『炎炎ノ消防隊』ソウルイーターのキャラは子孫だった?世界線の繋がりについて考察!

大久保篤が生み出した『炎炎ノ消防隊』と『ソウルイーター』。どちらもアニメ化されている人気漫画ですが、実は2つの世界は繋がっています。 本記事では両作品の繋がりをわかりやすく解説するとともに、どのキャラがどのキャラの子孫かを徹底考察!容姿や名前が似ているキャラの血縁関係を、独自に考えていきます。 ※この記事は『炎炎ノ消防隊』『ソウルイーター』の重要なネタバレを含みます。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
『炎炎ノ消防隊』とはどんな作品?
『炎炎ノ消防隊』は2015年から2022年まで連載されたダークファンタジーです。人体発火現象によって「焔ビト」という脅威が生まれる世界で、焔ビトの対処にあたる特殊消防隊の活躍を描きます。 人々の中には炎を操る力を持つ者もおり、主人公・森羅日下部(シンラクサカベ)もその1人。ヒーローになるため、そして自分から家族を奪った犯人を探すため、シンラが第8特殊消防隊に入隊するところから物語が動き始めます。
『ソウルイーター』とはどんな作品?
『ソウルイーター』は2004年から2013年まで連載されたダークファンタジー漫画。死神が管理するデス・シティーが物語の舞台となっており、「死武専」こと「死神武器職人専門学校」に通う職人と武器が物語の中心です。 主人公は鎌職人の少女・マカ、その相棒となる武器がソウル=イーター。生徒の目的は、死神の武器であるデスサイズを作ること。そのために、武器に99個の悪人の魂と1個の魔女の魂を食べさせようと生徒たちは奮闘します。
『炎炎ノ消防隊』と『ソウルイーター』は繋がっている!
『炎炎ノ消防隊』は『週刊少年マガジン』、『ソウルイーター』は『月刊少年ガンガン』と出版社が違います。しかし、その違いを超えて、2作品は明確な繋がりが示されています。 焔ビトによって人が死ぬ世界と、死神が管理する世界が、なぜ繋がっているといえるのか。次の見出しから、その根拠について1つずつ解説していきましょう。
①ソウルイーターのキャラクターが登場
『炎炎ノ消防隊』の最終話には『ソウルイーター』のキャラクターが登場します。シンラたちが生きた世界からはるか未来、という導入に続き描かれたのは、『ソウルイーター』の死神様でした。 死神はかつて世界を救った英雄である少年に似せて、自分の子供を生み出します。この子供が『ソウルイーター』のメインキャラの1人のデス・ザ・キッド。 さらに絵本を読んでもらっている幼い**マカや、『ソウルイーター』では描かれなかったマカの母親も登場しています。
②月と太陽が同じ
『ソウルイーター』の世界では月と太陽に不気味な笑顔が描かれています。この顔がある太陽と月は『炎炎ノ消防隊』にも登場していました。 「炎炎」では伝導者との戦いの中で、笑う月が出現します。作中では、人々の死のイメージが月に投影された結果、顔のある月が出現したと解説されていました。 当時は両作品の月が同じなのは、作者の絵のクセ説や、ファンサービス説が囁かれていましたが、実は両作品が同じ世界観という伏線だったのです。
③エクスカリバーが同じ
『ソウルイーター』に登場するエクスカリバーは、「炎炎」でアーサー・ボイルが使っていた真エクスカリバーと同一です。 エクスカリバーは『ソウルイーター』で、過去に世界英雄隊に参加していたと発言。また、「私の相棒の友人」が創世神で悪魔で公務員だったとも言っています。私の相棒=アーサー、その友人=シンラです。 シンラは消防隊(公務員)で、悪魔と呼ばれており、最後は創世神になったため、「炎炎」連載前から2作品の繋がりが意識されていたことが分かります。
④最終話の最後のコマの文字
「炎炎」最終話で死神によってデス・ザ・キッドが創られ、一瞬だけブラック☆スターとソウル=イーターも登場します。そして幼いマカが、絵本に記されているシンラたちの戦いの物語を読み終わった後、最後のコマに「NEXT IS SOUL WORLD」という1文が……。 この時点でシンラたちの時代から数千年が経過。「炎炎」が『ソウルイーター』の前日譚であることが、最後の最後に明かされるという演出になっています。
