2024年4月24日更新

『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』最終回ネタバレ・全話あらすじ!原作は岸田奈美が書く自伝的エッセイ

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『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』(2023年)

ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』は、作家・岸田奈美が配信サイト「note」に投稿した実話をもとにした自伝的エッセイを原作としています。 家族をめぐる一言では言い表せない出来事を題材にした、笑って泣けて考えさせられて、心がじんわりと温かくなるドラマです。 この記事ではドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したから家族だった』の全話ネタバレあらすじを紹介します。 ※本記事にはストーリーのネタバレが含まれるため、未視聴の人は注意してください。

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『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』あらすじ【ネタバレなし】

高校生の岸本七実(河合優実)は、キラキラした1軍女子輪には入れず、今日も学校では同じ3軍女子の天ヶ瀬環(福地桃子)とペアを組まされていました。 自意識をこじらせながら暮らしていたある日、母・ひとみ(坂井真紀)からダウン症の弟・草太(吉田葵)が万引きをしたかもしれないと連絡が入ります。 大好きだった父・耕助(錦戸亮)の急死、マイペースな祖母・芳子(美保純)との生活……。七実はさまざまな出来事と向き合い、必死で笑い飛ばし、ときに涙しながら、ありえないことが次々と起こるてんやわんやな日々を乗り越えていきます。

『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』1話あらすじネタバレ

スクールカーストでは3軍に属し、全く目立たない七実。ある日、母・ひとみからダウン症の弟・草太が万引きをしたかもしれないと連絡が入ります。しかし実際には暑いなか歩いていた草太を不憫に思ったコンビニの店長が、「お代はいつでも結構です」と飲み物を渡してくれたのでした。 ある夜、草太が夜中に倒れたひとみを発見。病院で大動脈解離のため緊急手術が必要と言われます。手術をしなければ1週間もたない、しかし手術の成功率も20%と言われた七実は、意を決して手術の同意書にサインしました。 数年後、満開の桜の下を車椅子で走り回るひとみ。七実は愛車「ボルちゃん」を運転し、草太もすっかり大きくなっていました。彼らを見守る祖母・芳子のそばには、もう1人男性の姿が。七実はそんな家族を眺めながら心の中で言いました。 「家族の死、障害、不治の病……。どれか1つでもあれば、どこぞの映画監督が世界を泣かせてくれそうなもの。それ全部、うちの家に起きてますけど?」

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『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』2話あらすじネタバレ

手術は成功したものの、全身に麻痺が残ってしまったひとみ。リハビリをすれば動けるようになると言われますが、頭ははっきりしているのに体が動かないことに絶望し、死にたいとさえと思うようになります。 一方で七実は自分が手術の同意書にサインしたせいで、ひとみを苦しめているのではと悩みます。ひとみが死ぬときには自分も一緒に死ぬと言う七実でしたが、母がまた生きたいと思えるように努力しようと決意しました。 ニューヨークで大道芸人になるため英語を必死に勉強しはじめた七実。しかし車椅子のひとみが自由に外出できない現実を目の当たりにし、社会を変えるため、名門大学の人間福祉学部を受験し、見事合格します。 七実の合格を聞いた草太は父・耕助と踊っていました。耕助はおよそ5年前に亡くなっていますが、それを受け入れられない家族は、彼が「東京に出張中」ということにしていました。それを心から信じている草太の前には、幽霊となった耕助がときどき姿を現していたのです。

『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』3話あらすじネタバレ

七実が中学にあがったころ、父・耕助は会社を辞めて起業しました。それからすっかり忙しくなり、2010年のある日、疲労困憊で帰宅し草太さえ邪険にした耕助に、七実は「パパなんか、死んでまえ!」と言ってしまいます。その夜、苦しくて眠れないと言う耕助は、子どもたちには内緒で救急車で病院に運ばれていきました。 翌朝、七実たちは祖母の芳子に連れられて病院に行きます。耕助は急性心筋梗塞のためICUでカテーテル治療を受け、あとは本人の回復力次第、という状態でした。 その数年後、今度はひとみが倒れたのです。七実は父のときの二の舞いは嫌だと、ひとみのために沖縄旅行を計画します。必死でバイトをしてなんとか費用を貯めた七実でしたが、旅行と大学の大事な小テストの日程が被ってしまいました。ひとみは悩んだ結果、旅行を優先させます。 沖縄は観光地のためバリアフリーが行き届いており、そうでなくても周囲の人がすぐに手を貸してくれました。3人は耕助が生きていたころと同じように、旅行を楽しみます。

