2022年に完結した漫画『炎炎ノ消防隊』。人気漫画『ソウルイーター』を手掛けた大久保篤による作品です。 人が急に燃えて「焔(ほむら)ビト」になってしまう世界で、炎の鎮火と魂の救済を使命とする特殊消防隊の活躍を描くバトルファンタジー作品となります。 本記事では、『炎炎ノ消防隊』の登場キャラクターの強さを独自のランキング形式で紹介!各キャラの能力や強さを裏付ける戦闘シーンとともに解説します! ※この記事は『炎炎ノ消防隊』の重要なネタバレを含みます。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
『炎炎ノ消防隊』強さランキングの基準
- 能力高いポテンシャルを秘めたアドラバーストの使い手>第三世代>第二世代を能力値の基本としたうえで、熟練度や能力の特異性を評価
- 戦績勝敗や勝利への貢献度
人体発火現象の被害者は3つの世代に分類されます。炎への耐性がない「第一世代」と、炎に適合し操る力を有する「第二世代」「第三世代」です。後者が能力者と呼ばれる存在となります。 第三世代の中でも純粋な炎=アドラバーストを発火させられる能力者は、稀であり強力。作中でも重宝される存在です。 本記事では能力の汎用性や火力、戦績を基準として順位を決定しました。作中で強さが示唆されている場合でも、戦闘シーンが限られ判断が難しい場合は低めに見積もっています。
16位:茉希尾瀬(マキ・オゼ)
茉希尾瀬(マキ・オゼ)は第8特殊消防隊所属の一等消防官。元軍人の第二世代能力者です。 大量の炎を自在に操ることができ、傍らには炎を操って生み出した「メラメラ」と「プスプス」がいます。ヴァルカン加入後は、彼から提供された「双式浮遊ユニット【鉄梟】」を使うことで攻撃力がアップ。軍人出身の体術と合わせて、戦闘面での評価が上がりました。 「灰焔(かいえん)騎士団」筆頭副団長のアロー戦では、得意の白兵戦でボコボコにしていました。基本能力値は低くないのですが、脳内お花畑ゆえか詰めの甘さが目立ちます。肝心なところで残念な感じになってしまうため、16位に落ち着きました。
15位:環古達(タマキ・コタツ)
環古達(タマキ・コタツ)はツインテールがかわいい第1特殊消防隊の新人隊員です。第8には研修で配属されています。 彼女は第三世代能力者で、炎で作った猫耳や尻尾などを生やしネコマタ姿になることで、身体能力を向上。猫のような俊敏性も得ることができます。 ただ彼女の場合、特筆すべきなのはラッキースケベられ体質。この体質のせいでピンチになることもあれば、救われることも。ややギャグ色が強くなってしまった伝導者一味のアサルトとの戦いでは、アサルトが女性免疫が皆無だったためラッキースケベが大きな武器に。 ラッキースケベを強さにカウントしていいかは微妙なところですが、アサルトを降参させた戦績を加味しての順位です。
14位:武久火縄(タケヒサ・ヒナワ)
武久火縄(タケヒサ・ヒナワ)は第8特殊消防隊の中隊長。 元軍人の第二世代能力者で、銃弾の火薬の制御によって実現する多種多様な銃撃戦を武器としています。この能力を使えば、弾道を曲げて物陰に銃弾を撃ち込んだり、敵の予想しない射角から攻撃したりすることが可能。 弓矢を使う第三世代能力者アローとの戦いでは、彼の一撃必殺ライフルを用いた「弾速暴走」が勝利に貢献。アーサーのエクスカリバーでも弾けなかった炎の弓と渡り合えるほどの威力を発揮していました。 軍人としての経験、中隊長としてのキャリアは申し分なしですが、大隊長クラスには一歩及ばず。銃火器の使用が前提となる点も考慮して、14位としました。
13位:秋樽桜備(アキタル・オウビ)
秋樽桜備(アキタル・オウビ)は第8特殊消防隊大隊長を務める正義感の強い人物。 彼は作中では珍しい前線に出る無能力者です。能力がないというデバフ分を鍛え上げた肉体と、火事場の馬鹿力によって補っている特殊な立ち位置のキャラクター。この火事場の馬鹿力は任意で使うことが可能で、いざとなれば能力者であってもダウンさせるほどの底力を出すことができます。 精神的にも部下たちを支える頼れる大隊長ですが、パワーインフレが起こった終盤での活躍は難しく、無能力者の限界を感じる展開に。最期は自分のドッペルゲンガーの攻撃によって死亡してしまいました。 全体としては低めですが、無能力者部門ではトップの強さを誇ります!
