【結末解説】『笑うマトリョーシカ』最終回までのネタバレあらすじ!清家を操るハヌッセンの正体とは
ドラマ『笑うマトリョーシカ』ネタバレなしのあらすじ
爽やかな笑顔が特徴、リベラルな発言で人気を博している若き政治家・清家一郎(せいけいちろう)。未来の総理候補ともいわれている彼を支えている有能な秘書・鈴木俊哉(すずきとしや)。2人とも、非の打ち所がない完璧さを誇っています。 しかし新聞記者・道上香苗(みちうえかなえ)は、そんな2人の完璧な関係性に違和感を覚えます。2人の奇妙な関係を暴くため、彼らの隠された過去を探るうち、清家の政治家人生の過程で周囲に不審死が何件も起こっていたことを突き止めるのでした。 それらの不審な死亡事故は清家に関係している何者かが仕組んだようでしたが、新たな事実や人物も浮上し、道上の父の事故死にもつながっていき……。
【考察】黒幕“ハヌッセン”は誰?
第10話では道上の取材により、清家を裏で操っていた人物が浩子の夫・小松のヘルパーであったことが明らかになりました。ヘルパーの正体は清家の大学時代の恋人・亜里沙。整形し身分を偽りながら、清家のことをずっと支配してきたのでした。 しかし、亜里沙は3年前に清家に捨てられたとのことで、鈴木の事故を起こしてもいないというのです。では黒幕“ハヌッセン”の正体とは誰なのでしょうか?
ハヌッセン=清家自身?
ここで浮上するのが、ハヌッセンが清家自身、つまりハヌッセンはいないという結末。清家は誰かに操られているのではなく、「操られているフリ」をしているのではないでしょうか。 浩子や亜里沙などハヌッセンのような人物をあえて自分のそばに置き、汚れ仕事をさせることで、自分はどんどん権力を付けていったのだと考えられます。 となると第10話ラストの「僕のそばにいてくれませんか?」という道上への清家のセリフは、道上を次のハヌッセンとして利用しようとしているということかもしれませんね。
原作は同名の小説。結末は?【ネタバレ注意】
原作者 | 早見和真 |
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ジャンル | ミステリー・サスペンス |
出版日 | 2021年11月5日 |
出版社 | 文藝春秋 |
ドラマ『笑うマトリョーシカ』の原作は、早見和真による同名小説。早見和真は映画化もされた『ひゃくはち』でデビューした小説家で、他の映像化作品に妻夫木聡主演のWOWOWドラマ『イノセント・デイズ』(2018年)や高橋海人主演の2024年1月期ドラマ『95』もあります。 小説『笑うマトリョーシカ』は文藝春秋から2021年11月に刊行されていますが、ドラマ放送前の2024年6月5日には文庫本も発売されました。
「もしも若き総理候補が誰かの操り人形だったら?」という疑問から湧き上がるヒューマンミステリー。47歳で官房長官となり、次期総理候補ともいわれる若き政治家・清家一郎と、彼を完璧にサポートしている有能な秘書・鈴木俊哉。 最初のインタビューでこの2人の関係性に疑問を抱いた新聞記者・道上香苗は、2人の隠された過去に迫っていきます。
原作の結末ネタバレ
「鈴木に操られているのでは?」と道上に疑われていた一郎ですが、彼のブレーンは他にもいたのです。それは、一郎の母・浩子と元恋人・美和子でした。 3人は意のままに一郎を操っていましたが、最終的には一郎の手によってそれぞれ悪い結末を迎えます。一郎自身は操られていることに気づいていたのです。
原作とドラマの違いは?