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『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』4話あらすじネタバレ

ひとみが七実を妊娠したころ、耕助は将来のためにと愛車「ボルちゃん」ことボルボを購入します。 七実は大学で車椅子ユーザーの学生・首藤颯斗に出会います。彼にとってバリアフリーは「いつか完成される夢」ではなく、「すぐにも解決したい現実」でした。 彼が立ち上げたユニバーサルデザインの会社「ルーペ」にお試し期間として雇ってもらった七実。首藤から「障害者にとって、誰かの役に立てることはうれしい」と聞き、駅ビルのバリアフリー化のコンペで、ひとみに障害者の視点から改善点を指摘してもらうことを思いつきます。 リハビリのために通院していたひとみは人の話を聞くのが上手で、多くの入院患者やその家族が彼女と話すのを楽しみにしていました。そして彼女は心理カウンセラーを目指すことを決意します。 その後、草太の責任感のある行動を見たひとみは、七実のコンペに協力することに。ひとみのおかげでコンペは満場一致でルーペに決定。ひとみは心理カウンセラーの勉強をつづけながら、「アドバイザー」としてルーペに迎えられました。

『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』5話あらすじネタバレ

ひとみが手術をしてから5年。彼女はルーペのアドバイザー兼カウンセラーとして大忙しでしたが、広報を担当する七実は失敗つづき。 七実が編集者の末永に助けを求めると、彼女はネットメディアを立ち上げた山根を紹介してくれました。インタビューで七実にはダウン症の弟がおり、中学生の時に父は急死、母も車椅子ユーザーになったと知った山根は、言葉を失います。 どうしてそんなに強く生きられるのかと尋ねた山根に、七実は父が亡くなる前に「七実は大丈夫」と言ったのを聞き、その言霊が自分を「大丈夫」にしてくれたと答えます。山根は「岸本さんの“壮絶な人生”はさまざまな世代の関心が集まると思います」と言いました。 たしかに自分の人生は過酷だったと思うものの、いつも七実の才能を認めて励ましてくれたのは、父の耕助でした。そんな父に、自分はひどい言葉を投げつけたまま、父は帰らぬ人となってしまったのです。 七実は「全然大丈夫じゃない。パパに会いたい」と思うのでした。

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『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』6話あらすじネタバレ

大好きな家族を「悲劇」と書かれてしまったことにショックを受けた七実は、すっかり元気をなくしていました。芳子の「七実は心の中がジェットコースターみたいやな」という言葉を聞いた草太は、七実はジェットコースターに乗りたいんだ、と勘違いします。 七実と遊園地に行くことを決めた草太。その道中や遊園地で弟の成長を実感した七実は、帰りの車中でひとみ相手に草太を褒め称え、がんばっているひとみもかっこいいと伝えます。こんなに素敵な家族なのに、「悲劇」と書かれて悔しかったという七実。 するとひとみは、その気持を書いて発表したらどうかと言います。耕助は「最高な岸本家」を「文才のある人」に書いてもらって、いずれはドラマや映画にしてもらうのが夢だったのです。 七実がSNSで家族のことを書き始めると、たちまち人気になりました。そしてついに東京の編集者から声がかかり、「ALL WRITE」の代表・小野寺から作家になるよう勧められます。 七実はルーペを辞め、「家族を自慢する仕事」を始めることにしました。

『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』7話あらすじネタバレ

東京で順調な作家生活を送る七実。彼女の最初の本は何度も重版され、この2年間、多忙で実家に帰っていませんでした。しかしある日ひとみから「熱がある」とメールで知らされ、帰省します。 実家に着くと芳子はぼんやりと座っており、ひとみは1人で寝込んでいました。熱もかなり高く、病院に連れて行くと医師から検査入院を勧められます。 ひとみの検査結果が出るまで実家にいることにした七実は、その実情を見て愕然とします。芳子は家のことをほとんどしていなかったのです。 病院から連絡が入り、ひとみは8年前の手術で人工弁に変えた箇所が細菌感染しているため、もう1度手術して新しい人工弁と取り替える必要があると言われます。かなり難しい手術で、後遺症が残る可能性もあるとか。 手術当日、笑顔でひとみを送り出した七実。待合室で1人待っていると、東京から仕事仲間たちが来てくれました。最初は賑やかに話していたものの話のネタも尽き、待合室に彼らだけが残されたころ、ようやく手術は無事に終わりました。

