『地獄楽』士遠(しおん)は教え子を守って死亡？あまりにかっこいい皆の師匠に迫る

賀来ゆうじによる漫画『地獄楽』は、2018年から2021年まで「少年ジャンプ+」で連載されていました。2023年4月にはアニメ化されたことで、本作はさらに注目を集めています。 この記事ではそんな本作に登場する、盲目の打ち首執行人・士遠(しおん)について徹底解説します！アニメでの活躍とあわせて要チェックです。 ※この記事は『地獄楽』の重要なネタバレを含みます。

（中央・目を瞑っている白髪のキャラクター）

士遠(しおん)は山田浅ェ門の打ち首執行人で、生まれつき盲目ながらも類まれなる剣術の持ち主です。幼い頃から物質の持つ氣(タオ)を読むことができ、さらに嗅覚や聴覚も鋭いため身のこなしは健常者をも上回ります。 両目に大きな傷跡がありますが、これは旅芸人として働いていた子ども時代に母親からつけられたものです。

ついに盤古の丹田へとたどり着いた、士遠とヌルガイ。士遠はまだ氣を十分に扱えないヌルガイを守りながら戦うことで、少しずつダメージを負っていきます。しかしそんな士遠の姿を見たヌルガイが覚醒し、まるで氣が見えているような動きで次々と化け物たちを倒していくのでした。 その時2人の間に強い絆が生まれますが、傷つけられた朱槿(ヂュジン)の盤古は激怒します。士遠と朱槿の2人がお互い瀕死の状態になっているところで、朱槿は部分的に鬼戸解。しかし士遠は典坐のことを思い出しながら、最終的に朱槿に勝利しヌルガイとともに生き残りました。

ヌルガイの監視役は典坐でしたが、典坐を目の前で朱槿から殺されて以降は士遠と行動をともにしています。士遠にとって典坐は大切な弟子であり信頼していたため、典坐の願い通りヌルガイを守ることを決めました。 行動をともにするうちにヌルガイと士遠の間にも師弟関係のようなものが生まれ、ヌルガイは実際に士遠から剣術の基礎や氣についての知識を学んでいくのでした。 再度朱槿と相対した際に士遠のピンチを感じ取ったヌルガイが覚醒。その時に彼女のことを認めた士遠は安心して先陣を切らせ、以降は相棒のような関係性になっていきます。

蓮(リエン)との戦いを終えてともに島を出た士遠とヌルガイは、安住の地を探すための旅に出ます。意図せず行く先々であらゆる問題を解決する2人は、いつしか“子連れ座頭”と呼ばれるように。 化粧やお洒落を覚えてグッと大人っぽくなったヌルガイを男たちから守る、まるで父親のような役割を果たす士遠の姿も見られますよ。

士遠は101話で追加組の山田浅ェ門清丸から何故ヌルガイをかばうのかを問われますが、「無実の者を処刑する理由が分からない」ときっぱりと告げています。かつて士遠は、ヌルガイをかばう弟子の典坐にも同じ質問をしていました。 山田浅ェ門という身分を捨ててまで自身の信念を貫き、正しい道に進もうとする姿はとてもかっこいいですよね。

真面目な性格の士遠は冗談を言うようには見えませんが、主に佐切に対して意外とギャグを飛ばします。しかしその内容は「見逃そう」や「見栄えが悪い」など目に例えたものが多いため、周囲も盲目の士遠に対して反応しづらいようです……。 普段は真面目そうに見えて意外とユーモア溢れる人柄なところも、彼が魅力的に見える理由の1つかもしれません。

最初にヌルガイの監視役だった典坐は士遠のことを「先生」と呼び、慕っています。かつて街で複数の侍と喧嘩をしていた典坐に浅ェ門の資質を見出した士遠は喧嘩を仲裁し、典坐を一門に迎え入れることに。 最初は厳しい修行と生活に反発していた典坐でしたが、士遠の哀しい過去や彼の本心を知ってからは心を入れ替え修行にも精を出します。そして典坐はかつて士遠が自分のことを助けてくれたように、自分もまた人助けをすることを心に誓ったのでした。

生まれながらにして盲目の士遠ですが、目が見えない代わりに嗅覚や聴覚が並外れて発達しています。さらに盲目であるがゆえに氣の流れで世界を把握しており、完全にハンデを克服しています。剣術の腕前も試一刀流四位と、浅ェ門の中でも上位。 さらに氣に関する知識や冷静な判断力で、これまでに幾度となく仲間たちをまとめてきました。剣の腕はもちろんその冷静さと知識の多さが、最強の剣士と呼ばれる所以です。

アニメ『地獄楽』で士遠の声を演じるのは、俳優や声優として活躍する小林親弘。アニメはもちろん、海外映画やドラマの吹き替えまで幅広くこなすマルチな声優です。 彼の代表作にはアニメ『BEASTARS』のレゴシ役やアニメ『転生したらスライムだった件 転スラ日記』のランガ役などがあります。

この記事では山田朝ェ門一門の1人である盲目の剣士・士遠について、詳しく紹介しました！優しさと強さを兼ね備えた彼は、読者たちからの高い人気を誇ります。 今後アニメでもどのように活躍するのか、目が離せません！