原作とドラマの主な違いは、主人公。原作では清家が主人公なのに対し、ドラマ版では道上が主人公となります。道上目線で描かれる、清家と鈴木の関係性に注目です。 また、ドラマ1話に登場し、交通事故に遭ってしまう道上の父親も原作にはいません。 原作とドラマでは展開が大きく異なることが予想されます。
第1話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
2022年4月。若手議員の清家(櫻井翔)は、厚生労働大臣として初入閣を果たします。その頃東都新聞文芸部の記者・道上(水川あさみ)は、清家が刊行した自叙伝の記事を書くため、清家の地元である愛媛県松山市にやってきました。 清家の母校で取材をした道上は、清家の自叙伝に当時から仲が良く現在も秘書として清家を支えている、鈴木(玉山鉄二)が登場しないことに疑問を持ちます。 そんな時、道上に父の兼髙(渡辺いっけい)から「調べていることがある」と電話が入ります。するとその瞬間、兼髙の車にトラックが衝突。兼髙は亡くなってしまい……!
ネタバレ
兼髙の事故は、運転手の居眠り運転が原因とのこと。しかし何者かが兼髙の車から、鈴木たちが写った写真などを盗んでいました。 道上は兼髙の遺品の中から、BG株事件について記されたノートを発見。しかも兼髙が鈴木と会う約束をしていたと分かります。BG株事件とは、28年前の横領事件。起訴された宇野という人物は、事件後に自殺をしていました。 道上は、宇野の息子が鈴木であることを知ります。さらに道上は社会部の山中(丸山智己)と清家に取材をし、自叙伝に清家の名前が載らなかったのは鈴木の指示だったことを掴みました。 この時道上は、清家が鈴木にコントロールされているのではと感じ……。夜清家に食事に誘われた道上は、去り際に「これからも僕を見ていてくださいね」と清家に告げられたのでした。 そして道上宛に、誰かから清家の卒論と思われる原稿が送られてきます。そこにはヒトラーをコントロールする、ハヌッセンのことが書かれていました。それはまさにヒトラーが清家、ハヌッセンが鈴木を思わせるような内容で……。 その頃道上の自宅に何者かが侵入し、家が荒らされ兼髙のノートが焼かれてしまったのでした。
第2話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
道上(水川あさみ)が家から盗まれたのは、BG株事件に関する兼髙(渡辺いっけい)の資料や取材ノートだけでした。 1年前、道上は的場議員の秘書・柏木(高松克弥)の告発記事を書きました。しかしその後柏木が自殺未遂をし、世間から「人殺し」呼ばわりされ……。夫の健太郎(和田正人)とは離婚し、1人息子の勇気は健太郎が育てています。 道上は清家(櫻井翔)の自叙伝で、清家がかつて私設秘書を務めていた代議士の武智(小木茂光)も事故で亡くなっていることを知ります。死因は兼髙と同じく不慮の事故で、運転手の居眠り。清家が政治家になったのは、武智の地盤を引き継いだからだと分かったのです。
ネタバレ
道上はかつて、鈴木(玉山鉄二)も武智の私設秘書をしていたことを知ります。道上は鈴木が武智の死に関連しているのではと疑い、清家に兼髙のことを打ち明けました。さらに「ハヌッセンの論文を送ってきたのはあなたですよね?」と聞いたその時、鈴木が事故に遭ったと連絡が入ります。 事故原因はまたしても運転手の居眠り。幸い鈴木は無事でした。その後道上は清家の自叙伝を読み、清家の大学時代の恋人・美恵子(田辺桃子)の部分は論文と同じ書き方で、この部分は清家自身が書いたものだと推測。道上は清家の恩師に会い、清家が急にハヌッセンを批判するようになったのは美恵子の影響だろうと耳にします。 美恵子は「27歳まで時間がない」と清家に言っており、清家が27歳で代議士になったのは美恵子の影響だと考えます。ハヌッセンが暗殺されたのは43歳、鈴木も今43歳。道上は、美恵子が鈴木や兼髙の事故に関係しているのではないかと疑い始めました。 そんな道上はいきなり、「清家の意向で今後取材は受けない」と清家の秘書に言われてしまい……!
