2023年4月7日更新

漫画『金の国 水の国』ネタバレあらすじ&感想!映画キャスト情報なども解説

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金の国 水の国 岩本ナオ
©岩本ナオ/小学館

『金の国 水の国』は、月刊flowersで連載されていた漫画作品です。2017年には「このマンガがすごい!オンナ編第1位」を受賞しました。2023年には、アニメーション映画として公開が予定されています。 本記事では、『金の国 水の国』のあらすじ、メインキャラクター、ストーリーのネタバレなどを紹介します。『金の国 水の国』に興味のある人はぜひ最後まで見てください。 ※この記事は最新のネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。またciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。

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『金の国 水の国』のあらすじ【ネタバレ注意】

『金の国 水の国』の舞台は、資源はないものの商業により裕福なA国と、水と緑は豊富なものの貧乏なB国の2つの国です。隣同士に位置するA国とB国は仲が悪く、長い間いがみあっていました。 そこで神様は、A国は国で最も美しい娘を、B国は国で一番賢い男を選び、両者をくっつけて国同士の仲を改善させようと計画します。 2つの国は神様の言いつけに従って国で最も美しい娘と、国で最も賢い男を選ぶものの、和解する気のない両者は、選んだ人物の代わりに犬や猫を送りつけました。 国で最も美しい娘として選ばれたサーラと、国で最も賢い男として選ばれたナランバヤルは、事態を大ごとにしないよう送られてきた犬猫を伴侶の代わりに可愛がります。 しかし、2人はひょんなことから偶然出会うことに。あるきっかけでA国で共に暮らすようになったサーラとナランバヤルはお互い惹かれあっていきます。

『金の国 水の国』をお得に読む方法は?

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『金の国 水の国』結末までネタバレ解説

サーラとナランバヤルの出会い

夫婦になるはずが、国同士の仲の悪さにより代わりに犬と猫が送られ、出会うことのなかったサーラとナランバヤル。しかし2人は偶然、A国とB国の国境近くで出会うことになります。 サーラは苦手な相手である異母姉のレオポルディーネに、B国からきた夫を紹介しろと言われ、困っていました。そこでサーラは、ナランバヤルに夫の代わりをしてもらい、なんとか乗り切ります。 そこからサーラとナランバヤルは一緒に暮らすようになり、少しずつ惹かれあっていきます。しかし奥手な2人は、両思いでありながらなかなか想いを伝えられません。 ナランバヤルは、近いうちに水が枯渇してしまうA国の現状をなんとかしたいと考えており、B国から水路をひこうと考えていました。サーラのパイプによりレオポルディーネとコンタクトをとったナランバヤルは、A国とB国の和解につながる計画を立てます。

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婚約者がいると勘違いして、2人はすれ違う……

ナランバヤルが水路をひく計画を立てている頃、偶然ナランバヤルの実家を訪れたサーラは、彼の父親からナランバヤルに婚約者がいると聞かされます。本当は猫を婚約者と言い張っていただけなのですが、そうとは知らないサーラは、ナランバヤルに想い人がいることで悲しみに暮れます。 「B国の族長が顔を出すから、嫁のフリをしてほしい」と頼まれたサーラ。B国の族長には「美しくない」とバカにされるものの、毅然とした態度を貫きます。しかしナランバヤルまでもバカにする族長に対しついにキレたサーラは、ワインの飲み比べ勝負をすることになり、見事勝利を収めました。 その後サーラとナランバヤルは再会。ナランバヤルはサーラに「A国を水に困らない国にしたい」と話します。しかし肝心の誤解は解けないままでした。

狙われるナランバヤル、物語の行方は?

A国に水路をひく計画を進めるナランバヤルですが、祈祷師のピリパッパの提案により、B国へ戦争を仕掛けるのに邪魔なナランバヤルの暗殺計画が企てられます。 狙われたナランバヤルは助けを求め宮殿に向かいますが、追手に追われることに。 そこでナランバヤルはサーラと再会。一緒に逃げるものの、ピンチに陥った2人に、サーラの父であり、国王のラスタバン3世が自らナランバヤルを殺すために向かってきます。 戦いはからっきしなものの、口は達者だったナランバヤルは、ここで話術により国王を説き伏せました。そして両国の戦争は回避され、国交の道が開かれます。 ナランバヤルに婚約者がいないことも判明し、めでたくサーラとナランバヤルも結ばれました。

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『金の国 水の国』の見どころは?