『炎炎ノ消防隊』が『ソウルイーター』のキャラ子孫という説
2作品は同一世界の物語となりますが、キャラの血の繋がりはどうなっているのでしょうか。誰が誰の子孫なのか、もしくはモデルとなっているのか。明言されていないキャラに関しては想像も踏まえて考察していきます。
森羅日下部(シンラ)/デス・ザ・キッド
シンラは世界を創り変えたときに後に死神となる神を創ります。そしてその神が世界の管理を担うこととなり、後に死神と呼ばれるように。やがて死神はかつて世界を救い自分を創生した英雄=シンラに似せて、自分の子供としてデス・ザ・キッドを創りました。 創生によって生み出しているので直接的な血の繋がりはありませんが、シンラ→死神→デス・ザ・キッドという流れを考えると、子孫と言ってもいいのではないでしょうか。 外見はシンラをモデルに創られていますが、性格は正反対。シンラはやや短気で、デス・ザ・キッドは繊細な天才タイプです。
因果春日谷/キム・ディール
最終話でシンラに子作りを拒否された因果春日谷(インカ)は、シンラが子種をくれるまで魔女として世界を荒らすと宣言していました。 『ソウルイーター』において、魔女は死神とはるか昔から抗争を繰り広げてきた存在。あえて「炎炎」のラストで魔女という言葉を出しているので、彼女は魔女の始祖にあたるのでしょう。 インカと同じピンク色の髪を持つ魔女にはキム・ディールがいます。インカの子孫である可能性は高そうですが、明言はされていません。
新門紅丸/ミフネ
「炎炎」では異質な和風スタイルに身を包む江戸っ子気質な新門紅丸(しんもんべにまる)は、「最強の消防官」と謳われる作中屈指の強キャラです。一方のミフネは「剣神」と称される、日本刀使いの用心棒。 見た目的にはあまり似ていませんが、日本刀を腰に携えている点や、何かと口に棒をくわえている点などは似ています。ミフネの魂が普通の人の99個分というのも、「炎炎」で別格の強さを誇っていた紅丸の子孫と考えると納得。しかし、こちらもあくまで推測の域となります。
烈火星宮/ブラック☆スター
目の中に星が描かれているという共通点を持つのが烈火星宮(レッカホシミヤ)とブラック☆スターです。 ブラック☆スターは殺しを稼業とする星族の生き残り。一方で、第1特殊消防隊所属のレッカは仲間かと思いきや、非道な人体実験を爽やかな笑顔でやり続けている外道な神父でした。レッカは死亡で退場しましたが、世界から死がなくなると同時に復活しています。 名字や瞳に星がある共通点やレッカの素行からも、星族はレッカの子孫と考えてよいでしょう。
秋樽桜備/ギリコ
秋樽桜備(あきたるおうび)はシンラが所属する第8特殊消防隊の大隊長。無能力ながら日々鍛えた筋肉と火事場の馬鹿力で、能力者を凌ぐほどの力を発揮する正義の人です。対するギリコは敵として登場する魔凶器人形技師。異常なまでの悪意と執念深さを持つ人物です。 両者ともタレ目で短髪なので、なんとなく容姿が似ています。しかし桜備は最終話で大統領となっていたほど、周りに信頼される正義に篤い人。そのため、ギリコが子孫とは考えにくいです。
『炎炎ノ消防隊』と『ソウルイーター』の作者は?
両作品の作者は大久保篤(おおくぼあつし)です。「第3回エニックス新世紀マンガ大賞」にて準大賞を受賞した『一善の骨』が2001年に『月刊少年ガンガン』に掲載。これがデビュー作となります。 同作から生まれた『B壱』が連載1作目。その次に『ソウルイーター』を連載開始。同作と同時進行でスピンオフの『ソウルイーターノット!』も連載していました。 2015年に『週刊少年マガジン』に移籍して描いたのが『炎炎ノ消防隊』で、まさにヒットメーカーというべき活躍をしています。
『炎炎ノ消防隊』&『ソウルイーター』を一気に読むとより面白い!
出版社の垣根を超えて繋がった『炎炎ノ消防隊』と『ソウルイーター』の世界。「炎炎」の戦いを経て『ソウルイーター』の世界が生まれたと思うと、なんだか感慨深いものがありますね。ぜひ両作品を読んで、その繋がりを感じてみてください!