第3話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
清家(櫻井翔)から今後の取材を断られてしまった道上(水川あさみ)ですが、引き続き清家の当時の同窓生を取材します。すると美恵子(田辺桃子)の名前が「三好美和子」であることを知りました。 そして美和子の情報を得るため、道上は武智(小木茂光)の元政策担当秘書・藤田(国広富之)のもとを訪ねます。道上は清家の背後にハヌッセンのような人物がいるのではないかと、鈴木(玉山鉄二)の名前を挙げました。
ネタバレ
すると藤田は、鈴木はそんなたまではないと説明。では美和子がハヌッセンかと問うと、1度会った時に「私が27歳までに清家を立派な政治家にする」と宣言していたことが判明します。 しばらくして2人は別れたようですが、藤田は武智が事故に遭った時に誰かと不倫をしていて、その後事故に遭ったことも告白しました。そして藤田は、清家の意思で自分が秘書として雇われなかったと説明。自分を切ったのは鈴木ではなく清家、もしくはハヌッセン的誰かだと打ち明けたのです。 その後道上は鈴木に会い、美和子のシナリオを手に入れてほしいと頼みます。1度断った鈴木ですが、藤田を切ったのが清家だったことなどを思い出し、道上に協力しシナリオを入手しました。道上はそのシナリオのタイトルが「最後に笑うマトリョーシカ」で、作者が「真中亜里沙」であることを知り……。 道上が清家に会いに行くと、「今後連絡はとらないようにします。あなたのために」と告げます。さらに清家は「僕のことをしっかり見ていて。僕もあなたを見ていますから」と伝えました。 その頃謎の女性(高岡早紀)は清家の会見を見つめ、「例の記者に会ってみたいな」と笑みを浮かべていて……。
第4話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
美和子こと亜里沙(田辺桃子)が書いたシナリオを読んだ道上(水川あさみ)は、その内容が清家(櫻井翔)と鈴木(玉山鉄二)の関係性に酷似していることに気づきます。シナリオのラストには、主人公の代議士の母が登場していました。 その代議士は母に「大丈夫だから。お母さんに任せておけば大丈夫」と言われ、ここで物語は唐突に終わっていました。道上はさらに亜里沙について調べようとしますが、上からストップがかかり……。道上は会社を辞め、フリーになることを決意します。
ネタバレ
道上は亜里沙の地元に向かいます。亜里沙の幼馴染は、なんと本物の三好美和子が亜里沙をいじめていたと言い出し……。道上はこのことを上司の山中(丸山智己)に相談すると、山中も会社を辞め出版社を作ろうとしていると言います。こうして道上は、山中の会社で働くことになりました。 道上は清家の母親に目をつけ、鈴木から母親の名前が「清家浩子」であることを聞き出します。翌日道上は愛媛に向かい、浩子の実家に行くことに。しかしそこは浩子の実家ではなく、浩子の結婚相手・嘉和の実家でした。 嘉和はすでに亡くなっており、道上は浩子を知る住職から浩子の写真を見て驚愕します。浩子(高岡早紀)は以前、道上の母の小料理屋に来ていた人物で……! 2001年。浩子は大学4年になった息子・清家と亜里沙を別れさせてほしいと鈴木に頼んでいました。亜里沙は浩子への態度が横柄で、いつか清家と浩子の親子物語を書くと息まいています。鈴木は当時の出来事を思い返していました。 道上は、嘉和も交通事故で亡くなっていることに驚きます。もしかしたら武智(小木茂光)の愛人が浩子ではないかと思い、山中も「清家の背後にいるのは、浩子でビンゴじゃないのか!」と言いました。 その頃浩子は、清家が出入りする日本料理店の佐々木(渡辺大)から、こっそり清家の様子を聞いていて……。
第5話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