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『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』8話あらすじネタバレ

手術のときのお礼がてら一旦上京し、仕事の打ち合わせをしていた七実。ALL WRITEでは、岸本家のドキュメンタリーを企画していました。ひとみが入院中で不在のときから撮りたいと言われた七実は、この話を断ります。 神戸に戻ってひとみのお見舞いから帰ると、大阪の住吉から留守電が入っていました。芳子が財布も着替えも持たず、ふらりと現れたそうで、心配した住吉は彼女を家に泊め、ひとみに電話したと言います。 その後七実は、芳子の昔話を聞きます。苦労の多い人生を送ってきた芳子。そして七実はついに芳子の認知症についてひとみに切り出しました。 それから七実と芳子、草太の3人暮らしがスタート。しかし七実は芳子のことが気になって仕事が手につかず、コレステロールの高い草太のために料理にもチャレンジしますが、草太の反応はよくありません。 ストレスが溜まった七実は、ヤケになり家族の愚痴をSNSに投稿。するとそれに「いいね」が山ほどつき驚きます。

『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』9話あらすじネタバレ

ひとみの最初の手術から10年。七実は東京で、芳子はケアハウスで、ひとみと草太は神戸で暮らしています。 七実は密着取材のために神戸に戻ってきました。普段の岸本家が映し出されるなか、草太が一人暮らしを計画していることが発覚します。その後、家族は草太が一人暮らしをしたがっているグループホームを見学。2泊3日のお泊りの日程も決め、草太ははしゃいでいました。 しかし新しい場所が苦手な草太は、最初の夜にひとりで家に帰ってきてしまいました。心配して現れた耕助の幽霊が息子を励まし、草太が「パパ、今までありがとう」と言うと、耕助の姿は消えていきます。 旅立ちの日、別れを言って背中を向けた草太を、追いかけようとするひとみ。車から落ちそうになったとき、草太が駆け寄って母を受け止めました。「ママ、大丈夫です。僕はママの子どもです。僕は大人です。」と言う草太。 七実は東京で、芳子はケアハウスで、草太はグループホームで暮らしています。3人は週末になるとひとみの暮らす家に集まるのでした。

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『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』10話(最終話)あらすじネタバレ

2025年。芳子はすっかり草太を耕助だと思い込んでいました。耕助は結婚の挨拶に来たときに「決してひとみを1人にしない、世界中どこにでも連れていく」と言ったと回想します。 沖縄を満喫する一方でひとみは耕助に怒りをぶつけ、同時に感謝も伝えました。七実と草太は耕助がのこしてくれた宝物。ひとみと耕助はお互いを称え合いました。 七実はかつての耕助のように仕事に没頭していました。「褒められる以外の幸せがわからん」と言う七実に、耕助は今の七実のままで最高だ、大丈夫、と励まします。 しかし七実は、世の中には芳子や草太のような「大丈夫な人」と、自分やひとみ、そして耕助のような「大丈夫じゃない人」がいると言います。大丈夫じゃないからがんばるのだと。 その後、七実は見せたいものがあると言って家族全員を外に連れ出しました。そこにはかつて生活のために手放した「ボルちゃん」が。七実は印税でボルボを買い戻していたのです。 七実は初ドライブで耕助の墓参りに行くと決めていました。もちろん耕助も一緒です。ひとみは車から降りると、満開の桜の下を車椅子で駆け抜けます。

『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』ネタバレ・全話あらすじを解説!

『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』の全話ネタバレを紹介しました。どんな悲劇が起きても、それを笑いに変えてしまう七実の才能が家族のしあわせを守るのと同時に、亡くなった耕助も家族を見守っていました。 『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』は、2024年7月9日から、NHK総合で放送されます。