アニメ映画『君の膵臓をたべたい』あらすじ&声優をまとめて紹介!高杉真宙が主人公の声を務める
アニメ映画『君の膵臓をたべたい』あらすじ&声優を解説!
住野よるのデビュー作であり、本屋大賞第2位を獲得した『君の膵臓をたべたい』。実写映画も大ヒットした青春小説の傑作が、2018年に劇場アニメ化されました。 企画自体は原作小説の出版よりも先に始動し、住野も脚本会議に参加していたそう。実写映画版のように大幅な改変はなく、原作に忠実に描かれているのが特徴です。 タイトルである「君の膵臓をたべたい」の真意も、少し違う伝わり方になるかもしれません。 興行収入は約5億円と振るわなかったものの、第22回文化庁メディア芸術祭ではアニメーション部門審査委員会推薦作品に選出されました。 この記事では、アニメ映画『君の膵臓をたべたい』のあらすじと声優を紹介していきます!
映画『君の膵臓をたべたい』のあらすじ
まだ遅咲きの桜も咲いている春、4月のこと。他人との関わりに興味がなく、恋人も友達も必要としない高校生の「僕」は、病院の待合室で1冊の文庫本を拾います。 表紙に手書きで「共病文庫」と記されたその本は、闘病生活を綴った日記でした。日記の持ち主は、「僕」のクラスメイトで天真爛漫な人気者・山内桜良です。桜良は中身を見てしまった彼に、膵臓の病気を患っていて余命わずかだと明かします。 それは桜良の主治医と家族以外で唯一、「僕」だけが彼女と共有する秘密になりました。 「僕」は最期を迎える日まで、桜良の“死ぬまでにやりたいことリスト”に付き合うことに。奔放な彼女に振り回されながら、彼の世界も次第に広がっていくのでした。
「僕」役/高杉真宙
主人公の「僕」はいつも1人で本を読んでいて、他人に全く興味を持たない高校生。桜良との交流を通じて他人を認めるようになり、人と関わる努力をはじめました。 主人公の声を担当したのは、本作が声優初挑戦となった若手実力派俳優・高杉真宙です。彼は2012年に公開された『カルテット!』で映画主演を飾り、それ以降さまざまな映画に出演してきました。 近年は「賭ケグルイ」シリーズの鈴井涼太役、ドラマ「絶対零度」Season4(2020年)の篠田浩輝役など、脇役でも強烈な印象を残しています。
山内桜良役/Lynn(りん)
山内桜良は主人公「僕」のクラスメイト。いつも元気いっぱいで明るいクラスの人気者ですが、彼女には“余命わずか”という秘密がありました。 残された時間を精いっぱい、大切に生きようとする桜良を演じるのは声優のLynn(りん)です。 彼女はアメリカと日本のハーフで、『風夏』(2017年)や『メルヘン・メドヘン』(2018年)といった人気アニメだけでなく、海外作品の吹き替えも数多くこなしています。 近年は『約束のネバーランド』(2019年~2021年)のほか、『炎炎ノ消防隊』(2019年~2020年)などに出演。話題の「ウマ娘」ではマルゼンスキー役を演じ、ウマ娘声優としても注目されています。
恭子役/藤井ゆきよ
恭子は桜良の親友。「僕」に親友の座を奪われかけ、彼と桜良の交流に反発します。とても強気な性格ゆえに、桜良の前には1人も友達がいませんでした。 「僕」と同じく不器用な恭子を演じるのは、『けものフレンズ』(2017年~2019年)のアルパカ・スリ役でも知られる声優・藤井ゆきよです。2015年版「ルパン三世」テレビシリーズではレベッカ・ロッセリーニの声を担当し、少しずつ知名度が上昇していきました。 翌年から『美少女戦士セーラームーンCrystal』のメインキャラクターである土萠ほたる役に抜擢され、以降は「ウマ娘」などの人気作に出演しています。 今後の躍進が期待される声優といえるのではないでしょうか。
隆弘役/内田雄馬
隆弘は学級委員を務めるクラスの人気者で、桜良の元カレ。実は陰湿かつ粘着質な裏の顔があり、別れた後も桜良にしつこく付きまとっていました。 そんなクズ男の声を演じた内田雄馬は、2016年に劇場アニメ『KING OF PRISM by PrettyRhythm』で涼野ユウを演じ、翌年に第11回声優アワード新人男優賞を受賞。 数々の作品に出演する傍ら、2018年に1stシングル「NEW WORLD」を発売して、アーティストデビューも果たしました。 2019年は『BANANA FISH』のアッシュ・リンクス役、『ぐらんぶる』の北原伊織役などが評価され、第13回声優アワード主演男優賞に輝いています。 大ヒット作『呪術廻戦』(2020年)の伏黒恵役を演じるなど、今大注目の若手男性声優です。
ガム君役/福島潤
桜良との出会いを経て、「僕」が関わりを持ち始めた最初のクラスメイト。常にガムを持ち歩き、「ガムいる?」と尋ねることからガム君と呼ばれています。 「僕」の友達であるガム君の声優は、「弱虫ペダル」の鳴子章吉役で有名な福島潤です。 福島は2016年から放送開始した『この素晴らしい世界に祝福を!』で主人公のカズマ役を演じ、一躍注目の声優となりました。 2018年には『HUGっと!プリキュア』に出演し、念願の「プリキュア」シリーズに参戦!近年はカズマ役を続投した『異世界かるてっと』(2019年)のほか、『メジャーセカンド』(2018年~2020年)などに出演しています。
「僕」の父役/三木眞一郎
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今回は新年最初の更新なので、新年会をお届け!