道上(水川あさみ)は鈴木(玉山鉄二)が浩子(高岡早紀)と面識があることが分かり、鈴木が自分に嘘をついていたことを知ります。その頃山中(丸山智己)は兼髙(渡辺いっけい)の事故の加害者・黒瀬と会いました。黒瀬は、浩子のことも鈴木のことも知らない様子。 清家(櫻井翔)は里親制度の拡充を訴え、外国籍の子供も支援したいと世間に述べます。里親制度は道上が清家に提案したものですが、外国籍の子については道上は話していません。道上は、清家が誰かに影響を受けたのでは?と考えます。 そんな中高村官房長官のスキャンダルが週刊誌に掲載され、次期官房長官に清家の名が挙がります。このスキャンダルは、鈴木が売り込んだものでした。
ネタバレ
道上は鈴木の妻・由紀(真飛聖)と対面し、自分に清家の論文を送ってきたのが由紀だと知ります。論文は元々鈴木宛に送られてきたもので、鈴木が事故の後「浩子に殺される」と唸っていたことから、由紀も浩子を疑っていました。 高校時代。鈴木は父がBG株事件で逮捕され、政治家になる夢を諦めます。清家は父が政治家だと分かり、改めて政治家を目指すように。それから鈴木は清家のブレーンとなりますが、実は清家は小学生の時から政治家を目指していて、「差別をなくしたい」と文集に書いていたことが発覚。 しかも鈴木は浩子と関係を持ち、浩子のコントロールを受けていました。鈴木は浩子に清家と亜里沙(田辺桃子)を別れさせるよう頼まれますが、亜里沙は身を引こうとせず……。そんな中、亜里沙は失踪していました。 鈴木は道上に、亜里沙の失踪と自分は関係ないと断言。そして今は浩子と清家は縁を切っていると話します。鈴木は自分が清家を引き上げたと確信しており、浩子は関係ないと信じ切っていました。 その時道上は山中から、黒瀬が自殺したと連絡が入り……。山中は「自分たちが近づいたから消されたんだ」と道上に告げたのでした。
第6話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
道上(水川あさみ)と山中(丸山智己)は浩子(高岡早紀)を疑い、何とか浩子を見つけ出そうとします。そんな中、清家(櫻井翔)は次期官房長官に正式に抜擢されました。清家は鈴木(玉山鉄二)を抱きしめ、「ありがとう俊哉君。やっとここまで来たな」と喜びます。 一方道上は、道で偶然浩子を見かけます。浩子の後を追うと、在留外国人支援機構に向かったことが発覚。浩子がそこに寄付をしていることが分かり、浩子とヘイトスピーチについて言及する清家の考えが同じなのではと推測し……。
ネタバレ
そんな中、今度は鈴木の記事が掲載されてしまいます。それは鈴木の父親が、BG株事件で逮捕された人物だというもの。鈴木は道上がネタを売ったと思っていましたが、道上は浩子の仕業と考えていました。鈴木は清家とこの危機を乗り越えると意気込み、「清家が私を裏切るはずはない」と信じきっています。 清家と鈴木は、2人きりで話します。清家はここまで来れたのは鈴木のおかげだと、感謝を伝えました。特別な友達だった、トップに立つところをそばで見ていてほしかったという清家は、「この先何が起きても君のことは忘れない。話はそれだけだよ」と告げ……。 鈴木はその後、坂本(中山麻聖)から謹慎を言い渡されます。鈴木は事実上のクビを宣告され、バッチを外しました。そして清家とのたくさんの思い出を思い出しながら、嗚咽しながら号泣します。 道上はテレビを見て、清家が政務秘書官を鈴木から坂本に変更したことを知り驚きます。すぐに鈴木に電話をした道上ですが、電話は繋がらなかったのでした。
第7話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