12位:プリンセス火華
プリンセス火華(ひばな)は第5特殊消防隊の大隊長です。元シスターという異色の経歴の持ち主。 彼女は熱を使って相手を失神させたり、花型の炎で攻撃したりすることができる第三世代能力者です。「熱失神」を使えば、相手の周りの空気を熱し故意に平衡感覚を狂わせることもできます。戦闘に入る前に敵を跪かせるという、高圧的な彼女にぴったりな技です。 しかしシンラとの戦いでは、シンラの屈強なメンタルによって「熱失神」を無効化されてしまいました。覚醒前のシンラとの戦いに敗れているため順位は低め。ですが、序盤のシンラにとって彼女との戦いは大きな意味があったため、その点を加味しての12位です。
11位:優一郎黒野(ユウイチロウ・クロノ)
優一郎黒野(ユウイチロウ・クロノ)は、灰島重工の能力開発研究所主任です。 相手が弱ければ自分が傷つかないという理由から弱い者いじめが大好きな通称「死神」。過度の能力行使によって右手が炭化しているにも関わらず、能力を使っての破壊を好みます。その冷酷な姿から、“最狂”の能力者と呼ばれているとか。 黒野は第三世代能力者で、武器は高温の黒煙。黒煙を凝縮し武器を作ったり、黒煙を吸わせて体内から燃やしたりと、高い攻撃能力を有します。さらに、黒煙と感覚をリンクさせることで些細な揺らぎを感知することも可能。シンラの速攻技「虎ひしぎ(ラピッド)」にも初見で対応しました。 特殊消防隊最強の紅丸大隊長にも匹敵すると言われる実力の持ち主。焔ビト(ほむらびと)の集合体「大焔人(だいえんじん)」を圧倒したことから、その片鱗がうかがえます。性格上敵を選び活躍の場を自ら減らしている点と、黒煙の使いにくさを加味しての11位です。
10位:カロン
カロンは白装束の1人で「ハウメア」の守り人。守り人とは、アドラバーストの使い手を守ることを使命とする者のことです。 自ら発火することはできませんが、炎の制御と調整が可能な第二世代能力者。攻撃で受けた運動エネルギーを体内に蓄積し、熱エネルギーに変換して放出することで攻撃を行います。 相手の攻撃を無効化し跳ね返すことから、「反射のカロン」という呼び名を持つ戦闘員です。その反射能力と屈強な肉体により圧倒的な耐久力を誇り、シンラの攻撃すら物ともしませんでした。 さらに、派手な爆発をわざと見せつけ、第三世代と錯覚するように仕向けるといった知的な一面も。能力者にとって天敵ともいえる強力な能力と高い戦闘スキルを加味し、この順位とします。
9位:ジョーカー
ジョーカーはどこの組織にも属さない謎多き人物。「ジョーカー」という呼び名は、特殊消防隊が捜査対象者として指定した際の仮称です。 「真実こそが皆に平等な正義」と考え、東京皇国の真実を知るために暗躍するダークヒーロー。同じく真理を知りたいと考える灰島研究所の研究員「ヴィクトル・リヒト」と行動を共にしています。 元々は聖陽教会の隠密暗殺部隊「聖陽の影」に属し、「52(ファイブツー)」と呼ばれていました。しかし、世界の真実を知るために、鬼の焔ビトが出現がしたことによる混乱に乗じて逃げ出した過去を持ちます。 武器は炎で作った52枚+ジョーカーのトランプ。自身の能力に加えて、リヒトの作った化学薬品を使用して相手を翻弄するなど、トリッキーな戦闘スタイルをとります。タバコの煙を操作して文字を作っているシーンもあり、能力の詳細および第何世代かは不明です。 ショウ・クサカベのスピードに対応したり、「聖陽の影」の隊長を撃破したりと実力は申し分ありません。強いのは確かですが、必殺技のようなものがなく決め手に欠けることから9位が妥当と判断しました。
8位:象日下部(ショウ・クサカベ)