リアルな世界観描写

『金の国 水の国』の大きな見どころは、大学で西洋史を学んでいたという作者がこだわりを持って描いた、リアルな世界観描写です。 舞台となる2つの国にはそれぞれモデルとなった国が存在します。A国はイラク、イランなどの中東、B国は東アジアや中国をモデルとしているとのことです。 実際の国をモデルとすることで、細部にまでこだわり、統一感のある世界観の雰囲気作りに成功しています。緑や砂漠の風景や華やかな宮殿など、日本ではお目にかかれない描写は見応え抜群です。 また、いがみあう2つの国が舞台ではあるものの、きつい描写、残酷な表現はそこまでありません。終始ほっこりとした優しい空気感が魅力の作品です。

魅力あふれるキャラの恋愛

魅力たっぷりのキャラクターたちによる恋愛描写も、本作の持ち味です。 主人公のサーラとナランバヤルは、フィクションではお決まりの美男美女とは少し外れたキャラクター。最も美しい娘、最も賢い男として選ばれた2人ですが、最初の頃はとてもそうは見えません。 しかし物語が進んでいくごとに、2人の魅力が描かれていき、最後には自然と「最も美しい」「最も賢い」という肩書きが納得できるものとなります。 男女の恋愛を中心とした『金の国 水の国』ですが、ラブシーンと言えるものはそこまでありません。作中で2人はすれ違うからです。奥手でなかなか想いを伝えられない、そんなもどかしさも魅力と言えますね。 恋愛モノが苦手な人でも十分楽しめます。女性はもちろん、男性にもおすすめの作品です。

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『金の国 水の国』名言・名シーン

「お嬢さんが生きてる間にA国を水に困らない国にしてえんだ」

ナランバヤルが初めてサーラに思いを伝えるシーンのセリフです。彼は「あと何十年かかるかわかんねえが」と前置きしたうえでこの言葉を伝えました。 「好き」や「愛している」という言葉は口にするのは簡単ですが、形に残るものではないので、どうとでも言うことができます。しかしナランバヤルは情熱的に愛を説くのではなく、冷静に水路を引く未来を提示して国交を開き、サーラの未来を照らそうとしたのです。 国交を正常化し水路を敷くのは、愛をささやくより何倍も大変なことでしょう。そう考えるとナランバヤルの深い愛がじんわりと伝わってきます。

「でも唯一 口だけは達者なんですぜ」

こちらもナランバヤルのセリフです。国王に難問をふっかけられたナランバヤルは「金もねえ 仕事もねえ 腕っぷしもからっきし」と自分を評価しながら、それでも口では負けないと国王を説き伏せていきます。 国王を説得しながら「いいですかお嬢さん」と心の中でシーラを思いながら語る姿が格別にかっこいいのです。 彼が国一番の賢い男の真価を発揮する瞬間ですね。読んでいてもテンションが上がるシーンでした!ここからのハッピーエンドの流れもとても心温まるもので、爽やかな読後感にもつながっているシーンです。

『金の国 水の国』主要登場人物紹介

サーラ

『金の国 水の国』の主人公。A国のお姫様で、最も美しい娘に選ばれ、B国で選ばれる最も賢い男の花嫁になります。 見た目は少しふくよかな体型で、B国の族長からは「0.1トンはありそう」と失礼なことを思われていました。 性格は奥手な部分もありますが、育ちの良さや気立の良さがにじみ出ており、王族としての自覚もしっかりとした女性です。また、ときには芯の通った強さを見せることもあります。 作中では偶然婿となるはずだったナランバヤルと出会い、一緒に暮らす中で恋に落ちていきました。

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ナランバヤル

A国との境目にある町に住むB国の男性。図書館長の息子で、設計技師をしています。 容姿はイケメン……というほどでもなく、お調子者で凡庸に感じられる人物です。長所は口が達者なことで、これが物語の行方を左右しました。 軽い人物に見えますが、根は誠実な人間。作中ではB国からA国ヘ水路をひく計画を立てる、2つの国の未来のために行動するなど、心優しい性格が垣間見えます。 サーラと一緒に暮らして、彼女の人となりを知っていくうちに、彼もサーラに惹かれていくようになります。

レオポルディーネ

サーラの異母姉であり、A国の第一王女。サーラにとっては緊張するので、少し苦手な相手です。 サーラにB国の夫を連れてくるよう命じたのは彼女で、サーラとナランバヤルの出会いのきっかけとなった人物でもあります。 父親が花嫁ではなく猫を送ったことを知っているにも関わらず、サーラに夫を連れてくるように言ったことで、一見意地悪な人物に見えますが、実際は母国を愛する反戦派です。 戦争に反対していることから、ナランバヤルの計画に賛同して、彼の力になります。