道上(水川あさみ)は清家(櫻井翔)の街頭演説の場に出向き、清家に声をかけます。すると道上は、久々に対面した清家から思わぬ言葉をかけられたのでした。 一方廃人のようになった鈴木(玉山鉄二)に、道上はBG株事件に関わっていた可能性がある政治家たちの資料を送ります。それは兼高(渡辺いっけい)が生前、命を賭けて集めた資料。 鈴木は資料の中から、与党ナンバー2で外務大臣の諸橋(矢島健一)の秘書・中島が自殺したという記事を見つけ……。
ネタバレ
中島はBG株事件の1年後に自殺していて、その後富樫という秘書も退職したあと行方不明になっていることが判明。道上と鈴木は中島の妻に話を聞きに向かいます。 その途中、道上は鈴木に「切りたくて切ったわけじゃない」と清家に声をかけられたことを打ち明けます。しかし鈴木はその言葉は本心か分からないと言い、これまで清家が本当の感情を見せたのは、数えるほどしかなかったとこぼしました。 中島の妻によると、中島は当時BG株事件に政治家が関わっている証拠を持っていたとのこと。そして中島は証拠を告発しようとした殺された、家にはその証拠がないと道上たちに打ち明けます。 道上と鈴木は中島の遺品を調べ、中島が鈴木が愛媛の福音学園に通っていたと知っていたことを掴みます。中島が証拠を鈴木に送った可能性があると見て、道上は愛媛へ。道上は鈴木の担任・一色(東根作寿英)に荷物のことを聞くも、一色は記憶がないと答えました。 さらに追及した道上に、一色は真実を明かします。当時カセットテープが送られてきたが、開封せず浩子(高岡早紀)に渡したと言い出し……。 その後道上は車にひかれそうになり、助かったところでついに浩子と対峙したのでした。
第8話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
道上(水川あさみ)はついに浩子(高岡早紀)と対面。浩子は多くは語らず、逆に道上の息子・勇気(森優理斗)のことを心配します。そして「夫が待ってる」と浩子は立ち去りました。浩子は「小松」と書かれた表札の家に帰っていきます。 道上は元夫の旗手(和田正人)が急性膵炎で入院してしまったため、しばらく勇気と暮らすことに。
ネタバレ
一方山中(丸山智己)は連日銀座のホステスに通い、浩子の新事実を入手します。浩子はホステス時代、劉浩子と名乗っていたことが判明。劉とは、亜里沙(田辺桃子)のシナリオのペンネームと同じで……。 道上は浩子の母親の名前が劉英華であり、清家(櫻井翔)が中国の血が入ったクォーターだと知ります。しかも当時、英華は酔っぱらって「封筒だか空調」という言葉をよく使っていたことが分かりました。 仕事に追われる道上ですが、久しぶりに勇気とピクニックへ。しかし途中で道上は何者かにスマホで撮影され、1年前に問題になった記者だとその場が騒ぎになってしまい……。 その後道上は旗手が入院する病院で、かつて道上が取材をして自殺未遂を起こした柏木と再会します。柏木は議員を告発する踏ん切りがついたことに対し、道上に感謝しているとお礼を伝えました。 道上と山中は、英華が自分の孫を日本の政治世界に導いているのではないかと推測します。そして中国語の「封筒だか空調」が「復讐」という意味であることが分かりました。道上は浩子が復讐を企んでおり、清家を操って何に復讐したいのだろうと考えます。 その頃浩子は、愛媛で夫である元医師の小松の面倒を見ていて……。
第9話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
清家(櫻井翔)はこれから、国民の直接投票で総理大臣を選ぶ「首相公選制」の採用を提案します。道上(水川あさみ)はこの発言を聞き、浩子(高岡早紀)の存在の大きさを改めて感じたのでした。 その頃鈴木(玉山鉄二)は、BG株事件への関与が疑われる諸橋(矢島健一)の失踪中の元秘書・富樫(吉岡睦雄)の行方を追っています。すると富樫は今裏社会で生きていると分かり、引き続き富樫を探しました。
ネタバレ
