漫画『少年のアビス』最新巻まで全話ネタバレあらすじ&感想!実写ドラマ化された話題作
峰浪りょうぬよる漫画『少年のアビス』は、「心中」をテーマに人間の隠された欲望や誰にも魅せられない心の闇を描くスーサイドラブストーリー。本作は2022年の9月から12月にかけて、実写ドラマ化もされています。 本記事ではそんな『少年のアビス』の概要やネタバレあらすじなどについて、詳しく紹介します!
『少年のアビス』のあらすじ【ネタバレ注意】
峰浪りょうが手掛ける漫画『少年のアビス』は、生きることへの希望を求めて彷徨う男女の恋模様などが描かれたスーサイドラブストーリーです。 向津高等学校の高校生である黒瀬令児(くろせれいじ)は、何もない田舎の町で看護助手の母、引きこもりの兄、認知症の祖母と4人で暮らしていました。彼はいつも心のどこかで「いつか町から出たい」と考えていたものの、自分が町や家族に縛られていることを自覚して日々を漠然と過ごしていて……。
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1巻(1話〜7話)ネタバレ感想
向津高等学校に通う黒瀬令児(くろせれいじ)は1人で家計を支える看護助手の母、引きこもりの兄、認知症の祖母と4人暮らし。彼はそれなりに高い学力を持っていたものの進学する家庭の余裕はなく、卒業後は彼をパシリ扱いする幼馴染の会社で働くことが決まっていました。 そんな鬱屈とした日々の中、彼は町のコンビニでハマっているアイドルグループ・アクリルのメンバーである青江ナギと出会います。さらに気付けば彼女で童貞を捨てていて……。 1巻から衝撃的な展開が続きます。とにかく令児が色々と不憫でなりません……。
2巻(8話〜17話)ネタバレ感想
自身の教え子である令児が謎の女と川に身投げしようとしている場面に遭遇した担任教師・柴沢由里(しばさわゆり)は、なんとかそれを阻止することに成功。生徒からは「柴ちゃん先生」と呼ばれて経験豊富な雰囲気を出していた彼女は、実は三十路前の処女でした。 彼女はそのまま「死ななければ悩みは消えない」と重い言葉を放つ令児を家にあげ、死を選択しなければならないほど追い詰められた彼の姿を見て一人暮らしの家で匿うことにしますが……。 一見ただ優しいように見える柴ちゃん先生ですが、令児に見せる表情が時折恐ろしいです……。
3巻(18話〜27話)ネタバレ感想
流れで令児で初体験を済ませた柴ちゃん先生は、どんどん彼に執着するように。しかし彼に対する想いは意外にも割り切った、ドライな雰囲気も持っていました。 その頃令児の幼馴染である秋山朔子(あきやまさくこ)は、ずっと憧れていた小説家・似非森耕作(えせもりこうさく)と出会います。舞い上がっていた彼女でしたが、なんとさっそく自宅のベッドに誘われるのでした。 噂通りのクズ男振りに一瞬で熱が冷めた彼女でしたが、どこかで溺れたい気持ちもあり……。 令児と柴ちゃん先生、朔子と似非森の関係性がそれぞれどう動いていくか、気になる巻でした。
4巻(28話〜37話)ネタバレ感想
似非森の声により、令児が青江ナギと既に身体を重ねていることを知ってしまった朔子。彼女は嫌悪感や不快感を覚え、彼に対する恋心を裏切られた気持ちになったものの、彼の心情を考えると突き放すことができません。 その後令児を死から遠ざけることに成功したと思っていた朔子でしたが、彼女が思い描いていた「一緒に東京に行く」という未来は、実は彼の希望を奪っただけでした。 同時に令児は母親のもう1つの顔を知ってしまうと同時に、柴ちゃん先生のストーカー化も加速して……。 朔子の令児に対する想いはひたむきですが、噛み合わず見ていて辛い巻でした。
5巻(38〜47話)ネタバレ感想
柴ちゃん先生の行動は次第にエスカレートしていき、とどまるところを知りません。朔子が令児にまとわりついていると考えた彼女は嫉妬心を燃やしながら朔子の希望を消し去り、未来の選択肢を奪うのでした。 さらに彼女はその後令児の母にも単独で接触し、溜め込んだ金をチラつかせます。思い通りに事が進んでいると思い込んだ柴ちゃん先生ですが、実は令児の母にはもっと深い問題があり……。 柴ちゃん先生の狂気をはらんだ行動に、恐怖を感じる巻でした……。
6巻(48〜57話)ネタバレ感想