サラディーン

A国の左大臣で、レオポルディーネの愛人でもある人物。歌や踊り、トークが得意な、A国の女性に大人気のイケメンです。北の遊牧民出身で、5年ほど前にA国にきました。 自らをレオポルディーネにとりたててもらったお飾りの大臣と評していますが、自国の危うい面に気づいていたり、頭のキレる人物です。 王女に取り入って何か企みをしている……というわけではなく、作中ではナランバヤルの計画に手を貸します。

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ライララ

黒い布で全身を包んだ、見るからに怪しい雰囲気の女性です。レオポルディーネに仕えていて、暗殺を請け負います。 サーラやナランバヤルの前に立ち塞がるわけではなく、レオポルディーネからの命令により、水路をひく計画の手助けをします。 冷酷なだけでなく、きちんと国に対して愛着を持っている面もある人物です。

ピリパッパ

A国の王様付きの祈祷師にして右大臣です。王からは盲信的に信頼されており、権力を傘にきた横暴なふるまいから国民からはあまり好かれていません。 彼はA国の窮状を知っており、資源豊かなB国を占領して移り住めばいいと考えている開戦派です。自分を信頼する王に祈祷師として助言し、B国へ攻撃を仕掛けるチャンスをうかがっています。

ジャウハラ

ジャウハラはA国の知識階級の学者です。彼はピリパッパに逆らったことで投獄されていましたが、ナランバヤルの要請によって解放されます。凶悪犯のような強面かつ口の悪さが目立ちますが、実は30ヵ国語を習得、さらに建築の知識も豊富な人物です。 ナランバヤルの立場も理解しており、彼の護衛役も務めます。

映画『金の国 水の国』作品概要

『金の国 水の国』は、2023年にアニメーションで映像化されます。 アニメーション制作は『サマーウォーズ』『時をかける少女』などを手がけたマッドハウス。脚本は『コウノドリ』『美しい彼』などの坪田文が担当します。音楽は、アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』で好評を博したエバン・コールが手がけます。 公開日は2023年1月27日。全国ロードショーです。 ここからは、メインキャストの情報を紹介します。

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映画『金の国 水の国』キャスト情報

サーラ 浜辺美波
ナランバヤル 賀来賢人
レオポルディーネ 戸田恵子
サラディーン 神谷浩史
ピリパッパ 茶風林
オドゥニ てらそままさき
ラスタバン3世 銀河万丈
ジャウハラ 木村昴
ライララ 沢城みゆき

サーラ/浜辺美波

ヒロインのサーラを演じるのは、東宝芸能所属の女優・浜辺美波です。2022年12月現在、弱冠22歳の新鋭で、2017年に公開された映画『君の膵臓をたべたい』で一躍ブレイクしました。 真面目なキャラクターから不思議キャラ、個性的な役まで幅広い役を演じています。 映画では『賭ケグルイ』の主演・蛇喰夢子役や『約束のネバーランド』の主演・エマ役などを担当しました。

ナランバヤル/賀来賢人

ナランバヤルの声を担当するのは、俳優の賀来賢人。2007年に映画で俳優デビュー、16年間はアミューズに所属し、2022年12月現在はフリーで活動中です。 ドラマでは『今日から俺は!!』の主演・三橋貴志役や『クローバー』主演・美咲隼斗役などを担当しています。 映画では『ちはやふる -結び-』の周防久志役『銀色の雨』主演・平井和也役などを演じました。

『金の国 水の国』の感想&レビュー

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1巻で綺麗にまとまっているストーリーが魅力に感じました!いがみあう2つの国、身分の違う男女が恋に落ちる展開は、そこまで意外性はありませんが、安定感はあります。嫌すぎる性格の人間も出てこないので、爽やかな読後感を味わえる作品です。メイン2人の誠実な性格もあり、幅広い層におすすめできるストーリーとなっています。短くまとまったストーリーを見たい人は、ぜひ手に取って読んでみてほしいです。

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癒やされたいときにリアルすぎる人間関係とかは要らない派なので、このおとぎ話感がすごく心地よかった。穏やかだけど壮大さもあって、キュンもワクワクも感動もできました。個人的に生活の音が聞こえてきそうな描き込みが好きなので、絨毯の柄や食器のデザインまで楽しめてよかったです。もっと世界観に浸りたかったので、1巻完結はやや寂しく……。でもこの短さあってこその読後感、でももっと読みたかった、と読み終わってからモダモダしました。

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『金の国 水の国』あらすじをネタバレ解説しました

『金の国 水の国』のあらすじをネタバレ解説しました。本作はリアルな世界観・優しい人物たちが繰り広げる、心温まるふれあいが魅力です。 2023年1月27日に映画も公開予定の『金の国 水の国』。興味のある人はぜひ注目しましょう。