富樫は行方をくらまし、その後川で遺体で発見されます。自殺とみられていましたが、どうやら事件性があるとのこと。その後道上は、富樫の部下が自分を尾行していた男だと知ります。その男・村井は道上の父親を富樫の指示で殺したと自供しました。富樫が亡くなったことで、世間は諸橋への疑いの目を向けるように。 道上はまた愛媛に行き、浩子と再会。浩子は自分の生い立ちを道上に語り始めます。浩子の母・英華は満州で日本人と結婚して日本に来るも、夫に見捨てられ水商売の道へ。そこで浩子を身籠るも、望まれた子ではありませんでした。 浩子は男が皆自分に夢中になることに気づき、母の復讐心を叶えたいと思うように。20歳の時に清家の父となった和田島(加藤雅也)と出会い、和田島も母に操られいることに気づきます。 その母を失い、政治へのやる気を失くした和田島。そんな和田島に、浩子は自然と中国人やマイノリティの人が日本で生きやすくなるよう導いていて……。 その後和田島とは別れ、日本人の名字を手に入れるために清家の父と結婚した浩子。ですが半年も持たずDVが始まり、結局清家の父は和田島に嫉妬をしていたと浩子は語ります。その後和田島は、別の人と結婚をしたとのこと。 今まで浩子の話を黙って聞いていた道上。道上は、「BG株事件の証拠のテープを持っていますよね」と追及し、過去の話ではなく今の話をしてほしいと浩子に伝え……。 浩子は道上に、鈴木に清家の論文を送っていないことを宣言します。そして「これ以上あなたに話すことはない」と道上を突き放したのでした。
第10話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
道上(水川あさみ)は、浩子(高岡早紀)が鈴木(玉山鉄二)に清家(櫻井翔)の論文を送っていないと聞き、浩子の夫・小松(堀内正美)の元を訪ねます。 そこである真実を掴んだ道上は、浩子、小松、小松のヘルパー、鈴木の妻・由紀(真飛聖)、上司の山中(丸山智己)を愛媛に呼び寄せました。
ネタバレ
道上は、浩子と清家が絶縁状態にあることを見抜きます。そしてずっと行方が分からなかった亜里沙(田辺桃子)が、整形をして小松のヘルパーをしていることを告げました。 ヘルパーは自分が亜里沙であることを認め、清家と出会ってすぐ清家の才能に気づき、それが浩子が作り上げた作品だと感じたと言います。亜里沙は失踪したふりをし、ずっと清家を支配してきたと言い出し……。 しかし浩子は、それは嘘だと見抜きます。清家は3年前、突然亜里沙を捨てたとのこと。亜里沙は武智の愛人であること、武智を事故に見せかけて殺害したことを認めます。ですが鈴木の事故は、自分がやったことではないと言い出しました。 道上は改めて浩子に、誰が清家を洗脳したのか突き止めると約束します。浩子はもう長くなく、清家を助けてほしいと道上に封筒を託しました。 浩子に渡されたテープには、BG株事件に諸橋(矢島健一)だけでなく総理の羽生も絡んでいたことが録音されていました。そして道上や山中は、鈴木を襲った人間がハヌッセンではないかと疑い始めます。 その時、清家が道上に会いたいと連絡。道上は「清家一郎のハヌッセンは誰なんですか?浩子でも鈴木でも亜里沙でもないことは分かっています」と追及。すると清家は、「僕のブレーンになってくれませんか?」と告げ……。 清家は改めて、道上に「僕のそばにいてくれませんか?」と伝えたのでした。
【考察】黒幕“ハヌッセン”は誰?
第10話では道上の取材により、清家を裏で操っていた人物が浩子の夫・小松のヘルパーであったことが明らかになりました。ヘルパーの正体は清家の大学時代の恋人・亜里沙。整形し身分を偽りながら、清家のことをずっと支配してきたのでした。 しかし、亜里沙は3年前に清家に捨てられたとのことで、鈴木の事故を起こしてもいないというのです。では黒幕“ハヌッセン”の正体とは誰なのでしょうか?
ハヌッセン=清家自身?
