2023年2月16日更新

地獄の魔道士・ピンヘッド!「ヘルレイザー」アイコンのおピンちゃんの過去や同僚セノバイトについて解説

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ヘルレイザー 2
©︎NEW WORLD PICTURES/zetaimage

ピンヘッドは人気ホラー映画シリーズ「ヘルレイザー」に登場するセノバイト(魔道士)のリーダーです。 白塗りスキンヘッドで頭には釘が等間隔で打ち付けられている圧倒的なビジュアルは1度見ると頭から離れないですよね。この記事では「ヘルレイザー」のアイコンであるピンヘッド(愛称“おピン”) の過去や仲間のセノバイトについて解説します。 この記事は「ヘルレイザー」シリーズのネタバレを含みます。未鑑賞の場合は注意してください。

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「ヘルレイザー」シリーズに登場する“ピンヘッド”

ヘルレイザー 2
©︎NEW WORLD PICTURES/zetaimage

ピンヘッドはセノバイト(=魔道士)の筆頭キャラとして、映画「ヘルレイザー」シリーズに繰り返し登場します。 頭全体に釘が刺さっている外見から映画のスタッフがつけた「ピンヘッド」というあだ名が、映画の3作目で初めて使われ定着しました。 ピンヘッドが人間であったときの過去はエリオット・スペンサーという名のイギリス陸軍大尉です。 第1次世界大戦でPTSDを患い人類に失望したスペンサーは、パズルボックスを手に入れてセノバイトを召喚。自らセノバイトのリーダーとなりました。2作目では過去の記憶とともに人間性を取り戻し、ドクター・チャナードのセノバイトに殺されます。 ピンヘッド役はシリーズ1作目から8作目まで一貫してクライブ・バーカーの親友ダグ・ブラッドレイが演じています。 またそのインパクトのあるビジュアルのおかげで漫画『HUNTER×HUNTER』内で、ゾルディック家の長男イルミの容貌に影響を与えていたり、『キャビン』(2012年)ではあるシーンで登場したりしています。

そもそもセノバイト(=魔道士)って?

ヘルバウンド・ハート

セノバイトは、現代イギリスを代表するホラー文学の巨匠・クライブ・バーカーが1986年に発表した小説『ヘルバウンド・ハート』で初登場するキャラ。悪魔とも天使とも言えない次元を超越した存在です。 セノバイトという英語は、修道士や修道女のように修道院で共同生活を送る宗教的グループのメンバーという意味の名詞。このため「ヘルレイザー」シリーズ関連では「魔道士」と訳されます。 セノバイトはもともと普通の人間でしたが、欲望を追求し続けたため魔道士に変わり果てました。彼らは、未知の快楽を求める人間が意図的に、あるいは何も知らない人間が間違ってパズルボックスを開けると出現します。 セノバイトの外見的共通点は、儀式的に身体の一部が損傷されていること。 映画1作目の原作・脚本・監督を務めたバーカーは、パンク・ファッション、カトリック教会、ニューヨークやアムステルダムのSMクラブからセノバイトの着想を得たそうです。

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主要セノバイト3人を解説

ヘルレイザー2

フィメール/カットスロート

(画像右から2番目) フィメールは、もともとニコレッタという名の美しい修道女だったセノバイトです。映画では首の真ん中に針金で開かれたままの傷があることが特徴で、「カットスロート(Open/Deep Throat)」と呼ばれています。 教会で禁じられた肉体的快楽への欲求を募らせていた彼女は、パズルボックスを手に入れたことでセノバイトに変貌しました。 彼女はセノバイトの間では高僧と呼ばれ、ピンヘッドの右腕と言える高い地位にあります。そのためか、リーダーのピンヘッドでさえもコントロールできなくなることがあるほど凶暴な性格です。 2作目でフィメールはピンヘッドとともにドクター・チャナードのセノバイトに反抗します。そこで首を槍で貫かれて死亡。ブロンドヘアの女性の姿に戻ります。

バターボール

(画像左) バターボールはもともとラズロという名前の肥満の男だったセノバイト。セノバイトとしての外見的特徴は黒いサングラスと腹部中央を縦に走る開いた傷口です。 原作小説ではピンヘッドではなくバターボールがセノバイトのリーダーで、カースティと取引してフランクを殺します。映画ではピンヘッドの手下としてほとんどセリフのないキャラになりました。 人間時代は過食症のため才能を発揮できないでいる屈折した欲望の持ち主だったバターボール。食事に代わる新しい快楽を求めていた彼はパズルボックスを手に入れ、セノバイトとなりました。 2作目で他の仲間とともにドクター・チャナードのセノバイトを相手に戦い、胸を槍で刺されて死亡します。

チャタラー

(画像右) チャタラーは、歯の根が合わずいつもカタカタと鳴っている(chatter)ことからその名のついたセノバイト。顔が無数の傷によって激しく変形していることが特徴です。 映画の1作目と2作目でチャタラーを演じたニコラス・ヴィンスが執筆した短編によれば、チャタラーのオリジンは顔のきれいな若い俳優です。 性格の悪いこの俳優は下品なユーモアを得意として成功を収めていましたが、ある日パズルボックスを入手。歪んだ心を反映して顔をめちゃくちゃに傷つけセノバイトの一員に加わります。 この傷が原因で唇が剥ぎ取られて歯が露出したため、歯をカタカタ鳴らすことが唯一の意思疎通の手段となりました。 チャタラーは2作目で仲間と一緒に殺されたとき、若い俳優の姿にもどります。

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「ヘルレイザー」ピンヘッドはアイコニックなキャラクター

この記事では「ヘルレイザー」シリーズのアイコニックなキャラクター・ピンヘッドとその仲間たちについて解説しました。 2021年には対戦サバイバルホラーゲーム『Dead by Daylight』のキャラに追加されるほど、ファンの間でカルト的な人気を誇るピンヘッド。2022年にはリブート版『ヘルレイザー(原題)』でピンヘッドは女性となって登場しました(日本未公開)。 ピンヘッドの魅力を再確認したうえで、もう1度「ヘルレイザー」シリーズを観なおしてみてはいかがでしょうか。