東京から転校してきた野添旭(のぞえあさひ)は、生い立ちや標準語を喋るという理由だけで早速いじめられます。さらに祖父母からも愛されず、そのような居場所がない状況の彼をいつも気にかけてくれたのは同級生のぽっちゃりした女子だけでした。 しかし彼は、学校でも一際目を引く美少女・黒瀬夕子(くろせゆうこ)に惹かれていきます。似たような家庭環境から未来に絶望した2人は、ともに将来を誓い合うのでした。 一方で令児や朔子、柴ちゃん先生たちはそれぞれ人生が崩壊しようとしていて……。 クズな小説家・似非森の過去が分かる巻でした。人間模様が複雑になってきました……。
7巻(58〜68話)ネタバレ感想
狭い町の中で瞬時に教え子との淫らな関係が広がった柴ちゃん先生は逮捕され、時を同じくして重体の夕子は生死の境をさまよっていました。一方で死にきれなかった令児は、より人生に絶望するように。 過去に令児の父が家族に暴力を振るうクズ男だと知った令児の幼馴染・峰岸玄(みねぎしげん)は成長し、家業である会社の広い土地でタバコをふかしていました。かつて仲が良かった幼馴染3人はお互いを助けようとしながらも、気付けば足を引っ張りあっていて……。 ついに柴ちゃん先生の秘密がばれ、逮捕されてしまいましたね。幼馴染3人の関係性も気になる巻でした。
8巻(69〜78話)ネタバレ感想
令児に特別な感情を抱いていた玄は、そのまま姿を眩ませてしまいます。季節は冬へと変わり、学校を辞めた令児は地元の倉庫でアルバイトをしながら家計を支えていました。ようやく夕子も退院できることになりましたが、家で待ち受けていたのは過酷なリハビリの日々でした。 また令児は朔子の父親から彼女がおかしくなったことを聞かされ、久々に再会すると、なんと彼女はすっかりと痩せ細った姿に。さらに彼は柴ちゃん先生とも鉢合わせますが、実は柴ちゃん先生はまだ令児のことを諦めきれておらず……。 朔子の痩せた姿や柴ちゃん先生の想いなど、衝撃が続く巻でした。
9巻(79〜88話)ネタバレ感想
令児・朔子・玄の幼馴染3人は、久しぶりに柴ちゃん先生の家で集まります。これまで蚊帳の外だった朔子は久しぶりに身体を動かしたこともあり、そこで少しフラついてしまうのでした。 朔子と玄は柴ちゃん先生の様子から、まだ彼女が令児に執着していることを感じ取ってしまいます。一方で柴ちゃん先生は令児の幼馴染2人を邪魔に思い、なんとか排除しようとしていました。 その後幼馴染の3人の間には紆余曲折ありながらも、ついに町を出て東京の地に降り立ちますが……。 柴ちゃん先生の諦めが悪すぎて、恐怖でしかありません。3人は町を出られたものの、また不穏な雰囲気が漂い始める巻でした。
10巻(89〜98話)ネタバレ感想
東京で似非森を訪ねた令児は、病に侵されて痩せ細ってしまった彼の姿に衝撃を受けます。似非森が書く小説の主人公たちはいずれも最後は死に至るものですが、そこには彼の気持ちが反映されていました。彼は令児に、かつての夕子の話を少しずつ始めます。 凄惨な家庭環境で育ったため、容姿に恵まれながらも搾取される人生を送っていた夕子。彼女は令児にかつての自分を重ね、彼に執着する柴ちゃん先生を言葉巧みに取り込もうとしていて……。 夕子の闇があまりにも深すぎると感じる巻でした。令児への歪んだ感情が恐ろしいです……。
11巻(99〜108話)ネタバレ感想
柴ちゃん先生が夕子の言葉に惑わされそうになっている頃、令児は変わらず似非森の過去の話に耳を傾けていました。似非森は身内の死を契機に当時の良き理解者である女子と身体の関係を持ち、そこから日々欲に溺れるようになったのでした。 一方で不良グループの花になっていた容姿端麗な夕子は、似非森がよく訪れる喫茶店に顔を出すように。かつて一緒に町を出ようと誓いあった似非森と夕子でしたが、夕子は様々な人間を惑わせて闇に引きずりこんでいき……。 美貌を武器に多くの人を狂わせていく夕子があまりにも恐ろしい巻でした。似非森のことも、少し不憫に思えます。
『少年のアビス』の感想&レビュー
『少年のアビス』では終始どこか不穏な空気が流れており、読み進める度にドキドキしてしまいます。ジャンル的には「スーサイドラブストーリー」とされていますが、単なるラブストーリーというわけではなく人間の心の闇などが深くリアルに描かれているため、読むのにかなりのカロリーを消費します。 とにかく主人公の黒瀬や彼の幼馴染であるチャコが不憫に見えるため、最後の最後にはどうにか幸せになって欲しいと願うばかりです……。
『少年のアビス』あらすじをネタバレ解説しました
人間の心の闇や閉塞的な場所での歪な人間関係を描いたダークなラブストーリー『少年のアビス』。不穏な展開にハラハラしながらも、思わず読み進めてしまいます。 読み出すと手が止まらなくなるので、気になる人はぜひイッキ見してみてくださいね。