象日下部(ショウ・クサカベ)は、白装束が組織する灰焰(かいえん)騎士団の団長でシンラの実弟。 シンラと同様に「アドラバースト」の持ち主で、1歳の時にアドラバーストに目覚め白装束に連れ去られました。ハウメアの能力によって記憶を操作されているようです。 第三世代能力者で、アドラリンクにより伝道者の加護を受けることで宇宙の膨張熱に干渉することが可能。自分の周囲の膨張熱を冷やすことで、宇宙の膨張速度を下げて自分に流れる時間を遅らせることができます。そのため、他人よりも早く動くことができ、結果的に相手には時間が止まっているように見えるのです。 アドラバーストの扱いと剣術にも非常に長けており、ジョーカーにすら化け物と言わしめる実力者。伝道者の加護を受けている状態でのみ発現する能力という制約はあるものの、静止した世界に対抗できる能力者はほとんどいないでしょう。 能力自体は作中最強と言えますが、攻撃スピードに対応された場合は決め手に欠けることも考慮して、第8位とします。
7位:レオナルド・バーンズ
レオナルド・バーンズは、第1特殊消防隊の大隊長。 第1特殊消防隊は、そのほとんどが聖陽教会出身者で構成されるエリート揃いの部隊です。バーンズは神父として人生の全てを神に捧げることを使命としています。 全身が熱エネルギーの塊で、「炎の化身」と称される存在です。体内で炎を燃やし、その熱エネルギーを身体中に循環させることでエネルギーを蓄積。蓄えた膨大な熱エネルギーを動力源とし、驚異的な身体能力を発揮します。 エネルギーを蓄積するという能力の性質上、戦闘時間が経過するにつれ能力のステージが上昇。戦いが長引くほどに力が上昇します。 実力は特殊消防隊内でトップレベル、ステージ2の段階でジョーカーとシンラの2人を相手に互角の戦いを繰り広げるほどです。ステージ5まで達したバーンズは、アドラリンクにより加護を得たシンラの攻撃をわざと全て受け止め、耐えきりました。 早期決着が必要と分かっていても、バーンズを相手にそれを成しえるのは至難の業でしょう。体術ではトップクラスですが、終盤ではやはり特殊能力を持つキャラクターが活躍したため7位としました。
6位:森羅日下部(シンラ・クサカベ)
本作の主人公・森羅日下部(シンラ・クサカベ)は、第8特殊消防隊に所属する二等消防官。みんなを守れるヒーローを目指す新人隊員です。 第三世代能力者で、足から炎を発火することで戦闘を行います。爆発による超火力攻撃の「悪魔の型(コルナ)」、ジェット噴射によって高速移動する「虎ひしぎ(ラピッド)」など、応用力が高く多彩な使い方が可能です。手の型を変えて炎を操作することで、それぞれの技を使い分けています。 また、特別な炎「アドラバースト」の持ち主の1人。アドラリンクによって加護を受けることで、光速を超える速さで移動することができます。光速運動によって時間を止めることによって、宇宙の膨張熱を操作して時間を止めるショウ・クサカベの能力にも対抗しました。 コミックス第20巻では、リミッターを外し潜在能力を全開放する「火事場の馬鹿力」も習得しました。弟のショウやバーンズとも互角の戦いを繰り広げたことに加え、アドラバーストにも覚醒。森羅万象マンに変身していない状態での評価として、6位としました。
5位:新門紅丸(シンモン・ベニマル)
新門紅丸(シンモン・ベニマル)は、第7特殊消防隊の大隊長。 第7特殊消防隊は浅草を管轄地とする消防隊で、元々は町の自警団でした。紅丸はその余りある実力から、皇国に町の火消しを消防官として認めさせるに至った「最強の消防官」です。 第2世代の炎操作能力と第3世代の発火能力をあわせ持つ紅丸は、炎を自由自在に操ります。作中で判明している限りでは、両方の能力を持つ唯一の能力者です。 炎の操作能力は超一流で、自身の周りの全ての熱を支配することで攻撃を無効化することも可能。原国の古武術のひとつで、全身の気の流れを操作する「手の型」を用いて炎の制御を行っています。シンラに「手の型」を教え、修業をつけたのも紅丸です。 武器には、町の火消しが用いる旗印「纏(まとい)」を使用。纏に着火してミサイルのように飛ばすことで、攻撃や移動を行います。また、発火能力を利用した「居合手刀(いあいしゅとう)」も紅丸の持つ攻撃手段の1つ。いくつかの型が存在し、炎の斬撃や爆発による高火力の攻撃を繰り出します。 「最強の消防官」の名にふさわしい実力者ですが、強すぎるせいかあまり物語の根幹に関われず。終始師匠ボジションにとどまったため5位としています。