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主人公「僕」の父親。妻とも息子ともこれといって問題のない、ごく普通のお父さんです。妻よりもさらに出番が少ないため、印象が薄いキャラクターかもしれません。 そんな「僕」の父役を演じた三木眞一郎は、数々の出演経歴を持つベテラン声優です。 主な出演作は、「ポケットモンスター」シリーズのコジロウ役、「機動戦士ガンダム00」のニール&ライル・ディランディ役や「BLEACH」の浦原喜助役など。2010年には第4回声優アワードで助演男優賞、さらに2014年の第8回声優アワードで富山敬賞を受賞しています。
「僕」の母役/田中敦子
本日はスタジオマウスでのお仕事ののちマウスショップにお邪魔しました(*^^*)
— 田中敦子 (@atuwosyousa) June 23, 2019
たくさんのグッズが揃っていてサインも飾られている楽しいショップですので、是非一度お立ち寄り下さいね(ベンガル猫のあつこミラーとストラップあり〼) pic.twitter.com/QUXEqp9FXx
主人公「僕」の母親。どちらかと言えば放任主義で、適度な距離から息子を見守ります。桜良の存在にも薄々気付いており、「僕」に良い変化が生まれたことを喜びました。 「僕」の母役を演じたのは、「攻殻機動隊」シリーズの草薙素子役で知られる田中敦子。アニメやゲームでは、「Fate」シリーズのキャスター役なども有名ですが、活動のメインは洋画吹き替えです。 ニコール・キッドマンを筆頭に、ケイト・ベッキンセールやジェニファー・ロペス、モニカ・ベルッチといったハリウッド女優を担当しています。
山内桜良の母役/和久井映見
桜良の母親は余命の少ない娘を気遣い、彼女の望みを叶えようと行動していました。しかし日常を過ごすことにこだわるあまり、桜良の言葉に過敏に反応することも。 演じた女優・和久井映見のキャリアは30年以上ですが、声優を務めたのは本作が初めてでした。 現在も第一線で活躍するベテランで、『姉ちゃんの恋人』(2020年)では有村架純とNHK連続テレビ小説『ひよっこ』(2017年)以来、約3年ぶりに共演。彼女の相手役を務めた林遣都の母親を演じるなど、近年は母役での出演が増えています。 2021年の大河ドラマ『青天を衝け』では主人公である渋沢栄一の母・ゑい役に起用されました。
主題歌「ファンファーレ」を担当するのはsumika
アニメ映画『君の膵臓をたべたい』の主題歌を担当したのはsumikaで、曲名は「ファンファーレ」です。 sumikaとは、2013年に結成したロックとポップを中心とするバンド。原作者である住野よるは、sumikaのライブに行ったりグッズやCDを買い集めたりするほどの大ファンだそうです。 美しいアニメ映像とsumikaの曲のコラボレーションにより、絶妙な雰囲気が表現されました。
実写映画『君の膵臓をたべたい』では12年後の「僕」も登場!
実写映画版では、主人公の「僕」を音楽ユニットDISH//のメンバーでもある北村匠海、ヒロインの桜良を『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』でのめんま役などを務めた浜辺美波が演じました。 実写映画版では、原作にはない12年後の「僕」や、桜良の親友である恭子の姿も描かれています。12年後の「僕」役で小栗旬、桜良の親友・恭子役で北川景子が出演しました。
アニメ映画『君の膵臓をたべたい』のあらすじ&声優を振り返ろう
原作小説を忠実に映像化し、“生きること”を問うアニメ映画『君の膵臓をたべたい』。自分や他人との関係を見つめるキャラクターを、出演声優たちが真摯に演じました。 小説原作のアニメ映画では珍しく、主要キャストの多くに本職の声優が起用され、主演の高杉真宙も声優初挑戦ながら健闘しています。彼らによる声の演技や柔らかな世界観、どこか幻想的なアニメ映像に彩られたストーリーが胸を打ち、思わず涙がこぼれるでしょう。 何度観ても泣ける本作は、必見です!実写映画版もアニメ映画版もそれぞれ違う魅力があるので、ぜひ観比べてみてくださいね。