ここで浮上するのが、ハヌッセンが清家自身、つまりハヌッセンはいないという結末。清家は誰かに操られているのではなく、「操られているフリ」をしているのではないでしょうか。 浩子や亜里沙などハヌッセンのような人物をあえて自分のそばに置き、汚れ仕事をさせることで、自分はどんどん権力を付けていったのだと考えられます。 となると第10話ラストの「僕のそばにいてくれませんか?」という道上への清家のセリフは、道上を次のハヌッセンとして利用しようとしているということかもしれませんね。
最終回のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
道上(水川あさみ)は清家(櫻井翔)に「ブレーンになってほしい」と頼まれ、清家のそばにいて清家のハヌッセンを突き止めようと考えます。清家は何かある度に、道上に意見を求めました。 すると清家は道上の考えをそのまま受け入れ、自分の言葉として世間に発表します。道上は自分の意見が通るようになり、充実感を得るようになりました。
ネタバレ
しかし道上はジャーナリスト。清家のブレーンを降り、BG株事件に総理の羽生と諸橋(矢島健一)が関わっている記事を発表します。こうして羽生と諸橋は、失脚したのでした。 道上は清家と対峙。清家は「ハヌッセンなどいない」と断言します。道上は清家の父・和田島がハヌッセンだと考えていましたが、「父は同志です、僕は誰にも操られていません」と答えました。 道上は、なぜハヌッセンがいないなら鈴木(玉山鉄二)や亜里沙(田辺桃子)、浩子(高岡早紀)を切り捨てたのかと問います。すると清家は、「ヒトラーがハヌッセンを切った理由はわかりますか。”みくびるな”ですよ」と理由を語り始めました。 清家は大学時代から、鈴木に見くびられていると感じるように。自分の初めての恋愛を必死に止めようとした鈴木自身が、愛欲に溺れていると知った時でした。さらに亜里沙も武智と不倫関係になり、浩子とは議員バッジをつけたのを最後に顔を合わせなかったとのこと。 清家は「彼らにとって最悪のタイミングで別れを与えた」と告白。そして道上には、「あなたが追いかけた清家一郎の正体こそ、僕が演じた清家一郎の正体なんです」と真実を告げます。そんな清家は、泣いているように見え……。 5年後、清家は内閣総理大臣になりました。鈴木は区議会議員選に立候補し、道上が書いた清家一郎の本は多くの人に読まれます。道上は今後もジャーナリストとして、自分にできることをすると誓ったのでした。
ドラマ『笑うマトリョーシカ』キャスト
道上 香苗(みちうえ かなえ)役/水川あさみ
『笑うマトリョーシカ』の主人公は、元社会部の敏腕新聞記者・道上香苗。あるスクープをきっかけに外され、文芸部に異動させられた過去があります。清家を取材した道上は、彼と秘書との関係性に違和感を覚え、彼らの過去を探り始めます。 演じるのは、ドラマ『わたしを離さないで』以来8年ぶりのTBSドラマ出演となる水川あさみ。2020年に主演した映画『喜劇 愛妻物語』では数々の国内映画賞で主演女優賞に輝き、一気に演技派として名を高めました。2023年にはドラマ『ブラッシュアップライフ』の宇野真理役でも注目を集めています。
鈴木 俊哉(すずき としや)役/玉山鉄二
清家一郎の政務秘書官で、長年彼を支え続けている秘書・鈴木俊哉。清家とは高校時代からの友人で、鈴木は当時から彼の政治家の資質を見出していました。そんな濃い関係であるはずの鈴木の名は清家の自叙伝には一切出て来ず、そこには「ある過去」が関係していました。 演じるのは、2024年1月期のTBS日曜劇場「さよならマエストロ」でのファゴット奏者役が印象的だった玉山鉄二。2014年のNHK連続テレビ小説『マッサン』で異例の主演を務め、それ以降もNetflixドラマ「全裸監督」シリーズの川田役やAmazonプライム・ビデオ配信の映画『次元大介』(2023年)で主演を務めるなど活躍の幅も広げています。
清家 一郎(せいけ いちろう)役/櫻井翔
43歳という若さで初入閣、そして今や未来の総理候補として人気を誇っている政治家・清家一郎。爽やかな笑顔とリベラルな発言で国民からの信頼も厚く、完璧でクリーンなイメージの強い清家ですが、その裏では何件もの不審死が起きていました。 演じるのは、数々のドラマ・映画で主演を務める嵐の櫻井翔です。TBS連続ドラマのレギュラー出演は、2010年の日曜劇場『特上カバチ!!』以来14年ぶりとなります。政治家役は実は今作が初めて!近年の主演作にはドラマ・映画「ネメシス」シリーズや『大病院占拠』(2023年)と『新空港占拠』(2024年)の占拠シリーズがあります。
ドラマ『笑うマトリョーシカ』最終回まであらすじ・ネタバレ更新予定!
水川あさみ主演、玉山鉄二・櫻井翔共演の政治サスペンスドラマ『笑うマトリョーシカ』は、2024年7月28(金)から毎週金曜よる10時スタート。ciatrでは放送後から各話あらすじをネタバレありで更新していきますので、お楽しみに!