4位:ドラゴン
ドラゴンは白装束に属する「屠り人(ほふりびと)」の1人で、原作21巻で初登場します。 屠り人とは、守り人とならぶ伝道者の矛の1つ。対能力者のエキスパートで、1人ひとりが鬼の焔ビトを単独で鎮魂できるほどの強さを持ちます。ドラゴンいわく「屠り人」は自分自身を指す言葉だと語っており、その言葉通り屠り人の中でも別格の強さを誇るのです。 ドラゴンという名に相応しい、体の一部をドラゴンのような姿にする能力の持ち主。圧倒的な耐久力と攻撃力を誇ります。息を軽く吹くだけで周囲を吹き飛ばすほどの威力を発揮、まさに化け物です。 アーサーとは3度対戦。イメージを極限まで高め、真価を発揮した状態のアーサーすらも圧倒したことから、その強さはかなりのもの。紅丸大隊長の居合手刀七ノ型「日輪」を受けてもほぼ無傷でした。 宇宙圏でのアーサーとの最終決戦に敗れてしまいましたが、あのアーサーを追い詰めた強さから4位としています。
3位:アーサー・ボイル
アーサー・ボイルは、第8特殊消防隊に所属する二等消防官でシンラの同期。自らのことを「騎士王」と称し、自身の騎士道に則って行動する新人隊員です。 第三世代能力者で、自身の炎をプラズマに変換し超高温密度の刃としたエクスカリバーで戦います。そのため、刀身のない耐熱カーボン製の剣を持ち歩きますが、本人いわく、伝説の金属「オリハルコン」をドワーフの職人に打ってもらって作ったとか。 プラズマは性質上とても不安定ですが、アーサーの能力もプラズマの不安定さと同様に外からの影響を受けやすいのが特徴です。能力の強さは自身の騎士らしさに左右され、外部情報によって騎士としてのイメージが増幅されればされるほど強力に。一方、騎士っぽくない見た目や武器の場合、能力は弱まります。 普段の言動はただのおバカですが、戦闘センスにおいては天才的。切れ味抜群のエクスカリバーと類まれな剣術によって、多くの難敵を制圧してきました。ドラゴン戦での成長と勝利、最終局面でのハウメアとの戦闘によって、終盤で一気に評価を高めた名実ともに騎士です!
2位:ハウメア
ハウメアは白装束の1人で「アドラバースト」の持ち主。 ハウメアは電撃(プラズマ)を操る第三世代能力者。物体は温度上昇により固体・液体・気体と性質を変化させますが、プラズマはその上を行く第4の状態です。炎の温度を高めることで電撃(プラズマ)を作り出しています。 電撃による遠距離攻撃に加えて、電気信号を送ることによる意思の伝達や脳への干渉も可能です。電気系統を用いる機械装備の使用者にとっては非常に厄介な相手となります。同系統の能力を持つアーサーとは相性が悪いものの、汎用性の高い強力な能力です。 実は彼女は作品の大きなカギを握る存在で、大災害を引き起こすためのトリガーの役割を担います。世界を変えるだけの力を持つ神という点を大きく評価し、2位としました。
1位:森羅万象マン
森羅万象マンはシンラが弟のショウ、母親の万里と力を合わせて変身した姿です。神となったハウメアとの戦いで窮地に陥った際、シンラは家族と手を取り合い魂を共鳴させ、この姿となりました。 邪悪な見た目に反し、その胸は希望でいっぱい。森羅万象マンは強さという次元を超えた、創造主として振る舞います。黒い炎で覆われた大地に花を咲かせ、絶滅した動物を復活させ、ビッグバン的に地球を創り変え、命の重ささえ変えてしまう森羅万象マン。 彼が命を軽くしたことで、世界から死の概念さえ消えてしまいました。戦いという土俵すら消してしまったその存在感は圧巻!ということで堂々の1位としました。
『炎炎ノ消防隊』強さランキング!森羅万象マンが圧倒的すぎる

今回は『炎炎ノ消防隊』に登場するキャラクターの強さをランキング形式で紹介しました。 原作は完結していますが、アニメは第3期「参ノ章」が2025年4月にスタート。再度話題になること必至の『炎炎ノ消防隊』に注目です!