社会的テーマも盛り込んでいました。ジャンプ漫画の黄金期を支えた不朽の名作として、今後も語られ続けていくのではないでしょうか。
今話題の競馬漫画、傑作の数々を見逃すな!
本記事ではオススメの競馬漫画について、本格派とエンタメ派の2種類に分けて紹介してきましたが、どちらも甲乙付け難い魅力があります。「競馬」という題材に囚われずに読んでみると、新鮮な発見がたくさん得られるのではないでしょうか。 「競馬だから」と否定的に見られがちな競馬漫画も、実は数々の魅力を兼ね備えた傑作があります。気になる方は是非読んでみてください。